台湾の研究で驚いていたのですが、韓国でも血液型と性格の研究が発表されました。
代表者のBeom Jun Kimさんは、水原市(確かサムソンの本拠地)のSungkyunkwan(漢字は?)大学の先生です。
Physica A: Statistical and Theoretical Physics
Volume 373, 1 January 2007, Pages 533-540Blood-type distribution
Beom Jun Kima, Dong Myeong Leeb, Sung Hun Leeb and Wan-Suk Gimc
aDepartment of Physics and Institute of Basic Science, Sungkyunkwan University, Suwon 440-746, Korea
bCollege of Natural Sciences, Ajou University, Suwon 442-749, Korea
cCollege of Social Sciences, Ajou University, Suwon 442-749, Korea
Received 5 January 2006; revised 27 April 2006. Available online 21 June 2006.Abstract
We statistically verify the Hardy–Weinberg principle in genetics by investigating the independence of ABO-blood types of married couples. The allelic frequencies derived from the phenotypic frequencies in ethnic groups via the Hardy–Weinberg principle are used to define a genetic distance (called the blood distance in this work) between two groups. The blood distances are compared with the geographic distances, and then used to construct a network of ethnic groups. We also investigate the relationship between the ABO blood types and the human personalities, gauged by the Myers-Briggs-type indicator (MBTI) psychological test. The statistical χ2-test reveals the independence between the blood types and MBTI results with an exception of type B males. A psychological implication is discussed
(c) 2006 Elsevier Ltd. All rights reserved.
この研究「B型の彼氏」がきっかけで書かれたそうで、韓国の事情がなかなか興味深いです。
結果としては、統計的に有意な差が出ています。ただ、それは「思い込み」と断言しています。
ところで、この論文は、奇妙なことに参考文献が極端に少なくなっています。7件しかないのですが、なぜでしょうか?
イントロダンクションの文章が面白いので、ちょっと紹介しておきます。
In some countries, especially in Asia, there has been a wide spread belief that human blood types are strongly correlated with the human personalities.
[大意] いくつかの国、特にアジアでは、血液型と性格に強い関係があるという信念が大きく広まっている。
まあ、これは当然でしょう。ただ、アジア以外の国ってどこなんでしょうか? アメリカとも思えないし…。
Although the relation between the two has not been clearly justified, there exist a lot of popular books published containing detailed advice on how to deal with people with a certain blood type; there even exists a recent movie entitled “My boyfriend is type B”, which boosted the belief even further, especially in young generations.
[大意] 血液型と性格の関係は明確には認められていないが、多くの血液型と性格に関する本出版されている。そして、『B型の彼氏』※という映画も制作され、とりわけ若い世代に血液型と性格の信念が広まった。
※能見俊賢さんがアドバイザー
なるほどねぇ。確かに、『B型の彼氏』は韓国で大ヒットして社会現象にもなったらしいのですが、そこまでだったとは…。
Although this topic of relation between the blood types and the human personalities is somehow nonscientific in its nature, we, as scientists, strongly believe that we have to provide a scientific evidence anyway in order to check the validity of the common belief, which composes one of our motivations of the work..
[大意] 血液型と性格の関係があるというのは少々非科学的だが、我々科学者は、そのような広まっている信念を科学的に検証するためにこの論文を書いた。
へ〜、どっかで読んだことがあるような文章だと思ったら、日本の心理学者の論文に似ています。確かに、韓国でも心理学者の反論が結構あったらしいですが、この論文もそうなのでしょうか?
さっそく研究の内容を紹介しておきましょう。
この論文では、「血液型と性格」を科学的に検証するために、大きく分けて3つの実験をしています。
ここでは、2については性格とあまり関係なさそうなので省略します。興味がある方は、ぜひ自分で論文を読んでみてくださいね。
■血液型別カップルの調査
能見さんは、『血液型愛情学』で血液型別カップルの分析をしています。ただ、どの組み合わせが多かったという調査はしませんでした。しかし、韓国の研究者は、「血液型と性格」に関係があるなら、必ず血液型別カップルの統計的な有意差があるはずだ、という視点で研究を進めました。
確かに、そりゃそうですが、そんなに目立った差が出るのかなぁ?
では、結果を見てみましょう!
韓国の研究者たちは、292組のカップルを調べてχ2-検定を行いました。
Table 1.
