表現の不自由と世相

不自由展が2か月ぶりに再開しました。企画展よりも元慰安婦像を象徴する「平和の少女像」自体に話題が集まり企画展事態に対する賛否両論にまで発展するほど社会の耳目をあつめることになりました。あらためて「表現の自由と政治」の関係が人々に与えた影響が大きいかがよくわかる現象だなぁと感じました。人が何かを表現することはその信念や心情にもとづき自由に発言しそれを提供する場所があることは当然の権利であり、憲法で最大限保証されています。一方で歴史的にみると表現がプロパガンダに使われたりあるいは体制批判に使われたりとすることがあるなど、表現をすることが政治的に密接に関わることを思うと、問題化することも仕方のないことかもしれないなぁと思います。かくいう僕もどうしても世相に影響されて平和の少女像を見てしまっている面もありますが、もっと掘り下げて考えるときに作者がどのように考えて作品をとらえ出展したのか、直に作品をみることで感じるのかもしれませんが、名古屋まで行くチャンスがないので残念だなぁと思っています。表現の自由についてあらためて考えるいい機会になったなぁと思ったところです。

2019年10月09日