曲線の切り出し方

 
紙飛行機を作る際に曲線を切り出すには、色々な方法があります。
 鋏を使うのが、ごく一般的な方法ですが、私は基本的に鋏を使いません(個人的な主義で)
 カッターで切り出した方が、切り口がしっかりしている様です。
 カッター台も有りますが、殆ど使いません、硝子板の上で切り出します。
 直線部分は定規を当てて切れば、間違いなく綺麗に切れますが、曲線はその様に安易には
 きる事が出来ません。
 硝子板の上で切る欠点は、カッターの刃先がすぐに切れなくなる事です。
 ところが、この切れなくなったカッターが実は大変役に立つのです。
 私は、カッターホルダーを2本常備しております、一本は切れなくなったカッターの刃です。
 曲線を切る時には、この切れない刃のついたカッターで、線をユックリなぞって行きます。
 実は切れないから、滑らない、従って、ボールペンでなぞるより正確になぞって行けます。
 しかも、一応、刃跡がしっかり付きます。
 次に切れる刃の付いたカッターで、力を抜いて、前に付けた刃跡をなぞって行きます。
 刃跡が付いていますから、大変早く正確に切る事が出来ます。
 切れなくなったら、刃を折らずに、切れないカッターとして使用します、前の切れないカッターの
 刃を折って、切れるカッターにします。
 試して見てください、慣れると大変やり易い切り方になるでしょう。
 カッターホルダー(NTカッター、オルハカッター等)は2つ用意しよう。

 

解り難いかも知れませんが、
写真はその測定状態です。

測定時の環境は
  室温  21度
  湿度  41%
        でした。

接着剤の話題が出たので、接着剤の比較テストをしました。
接着力は特に問題が無いので、今回のテストは、接着後のベンディング(曲がり)テストです。
主に主翼と補強翼の接着に於いて、接着後の硬さを比べるのが目的です。

試験方法: AGケント紙をロール方向で10mm幅、長さ100mmに切り出して、各種の接着剤で
       張り合わせました。 貼りあわせ後経過時間72時間以上で、一端を保持して72mmの
       長さで4gの錘(目玉クリップ)を取り付け、10分間経過したした後、錘側の下がる量を
       計測しました。

エポキシ系接着剤は各種の競技会規定では使用出来ないケースが多いが、楽しむだけなら
特に問題は無い、実は私は子供達の工作教室では、エポキシ系を使いたいとさえ思っている。
なぜならば、多くの子供達が教室内で一斉に有機溶剤を含む接着剤の使用は少し問題ありと
考えている。
エポキシ系の接着剤は、各種販売されているが、その違いは主に硬化時間の差に有ります。
大概が5、 30  60 90と言った数値表示で区分されている。この数値は硬化時間を示して
おります、5分硬化型は「クイック5」などと名前が付いています。
さて、この硬化時間はどの様な時間かと言えば、「硬化が始まる時間」です、決して完全硬化の時間ではない事に注意してください。多くは硬化開始の2倍から4倍の時間後に実用強度に硬化
致します。
硬化後の硬さは、硬化時間の長いものの方がより硬くなります。
準備  接着剤を主剤(A)及び硬化剤(B)を必要な量より僅か多く取り出します。
セルロース系の接着剤の様に速乾では有りませんから、充分に薄く延ばせますので、必要量は
意外と少ないので、経験で体得してください。その必要量より僅かに多く(私の場合小豆粒程度
残る量)取り出したら、充分に攪拌してください、この攪拌が充分でないと、部分的に硬化時間の差が生じて問題ありです。
例えば、主翼と補強翼を張り合わせる場合を例に取れば、補強翼の合わせ面に接着剤を満遍なく薄く引きます(接着剤は薄いほど接着強度は高い)。
張り合わせたら、充分に平坦に抑えます(ガラス小瓶などでロールする)、そして静かに保存します。
適量の接着剤を準備すれば、僅かな量残るはずです、これを攪拌板の上にまとめて置きます。
カタログ指示の硬化時間の約半分程度の時間経過したら、残した小粒の接着剤を爪楊枝などで突付いて見てください、爪楊枝が簡単に刺さらない硬さ(半硬化、またはプレキュアーと言う)状態になりましたら、ここで、必要な上反角、キャンパー等を手でしごいて形作ります。
同時に左右の形状バランスも取って置きます、この状態で完全硬化まで放置します。
作業性は5分硬化型が早くて結構ですが、30分硬化型が一番適している様に思いまして、
最近は殆ど30分硬化型を使って居ります。
30分硬化型で室温硬化の場合、本当に完全硬化するには約24時間ほど掛かる様です。
また、温度を掛けると硬化時間も早く、硬度も高くなります。私の場合は室温で一日以上経た
物を電子レンジで80度程度に過熱します、但し電子レンジはターンテーブル付きの者で無いと
硬化むらを起こします(最近電子レンジを取り替えたら、ターンテーブル式で無くなり、この方法は使っておりません)
この方法で作った機体、3年前の物もそのまま無調整で飛ばせます。

接着剤の比較テスト

エポキシ系接着剤の使い方(私の方法)

試験結果: 結果は下記の様になりました。 指で曲げて見た感じ程の差は無いようです。
        接着層の厚さは、可能な限り薄く接合しましたから、接着剤の硬さはあまり現れない
        のかも知れません。

 測定値:
        接着剤種別          曲がった量
 
       エポキシ系 30分硬化型      17mm
       澱粉のり(やまと糊)          18mm
       セメダイン C             19mm
       エポキシ系 5分硬化型        20mm 
       木工ボンド               23mm
          

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