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2006年 10月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
01
バンパー
02
蛇口のバブル
03
ウイルバーフォース振り子
04
牛乳パックを編む
05
むかごに虫
06
もったいない
07
自由落下
08
科学館風景1
09
脳貧血
10
金木犀
11
コスモス
12
核実験
13
巨大蚤
14
山歩き
15
凧あげ
16
車の燃費
17
動物あて
18
びゅんびゅんばね
19
雪の科学館
20
回転台
21
甑島
22
物窓会
23
マジックショー
24
菜に虫
25
うじ虫
26
ゴキブリ
27

ゴキブリ2
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気功
29
世界語
30
エスペラント
31
       
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2006年10月31日(火)
親父が元気だった頃、電気髭剃りを長い時間かけて使うのを見て、いらいらした覚えがある。十分にきれいに剃れているのに、手であたりを見ながら非常に丁寧に剃りなおす。定年後、時間に余裕ができた自分がそれに似てきたことに気づいた。以前は気にも留めていなかったほんの少しのざらつきにも髭剃りをあて直す自分が鏡の中にあった。

憎まれっ子世にはばかるという言葉がある。髭をそっていると、特に首に近い方に剃り残しがあり、次に髭剃りをあてたときには網刃を通り抜け難くなる。さらにその髭が長くなると、ますます刃に引っかからなくなる。気がついたら、憎まれっ子の髭が2,3センチにも伸びていることがよくある。このときには外科手術を施すのが一番だ。
指で引きちぎった髭のほとんどが白くなってきた。
2006年10月30日(月)
エスペラント
エスペラントを始めて知ったのは、学部の3年生の頃だ。物理学科の先生が公開講座で紹介し、何週間か講義をされた。その後、クラブを作ってはどうかということになり、初代の部長となった。

たいして部の活動をしないうちに、エスペラントを独学で習得したというK君が入部して、クラブをリードしてくれた。K君はわずか2ヶ月ほどでエスペラントをマスターしたそうだ。新入生の勧誘紹介では、K君がエスペラントでしゃべり、私がそれを日本語に訳すということをやった。実は、私には彼が言っていることがよく分かっていないのだが、適当に「翻訳」するという役割であった。
2006年10月29日(日)
世界語
世界語として採用されるべきものはエスペラントであろう。エスペラントは1887年にポーランドのザメンホフによって提唱された人工言語である。世界の人たちが互いに意見を交換するときに、ある人は自国語で、またある人は他国語で話さなければならないということは、この上ない不平等さを感じさせる。すべての人が自国語(民族語)とエスペラントを使いさえすれば、よいのである。

エスペラントは、補助語として国際連合にも採用を提唱したことがあるが、ある国の猛反発にあい、いまだに採用されていない。この言語は人工言語であるので、文法、単語、発音などに不規則なものはなく、非常に憶えやすく、また使いやすいようにできている。俳句や詩、また文学的な表現が難しいなどという批判はあるが、芸術作品も多く出版されている。

現在、重要な科学的発表のほとんどは英語でなされているのであるから、英語を習うのは必須事項である。ではあるが、心の隅にでも、このような言語の存在を留めておいてもらいたいと思う。役に立たないから必要ないという考えだけでいいのだろうか。
2006年10月28日(土)
気功
自然科学の研究者として、超自然現象と称するものにはうさんくさいものが多いと思う。例えばUFOの目撃談だとか、宇宙人との交信、霊媒写真など枚挙にいとまない。本人が信じきっているときには、なおさらたちが悪い。こういう類のものは、「本当だ」と言うよりも「嘘だ」と言うことを証明することの方が数百倍もの努力が必要であり、また、得ることも少ない。気功もその類のものだと思っていた。

ところが、今から20年ほど前、中国人留学生のS君の語学教育に携わったとき、軽い気持ちで気功の体験をさせてもらった。彼が気を込めて手を動かしている間、確かに私の手に感じるものがあるのだ。その感じとは、痺れた時のような感じでもあり、釣りのときに糸から伝わる微振動のような感じでもある。この現象はそのうちに科学的に解明されるものと思われるが、まだ計測や発信の技術の方が追いついていないのが現状であろう。おそらく、超微弱な電磁波の一種であろう。

