月刊カノープス通信
最終号(2007.5月号) 目次 ・終刊のご挨拶 ・勘違い大特集 ・『鍾乳洞ハシゴ旅・完結編』 ※お知らせ※ 月刊カノープス通信は今号で終わりです。 |
終刊のご挨拶たいへん、たいへんお久しぶりの『月刊カノープス通信』です。せっかく『元・月刊カノープス通信』という新しい名前を付けたけど、『月刊カノープス通信』は今回で終わりにしようと思います。日常話も読書録も日記に書いて用が足りてしまっているので、あんまり存続の意味がないかなあ、と……。 勘違いネタは、今後、ある程度の量が溜まるごとに『空耳草紙』シリーズとして公開しようと思います。 今回は、半年分溜まりに溜まった勘違いネタの特集と、あとは途中で止ったままだった鍾乳洞旅行記の完結させて最終号とします。 いままでお付き合いくださった皆様、長い間、ありがとうございましたm(__)m (あ、サイトのほうは別に閉鎖しませんので、これからもよろしくお願いします!) |
勘違い大特集溜まりに溜まった半年分の勘違いを大放出!☆夫「これは裏がありそうだな」 私「えっ、裏返りそう? 何が?」 ☆私「この薬は何だろう? 『ムコダイン』か 」(←喘息持ちの息子が良く貰う薬の名前です) 夫「えっ、ネコ大学?」 ☆私(『嫌な匂いが無い』が売り物のヘアカラーを使いながら)「本当にこのヘアカラー、 匂いがしないね」 夫「えっ、この部屋からは匂いがしない ? 何の匂いが?」 ☆私「今日、ウォッシャブル枕っていうのを買ったの」 夫「えっ、王様の枕?」 ☆私「それ、お父さんのざぶとんなんだよ 」 息子「えっ、お父さんザル仙人だよ ?」(←『ザル仙人』って、すごくお酒の強い仙人でしょうか(^_^;)) ☆テレビ「来週は、裏話スペシャル !」 私「えっ、山梨スペシャル?』 ☆夫「揺れるから落ちないようにしがみついてる 」 私「内田ゆうにしがみついてる? 『内田ゆう』って誰?」 ☆夫「ガソリン入れるのに○○まで行ったら……」 私「えっ? ラブリー錬金?」(←何か萌系の錬金術ものアニメとかでしょうか? もちろんラブリーな魔女っ子風美少女錬金術師が主人公で、決めゼリフは『正義精製、ラブリー錬金!』(笑)。決めポーズを取る際には、怪しい煙が出てるフラスコを手に掲げて欲しいですね) ☆私「あのお姫様はどこのお姫様?」(何でそんなことを言ったかもう忘れたけど、たしかアニメかゲームの話題だったかと……) 息子「えっ? 小野妹子? 小野妹子って男じゃなかったっけ?」 ☆夫「お父さんも眠いよ」 息子「えっ? サムでもいいよ? サムって誰?」 ☆知り合いが、単身赴任中の夫から、電話で「仔牛柄のパジャマ 、買っといて」と頼まれたそうです。 ずいぶん変った柄を欲しがるなあと思って、一生懸命、仔牛の柄のパジャマを探しましたが、そんな特殊なもの、どこにも売っていません。しかたがないので、また一生懸命探し回って、牛がいる牧場風景のイラストがプリントされた布を見つけて買って来て、自分でパジャマを縫ってあげたそうです。 が、帰宅した夫は、それを見て、 「何これ?」とびっくり。 実は、旦那様が欲しかったのは格子柄のパジャマ だったのだそうです。 その後、旦那様が、その牧場プリントのパジャマを着てくれたのかどうかは知りません(^_^;) ☆私「その本、死ぬほど笑えるよね 」 夫「えっ? セニョール笑える?」 ☆夫「あんたが悪いや」 息子「えっ、『ケンタロウ(=息子の名)・ファイヤー』 ?」 ☆私「タマネギも適当に切るよ」 夫「えっ、あまりにも適当に切る? 普通に切ってよ」 ☆テレビCM「メークを脱いだ素顔のHADAKA 、誕生!」 私「えっ、素顔の田中? 誰、それ」 ☆私「今日、雨が降るかもしれないから、屋根の下に 洗濯物干しといて」 夫「えっ、七(なな)の時代に洗濯物干す?」(←何か『七の刻』みたいな時間の測り方かと思ったのだそうです。なんとなくファンタジーっぽいですね) ☆夫「あっ、キリ番踏んだ!」 私「えっ、シルバー先生?」 ☆テレビ「○○さんの家の仕事は林業 ……」 息子「えっ、人魚!? どういう家だよ……」 私「ええっ、忍者!? すごい!」