自分らしく輝いて・5

新市街の中心は背の高いビルや石造りの建物に囲まれているが、少し離れた郊外になれば、同じ市内でも景色が変わる。庭を有する一軒家が多くなり、静かさや緑が溢れ、人の流れも忙しなさが無くなるようだ。
街中を走る運河沿いや森のような公園には、散歩道があり並木が植えられ、ベンチも置かれてるから気分転換にもちょうど良い。俺を訪ねてきた香穂子を駅へと送ながら、散歩も兼てのんびり歩くのにも・・・。


散歩は金がかからないのに楽しいから素敵だと、俺の隣を香穂子は嬉しそうだが実際は違う。
安全な森や自然の豊かさを維持する為には、莫大な出費を惜しまないというのがドイツ式だ。


自然の中でゆっくりと流れる時間・・・。
静かに自分や君に向かい合える、この時間と空間が愛しくて。
本当の豊かさとは何かをしみじみ考えさせられる。





住宅街からUバーン(地下鉄)のある駅前へ続く並木道には、道路の両側に歩道と自転車専用道路が設けられている。歩く人は後ろから来る自転車が来てもぶつかる事はなく、誰もがゆっくり歩けるし、自転車に乗る人は思いっきり走れるだろう。君から目がはなせないから、こういった道路が完備されているのはありがたい。
そう思いながら俺の少し前を足取り軽く跳ねる香穂子の姿に、頬を緩めて笑みを注いだ。


街路樹から緑の影が落ち、葉の隙間から差す木漏れ日が石畳を彩っている。危なくないように俺が道路側を歩いているのに、壁側を歩いてた筈の香穂子は楽しげにくるくると駆け回っていた。石畳に落ちた陽だまりを踏み渡りながら、あちらからこちらへ飛び跳ねて行ったり来たり。


自然の中で気持ち良さそうにリードの先を駆けていた子犬も疲れたのか、今では俺の腕の中でぐっすり眠っている。チワワだから小さい犬種なのに、抱きかかえると想像していたよりも重さがあるのに驚いた。
香穂子は毎日この子犬の相手をしているのかと思うと。学長先生が持ち運び用の手提げ鞄をプレゼントした気持ちがわかる。彼女の為に自分で歩いてくれと恨みがましく腕の中を見るが・・・まぁこれもいいかも知れないな。子犬といい香穂子といい・・・安心しきって眠る姿に自分は弱いのだなと口元が緩んでしまう。


「香穂子。飛び跳ねるのは良いが、石畳に躓いて転んだら危ないぞ」
「大丈夫だよ! だって爽やかで気持良いんだもん、風を起こしたくなるの。それにね、夕方なのにまだ明るいって、嬉しくならない? まだ外にいられる・・・いろんなところに出かけられるんだよ」


肩越しに振り返った笑顔が、ゆっくりと傾く柔らかな日差しに溶けてゆく。再び背を向け木漏れ日の陽だまりを踏み出すと、石畳に軽やかな靴音が響き渡った。時折俺の名前を呼び、ふいに駆け戻る楽しそうな姿が眩しくて愛しくて、目を細めずにはいられない。


ヨーロッパの夏は梅雨でじめじめした日本とは違い、湿度も低く過ごしやすい。もちろん気温は高いが、それでもこの環境に慣れてしまえば、息苦しいサウナなのような状況へ戻りたく無いと思ってしまうだろう。

日本にいる頃は夏が苦手だったが、留学してこのドイツに生活するようになってから、印象が変わってきた。
湿度もそうだが日照時間も長いのが嬉しい。日本の北海道よりも更に北・・・緯度が高いため早朝4〜5時くらいから明るくなり始め、日没は夜の9時ごろという時もある。とはいっても冬は逆になり、太陽が姿を隠してしまうから、どちらが良いとも言い切れないけれど。