Blood phenotypes of 292 married couples
Female A Female B Female AB Female O Total Male A 27 (25.7) 26 (21.9) 9 (7.3) 17 (24.1) 79 Male B 28 (28.6) 23 (24.4) 6 (8.1) 31 (26.8) 88 Male AB 9 (11.7) 10 (10.0) 1 (3.3) 16 (10.9) 36 Male O 31 (29.0) 22 (24.7) 11 (8.2) 25 (27.1) 89 Total 95 81 27 89 292 The numbers within the parentheses are the frequencies expected from the random mating hypothesis of Hardy–Weinberg. The X2=10.7 is obtained (see text) and thus we conclude that the observed frequencies do not have statistically significant deviations from the expected ones to reject the null hypothesis of the random mating. [p-value is 0.05 and the number of degrees of freedom ν=9(=3×3)].
結果として、得られたχ2値は10.7で、5%危険率のχ2値である16.92より小さいので、帰無仮説は棄却されませんでした。つまり、血液型による偏りがあるとは言えません。
ちなみに、韓国では住民登録証(と言うんでしたっけ?)に血液型が書いてあるので、どっかの役所が調べようと思えば、全数調査が可能です。
#まぁ、役所がそんなことをやるとも思えませんが…。(^^;;
それにしては292組は少ないので、大学関係者だけなのでしょうか?
■MBTIの結果
次に、MBTIの結果を見てみましょう。MBTIとは、Myers-Briggs-type indicatorの略です。どんなものか は、日本MBTI協会のHPから引用しておきます。
米国では年間200万から300万人が,全世界では約500万人の人たちが受検している,世界で最も利用されている性格検査(Personality Inventory)です。
MBTIは、イギリス、フランス、カナダ、スペイン、ドイツ、ベルギー、オランダ、スウェーデン、ギ リシャ、インド、韓国、中国など、24カ国語に翻訳され、現在45カ国以上の国で利用されています。
MBTI は・キャサリン・クック・ブリッグス(Katharine C.Briggs)とその娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズ(Isabel B.Myers)という親娘によって、ユングの心理学的タイプ論の考えをもとに開発され、 初版が1962年に完成して以来、40年近くにわたり、研究と再開発が進められております。
MBTIは、一人ひとりの性格を心の機能と態度の側面からみたものです。それらは、「ものの見方(感覚・直観)」と「判断のしかた(思考・感情)」及び「興味関心の方向(外向・内向)」と「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4 指標であらわされ、16 タイプに類型化してとらえようとします。
それにしても、女性だけ(2人とも心理学を正規には習っていないようです)で開発したという性格検査はあまり聞きませんね。ユングは女性に人気なのかな?
さて、ここで、16タイプですが、このようになります。
4つの指標がそれぞれ2つですから、2×2×2×2=16通りというわけです。この論文では、この順番とは違いますが、英語の大文字で書いたところが、それぞれの性格特性を表しています。
では、実際のデータを見てみましょう。
今回は852人のサンプルに対して調査してみました。
Table 3.
Blood types versus (a) I/E, (b) S/N, (c) T/F, and (d) J/P
(a) X2=4.3 (b) X2=15.2 (c) X2=2.5 (d) X2=5.6 Total I E S N T F J P A 195 (182) 102 (115) 200 (192) 97 (105) 181 (181) 116 (116) 140 (128) 157 (169) 297 B 123 (126) 82 (79) 111 (133) 94 (72) 121 (125) 84 (80) 75 (88) 130 (117) 205 AB 61 (61) 38 (38) 63 (64) 36 (35) 67 (60) 32 (39) 42 (43) 57 (57) 99 O 144 (154) 107 (97) 178 (163) 73 (88) 149 (153) 102 (98) 109 (108) 142 (143) 251 Total 523 329 552 300 518 334 366 486 852 The numbers within parentheses are expected frequencies from the null hypothesis that the blood type and personality are independent to each other. For instance, the value at the cell for A and I is obtained from (297/852)×(523/852)×852≈182. We also present X2 values [see Eq. (3)], which reveals that the null hypothesis of the independence is rejected only for (c) S/N with the p-value 0.01 [P(X2>11.35)=0.01].
結果として、得られたχ2値はS/N[ものの見方(感覚・直観)]では15.2ですから、危険率1%の11.35より大きいため、帰無仮説は棄却されました。つまり、血液型に より性格が違うということになります。ということで、メデタシ、メデタシ…ではないのです!
