月刊カノープス通信
2006年9月号

 目次 

・お知らせ
・今月の勘違い
・近況報告『鍾乳洞ハシゴ旅・2』
・読書録
(『折れた魔剣』『地球生活記』『アイの物語』『グインサーガ107まで』)

※お知らせ※
月刊カノープス通信は次号から不定期刊になります。




 お知らせ


 今まで月刊で更新してきた『月刊カノープス通信』は、次号から不定期刊になります。
 名前は『元・月刊カノープス通信』に変更します。(マヌケな名前ですね……(^^ゞ)
 不定期刊だけど、当面は、だいたい隔月くらいのペースで更新したいなと思ってます。
 これからもよろしくおねがいします。




 今月の勘違い

 毎回恒例の、我が家の勘違い・聞き違い集です。

☆私「道なき道じゃないでしょ?」(←どんな文脈でそんなことを言ったのか、もう忘れた)
 息子「ちあき・みちあき?」

☆夫「丹頂鶴キティちゃんを買ってきてって頼まれた」
 私「えっ、緊張した『ちょっとちゃ』 ?」(『ちょっとちゃ』というのはウチの猫の名前です)

☆テレビ「少年ヤンガスと不思議のダンジョン
 私「えっ、『少年ヤンガス独身のダンジョン』 ?」(←抜け出さないと永遠に結婚できない迷宮なのでしょうか……)

☆夫「旅館でお茶が出るよ」
 息子「えっ、まちうけてる?」
 私「えっ、喪中が出る?」

☆私「買ってきた消臭剤、トイレにおいてあるからね」
 夫「えっ、買ってきたソーセージ ? トイレに??」

☆夫「もう眠いから日記書いて寝る !」
 私「えっ、イビキかいて寝る?』(←確かに夫はイビキをかきますが……(^_^;))

☆夫「あれっ、入らないぞ?」
 息子「えっ? おなら3秒前?」




 近況報告『鍾乳洞ハシゴ旅・その2』

『鍾乳洞ハシゴ旅・その1』はこちら

<3・入水ふたたび 〜団体さんの恐怖編〜>

 さて、二度目の入水鍾乳洞。こころなしか、去年来た時(去年の体験談は こちら)より水量が多いです。天井から落ちてくる水も多いです。梅雨明けが遅れて数日前まで雨が続いていたからでしょうか。
 でも、前回より装備がいいのと、二度目なのとで、拍子抜けするほど楽。
 特に私と息子二号のメッシュの運動靴は、思ったとおり、水中歩行に最適でした! ありがとう、ヒラキの靴! ありがとう、680円!
 前回、夫が詰まってしまって、私も(あれ、通れない!?)と思った難関、第一胎内潜りも難なく通過。別に前回より痩せたわけじゃない(むしろ夫はまた太った?)のに、どうやら、コツを掴んで上達したらしいです。特に私の場合は、前回も、体格的にはぜんぜん問題なかったのに濡れた岩に身体を密着させることに躊躇いがあったために通れなかっただけらしいので、最初から開き直っている今回は、あっけないほどするりと通り抜けられました。

 その後、それぞれ一度くらいは転んだり、息子二号が懐中電灯をうっかり水につけてしまったり、夫が岩に頭をぶつけたりといろいろありましたが、どうせそういうこともあるだろうと覚悟していたので、さほど苦にせず(笑)どんどん進みます。
 前回は歩くだけでせいいっぱいだったし、人が多くて行列してたこともあって、鍾乳石を鑑賞するどころじゃなかったけど、今回は、他に誰もいない通路の途中で時々立ち止まって懐中電灯であちこち照らして鑑賞する余裕も。

 そんなわけで、思ったより楽にBコース終点カボチャ岩に到着、前回はその時点でヘロヘロだったけど、今回はまだ体力に余裕があり、ちゃんと全員カボチャ岩前まで行って、私は奥のCコースの入口をしげしげと覗き込んできました。もしまたここに来ることがあったら、そのときはCコース(要・案内人)にしよう!

