夕方、御旅所から戻った山車は夜の準備、提灯と雪洞が取り付けられ、ローソクの灯りが灯ります。

午後7時、花火会場に向け神社を後にします。 

 山田の春祭り、夜は山田橋近くに、夜の御旅所、舞台が有りました。以前はそこで田舎芝居などの演芸が
奉納されていましたが昭和40年代の台風で舞台が壊滅、それ以降、恒持神社での演芸に変わり
後の1975年前後だったと想います。地元、下山田の花火師(金子煙火店)によって音楽花火が考案され、
それ以来、音楽花火をメインにスターマインなどの打ち上げ花火が奉納されています。
 最近は、花火の打ち上げ会場である、浅田の田んぼも住宅が増え音楽花火の存続も厳しくなってきています。
山田の春祭り(5)
 秩父の山車は、重量は重くそれを支える4輪は舵が切れません。
その為上の真ん中の写真のように、キリンやキリ棒と言う物を山車の下の重心部に
あてがい、山車の車を浮かせた状態で方向転換を行います。舵の切れる山車に比べて、
半径0mと言う小回りが出来ます。
 しかし、背が高く、重量のある山車の方向転換は危険が伴います。山車のお囃子で
ある秩父屋台ばやしは通常は大太鼓をの大きな音をさせていますが、方向転換の時は
大太鼓を休み、小太鼓のみの小さな音でお囃子を続けます。 
 方向転換の危険防止の声のやり取りの妨げにならない配慮が有ります。この時の
太鼓の打ち方を「玉入れ」と呼びますが、玉がコロコロ転がるように聞こえる所から
名前が付きましたが、秩父屋台ばやしの中で最も難しいと言われるリズムです。
大太鼓を叩けても、玉入れまで出来る人は少なくなります。