研究者達は、念のために男性と女性を区別してχ2-検定を行ってみました。
Table 4.
Blood types versus MBTI preferences S/N for (a) males and (b) females
(a) Males (X2=12.4) (b) Females (X2=4.8) S N Total S N Total A 146 (138.7) 72 (79.3) 218 54 (53.5) 25 (25.5) 79 B 70 (87.2) 67 (49.8) 137 41 (46.1) 27 (21.9) 68 AB 49 (48.4) 27 (27.6) 76 14 (15.6) 9 (7.4) 23 O 125 (115.8) 57 (66.2) 182 53 (46.8) 16 (22.2) 69 Total 390 223 613 162 77 239 The numbers within parentheses are obtained from the null hypothesis of independence. From the comparison with Table 3, we conclude that the large value of X2 for Table 3(b) originates from males, especially from males with the blood-type B.
男性の方がχ2値が大きいので、この差は主に男性から来ていることになります。ということで…
the recent popularity of characterizing male personalities by using blood types in Korea is mostly focused on B-type males and it is possible that when a male with B-type males was having MBTI test, which is a typical self-reporting-type test, he was affected by the recent discussion of B-type male characteristics, building a distorted implicit personality theory2 of himself, yielding a distorted result in his MBTI test.
[大意] 最近の韓国の血液型ブームはB型の男性に焦点を当てているため、典型的な自己評定の心理検査であるMBTIでは歪みが現れた。
つまり、日本の心理学者と同じく、有意差がある→思い込み→血液型と性格に差はない、という結論になっているようです。
また、全体的な結論としては、こう書いています。
In summary, we performed statistical study of blood types. The Hardy–Weinberg principle of random mating has first been verified from the statistical data of blood types of married couples and the choice of partner in married couples has been shown to have nothing to do with the blood type of spouse.
[大意] 配偶者の血液型分布は、ランダムの場合に比べて差はなかった。
Finally, the psychological MBTI test has been analyzed with focus on the independence of blood types and human personality. With a single exception of the B-type males, blood types and personalities captured by the MBTI test have been shown to be independent to each other via the use of the statistical χ2-test. A psychological implication for the case of B-type males is also suggested as an effect of a distorted implicit personality theory affected by recent popularity of characterizing a human personality by blood types.
[大意] MBTI検査では、ただ1つB型男性を除いては血液型による差がなかった。これは、血液型ブームによる歪みが現れたものと考えられる。
ここまで読んできて、ふ〜ん、なるほど、という人は少ないと思います。なぜなら、あなたはABOFANの読者だからです(笑)。
では、どこがヘンなのか、一緒に考えてみましょう。
■血液型別カップルの調査
この結果を見ると、一見関係がなさそうですが、χ2-検定の特徴(?)として、サンプルを増やせば必ず差が出る(?)というのがあります(笑)。だから、292組に満足せず、少々頑張って1000組とか調べれば、まず間違いなく差が出ると考えていいでしょう。
血液型の統計であれば、どこかの役所に調べてもらうことは可能なはずだと思うのですが…。難しいのでしょうか?