 こうして、往路は拍子抜けするほど楽だったのですが、問題は、復路……。
 校外学習(?)の小学生の団体(あとで知ったところによると観光バス3台分、約100名だったらしい)と、かちあってしまったのです。
 往路にも高校生の団体さんとすれ違ったのですが、そのときは人数も少なかったし、すれ違ったのが、ちょうど第一胎内潜りに突入する前のちょっと広くなった場所で、私たちはそこで胎内潜りの穴から全員出て来終わるのをゆったりと待っていることが出来たので、少々時間は浪費したけど、狭い場所でのすれ違いの苦労はしなくてすんだのです。出てきた高校生たちも引率の先生も、道を譲った私たちに礼儀正しく気持ちの良い挨拶をしてくれて、しんがりの人は『これで最後です』と告げていってくれて、何の問題もなかったのです。

 ……が、今度の小学生とは、ちょうど、こちらも第一胎内潜りの狭い道を進んでいる最中に、向こうから入ってくる一団と正面からぶつかってしまったのです。
 人が一人しか通れない狭い入口から、次々と、途切れることなく子供が入ってきて、こっちはいつまでも外に出られない……(^_^;)
 こちらがいるのも狭い場所です。背中を屈めた不自然な中腰で、濡れた壁にへばりついて道を開けているので、かなり辛いです。しかも、運悪く、立ち止まった場所は、ちょうど上から水が垂れてきている場所で、待ってるうちにびしょぬれです。
 なんとか隙をついて一ヵ所狭いところを通り抜けても、その次の狭い所でまた詰まるので、なかなか前に進めません。もう、胎内潜りの出口まで、あとほんの少しで、そこさえ過ぎれば通路は広くて普通にすれ違いが出来るのに……。

 一度、列の途中に混じっていた若い女の先生が、私たちを通してくれようとして、列の後ろに向かって『ちょっと止って〜!』と声をかけてくれたのですが、何しろ曲がりくねった狭い穴の中、女の先生のか細い声など列の後ろの方にまで届かないので、先頭が立ち止まっても、後からどんどん後続の子供が押してきて、収拾がつきません。まるでトコロテン突きのようです(^_^;)

 しかたないので子供たちの通過を待っていると、壁にへばりついて道を空けてあげているこちらに気付いても『道を譲ってくれているのだ』ということに思い至らないらしく、誰一人お礼も言わない、挨拶もしないばかりか、中には、「あんたダレ?」とか「何してんの?」とか言って、人の顔を真正面から懐中電灯で照らしてゆく無礼なガキンチョもいます(^_^;) 眩しいじゃないか、コラ!

 まあ、ガキンチョが無礼なのはガキンチョだからしかたないとして、この学校では、学校行事で校外で団体行動をするときは一般の人に迷惑をかけないようにとか、狭い道ですれ違う時は譲り合うようにとか、道を譲ってもらったらお礼を言うようにとか、この鍾乳洞は貸切ではなくて関係ない人も来ているんだとか、そういうことを事前に指導してこなかったのでしょうか? そういう集団行動のマナーを学ぶのも、校外学習の大きな意義の一つだと思うんですが。
 そもそも先生方にしたところで、私たちに気を使ってくれたのは中ほどの若い女の先生一人だけでしたしね……。もしかすると、子供も先生も、暗い中でみんなレインコートのフードを被っていたので、まわりが見えていなかったのかもしれませんが。

 そんなわけで、この団体さんとのすれ違いに大変苦労したのですが、この時、一番可哀想だったのは息子一号。
 たまたま、この団体さんの先頭と出会った時点では、私たちは、息子二号と私、夫、息子一号の順に歩いていたのですが、まず息子二号と私が、しばらくたって夫が、胎内くぐりから脱出した後、息子一号が、なかなか出てこないのです。
 ずいぶん待って出てきた彼に聞いたところ、夫の後について歩いていた彼は、最初の一団とのすれ違いの際に夫に続いて通ることが出来ず、そのまま夫から引き離されてしまったのだそうです。
 で、その後も、、極度に要領が悪い上にものすごく気が小さく、人を押しのけて通ることなど絶対に出来ない性格の息子一号は、団体さんが通りすぎる間、全く動きがとれず、しかたなく、最後尾が通り過ぎるまで脇に避けて、冷たい水の中にしゃがんで待っていたとのこと。
 なんて要領の悪い……(^_^;)