S君の言うには、病気の人が書いた紙に手をかざすだけで、かなりの確率でその病名を当てることができるそうだ。また、熟達者同士では、何キロも離れた山頂間で交信することができるそうだ。私には信じることができないが、否定することもできない。
2006年10月27日(金)
ゴキブリ2
またまたおぞましきもの。これで最後。
30数年前、広島県の竹原という風光明媚な海岸の街に10ヶ月ほど住んだことがある。頼山陽の故郷だ。築100年を超えるような立派な屋敷の2階にやっかいになった。そこは太い柱や梁がむき出しになっており、木には深い溝が幾筋も走っていた。ゴキブリが齧ってできたものらしいその溝にゴキブリが何匹か張り付いていた。夜中に電気をつけたりすると、ゴキブリがパタパタと飛びまわる。

ゴキブリが好きな友がやってきて、素手で捕らえようとする。その友達はゴキブリを飼ったことがあるそうだ。ゴキブリも飼ってみるとかわいいという。人間になじむのだろうか。
2006年10月26日(木)
ゴキブリ

おぞましきもの第3弾。
今から十数年前、ロシアの極東大学と北海道大学、福井県立大学との合同海上セミナー「強粒子と原子核」が極東大学所有の観測船で行われた。このセミナーは計画当初からトラブルが続出し、ここでは到底書ききれないので、いずれ、他の機会に詳述したいと思う。航路はウラジオストック→敦賀→ウラジオストック→小樽→ウラジオストックである。かつての軍港ウラジオストックは前年度に開港したばかりのところである。

敦賀港で船に泊まったとき、夜中に顔や手足の上をごそごそと這い回るものがいる。明かりをつけると、小指の爪ほどの小さなゴキブリがわんさといるではないか。早速ごきぶりほいほいを買ってきて床に置いたところ、すぐに数十匹のお客さんがやって来て、小樽港に着いたときには、来客総数は2百匹ほどになった。しかし、日本の台所にいるゴキブリのように大きくはないので、誰も怖がったり衛生面の心配をしていないようである。ちょうど、鈴虫やマツムシと同じ大きさで、かたちもよく似ている。鳴かないところと食べ物、住む場所の違いがあるだけのことであろうか。

2006年10月25日(水)
うじ虫
昨日に続いておぞましいものの話である。食事中や気の弱い方は見ないでほしい。

中学生の頃、親父の机の方でジャーという音がする。小さな茶封筒が机の上にあり、それが音源のようだ。中をのぞくと、白金色にきらきらと輝いて丸々と太ったうじ虫何十匹もが盛んに蠢いている。ぞっとして、頭のかゆみを覚え、あわてて封筒の口を閉じた。親父の言うには、これはきれいな魚で育てた、きれいなうじ虫であるそうだ。魚釣りの餌としてとてもよいと言う。考えてみると、蜂の幼虫も、カブトムシの幼虫もまったく同じ構造をしているではないか。

高校生の頃、道の真ん中に黒猫が死んでいた。次の日、猫は溝の中に落ちていた。数日後に溝をのぞくと、白猫に変わっていた。よく見ると、全身がうじ虫に覆われているのだ。そして再びのぞくと、猫は骨だけになっていた。うじ虫のおかげで、猫は腐って異臭を発したり、あたりを汚さないで済んだのかも知れない。

寺田寅彦によると、医療環境の悪い傷病兵にうじがわき、膿を舐めて腐敗から守ってくれるおかげで、傷が癒えるということがあるそうだ。
病原菌の運搬役である、おぞましいうじ虫の味方ばかりしたが、自然は一方的な見かただけでは説明できないことがあるということを言いたかった。
2006年10月24日(火)
菜に虫

レストランで食事中に、若い女性2人連れの客がキャーキャーと大騒ぎしている。何事かと思うと、野菜に虫がいたようだ。虫がついているのが気持ち悪いのはわかるが、虫が食べるのは農薬に汚染されていない証拠と考え、もう少し落ち着いて対応してはいかがなものか。無農薬野菜を作っている人は、虫をつまみ出して平気に済ましている。