(息子と同時に別々の聞き間違えをしててしまいました……(^^ゞ) ☆夫「この人は偉いなあ。お前も見習えよ 」 息子「えっ、『お前もイナバウアー 』?」 ☆夫「さっき、蚊がいたんだけど、オスっぽかった 」 私「えっ、安っぽかった? 安っぽい蚊ってどんな蚊?」 ☆夫「電車の中で寝ちゃってぜんぜん本読めなかった 」 私「えっ、ポエム無かった?」 ☆夫「サバのハンバーグ食べたことある?」 私「えっ、サバの神バージョンって何?」 ☆テレビ「ちょっと世間とズレてるけど、ヒナタ家のお正月 はこれからね!」 私「えっ、新潟県のお正月?」(新潟では他の地方と違う時期にお正月をやるのかと思いました……) ☆テレビ「サトシたちは次の目的地、『ことぶきシティ 』に向かった」 私「えっ、『おとぼけシティ』?」 ☆私「痛ッ! 唇噛んだ……(T-T)」 夫「えっ? デビル・パンツ?」(いったいどんなパンツでしょう。悪魔のイラストや『DEVIL』等のロゴががプリントされたパンツなのか、それとも、お尻に尻尾を出す穴が開いた悪魔用のパンツでしょうか?) ☆夫「オオカミ男が出そうな月夜だね」 私「えっ、王冠男?」(何かそういう怪人がいるのかと思いました(^_^;) 昔の仮面ライダーとかに出てきそうですよね) ☆ローカル地名シリーズその1。 テレビ「力自慢の○○さんが……」 私「えっ!? 木更津マン?」(千葉県木更津市のご当地ヒーローが誕生したのかと思いました……) ☆ローカル地名シリーズその2。 テレビCM「主人公は、君自身!」 私「えっ、主人公は君津市?」(千葉県君津市を舞台にした地方自治体運営(または『町おこし』)シュミレーションゲームでも発売されたのかと思ってびっくりしました……。) ☆ローカル地名シリーズその3。 夫「今日は曇り後雨だって」 私「えっ、大井町雨?」(『大井町は雨』だなんて、妙に局地的な予報だなと思いました……) ☆ローカル地名シリーズその4。 私「へえ〜、品川区にも『平塚』があるんだ」 夫「えっ、シルバーくじも平塚がある? 『シルバーくじ』って何?」 ……えーっと、ネタはまだまだあるのですが、半年分溜めてたので、とても書ききれません。今回はこれくらにしておいて、残りはそのうち『空耳草子3』としてまとめようと思います。 |
近況報告『鍾乳洞ハシゴ旅・その3』(『鍾乳洞ハシゴ旅・その1』はこちら
『その2』はこちら
) 今さら、去年の夏休みの旅行記の続きです……(^^ゞ さて、旅行の二日目は、那須茶臼岳ハイキング〜宇津野洞窟〜出流山万願寺(出流鍾乳洞)というコース。 茶臼岳はロープウェイで山頂駅まで登り、山頂周辺を一周するコースでしたが、ロープウェイで上まで登って平らなところをちょっと散策するだけ……というイメージの割りに、これが意外とキツいコースでした。 火口の周りをぐるっと一周するだけなので、あまり大きな上り下りは無いのですが、足元が悪いので、ものすごく歩き難いのです。小石ががらがらしているので、とにかく、すべる、すべる……。ほとんど平らな場所なのに、普通に歩くことが出来ないのです。参りました。 でも、天気は良くて、景色は最高! その後、時間が足りなくなったので車の中で栄養補助食品やお菓子類で昼食を取りながら、東北自動車道を南下。 栃木インターを降りて、次の目的地『宇津野洞窟』を探すも、見つからず……。訪れる人も少ない小規模スポットなので、案内板もあまり整備されていないようです。 すぐ近くまで来ていることは確かだったので、ネットからプリントアウトしてきた詳細地図を見ながらさんざん周辺をうろうろして、あやうくセメント工場の敷地に入り込みそうになったり……。 それはそれでちょっとした冒険でしたが、これ以上ここに時間をかけていると本命の出流鍾乳洞に行く時間がなくなるので、宇津野洞窟は涙を呑んで断念。 後で、家に帰ってきてから夫に地図を見せてもらったら(現場では私が運転して夫が地図を見てナビをしていた)、どこで道を間違えたかがたぶん分かったので、もし次に行く時があったら、今度はちゃんとたどり着けると思います。 <5・出流山万願寺・大師霊窟> さて、次は、この日の本命、出流山万願寺。