ただ、仮に差が出たにしても、その理由を考えるのは、私には難しいです(苦笑)。
■MBTIの結果
この結果については大いに異議ありです(笑)。
なぜなら、B型男性では、有意差がある→思い込み→血液型と性格に関係はない、という結論になっていますが、他の場合でも、有意差がない→血液型と性格に関係はない、ということだからです。つまり、差があってもなくても、血液型と性格に関係がないことになっているのです。これはちょっとヒドイですよね。:-p
そもそも、B型男性のデータに差があるのは、「本当の差」なのか「思い込み」なのかどうかは、この論文では未検証です。また、その差が韓国で流行している「思い込み」と一致しているかどうかも未検証ですから、血液型と性格に関係がないとは必ずしも言えません。
つまり、正確にはこうなります。
B型男性に有意な差が見られたが、「本当の差」なのか「思い込み」なのかどうかは、この研究では未検証である
ということです。
念のために、MBTIの結果をパーセントで表してみました。
MBTIの結果(%) →最高値が赤 →最低値が青
内 向I 外 向E 感 覚S 直 観N 思 考T 感 情F 判断的J 知覚的P A
65.7 34.3 67.3 32.7 60.9 39.1 47.1 52.9 B 60.0 40.0 54.1 45.9 59.0 41.0 36.6 63.4 AB 61.6 38.4 63.6 36.4 67.7 32.3 42.4 57.6 O 57.4 42.6 70.9 29.1 59.4 40.6 43.4 56.6 Total 61.4 38.6 64.8 35.2 60.8 39.2 43.0 57.0
指標の意味が厳密にはわかりませんが、内向はA型>AB型>B型>O型とありますから、どうやらS/N以外でも、χ2-検定では有意差はなくとも、きちんと差が出ていると考えてもいいようです…。
TCIに続き、MBTIでも差が出るらしい…ということは、性格検査を選べば差が出る(らしい?)ということです。
これで、血液型と性格の謎がまた一つ解けたことになる…はずです。
皆さんはどう思いますか? -- H19.6.10
その後、MBTIのわかりやすい解説がありましたので紹介しておきます。
MBTI入門 http://www2.plala.or.jp/lifeplan/mbti2.htm
1. 外向と内向(関心の対象)
「外向」を指向する人に多くみられる特徴
(Extraversion)「内向」を指向する人に多く見られる特徴
(Introversion)・自分の周囲で起きていることに注意を払う
・話すことによるコミュニケーションをより好む
・実際に行動したり、人との関わりを通じて、学ぶ
・興味を広げる
・人と話をしながら考え、まとめていくことが多い
・人との交流を好み、自分を表現することが多い
・すすんで周囲の人や出来事に関わっていく・自分の内面に起きている事に注意を払う
・書くことによるコミュニケーションをより好む
・内省したり、肉体的体験を通じて、学ぶ
・興味を掘り下げる
・考えがまとまってから話すことが多い
・一人でいることを好み、
自分を表現することが少ない
・今していることに集中して取り組んでいく
これはどう見ても、外向型がO型、内向型がA型でしょうし、実際のデータもそうなっています。
2. 感覚と直感(情報の取り入れ方)
「感覚」を指向する人に多く見られる特徴
(Sensing)「直観」を指向する人に多くみられる特徴
(INtution)・実際に今起きていることに着目する
・実際に役立つことや実践的なことに価値を置く
・ひとつひとつ具体的なことに重きを置く
・ものごとを観察したり、記憶する
・先のことより、今に目が向きやすい
・ひとつずつ、順を追いながら情報を集める
・経験の積み重ねを信頼する・ものごとの全体像や可能性に着目する
・イメージや洞察に価値を置く
・抽象的なことや理論を大切にする
・事実の背景にあるパターンや意味をとらえる
・今より先のことに眼が向きやすい
・ふっと思いついたり、思いたったことなどから情報を集める
・ひらめいたことを信頼する
データを見ると、O型が一番感覚的で、B型が一番直観的だそうですが、残念ながら私にはわかりませんでした。(^^;;
強いて言えば、O型が「ひとつひとつ具体的なこと」「経験の積み重ね」を重視し、B型が「ふっと思いついたり、思いたったこと」「ひらめいたこと」を信頼するということでしょうか…。
3. 思考と感情(結論の出し方)
「思考」を指向する人に多く見られる特徴
(Thinking)「感情」を指向する人に多く見られる特徴
(Feeling)・分析的観点を重視して考える
・論理的に課題を解決に導く
・原因と結果から考える
・毅然とした印象を与える
・気持ちに左右されず、客観的な真実を追究する
・合理性を大切にする
・公平である・相手や自分の大切にしていることを重視して考える
・人々への影響を考慮する
・自分の価値基準から考える
・親しみやすい印象を与える
・調和や個人の尊重を求める
・気持ちを大切にする
・受け入れる
AB型がダントツに思考型で、他の血液型はほぼ同じ傾向でした。A型はもう少し思考型かと思ったのですが、ちょっと意外でした。
確かに、思考型にはAB型の特徴「分析的観点」「合理性」「公平」の特徴が揃っていますからね。
A型は、感情型の「人々への影響」「調和や個人の尊重」が効いてきたのかもしれません。
4. 判断的態度と知覚的態度
「判断的態度」を指向する人に多く見られる特徴
(Judging)「知覚的態度」を指向する人に多く見られる特徴
(Perceiving)・スケジュールにそって行動する
・整理された状態を好む
・規律正しい
・どちらかというと几帳面な
・まずは計画を立てる
・結論を出すことや決着をつけることを好む
・最後に慌ててやることを避ける・状況に応じて行動する
・制約にとらわれない
・格式ばらない
・どちらかというと柔軟な
・まずは状況をみる
・結論や結果に変更の余地を残しておくことを好む
・最後に一気にやる
これはどう見ても、判断的態度がA型、知覚的態度がB型でしょうし、実際のデータもそうなっています。
結論として、B型男性以外も「血液型ステレオタイプ」どおりの結果が出ていると言っていいようです。v(^^) -- H21.11.14
その後、韓国のデータベースで検索したところ、韓国心理学会誌の論文も含めてデータベース化されているということがわかりました。
ここでは、韓国心理学会誌の論文で取り上げた以外の論文を紹介します。
うまいことに、韓国語は機械翻訳の精度が高いので、Yahoo!の機械翻訳にかけると、ほぼ原文の意味はわかります。ラッキーですね。v(^^)
ということで、こんな面白い論文を発見しました。 なぜ日本で話題にならなかったのでしょうか?