夕方なのに寂しさが込み上げないのは、秋冬のように夕焼けを感じ無いからだろうか。どこか感傷的な・・・郷愁を誘う茜色の空を見ずに、いつの間にか夜になってしまうから。交わす言葉はなくても、ゆっくり進む日没の中で二人の時間もゆっくり流れてゆく・・・この時間がずっと続けば良いのにと願わずにいられない。


石畳に落ちた一枚のリンデンバウムの葉を拾った香穂子が、俺の元へ駆け戻ってきた。葉を差し出し、輝く瞳で振り仰ぐ笑顔は、宝物を発見した時の君に似ている。


「ねぇ蓮くん、見てみて。大きなハートを見つけたの。リンデンバウムの葉っぱって、やっぱりハートの形をしていたんだね」
「本当だな、いい葉の形をしている。クリスマスに香穂子が来た時には、葉が枯れ落ちていたから一緒に見れなかったな。大学中を捜し回ったのも良い思い出だ」
「私たちの中にあるリンデンバウムの樹にも、可愛いハートがたくさんあるといいよね」


約束をようやく一つ果たせたなと微笑めば、隣に肩を並べて歩き出す香穂子が嬉しそうに頷いた。
暫らくは目の前に掲げて愛しそうに眺めていたが、持ち帰るべく取り出した手帳の合間に挟みだす。大きさが余るから、子犬にかじられないようにしなくちゃとタオルに包む事も忘れない。君と俺の中にこうしてまた一枚、想いの形をした葉が重ねられてゆくんだな。

そんな香穂子を見つめているとふと視線が絡み、突然小さく笑い出した。


「香穂子、どうかしたのか?」
「ふふっ、突然笑ってごめんね。だってワルツを抱っこしている蓮くんが、親子みたいなんだもん。可愛いなって思ったの」
「親子?」


意味が分からず眉を寄せる俺の懐に手を伸ばし、寝ている子犬の頭をそっと撫でた。可愛いとは、俺と子犬と一体どちらに向けられたものなのだろう。顔に熱さを感じていると悪戯っぽい瞳が覗き込み、さらりと流れ落ちる髪に鼓動が飛び跳ねた。


「最初は咆えたり噛み付こうとしてたのに、すっかり懐いちゃったね。引き取った頃はやんちゃだったけど、先生達の躾が厳しいから、最近はすっかり紳士になったよ。まだちょっと甘えん坊が抜けないけどね。蓮くんみたいになろうねって、私が毎日言ってる成果が出てきたかな」
「・・・だから親子か、いきなり子持ちとは複雑な心境だ。犬の多いドイツは、子供の教育と同じくらい躾が厳しい事で有名だというからな。学長先生のお宅なら、きっと音楽にも造詣が深くなりそうだ」
「この子ね、ご飯をくれる人には従順なの。蓮くんに会いに行くたびに水とかお菓子くれたり、あれこれ世話を焼いてくれるから、懐いたんだねきっと。それにね、私が一番安心できる場所だって、ちゃんと感じてくれているんだと思うの。それって嬉しいよね」
「・・・香穂子は、この子犬にとってどんな存在なんだ?」
「私? お散歩したり一緒に遊ぶの専門だからお友達かな。いつまでも、一緒にいられないけどね。あっ!もしかして、私がワルツのお母さんじゃなくて残念だった?」
「・・・・・・・・・」


もしそうだと言ったら、口を利けないほど真っ赤になるのは君の方なのに・・・返答に困り果て、顔逸らす事しか出来ない。言っている意味が分かっているのか、いないのか。重くない?代わろうか?と無邪気な笑顔で差し伸べる香穂子に、まだ平気だからと優しく告げて腕の中の子犬を抱きなおした。
夢を描かせてくれるから、もう少しこのままでいさせて欲しいと思う。