 しかも、最後尾の男の先生が通り過ぎるときに、しゃがんでいる息子と目が合った(もし目は合ってなくても、少なくとも正面から顔を見合わせた)のに、黙って一瞥をくれただけで、『これで最後だよ』などの言葉をかけてくれもせずに行ってしまったので、息子は、その人が最後尾だとは分からず、もうしばらくそこで待ってしまったそうです。
 その先生、道の端に避けて水の中にしゃがんでいる少年を見ても、自分たちが通り過ぎるのを待ってくれていたのだとは思わなかったのでしょうか。私とすれ違った子供たちと同じで、『こんなところで何してんの?』としか思わなかったのでしょうか? それとも、もしかして、体力的にいっぱいいっぱいで、周囲の状況を理解する余裕も、口をきく気力もなかったんでしょうか。あの段階でそこまでへばってたとしたら、とてもじゃないけど後が続かなかったんじゃないかと思いますが……。

 学校や先生の批判めいたことなど滅多に言うことのない無い純朴で気の好い息子一号が、珍しく、ぽつりと一言、「あれが先生かよ……」と呟いてましたよ。

 さて、文句はこれくらいにして。
 装備についてのまとめです。

・メッシュの運動靴は最適! くつしたを履いていたのも、たぶん正解。

・頭にタオルも正解! ただし、かならず海賊被りにすること。
 夫は海賊被りにせず、ハチマキ状にしていたら、タオルで覆ってなかった頭頂部(しかも夫はてっぺんハゲ!)を岩にぶつけて、流血しました。

・ズボンは、短パンでも長ズボンでも、どっちみち、濡れる時は濡れる!
 このあいだは、水量が少なかったので、短パンだったらあまり濡れなかったかなと思ったけど、たまたま水量が多ければ膝上まで濡れるし、どっちみち、転べば濡れる! 私は水の中にしりもちをついて、結局、下着まで濡れました……(^_^;)
 どうせどっちみち濡れるなら、やっぱり、脚に怪我をしにくく四つんばいの時に膝が痛くないように、長ズボンを膝下までまくるほうがいいかも。

・百均の懐中電灯も正解! うっかり一度くらい水につけても、意外と壊れませんでした。

<4・星の村ふれあい館>

 さて、鍾乳洞から出てきた私たちは、やっぱり今回もズブ濡れ!
 駐車場で車のトランクから着替え一式と替えの靴を下ろして、歩いて目と鼻の先の『星の村ふれあい館』なる市営宿泊施設のお風呂へ直行! 本当に目と鼻の先なのです。
 お風呂はさほど広くはなく、市営施設なので華美さもありませんが、さっぱりと小綺麗で、バブルバスや寝湯もあり(サウナもあったけど時間外でやってなかった)、なにより、窓からの景色がいいのです。晴れた空、緑の山、さわやかな風。最高です。今の今まで洞窟の中で四つんばいやら水中歩行やらしていた疲れが溶けていくようです。
 こんなところにこんなお風呂があるなんて、なんて素敵なんだ……。鍾乳洞からお風呂に直行。これ、サイコー! ありがとう、田村市!
 この日、早朝から交代で車を運転し続けたあげくに鍾乳洞を二箇所ハシゴして、翌日筋肉痛にならなかったのは、きっと、この温泉のお陰です。

 さっぱりと服を着替えて、靴も履き替え、隣の食堂で食事にしました。
 ここも市営だけあって、わりとリーズナブルなお値段。その上、意外なほど美味しくて、大満足です。私は親子丼を頼んだのですが、お味噌汁とお漬物、それにインゲンの小鉢がついてきて、このインゲンが素朴なお袋の味という感じで美味しかったです!