#脳波で測定しているので、「思い込み」にはなりようがないですね。:-p
■O型はストレスに強い!?
韓国産学技術学会論文誌 Journal of the Korea Academia-Industrial cooperation Society / v.12 no.6, 2011年, pp.2554-2560
成人の血液型と性格と抗ストレスとの関連性の研究 A Study on the effects of one's blood type on
emotional character and antistress of adults
[http://kiss.kstudy.com/journal/...]
キム・チュンシク(ソウルベンチャー情報大学院大学); イ・ソンギュ(ソウルベンチャー情報大学院大学)
Choong-Shik Kim 1 and Seon-Gyu Yi 1* 1 Dept. of Information Management Seoul
University of Venture & Information
要約 この研究では、成人の血液型が性格やストレス抵抗力との相関関係があるかを個人が持つ脳神経生理学的指標である脳波測定を用いて比較してみた。対象者は、2006年9月から2009年12月までに韓国精神科学研究所に脳波測定依頼した成人(20歳-59歳)を基準に選定した。男性1415人、女性3221人で総数は4636人である。血液型の分布は、A> B> O> AB型の順であった。分析の結果、成人の血液型と感情的な傾向とは無関係だった。しかし、ストレス抵抗力とは有意差があった。つまり、O型が他の血液型に比べて注意指数や抗ストレス指数で非常に異なっていた。ストレスを乗り越えることができる能力が高いと言えるだろう。この研究の結果、いくつかのカテゴリで血液型と意義のある相関関係を示した影響や遺伝的な役割がどのように影響するかの作用機序を解明するための研究が必要であると考えられる。
ところで、この論文の英語は文法がちょっとヘンです。まぁ、意味がわかれば…。私も人のことを言えるほど上手くもないので。f(^^;;
Abstract This study is focused on the effects of one's blood type on emotional character and anti-stress by comparing each individual's brain wave. Observed records are from those kids who volunteered for KRIJUS(Korea Research Institute of Jungshin Science)'s brain wave measurement from September 2006 to December 2009. The whole 4636 adult(20-59 age) group consists of 3221 female and 1415 male. Blood types are as follows; A>B>O>AB dominately ordered. The result shown no relations between the blood types of adult and their emotional character. But meaningful difference had been revealed between the blood type and stress resistancy; type O rated higher scores in awarness and stress resistancy then other types, which shows that type O has more ability to redudce its stress. This study revealed meaningful relation between blood types and emotional character among several categoties, while suggesting follow-up researches figuring out more detailed explanations for its effect and genetic role.