「蓮くんはこの国で・・・この街で世界へ飛び立とうと頑張っているんだよね。留学してから数年間は、メールや手紙や電話だけだったでしょう? クリスマスに初めて蓮くんの所に来るまで、どんなところなのか良く分からなかったの。ヨーロッパっていうイメージだけが浮かんで、凄く遠い街に思えてた。でもね、少しずつ知るごとに、私の中で蓮くんとの距離が近くなってゆくの。国と国は遠いけど、凄く身近に思えるっていうのかな」


前に組んだ腕を気持ち良さそうに伸ばした香穂子が、この道もすっかり通い慣れたよとそう言って。想い出を手繰るように・・・刻むように街路樹や空、並ぶ家や石畳を一つ一つを心に焼き付け、周囲の景色を眺めている。言葉は俺に伝えながら、自分の心へも静かに向き合っている横顔は幸せそうで、泣きたくなる程の温かさが流れ込んでくる。じっと彼女を見つめながら、言葉に耳を傾けていた。


「いろんなところを見て感じたかったから、地図と手帳と辞書を持って毎日ワルツと散歩に出かけていたの。蓮くんが歩いた道かな、河沿いの公園でヴァイオリンを弾いたのかな、このお店でパンを買うのかなとか。気づけばいつも蓮くんを追いかけていて・・・見えないけれど一緒に歩いてたんだよ。でね、最後にここの道を歩いてお家に辿り着いちゃうの」
「好奇心旺盛なのは、俺も嬉しい。暮らす街や生活を香穂子に知ってもらいたい、気に入って欲しいというのは俺の願いでもあったから。だがいくら昼間とはいえ、女性の一人歩きが安全な場所ばかりでは無い。特に君は誰にでも優しく純粋だから心配なんだ、気をつけてくれ」
「蓮くん、私は・・・・・・」
「信用していない訳じゃない、誤解しないでくれ。もしも君に何かあったら・・・慣れない異国の地で辛い思いをしていたらと考えるだけで、胸が潰れてしまいそうなんだ。本当は俺が全て付き添いたいくらいなのに」


反論しようと胸元へ詰め寄り口を開きかけ、真っ直ぐ挑みかかる強い瞳を真摯に受け止めた。歩みを止めて向かい合い、込み上げる熱さや苦しさを抑えながら。長いけれど一瞬の沈黙が互いを包むと、呼吸さえも止まってしまいそうだ。最初に時を動かしたのは彼女の方で、肩の力を抜くと、すまなそうに小さく微笑んだ。
だが引くのではなく、お願いだからこのまま見守って欲しいという懇願の言葉。

君は一度決めたら、どんな事があっても最後までやり通す信念を持っていたな・・・。
どんな風にも折れない、しなやかな強さを持って。


「ありがとう蓮くん、心配させちゃってごめんね。でも私には必要な事なの」
「香穂子・・・」
「私を大切にしてくれる蓮くんの気持ちはとっても嬉しい。気をつけなくちゃっていつも心に刻んでいるよ。このままじゃ私、綺麗で良いところしか見えない、ただのお客様と同じになっちゃうって思ったの。それは嫌! 蓮くんが感じた光りも影も、この国の全てが知りたい・・・」
「観光客の立場でなく、生活する為の目線が知識が欲いのだと、そう捕らえて良いのか」
「私知ってるよ。蓮くん大学卒業しても、プロになったら日本に帰らないつもりでいたでしょう。音楽やるには素敵な環境だもん。でも、でもね・・・これは私の意志なの。この一ヶ月間日本語の無い環境で生活して、一人で街を回ってみて。まだほんの少しだけど生活とか人の様子とか、本当の姿が見えたと思う。今すぐには無理だけど、いつかこっちにきたいって、心からそう思えたからっ・・・!」


眩い光りで真っ直ぐ射抜く瞳に呼吸さえ止まり、心までもが奪われる。想いの限りを伝えよう、怯まずに・・・。勢いで一歩を踏み出したまま堪え、微かに震えを残しながらきゅっと握り締めた両拳。
熱さに飲み込まれそうな衝動を引き止めるのは、どこか泣きそうに・・・切なげに唇を噛み締めているから。
胸を締め付けるのは君が感じた辛さであり、俺自身が抱えるもどかしい痛み。


