上海から車で1〜2時間移動したところに、蘇州という街がある。江蘇省の地方都市であり、よく上海旅行のツアーでは、さらに足を伸ばして訪問する場所の一つとして挙げられる。同里は、その蘇州から近い場所にある水郷古鎮であり、江蘇省の中で1、2を争う有名な水郷である。

同里へは蘇州駅の近くにある蘇州北バスターミナルから路線バスに乗って移動する。このバスターミナルは現地の人で大混雑する場所であるが、同里行きのバスは簡単に見つけることができる。というのも、同里をはじめとする観光地(水郷古鎮)行きのバスに限っては、チケット売り場、待合室、乗車ゲートが通常路線とは別に用意されているのだ。一方で地べたに座るしかないほどに混んでいる通常路線の待合室なのに対し、私はガラガラの待合室でくつろぐことができた。

同里へは30〜40分ほどで到着。同里駅のすぐそばには、同里水郷古鎮の入り口となる門が建っている。

同里は1000年の歴史を持つ街だ。宋の時代から発展を遂げ、元や明の時代には江南地方の中で大きな街のひとつとなったらしい。

ここの水郷もすばらしい。複雑に入り組んだ水路や路地、無数の古い建物群と水路に架かる石橋……私のテンションを上げてくれるモノばかりだ。そして何より、時間がゆっくりと流れるこの雰囲気が抜群である。








ユネスコの世界遺産リストにおいて、蘇州地域の庭園は「蘇州古典園林」と一括りで登録されているが、実は厳密に数えると全部で9つの庭園が登録されている。そのうちの8つは蘇州市内の庭園であるが、残り1つはこの同里にある庭園を指している。退思園と呼ばれる庭園がそれである。清の時代に造られた庭園で、楼閣や回廊が池を囲んだような造りになっている。人が少ない時間帯に訪れれば、いい雰囲気を味わえるだろう。


退思園
同里も他の水郷同様に狭い路地が多い。こういう道を見つけるとついつい歩きたくなってしまう。お店がたくさん並んでる路地も確かにいいが、民家が立ち並んでいて現地の人の生活が見れる路地も面白い。地図など持ち合わせていないが、ずんずんと歩く。これが何とも楽しい。
同里ではお土産を買ってみた。同里特産のパイ菓子とかき餅である。帰国後、いつものように会社の先輩に最初に食べてもらったのだが、どうやら右のパイ菓子、パイ生地の中にネギを入れて焼いているらしい。その先輩がネギ嫌いにもかかわらず、エラい目に遭わせてしまったようだ。…イヤでもまさか、菓子パイにネギが入っているとはなぁ(笑)

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