とはいえ、人間にはある特定のものに対して好き嫌いがある。毛虫は大嫌いだけれども蛇は平気で捕まえるとか、蛙を見ると虫唾が走るとか、ミミズが苦手だとか、トカゲのように足のあるもの、ゴキブリ、ヤスデ、鼠、猫嫌いなど数え上げたらきりがない。寺田寅彦の随筆にもあるように、人間はある特有のものに敏感な固有の共鳴振動数のようなものを持っているのかも知れない。これは、子供の頃の嫌な思い出に由来するものかもしれない。また、先祖の体験がDNAにインプットされたものもあるのであろうか。

2006年10月23日(月)
マジックショー

昨日は福井奇術同好会の創立40周年記念マジックショーが福井市西別院で行われた。手づくりおもちゃの科学館でときどき演技いただいているYさんも出演する。大ホールは満員で、120 分間最後まで席に座れない人もいた。久しぶりの素人の演技、非常に楽しめた。テレビでよく見かけるマジックショーように、司会者がたねを知っているくせに、大げさに脅かすようなことがない。演技が早すぎて何をやったのかわからないということもない。

小学生の頃から手品が好きで、雑誌のふろくについている奇術セットなどで楽しんでいたことを思い出す。高校生のとき、神戸市主催の成人大学で「奇術講座」を受講したことがある。たしか、ビオフェルミン製薬の社長さんが講師を勤めていたように思う。そこで習ったことは大分忘れてしまったが、目線の使い方が大切であるということだけはよく憶えている。
以後、マジックを見るときには、演者の目線の逆ばかりに目が向いてしまい、演技を楽しむという精神に反している。

2006年10月22日(日)
物窓会

物窓会(ぶっそうかい)は福井大学工学部旧応用物理学科・物理工学科の同窓会のことである。私の呼びかけで始まったことであるが、多くの卒業生の努力によって、関東支部、北陸支部が立ち上がり、昨日は西日本支部が設立総会を開いた。続いて、中部支部が間もなく立ち上がることになるだろう。それから先は、全体会議で事業が決められていくことになる。
私の役目もそろそろおしまいである。

2006年10月21日(土)
甑島

甑(こしき)島には鹿児島県の串木港から連絡線で渡る。上甑島と下甑島があり、全体が細長いひょうたんのような形の島である。甑島は私の永年の共同研究者であったNさんのお父さんが生まれ育った所だ。今から 20 年ほど前、九州の学会に参加したとき、Nさんと共に訪れたが、本当に浮世離れしたすばらしいところであった。港からさらにマイクロバスに乗り、一山超えた海岸にその村があった。

驚いたことに、村中の家の鬼瓦がおたふくなのである。シーサーのような瓦もすべておたふく顔なのである。昔、平家の落ち武者が住んでいたそうで、その名残りであろうか。海岸にはナポレオン島と呼ばれている、周囲が高さ 100 メートルを超える断崖絶壁の、誰もよりつけない島がある。どこかの大学の探検隊が登ってみたところ、すばらしい原生林が密集していて、そこは生物の宝庫であったそうだ。

すべてがのんびりと動き、こんなにいいところにもう一度来たいと思った。村で唯一の宿「蜃気楼」の主人と「10 年後にまた来る。」と約束したが、まだ果たせないでいる。当時でも若者がほとんどいなくて老人ばかりの村であった。住民がいなくなった廃屋もあったが、今頃はもっと変わっているのだろうか。蜃気楼の主人は平家の落ち武者の遺した伝統芸能の保存に力を入れていたが、完成したであろうか。

2006年10月20日(金)
回転台

手づくりおもちゃの科学館に、電池で回る回転台がある。Mさんが半年ほどかけて、試行錯誤の結果こしらえたものだ。この回転台の上に水を入れた円柱状の容器を載せる。さて、回転している容器にインクを一滴垂らすとインクはどのような模様を描くであろうか。インクの垂らす位置は、中心と縁の中間あたりがよいだろう。