【ストレス抵抗力部分の抜粋】
4.3 ストレス抵抗能力
血液型とストレス抵抗能力との関連を調べるための分析の結果、表6では注意指数(左)(p=.023)注意指数(右)(p=.003)と抗ストレス指数(右)(p=.022)で有意な差を見せている。すなわち、O型が他の血液型に比べてストレスを勝ち抜けることができる能力が高いと言えるだろう。注意指数は脳の覚醒位と注意力そして疾病やストレスに対する抵抗力を現わす指数だ。指数の高いほど脳が清く覚醒されていて学習能力と免疫機能が高いということを意味する。注意指数は12〜15HzのSMR波にシータ(θ)波の比率分析を通じて求めることができる[12]。抗ストレス指数は内外的環境要因による肉体的精神的疲れに対する抵抗値を現わす数値だ。肉体的ストレスは人体の緊張と不安、興奮状態を表して精神的ストレスは心理的な緊張と不安、興奮状態を表す。抗ストレス指数は高いほど病気に対する肉体的、精神的ストレスに抵抗能力が大きいというのだ。抗ストレス指数はデルタ(δ)波と高速ベータ(fastβ)波の相互連関性によって求めることができる[13].[12] J. F. Lubar, "Electroencephalographic Biofeedback of SMR and Beta for Treatment of Attention Deficit Disorders in a Clinical Setting," pp. 1-23. pp. 10-14., Biofeedback & Self Regulation Vol. 9, 1984.
[13] E. G. Peniston, "Alpha-theta EEG biofeedback training inalcoholism and posttraumatic stress disorder". pp.5-7. The international society for the study of subtle energies and energymedicines, 2. 1992.
これは、O型がストレス抵抗力が高いというのに一致します。 コーティソルはストレスがあるときに分泌されるホルモンで、O型が一番低いという報告があります(ただし有意差はないらしいです)。
Locong AH, Roberge AG (1985), Cortisol and catecholamines response to venisection by humans with different blood groups, Clin Biochem, 18(1):67-9. [http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/...]
■おまけ
その後、韓国のデータベースで文献を調べていたら、面白そうなものがいくつかヒットしました。
参考までに、「血液型」と「性格」で検索した結果を書いておきます。
[http://kiss.kstudy.com/]
研究論文:血液型に応じた性質の分類と脱毛感度
イジェスク(JaeSukLee) 韓国美容協会, <韓国美容学会誌> 13巻3号. 2007 pp.1501-1507
(PDF file / 7 pages)自然科学編:血液型別の性格特性と体力検査成績に関する研究-慶尚南道地域内の男女高校生を中心に-
ジョンソボン(SoBongJung) 慶尚大学慶南文化研究所, <慶南文化研究> 5巻0号. 1982 pp.123-134
(PDF file / 12 pages)今月の研究室:人文系、実業系の血液型別の性格特性と体力検査成績の比較
ジョンソボン、ジョンソンテ 大韓体育会, 174巻0号. 1982 pp.85-91
(PDF file / 7 pages)今月の研究室:出生順、血液型別の性格特性と体格検査成績の比較
イヨウンウン、ジョンソボン(YoungUngLee、SoBongChoung)
大韓体育会, 172巻0号. 1982 pp.83-88
(PDF file / 6 pages)-- H26.8.17
■韓国のA型大学生はコンピューターゲームが好き
10年ほど前の調査ですが、韓国のA型大学生はテレビよりコンピューターゲームが好きなのだそうです。
でも、A型じゃなくとも好きなような気がするんですがねぇ。どうなんでしょうか?
A型は他の血液型に比べると、過剰ともいえるほど社会を意識します。その息抜きでゲームにハマるのかな?
かなり前の調査ですが、A型の運転はスビードを出すというデータがあり、それは日常を離れて一気にストレスを発散する、という分析でした。
もっとも、最近はグループでやるゲームもあるので事情が変わったかもしれませんね。 -- H28.9.2
ユンインスク(In Sook Yoon), キム・ヘジョン(Hye Jong Kim)
血液型による余暇活動の種類 - 大邱保健大学校保健系と非保健系の学生を中心に -
臨床検査科学会, <臨床検査科学会誌(Korean Journal of Clinical Laboratory Science)> Vol.38 No.1(2006), pp.65-71.