名前の通り、お寺さんなのですが、ここの奥の院が観音様型の鍾乳石のある鍾乳洞で、他にも大師霊窟という小さい鍾乳洞があるのです。 このお寺がまた、けっこう有名な古刹のはずなんですが、かなり不便な場所にあって……。こちらは一応、案内標識は整備されているのですが、道自体が、狭かったり曲がりくねっていたり、デコボコだったり、思いもよらないようなところを通過したりするのです。 看板が無ければ、本当にこの先にそんな名所があるのかと心配になるような道のりです。 一番すごかったのは、途中でセメント工場の中を通り抜けること。 道は一応、公道で、たぶん工場の敷地内ではないのでしょうが、道路を挟んで左右にセメント工場が広がっているので、工場の真ん中を突っ切る形になっており、工場内の施設が間近に見学できて、それはそれで面白かったです。 自然破壊なのかもしれないけど、セメント工場ってカッコいい! 何かSFっぽくないですか? お寺に辿り着いた時には、午後もかなり遅くなっていました。途中の道の細さや寂しさからは思いもよらなかったほど立派なお寺が現れてびっくり。広大な敷地に立派な施設が立ち並び、ちゃんと門前町もあります。土産物屋さんもあります。 とりあえず本殿にお参りした後、入山料を払って奥の院へ。 涼しげな川沿いに巨木が生い茂る、ちょっとしたハイキングコースです。 時間が遅いせいか夏休みでも平日であるためか人っ子一人いない山道を登って、奥の院にたどり着き、『大悲観音』を拝観。 入口の階段がすごいです。木の階段は大変趣があって、登る人も少ないらしくちょっと寂れた感じがカッコいいのですが、登るのは大変! 日ごろの運動不足が祟って、心臓バクバク、息が上がります。 やっと階段の上の奥の院にたどり着くと、鍾乳洞(大悲霊窟)の中に鍾乳石の観音様(大悲観音)が祀られています。自分たちでスイッチを押して照明をつけるようになっています。 ここは、鍾乳洞といっても奥には入れなくて、入口から金網ごしに観音様型鍾乳石を覗き込むだけ。 下の息子が、思わず「え〜っ、これだけ? つまんない……」と正直な本音を……(^_^;) 夫に「なんてこと言うんだ。これはただの石じゃなくて観音様なんだよ! そんなこと言うとバチがあたるよ」と脅されて俄かにうろたえる息子……(^_^;) でも、出水鍾乳洞でのような冒険を期待していたであろう子供たちにとって、ただ入口から覗き込むだけの、中を探険できない鍾乳洞が物足りないのは無理もありません。 なので、埋め合わせをすべく、境内にもう一つある鍾乳洞、大師霊窟に挑むことにしました。 実は、奥の院に来る途中で大師霊窟へ通じる道の入口らしき分岐点を見つけていたのですが、倒木で入口が塞がれ、その奥も草に覆われて道があるとも見えなかったので、いったんは、「本当にここなのかなあ? もしかして、今、通れなくなってるんじゃない?」と、諦めかけて素通りしたところだったのです。 が、せっかくここまで来てあまり面白くなかったままで帰るなんてつまらないので、多少通りにくくなってても試してみて通れそうなら行くっきゃない! さっき見つけた分岐点まで戻って、もう一度、立て看板を確認。 文字が薄れて読みにくくなっていましたが、少なくとも『立ち入り禁止』とは書いてなかったので、倒木をまたいで入り込んでみると、草が生い茂って道がなくなっていたのは入口のところだけで、一応、その先に、獣道のような細道がある様子。 行ける所まで行ってみようとうことになりましたが、夫は、疲れたのでここで待っていると宣言。探検隊は子供たちと私の三人に。 これは、ある意味、いい機会かもしれません。 頼もしいお父さんが一緒だと、子供たちは、「お父さんがいれば本当に危険ことなんか起こらない。お父さんが何でもなんとかしてくれる」と安心して頼ってしまうので、本当の冒険にはならないと思うのです。 せっかくの機会だから、ここは一つ、子供たちに自分たちだけで冒険をさせてみようと、子供二人を先に行かせて私は後から黙ってついていってイザという時だけサポートすることに。 ところが、うちの息子たちは、二人ともチョ〜気が小さい! 