無限の自由度を有する流体の運動はなかなか複雑である。しかし、グローバルな運動として、おもしろい動きのあるものが多い。例えば、空気砲の「弾」の運動、ベナール対流、カルマン渦、ミルククラウン、衝撃波、などなどいくらでもある。近頃では、コンピューターによるシミュレーションやもかなりの精度で行えるようになり、また、可視化の技術も進み、これらの運動を詳しく観察することができるようになった。
ますます、新しい出来事が楽しめそうだ。

2006年10月19日(木)
雪の科学館

雪は天からの手紙である
雪の研究で有名な中谷宇吉郎の出身地は石川県の片山津である。ゆかりの地、片山津温泉のはずれに雪の科学館がある。上から見ると、雪の形の正六角形を3つ連ねた建物だ。数度訪れたが、なかなか楽しいところだ。いろいろな気象条件の違いによって、こんなにも美しい雪の結晶ができるのかと驚かされる。また、ダイヤモンド・ダストの実験や、チンダル現象の観測ができる。

ダイヤモンド・ダストは、零下二十数度の冷凍庫の中で簡単に作るものだ。独特の懐中電灯の光にきらきらと輝いて、美しい。チンダル現象の観測は、氷の中に閉じ込められている雪のような六角形の結晶を可視化するものだ。両実験とも、工夫すれば手づくりおもちゃの科学館でもできそうだが、今は手が回らない。
どなたか、共同で開発しませんか。

2006年10月18日(水)
びゅんびゅんばね

びゅんびゅんばね (Spring Into Action) は英国の Jeff Beynon 氏によって 1990 年に発明された。1枚の紙を折って、6段のばねを作るのだが、なかなか難しい。10 人に一人くらいの割合で成功しているようだ。今までは製作時間が2時間ほどかかっていたが、少し練習してみると、1時間以内に折りあげることができるようになった。きちんと折り目をつけるだけで 30 分もかかるので、これが限度か。

びゅんびゅんバネのはねの数が 12 あるので、この1つずつに「手づくりおもちゃの科学館」の文字を当てはめたら、格好のよい贈り物の感じになった。

2006年10月17日(火)
動物あて

福井大学の公開講座で「手づくりパズル教室」を開いたとき、動物あてパズルを紹介した。動物16種類のうち好きな動物を1つ選んでもらい、次に8種類ずつの絵が載っている絵を4枚見せ、それぞれ選んだ動物がその中にあるかないかを言ってもらう。演者はたちどころに、選んだ絵を当てるというものだ。2進法を知っている読者は、すぐにあれだなと気がつくと思うが、小学生、中学生にはなかなか仕組みがわからない。

答えをすぐには教えないで、まず自分の頭で考えてもらうのが私流である。1人の中学生は、その場ではわからなかったので問題の絵を写して帰り、次週には、独自の干支あてパズルを作って持ってきた。教室を手伝ってもらっていた大学院のお兄さんは、感心することしきりだった。これだけの根性をもって、物事に取り組む姿勢はすばらしいものだ。

2006年10月16日(月)
車の燃費

現在乗っている車は 10.5 才になる。そろそろ買い替えの時期かな。あまり乗らないので、走行距離はまだ9万キロに達していない。最近の車は錆びなくなったので、洗車もほとんどしないし、エンジンオイルの交換も1年に1度ほどしか行っていない。それでも、燃費は市内走行でも真冬以外はガソリン1リットル当たり 13〜14 キロ走る。1800 cc クラスの車としてはかなりよい方だと思う。もっとも、マニュアル・5速ミッションではあるが。

燃費の計算は次のようにして行う。まず、給油は満タンとし、同時にトリップメーターをリセットする。次に燃料を入れるときにトリップメーターの目盛りをガソリンチケットに記入する。ある程度チケットがたまったら、走行距離を給油量で割り算して、燃費を求めればよい。

私は日ごろから経済運転を心がけている。その条件は、急発進、急ブレーキをかけない、前方の信号が赤信号なら、エンジンブレーキを効かすなどである。いらいらして追い上げをかけているドライバーには迷惑かもしれないが、まわりの状況を見ながら運転することも大事だろう。