感情のままに声を荒げたせいなのか、それとも俺が腕に力を込めてしまったからなのか。腕の中で預かっているチワワの子犬が、身を震わせて眠りから覚めようとしていた。我に返りゆっくりと背を撫でれば、強張った身体から緊張が解けて再び小さく丸くなってゆく。見えないもう一つの手は、戸惑い揺れる君へと向けて。


夕方の爽やかな風が凪ぎ、リンデンバウムの街路樹たちが囁き声で歌いだす。
そうして安らかな寝息が聞こえてきた頃には、香穂子にも穏やかさが戻っていた。
あやすの上手いんだねと頬を綻ばせて寝顔を覗き込んでくるが、俺の腕の中で眠る君も同じだから。


微笑だけで返事をすると薄っすら頬を赤く染めて顔を反らし、先に歩き出してしまう。
追いかけなければいけないな・・・と。口元に浮かぶ笑みのまま歩き出せば、石畳に映る陽だまりの中でくるりと振り返った。


「私ねお散歩しててお腹が空いたら、公園とかのインビス(屋台)で焼きソーセージを食べるのが好きなの。特にケチャップにカレーパウダーがかかっているヤツ!美味しいお店も見つけたんだよ。蓮くんは食べる?」
「カリーヴルストか。いや・・・あまり立ち寄らないな。大学ではヴィルたちが良く食べているのを見かけるが」
「ジャンクフードだから、蓮くんには遠いのかな。美味しくて気軽なんだけど、最初は難関だったんだよね」
「カレーと言ったら通じないだろうし、うっかり下唇噛むのを忘れるとブルスト(胸)になってしまう。意外と発音が難しいうえに、いろいろな注文を手早く伝えなくてはいけないからな」
「発音が悪くて通じない時とか、やわやれって顔でじっと私の口元を見られたり。他のお店でうっかりお金を渡し間違えた時に、意地悪言われた事もあったよ。学長先生の家でもドイツ語だけだから、伝えられないもどかしさだったり寂しかったりもしたけれど。負けないぞって強気にチャレンジしたら、みんな良い人だった」


最初意地悪言った屋台のおじさんとは、今はすっかり仲良しなのだと誇らしげに胸を張り、嬉しそうに頬を綻ばせている。カレーパウダーのかかったケチャップの海の中で、大きな焼きソーセージが溺れているこの街の名物だ。確か冬にクリスマスマーケットで食べたのを、気に入って覚えていたんだろう。一緒についてくるパンやポテトも上手いのだと、身振り手振りで語る姿が眩しいのは自分で切り開いた道だから。


「特によそ者には冷たく好意的でなく、何か言われたら倍にして言い返さないと気がすまない。ベルリーナ・シュナウツェの典型的な態度だな。俺も何度か行き当たった事があるが、そういうものだと初めから割り切れば気分も楽になる」
「蓮くん負けず嫌いだから、むっとして言い返しそうだね。もちろん学長先生やヴィルさん達みたく、良い人たちもたくさんだって知ってるよ。ドイツの人たちって、分厚くて思い扉みたいだって思った。全身の力で挑まなくちゃいけなくて、でも中に入ると温かくて心地良くて。シャイだけど誠実で、一度中に入れた人にはとっても優しいの。蓮くんに似てるよね。この国が好きだったいう気持ちが分かった・・・私も大好きだよ」


初めはなかなか心の内を見せないから、硬く見えるのかもしれないな。長い歴史や環境によるものもあるだろう。ベルリーナ・シュナウツェも自己主張という、ある意味自分の鎧みたいなものかも知れない。だが扉を開ければ彼らは正直で誠実で、誰よりも信頼しあえる仲間になれる。