「え〜、怖いからお母さん先に行ってよ〜」みたいなことを言うのを、叱咤激励して先に立たせましたが、ただの、ちょっと薄暗いだけの山道なのに、まるでお化け屋敷でも歩くみたいにびくびく怯えています。足場が悪くてすべるのが怖いとかじゃなくて、何か出そうで怖いらしいです(^_^;) 上の子なんか、もう中学二年生(当時)なのに……。身長も私より高くて腹筋割れてるのに……。 そんなわけで、行軍開始。ほんの短い距離なのですが、斜面の途中の細道で、路肩が崩れていたり、日陰は地面がぬかるんで滑るので、気をつけないとけっこう危険です。 暫くゆくと、折れた木の枝が道を塞いでいました。腰ぐらいの高さで道路を横切る枝に小枝や葉が茂って行く手を塞いでいます。 息子たちはどう対処するかなと思って後ろから見守っていたら、私を振り返って、 「お母さん、通れないよ? どうする?」 ええ〜い、情けない。いちいち私に頼るな! 『お母さんはいないと思って自分たちで考えて行動しろ』と言ったでしょ! だいたい、それくらいで『通れない』はないでしょ! たかが木の枝で……。 ……と思いつつ、一言、「くぐる」と答えると、子供たちは感心して、「お母さん、強えぇ……。俺たちだけだったら引き返すところだったよ」と……(ーー;) 私は、『どうする?』という質問の選択肢は「1・乗り越える 2・くぐる 3・どける」の三つだとばかり思って、倒れている木の状態と自分たちの身体の大きさから判断して下をくぐるのが一番妥当だと思ったんですが、子供たちの頭の中では、選択肢は「1・引き返す 2・進む」だったらしいです。 ……ぬゎ〜にを腑抜けたことを!! まったく、もう……。君たちは冒険がしたかったんじゃなかったの? 午前中の茶臼岳散策で、息子は、こんな決められたコースじゃつまらない、もっと冒険がしたい、コース外に出てみたいなどと言い出して、私たちから、山を甘く見ることの危うさ・愚かしさについて二人がかりでガミガミ説教されたくせに、口ほどでもない……(^_^;) 前日、宿泊した貸別荘村の近所で見つけた空き家を三人で探険した時も(あ、不法侵入はしてません。外周を散策しただけです!)、 「どうする? もっと近くまで行って見る?」と言ったら、 「お母さんが先に行ってってくれるなら」と答えたんですよ! くぉ〜の、臆病者がぁ〜!! というわけで、結局、後からついていくだけのつもりだった私が、いつのまにかやっぱり探険隊長になって先頭に。 道路を塞ぐ枝の下を、葉っぱを掻き分けて潜り抜け、さらに少し歩いて、目的の洞窟を発見。 霊窟の入口には休憩所らしき東屋の残骸がありましたが、ずっと放置されているようで、傾いて朽ちかけ、落ち葉に埋もれていました。おお、侘び寂びの世界!(?) カッコいい! 周囲の崖は霊窟の他にもいくつか小さな鍾乳洞の入口らしい穴が見られましたが、そっちは、崖の途中で、道も付いていないので、ちょっと簡単には近づけなさそうです。 霊窟の入口までは鉄(?)の階段がかけてありましたが、これも錆びて崩れかけていて、板面に穴が開いていたり、手すりなどは外れかけてぶらさがっており、大変不安な状態でした。 これはもしかして登れないかも……。 もし登ってる途中で階段が壊れたら、大変危険です。たいした高さではないのですが、もし落ちたら、その下は平らな地面ではなくデコボコした岩なので、どこをどう打つか分かりません。それ以上に、折れた鉄骨が当たったり刺さったり、破断面で怪我をするのが怖いです。 慎重に様子を見た結果、三人一緒に登ると危ないから、まず私が登って大丈夫なら、あとは一人ずつ登って来させることにしました。 登ってすぐのところに岩の裂け目があって、その裂け目に網目状の鉄板が渡してあり、そこを通らないと奥に進めないのですが、これもかなり腐食が進んで、破れたりグラグラになっていて怖かったので、自分がそこを通り過ぎてから下の子、上の子と順番に登ってこさせました。 洞窟の中は、他の観光鍾乳洞と違って全く整備されていなくて、照明がなくて真っ暗です。足場も、入口の鉄梯子と格子板以外は自然のままです。 が、危険なのは入口の階段と渡し板だけで、洞窟自体は、懐中電灯さえ持っていれば楽に立って歩けて、特に難所はありません。