2006年10月15日(日)
凧あげ

今日は快晴、かなり風がある。ヨット競技なら相当つらいところだが、凧あげにはちょうどよいとのことである。2006年九頭竜たこあげまつりを楽しんできた。主催は河合ニコニコ王国事業推進委員会である。今回で10 回目だそうだが、私にとっては初めての見物である。大きな、水木しげるの漫画に出てくる妖怪のような凧があがっていた。これは、日本凧揚げ協会から借りてきたものだそうだ。50 個くらい連なった連凧も見事だった。味噌汁とおにぎりの振る舞いを受け、凧を見ながらのんびりといただいた。午後は畳20 畳分の大凧など大物があがるそうだが、残念ながら見ずに帰ってきた。
幸せな半日であった。

2006年10月14日(土)
山歩き

秋は気候もよく、山歩きに最適だ。福井は四方を山で囲まれているし、独立峰でおもしろい体験のできる場所に恵まれている。近場にも山があるので、以前は午後からでも手軽に山歩きを楽しんだものだが、最近はとんとご無沙汰である。山歩きで楽しいのは山菜採りである。今頃の季節では、きのこ、やまのいものむかご、芝栗、あけびなどであろうか。山葡萄をたくさん使ってワインを造っている人もいるが、私は山葡萄豊富な採取場所を知らない。

もっと若い頃には、朝早く、1日に数本しかないようなバスで登山口まで行き、帰りのバスの時刻を気にしながら山歩きを楽しんだものだ。バスの車窓から夕日の落ちていく光景を眺めるのが、至福のときであった。
いまは、その元気がない。

2006年10月13日(金)
巨大蚤

蚤は高さ 30 センチ飛び上がることができるとする。それでは、人間くらいの大きさの蚤はどれだけの高さまで飛び上がることができるか。これは、力学演習を担当していた頃の出題である。このように漠然とした問題を解くのは、学生にとって苦手なようだ。蚤、人間の大きさ、質量は?筋肉の構造はそのままでいいのか?などなど。力学の問題であるから、ある程度の仮定をおく必要がある。筋肉の強さは筋肉の断面積に比例するとか、足の長さがどれほどだとか。

いろいろの仮定などが必要であるが、基本的な考え方としては「重さ(質量)はサイズの3乗に比例し、力はサイズの2乗に比例する」ということである。結論を言おう。人間の大きさの蚤は東京タワーを飛び越えるのではなく、自分の体重を支えるのがやっとこさである。
詳しいことを知りたい方は、手づくりおもちゃの科学館にお出でください。

2006年10月12日(木)
核実験

また1つ核保有国が増えたようだ。核保有国が増えるとともに国同士の力関係や防衛の形態が変わっていく。現在、世界の核爆弾の総量は地球を何度も何度も破壊し尽すだけの能力を持つという。どの保有国も自分からは絶対に核を使用しないといっているが、未来永劫均衡が破れないという保障はない。
恐ろしいことだ。

2006年10月11日(水)
コスモス

昨日はあまりの快晴がもったいないので、コスモス苑に行ってきた。もともと10月10日は体育の日であって、統計上晴れになる確率の高い日を選んでこの日を定めたそうである。しかし、連休とする方が有効であるという理由で月曜日に変更したそうだ。

コスモス苑は広くて見事であった。けれども、手入れが行き届いていないせいか、雑草がかなり混じっていた。ボランティアでやっているので、人手が確保できないのであろうか。家内は無料の摘み取り自由のコスモスをいっぱい仕入れていた。直径1メートル位のでっかいかぼちゃが 2000 円で買えるそうで、手作りおもちゃの科学館に飾ったらどうかな、などと考えていた。

2006年10月10日(火)
金木犀

今日は快晴だ。庭のきんもくせいの花が咲き、そばを通るとすばらしい香りが鼻をつく。直径40センチ足らずの植木鉢に植えてあるのであまり大きくならず、大人の背丈もない。しかし、細い枝の先にまでびっしりとかわいい金色の十字の花をつけて見事だ。ところで、きんもくせいの花は2度咲きをするということを最近知った。一度目の花は数が少なく、あまり目立たない。その花が落ちた頃に2度目の花のつぼみがどっとつくのだ。

