じしゅう
 時宗のお寺を訪ねて


 時宗のお寺は昔から“念仏の道場”と呼ばれていました。この頁では禰宜田修然氏の名著『時宗の寺々』『時宗寺院名所記』を携え、副住職が訪ねた時宗の念仏道場をご紹介していきます。



 時宗総本山 清浄光寺(通称:遊行寺 神奈川県藤沢市)◆ホームページ

 遊行4代の呑海上人によって鎌倉時代後期の正中2年(1325年)に開かれました。遊行上人が引退されると、藤澤上人として清浄光寺に住されました。そのため遊行上人が住む寺ということから遊行寺と呼ばれるようになりました。
 現在でも時宗宗学林を設置し僧侶の育成を行う時宗の中心寺院です。4月と9月の開山忌には遊行上人による御賦算(南無阿弥陀仏の御札)を受けることができます。11月の一つ火法要は一遍上人から続く伝統行事です。



     放生池と御番方          本堂は関東随一の木造建築です。




 藤澤山 無量院 浄光寺(神奈川県横浜市南区)

 遊行59代尊教上人によって、明治5年(1872年)に開港で発展する横浜に時宗総本山の説教所として開かれました。歴史は比較的若いお寺さんですが、横浜の開教寺院として創建当時の願い通り今でも布教に活躍されています。平成に入ってから都会的な客殿を建設され、催し物の開催や講話を聞く機会を設けられています。


  緑の落ちついた庭園は、本堂、モダンな客殿ととてもよく調和しています。




 来迎山 引接院 正念寺(広島県尾道市)◆ホームページ

 遊行31代同念上人によって、天正2年(1574年)に開かれました。本堂の格天井は、花鳥、人物、山水等144枚の絵で彩られており、商業の町・尾道の商家の屋号が書かれています。境内に湧き出でる延命水と延命地蔵があり、参詣の人々を集めています。尾道古寺めぐり散策コースに沿って歩きました。踊り念仏などとても活発なお寺さんです。


     本堂の天井画は尾道市有形民俗文化財に指定されました。




 清龍山 浄光院 萬福寺(島根県益田市)◆ホームページ

 もと天台宗の寺であったものを、正和2年(1313年)遊行4代呑海上人が再興し、時宗の道場に転じたと言われます。寄棟造りの本堂は鎌倉時代の建築で、国重要文化財に指定されています。古い時宗道場の佇まいを良く残している本堂です。
 室町時代には画僧の雪舟が逗留し、国史跡及び名勝に指定されている庭園を作庭されました。巧みな石組で構成される庭園を眺めながらお抹茶をご馳走になりました。



     鎌倉時代の隠静簡古な手法には見るべきものがあります。



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