 ……以下、次号に続く。夏の旅行の旅行記を、いったいいつまで書いてるんでしょうか、私……(笑)。



 読書録


『折れた魔剣』 ポール・アンダーソン ハヤカワ文庫

 『指輪物語』とほぼ同時期にアメリカで出版されたファンタジーだそうです。北欧神話がベースになってます。本の趣味が合う相互リンク先の管理人さんたちが絶賛しているのを見て、読んでみました。
 期待通りの素晴らしさ! 骨太で勇壮、荒々しくも美しい、豪華絢爛なファンタジー絵巻でした。
 やっぱり私は『新感覚』なファンタジーより、こういう、オールドタイプのファンタジーが好きなんだなあ……。
 ただ、惜しむらくは、訳……。最初のほうの、神話的だったり説話的だったりする語り口で語られている部分はとても良かったのですが、途中から日常的な会話が多くなるにしたがって、地の文はまだいいけど、会話に違和感が……。


『地球生活記 世界ぐるりと家めぐり』  小松義夫 福音館書店

 すっごい面白かった!! 最高!
 世界各国の民家の写真集です。面白かったり珍しかったり、奇想天外でありながら合理的だったり、エキゾチックだったり懐かしかったりする様々な建築様式の家々や街並み、その土地の風景・風土、そこに住む人々の生活、そして、どこの国でも変らない人の暮らしの温もりがいっぱい。いくら見ても見飽きない楽しさ、面白さ!
 いや〜、世界にはいろんな面白い家があるものですね〜。いろんな土地があるのですね〜。

 添えられた文章がまた、短いながら温もりを感じさせて良いのです。あらゆる土地の人々へのおおらかな共感のまなざしと人間愛が滲んでいます。
 それぞれの建築やそれぞれの土地の風土や人々の暮らしぶりについてもっと詳しく解説してあればもっと嬉しかったけど、写真集だから、しかたないですね。興味を持った土地については別の本で詳しく学べばいいのですね。

 ちょっと脱線ですが、中には、(あ、前に『世界うるるん滞在記』でこういう家屋にホームステイしてた人がいたぞ)と思い出す家もあって、写真集では外観だけとか、せいぜい数枚の写真しか見られない家の内部にテレビカメラが入り、そこの人々の実際の生活を映し出してくれるあの番組の貴重さを、あらためて感じました。(好きなんですよ〜、あの番組!)。


『アイの物語』  山本弘 角川書店

 アンドロイドがテーマの、SF連作短編集。過去の雑誌掲載作品に書下ろし短編を加えてテーマに沿って並べたものに、外枠になる物語(美人アンドロイドが主人公に毎日一話ずつ古い小説を読み聞かせる)がついた、『アンドロイド版千夜一夜物語』。
 最初の短編『宇宙をぼくの手の上に』に部分的に共感できない点があったのと、続く二作品(『ときめきの仮想空間』『ミラーガール』)が、発表年を考えるとすごいのかもしれないけど個人的にはそれほど面白く感じなかったのとで、ややローテンション気味に読み進んでいたら、次の『ブラックホール・ダイバー』はすごく面白かった! やっぱり、宇宙が出てくるSFは好きだ……(*^^*)
 そして、その後の、続く再録一本と書き下ろし二本が大きなテーマに繋がっていく展開はさすがな感じで、やっぱり面白かったです。
 一番好きなシーンは、最後の『アイの物語』の、宇宙船の発射シーン。宇宙船の発射シーンって、いつもわくわくします!


『グインサーガ 107』まで  栗本薫 ハヤカワ文庫

 何ヶ月も読みかけだった外伝『振り向かない男』 を読み終わって、本編は『107 流れゆく雲』 まで読了、『108 パロへの長い道』 読み途中。
 ボルボロス砦の市場の描写が、すっごい楽しかった♪
 思わず、(自分がこの市場にいて何か買うなら何がいいかなあ。屋台の食べ物美味しそうだなあ……)とワクワクしたり、(だけどハエがたかってるのはイヤだなあ、衛生状態悪そうだから慣れない現代人はおなか壊すかも……)なんて、いらぬ心配までしてしまうほど(笑)。
 やっぱり、こういう描写がグインサーガの魅力の一だなと思います。『異世界観光案内』的な魅力。こんな部分をここまでことこまかに描写してくれる小説なんて、ちょっと他にはなかなかないでしょう……。

☆読みかけメモ。『闇の城・風の魔法』『ギフト』『パラケルススの娘 4』『風の王国 川辺情話』『ゴールドベルク協奏曲』『我が家のお稲荷さま』。


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