昨日は体育の日。高校生のF君に手伝ってもらって、手づくりおもちゃの科学館の全品目を洗い出してもらった。全部で 250 種類ほどの展示物、手づくり教室用作品、科学実験などが整理された。春にオープンした頃よりも 50 種類ほど増えた勘定だ。内容、数量ともにもっと充実させていきたい。ネタは山ほどあるのだが、一人では限度がある。あわてても仕方がない。
ぼちぼちやっていこう。

2006年10月9日(月)
脳貧血

昨夜は入浴中にまた脳貧血を起こしてしまった。体を洗っている最中に気分が悪くなってきたのだ。少しお酒を飲みすぎたせいかな。ほっておくと、どんどんと気分が悪くなっていき嘔吐にまで進んでしまうので、できるだけ頭の位置を下げてあわてて体を洗ってしまう。もう一度浴槽につかり体を温めると、気分を持ち直す。ふたたび気分が悪くなるなる前に、布団の上に横たわることができるかどうかが勝負である。
危うく、昨夜はセーフであった。

2006年10月8日(日)
科学館風景1

手づくりおもちゃの科学館は5月から毎週土曜日にオープンしている。9月までは毎週新しい工作を2,3種類ずつ用意してきたが、来館者も入れ替わり、新しいものよりも古いものの方が面白いものが多いこともあるので、これまでの工作材料を整理し、いつでも供給できる体制を作りたい。

科学実験の種類も増やしていく。また、パンフレットの作成も急がないといけない。
というわけで、現在はばたばたの状態だ。

2006年10月7日(土)
自由落下

中野不二男氏の「暮らしの中のやさしい科学」(角川学芸出版)には面白い題材がたくさん取り上げられている。記事によると、北海道の上砂川町にあった地下無重力実験センターが3年前に閉鎖されたそうだ。約500メートルの自由落下の間に10秒間の無重力状態を体験できた。私も体験したかった。

カプセルの軌道はコリオリの力を考慮して、少しずらしているそうだ。試算してみると、このずれは鉛直下方から真東方向に18センチほどになる。ちなみに、高さ100メートルの地点から自由落下させたときのずれは1.6センチにすぎない。ずれは高さの 3/2 乗に比例するからである。コリオリの力は南極や北極における自由落下時にはかからなく、赤道上で一番大きくなる。

それでは問題を1つ。北極から南極まで地球をくり抜いて北極からカプセルを落としたとき、南極到着までにどれだけの時間がかかるでしょうか。もちろん、マグマや核の温度、圧力をものともしないトンネルがあればの話である。

2006年10月6日(金)
もったいない

戦前生まれ戦中・戦後育ちの私にとって、食べ物を口にするとことは重要なことであった。いつもお腹を空かせていた。ある日、金魚が死んだので食べたいと泣き喚いた思い出。自分の晩御飯を昼過ぎに食べてしまって、ご飯時に母から分けてもらった思い出。母の外出時、ご飯ごと隣家に預けられ、早く食事にしようよと駄々をこねた思い出。

あの頃と飽食の時代である現在とでは隔絶の差がある。しかし、平気で食物を余らせ、捨てることは私にはできない。必要量以上のご飯やおかずはよそわない。余って腐らせるほどの買い物はしない。これらはすべてもったいないの精神である。
食料を自給できない日本にとって、いつまで飽食の時代が続くのであろうか。

2006年10月5日(木)
むかごに虫

一週間ほど前にむかご摘みの話をした。まだたくさん残っている。そのむかごにいたのである、虫が。むかごの入れ物の、むかごより少し上の方に、体長5ミリほどの小さな蛆虫が5,6匹よじ登ってきているではないか。よく見るとむかごに小さな穴があいていて、糞らしいごみが絡まっている。穴のあいているむかごは捨てて、ごみの掃除をした。しばらく様子をみてみよう。
家内には内緒だ。

