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おんなのしんぶんかながわ | 女のしんぶん

 HP版 おんなのしんぶんかながわ 2007年3月

「思うこと」  

 「新たな学びの中で」       神奈川支部  横田 和子

 家族の介護などの理由で31年間勤務した小学校を退職して2年が過ぎようとしています。もう一度学びたいという気持ちがあり昨年から近くの大学に通い始めました。「女性学」「人権教育」などを学んでいますが、ここで自分が今まで実践してきたことの意味を見直すことになるとは思ってもいませんでした。
  「女性学」のテキストの中に日本の教育の大きな問題点として「隠れたカリキュラム」の存在が指摘されていました。男女平等を原則とする学校現場において、様々な場面で自覚されないままにジェンダー意識を提供しているという内容でした。教師になってから気持ちだけは「男女平等に」と考えつつ、男女別名簿の使用等により結果的に男子優先の教育をしてきたことは認めざるを得ません。ですから、今から12,3年前、男女混合名簿の取り組みが始まったときには真っ先にクラスに取り入れました。「たかが名簿、されど名簿」を合い言葉に、今まで慣習で男女別や色別が当たり前と考えられてきた多くの事柄について見直すことが出来たと思います。
  しかし男女別名簿が「女子差別撤廃条約」がいうところの「性に基づく区別が結果的に差別になるもの」であることをきちんと捉えることなく、心情的なものを優先させていたように思います。ジェンダーからの解放は女性だけでなく男性にとっても大切なものであることを知りました。
  しかし最近ジェンダーフリー・バッシングやバックラッシュが目に付きます。また、家庭や家族の大切さを強調することで、性役割分担を押しつけようとするような動きも気になります。まだジェンダーに囚われていることの多い日本社会において、ジェンダー教育を充実させていくことは大切なことだと思います。
 人それぞれ学び方は違うと思いますが、「自分自身で諸問題を検証するために知識を求め、常により深く適切な判断を形成するよう努力すること」という言葉を頭の片隅において、来年度も大学に通いたいと思います。
            
  
 

 

 

 

 
 
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