足場はデコボコですが、通り抜けに苦労するほど狭いところや、しゃがんだり、手を突いてよじのぼらないといけないような高低差は無いです。 小さな洞窟なので、しばらく歩くと、すぐに一番奥にたどり着きます。一番奥は、小さな球状の部屋のようになっています。 狭い入口から屈んで中に入り、全員入ると、せっかくだから、『真っ暗の儀式』と称していったん懐中電灯を消して真っ暗闇を味わいました。 入口からの光は届かないので、本当に真っ暗です。 で、せっかく、偉いお坊さんが修行したという有り難い洞窟なんだから何か願掛けでもしてみようかと、三人で、手を合わせて、 「さっき康平が奥の院で『つまらない』と言ったのを許してください。康平にバチを当てないで下さい」とお祈りしてみました。 「これでもうバチ当たらない?」と、ほっとする息子。よかったね。 そして、入口に引き返す時。 狭い洞窟を一列になって入ってきたので、帰りはそのまま回れ右して、着た時と逆の並び順で戻ることになり、行きにしんがりだった上の息子が一番前になることに。 すると、彼は「一番前は怖いから嫌だ、康平、先に行って」と言い出し、弟と先頭役を押し付け合って言い合いをはじめるではありませんか。 ええ〜い、情け無い!! なんたる腰抜け! 今来た道を戻るだけなのに……。何メートルでもないのに……。 もう、ほとほと呆れました……。 すったもんだの末に引き返し、帰りの階段も壊してしまうことなく全員無事に降り終わって一安心。 来た道を引き返そうとしたところに、なぜか、下で待っていたはずの夫が登ってきました。 しばらく待ってたけど、なかなか帰ってこないからやっぱり心配になって様子を見に来たとのこと。 で、私たちが洞窟から出てくるところを見て、せっかくここまで来たんだからやっぱり自分も入りたいと言い出しました。 でも、夫は、体重が私たちのほぼ二倍! 私たち三人の中では一番体重が重い上の息子でも45s程度(当時)だったのに、それでもあの階段はかなりぎしぎしして、今にも踏み抜きそうな感じだったのです。 だから、重い人は危険だからやめたほうがいいと忠告したのですが、夫は、ここまで来たのに洞窟に入らずに帰れるか、と、私の言うことを聞かずに一人で中に入ってしまいました(^_^;) 幸い、夫も階段もなんとか無事でしたが、今後、特に体重の重い人は、あそこにはもう行かない方がいいと思います。 ……と、思ったら。 帰ってきてしばらくして、情報を投稿しようかと鍾乳洞サイトを見にいったら、私たちの数日後にあそこに行った人からの情報が先に投稿されていて、それによると、『大師霊窟へのルートは工事中で立ち入り禁止だった』とのこと。 あの道が塞がった状態を工事中と誤認したのか、それとも、私たちが行った直後に本当に工事が始まったり立ち入りが制限されたりしたのか……。 どうやら、あのスリリングな状態を味わうことが出来たのは、私たちがほぼ最後のようです。次に行ったら、立ち入り禁止になっているか、綺麗に整備されているかのどちらかでしょう(※ちなみに、今、もう一度、件の鍾乳洞サイトを見にいってみたら、2007.4現在、大師霊窟へのルートは道が崩れていて立ち入り禁止のままらしいです)。 数日遅かったら立ち入り禁止になっていたところを滑り込みで見学できてラッキーでした! (……って、もしかして、私たちのせいで立ち入り禁止になったんだったりして? 「道の入口があんな状態なら特に『立ち入り禁止』と書かなくても誰も行かないだろうと思ったら、中に入った人たちがいたらしい。何かあったら危ないからロープを張って『立ち入り禁止』と書いておこう」と思われたとか、体重の重い夫が無理に通ったから、そのとき既に崩壊寸前だった路肩が次の一雨で力尽きて崩れたとか……?(笑)) 結局、二日間で四つの鍾乳洞を見学し、一つの山でハイキングし、一つの空き家を探険し(笑)、一つの鍾乳洞に辿り着き損ねて知らない町で道に迷い、セメント工場を見物した、冒険満載の一泊旅行でした。 →ご意見・ご感想はこちら →『月刊カノープス通信』バックナンバー目録 へ →トップページへ |