http://kisseng.kstudy.com/journal/...《要約》我々は、血液型による基本的なレジャー活動の特性や種類との関係を調査した。本調査は、2005年3月の大邱保健大学校における、公衆衛生部門の441名、非公衆衛生部門の282名の大学生のアンケート結果に基づいている。平日の余暇活動の頻度は、週に1回または2回かそれ以下が最も一般的であった。すべての血液型の最も一般的な頻度は、平日には1〜2時間、週末や休日には3〜5時間であった。平日のレジャー活動の種類は、公衆衛生部門の場合には、A型は、コンピュータゲームに興味を示し、次はテレビ、B型は、テレビを見たり音楽を聴くことで、AB型は、テレビを見る、コンピュータゲーム、音楽を聴く、O型は、テレビやコンピュータゲームに熱心であった(いずれも頻度順)。公衆衛生部門の学生では、血液型によってレジャー活動の種類が有意に異なる(p <0.05)ことが示された。今後の余暇活動の種類は、公衆衛生部門と非公衆衛生部門との間に有意差がある(p <0.05)ことが示された。本調査によると、大学生に好まれる現在の余暇活動の種類は、ほとんどの血液型では、このようにコンピュータゲームなどの娯楽であった。今後の余暇活動の種類は、観光やスポーツの分野に関連していた。大学生は、より進んだ積極的なレジャー活動をする必要がある。
《英語の要約》
We examined the relationship between the basic characteristics and types of leisure activities according to blood types. It was based on questionnaires answered by 441 collegians in public health departments and 282 in non-public health departments in Daegu Health College in March, 2005. The frequency of leisure activity of once or twice a week or less during weekdays was the most common. The most common frequencies for all blood types were between 1 and 2 hours on weekdays and between 3 and 5 hours on the weekends or holidays. As far as the type of leisure activities during the weekdays was concerned, in the case of public health departments, blood type A was interested in computer games and then watching TV, blood type B was attracted to watching TV and listening to music, blood type AB was into watching TV, computer games, and listening to music, and blood type O was keen on watching TV and computer games in that order. The type of leisure activity according to blood types in public health departments was shown to be significantly different (p<0.05). The type of future leisure activity was shown to be significantly different between public health departments and non-public health departments (p<0.05). The type of present leisure activity preferred by collegians, according to the study, was entertainment such as computer games for most blood types. The type of future leisure activities was related to the field of tourism and sports. The collegians need to have more advanced and positive leisure activities.
■韓国では心理学の性格検査で差が出た
韓国では、心理学の性格検査で差が出たそうです。どんな内容なのか気になりますね。
この論文には、「軍、官公庁、音楽、企業、教育機関など様々な分野での個人の性格と血液型への関心が高まって、これを組織で多く活用をしており」とありますが、本当なのかな? -- H28.9.2
研究論文:韓国型図形心理タイプと血液型の相関関係の研究
A Study on the Correlation between Korean Geometry Psychology Type and Blood
グァクヨンギ(Yong Kee Kwak),ユンチョンソン(Chun Sung Youn)
(社)アジア文化アカデミー, <人文社会21> Vol.6 No.2(2015), pp.253-274
http://kisseng.kstudy.com/journal/...
http://www.riss.kr/search/detail/...
《要約》 本研究の目的は、韓国型図形心理種類の検査で図形心理種類をナビゲートして、これを基に図形心理タイプと血液型の間に相関関係がどの程度あるかを分析したい。現代社会が発達し、最近、軍、官公庁、音楽、企業、教育機関など様々な分野での個人の性格と血液型への関心が高まって、これを組織で多く活用をしており、私たち国民も慣習法のように血液型別の性格を区分して適用している。本研究では図形は韓国図形心理教育研究所で標準化し、開発した韓国型図形心理タイプ1(Korean Geometry Psychology TypeIndicatorT)を、血液型は、個人の赤十字から発行された献血証書を活用し、血液型のタイプはA型、B型、AB型、O型などの4つの血液型のタイプを使用して相関関係を研究した。本研究の結果、韓国型図形心理タイプと血液型との間の有意水準*p<0.05で有意な結果の値が導出され、差異分析で理論的背景の研究結果をもとに分析した結果、韓国型図形心理タイプと血液型による相関性があることを知ることができ、これらの研究の結果を使用して、軍将兵の兵営生活に適用して、地図なら軍の事故予防と活気に満ちた兵営生活指導に大きな助けになると確信している。今後、軍幹部の図形心理タイプと血液型との関係の研究で調査対象を300〜500人以上分析し、有意水準*p<0.01で有意である分析が必要であり、研究結果を適用して、兵営生活の中で、非戦闘損失が減少できるどうか一定期間適用してみる価値がある。
《英語の要約》
The purpose of this study is to explore personality type using the Korean Geometry Psychology Type Indicator. Based on the results, it analyses the correlation between personality type and blood types. As the development of modern society in many fields including education, entertainment, military, government, and business, interests in the relationship between blood types and personality type have grown and it has been applied in various organizations. In addition to this, Korean people has traditionally classified personality type depending on one’s blood type. The Geometry Psychology Type Indicator used in this study is Korean Geometry Psychology Type Indicator 1 developed by Korean Geometry Psychology Education Institution. Blood types are collected from blood donor cards of the Red Cross and are divided into four types(type A, type B, type AB, and type O) in order to conduct the research on the correlation. As a result of the research, meaningful result values were derived from a significance level *p<0.05 between personality type and blood types. According to the result of difference analysis based on theoretical background research, it is found out that there is a correlation between blood types and personality type. It is believed that considering these findings of the research, adapting it to an barrack life would be strongly supportive to guide an barrack life towards more energetic and to reduce military accidents. From now on, when conducting research on the relationship between blood types and personality type in terms of military officials, additional analysis will be required to figure out whether it is meaningful from a significance level *p<0.05 by conducting survey on more than 300 to 500 people. When adapting the findings to an barrack life, it is needed to apply it for a certain period to examine if there is actual reduction in non-battle injury.