俺も同じか・・・確かに。
香穂子と出会った頃の俺も、全身で見えない扉を立てて周囲を閉ざしていた。
冷たく厳しいこともたくさん言ったから、良い印象を持っていなかっただろう。嫌われなかったのが不思議なくらいだ。だが俺の扉を君が開けたように、香穂子は彼らの扉をも空けている。


真っ直ぐな瞳の輝きと力強さ。いつの間にか君は、一人でも歩いていたんだな。初めて渡欧して俺を訪ねからそれ程経っていないのに・・・初めて街に降り立ち、興味一杯に食い付いてきた純粋さそのままで。
ただ守られる存在ではないのだと、だからこそ俺は君に弾かれたのだと改めて想った。





並木道を抜ければ石畳の先に、ブルーに白地でUと書かれたUバーン(地下鉄)の入口標識が見えた。
階段を降りて地下へ向かうと、香穂子は手馴れた様子で販売機で犬用の切符を買う。そしてポケットのパスケースから自分用の定期乗車券を出して、改札代わりの小さな刻打機に差し入れた・・・俺が見送れるのはここまでだ。

眠ったままの子犬を香穂子へ託せば、重なった手の平と一緒に浮かぶありがとうの微笑み。
持っていた籐のかばんの中へそっと寝かせ置き、起こさないよう静かに肩へかけた。


「すぐ戻らなくちゃいけなかったのに遅くまで引き止めちゃってごめんね」
「気にしないでくれ、俺が香穂子と一緒にいたかったんだ
「もうすぐだね、一緒に夏休みを過ごせるまであと一週間だよ」
「長かったが、過ぎ去ればあっという間だった気がする・・・俺も楽しみだ。夏は日が長くて明るいが、帰り道は気をつけて」
「うん、じゃぁまたね。ヴィルさんに宜しく!」


瞳と頬を緩めて見送る俺に手を振る香穂子が、くるりと振り返りプラットホームへと向かってゆく。
だが何故だろう・・・遠ざかる背中を見つめているうちに、もやもやした雨雲のような不安が込み上げ胸が締め付けられた。胸騒ぎ? いや・・・手放したくない名残惜しさから来るのだろうか。


気が付いたら、本能のままに呼び止めてしまっていた。
勢いのまま一歩を踏み出し、大きく叫ぶ声だけが地下の空間に響き渡る。


「香穂子っ!」
「・・・どうしたの蓮くん、忘れ物?」
「いや、何でもないんだ。呼び止めてすまない・・・また連絡する」
「うん! おやすみなさい! あっ、電車来ちゃった・・・蓮くんまたね」


肩越しに振り返り、何事かと賭け戻る香穂子に安堵しつつも、早掛けする鼓動が収まらない。
君が遠くへ行ってしまう、そんな不安に駆られたなんて別れ際には伝えられない・・・彼女まで不安にさせてしまうから。いや、笑って吹き飛ばしてしまうだろう。ひょっとしたら、知らぬ間に自分の道を切り開き、異国の地で歩いていた君の姿の眩しさに眩んだのかもしれないな。


来た道を慌てて走り戻る小さな背中と電車を見送りながら、そう心に言い聞かせ言い知れない不安を宥めるしかなかった。







夜に電話をしたら案の定、蓮くんってば本当に心配性だねと無邪気に笑っていたけれど。
耳に押し当てる受話器越しに感じる笑顔が、泣きたいほど温かくて手放したくない。
感じた不安は、きっと気のせいだ・・・不安は自分が作り出すものだから。

窓の外を見上げれれば、いつの間にか夜の帳が下りていて、星空たちが輝きを放っていた。
夜空のスコアで、音色を奏でながら・・・。




明日からは一週間、郊外のスタジオやコンサートホールに籠り、残りのレコーディングが始まる。
全てはここからだ。君への想いを形にするのも、共に歩む日を得るためにも-------。