2006年10月4日(水)
牛乳パックを編む

先日、Nさんから紙を編むというパズルを紹介された。細長い紙にスリットを入れて、3本の同じ幅の紙の帯を、市松模様に編むというものだ。これを少し拡張して、牛乳パックで編むものを考えた。牛乳パックを長さ15センチ、幅3センチの長方形に切って、両端を1センチずつ残して2本のスリットを入れると、幅1センチ、長さ13センチの3本の帯が両端でくっついた状態となる。

これを用いると、市松模様編みと皮ひも編みの2種類の編み方ができる。皮ひも編みとは、いわゆる三つ編みのことである。それぞれの編み方で、I 字型とV字型に編むこともできるので、全部で4通りの遊び方を楽しむことができる。もちろん、完成品はすべて平面状態である。牛乳パックはくしゃくしゃになるが、少々折り曲げても引っ張っても破れないので、失敗することがない。さらに、四つ編み、五つ編みも可能かどうか検討中である。
ご存知の方は教えてください。

2006年10月3日(火)
ウイルバーフォース振り子

5年ほど前に、福井大学の公開講座(当時はオープンキャンパスといっていた)における出し物としてウイルバーフォース振り子を準備した。ウイルバーフォース振り子とは、バネと重りからなる振り子であって、上下に振動する。ところが、だんだんと回転振動が入ってきて、やがて上下振動が完全に止まり、回転振動のみになる。続いて、回転振動は上下振動に移り、・・・という面白い振り子である。

この振り子を1個数十円で材料を用意し、お客さんに完成してもらおうという試みをした。振り子にフイルムケース使い、柱には垂木を用いれば格安である。問題はバネである。ウイルバーフォース振り子の条件は、上下振動の周期と、回転振動の周期をぴったりと合わせることである。困ったことに、普通のバネを利用したら、回転振動の周期が合わないのである。そこで、径1ミリのピアノ線を購入して、自分で巻くことにした。適当な太さのパイプをドリルにはさみ、軍手をはめてぐりぐりと巻いていくのだ。このバネの作り方は、NHKの連ドラでバネの製作風景であったものと、原理的には同じだった。

バネができれば、柱からバネでフイルムケースを吊るし、重りをいれて、フイルムケースに差し込んだネジを調節すればできあがり。このネジの役割は回転振動の周期を変化させることである。こう書けば簡単そうだが、ネジの調節以上に難しいのが、バネの軸とフイルムケースの軸を合わせることである。この軸同士が一致しないと、回転したときに異常な振動が起こり、エネルギーが発散してしまう。
ウイルバーフォース振り子の材料が少々残っているので、作りたい方は手づくりおもちゃの科学館にお出でください。

2006年10月2日(月)
蛇口のバブル

なにかの拍子に、水道の蛇口に長径が2,3センチのラグビー型のバブルができるときがある。このバブルは何日も消えてしまわないことがある。その条件は、適量の水が常に供給されていることだ。水はバブルの表面を流れて、下にぽたぽたと落ちていく。
そのうちに動画を提供したいと思っている。

2006年10月1日(日)
バンパー

私は毎日、車を物にぶっつけて止める。人や他人のものにはあまりぶっつけないようにしているが、家のガレージにはよく当たっている。無理に当てるのではないが、目測が甘いのである。冬には雪の壁によくぶっつけたものだ。おかげで、バンパーの前も後ろもぼこぼこになっている。

昔の車のバンパーは頑丈であった。少々ものにぶつかっても少し傷がつくだけで、車の本体はへっちゃらであった。ところが、今の車はちょっと物に触れただけでバンパーがばりばりと壊れたり、ぐらぐらしてしまう。これではバンパーの役目をはたさないのではないか。最近の車は、車を守るというよりも、乗客や事故相手の人身を大事にしているということかも知れないが、デザイン重視の感が否めない。

以前、学生を乗っけたとき「車はぶっつけて止めるものだよ。」と口を滑らしたところ、学生は私が車を止めるときにはいつも体を硬くして、ぶつかるのを「期待」していた。私も「期待」に答えるべく、「意識」してぶつけて止まっていたことがあった。
口は災いの元ですね。