■韓国の消費者調査では差は出なかった
韓国の調査では、縄田健悟さんの論文(2004-2005年での阪大のデータ)と同様に、性格の自己認知が違っても、消費者の購買行動とは必ずしも結び付かない結果となりました。
消費者の購買行動は、血液型と関連があるか
クワン・ホーソク(Kwan Ho Suk), チ・ウンクー(Ji Eun Koo)
韓国消費者協会, <消費者学研究> Vol.23 No.2(2012), pp.107-134
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つまり、血液型によって性格(正確には性格の自己認知)が違っても、消費行動(縄田講師の調査ではお金や生活行動)には必ずしも差が出ないということです。ここでも、縄田さんのいう「無関連性」は否定されたことになります。やはりデータには再現性があるのですね。
《要約》消費者の血液型に応じて、市場を細分化したり、製品を推薦する血液型マーケティングが頻繁に使われている。本研究では、このような血液型マーケティングが科学的な事実に基づいていているのかを検証しようとし、そのために消費者の購買決定プロセスに影響を与える個人の消費行動特性変数に焦点を合わせて、その変数が血液型と関連があるかどうか研究しようとする。消費者行動の研究によると、消費者の購買決定は5つの段階で構成され、欲求の認知、情報探索、代替の評価、購入、購入後の行動に行われる。消費者個人の特性変数は、(1)消費者の購買決定の各段階と関連性があるかどうか、(2)血液型の特性を反映することができるかどうかに基づいて選択された。その結果、欲求なのかの段階では、消費者の独特性欲求(need for uniqueness)、情報探索段階では、認知欲求(need for cognition)、代替案の評価の段階では、リスク追求(risk taking)性向、購入の段階では、衝動買い(impulse purchase)性向、購入後の行動の段階では、苦情行動(complaining behavior)が個人的な特性変数として選定された。事前調査では、血液型別の性格と血液型別の消費行動の特徴についての知識、それに対する信仰を測定した。その結果、血液型と性格との間の関係については、ほとんどの回答者が知っており、半分以上の回答者が実際に2変数間の関連性を信じていることが分かった。血液型と消費行動との間の関係についての知識や信念は、比較的弱いが、27%の回答者が血液型と消費行動の特性との間の関連性について、通常以上に認知し、37%の回答者が血液型と消費行動の特性の関連性について通常以上の信念を持っていることが分かった。事前調査では、また、独特性欲求、認知欲求、リスク追求傾向、衝動買いの傾向、不平行動のような消費行動がどのような血液型で最も多く表示されるかどうかの信頼(lay belief)を測定した。その結果、回答者は、それぞれの血液型は、特定の消費行動と密接に関連していることを強く信じていることが分かった。具体的には、AB型は独特性欲求が、A型は認知欲求が、B型の場合、リスク追求傾向、衝動買いの傾向、不平行動が明らかにされると信じていた。最初の実証研究では、大学生を対象に先立って選定し、個人の5つの消費行動の特性変数を測定した。分析の結果、血液型は消費行動の特性変数と関係がないことが分かった。5つの消費者の個人特性変数の両方の血液型による差を示さなかった。これは血液型と消費行動の間に有意な関係がないことを示す結果と見ることができる。第2の実証研究では、独特性欲求、認知欲求、リスク追求傾向、衝動買いの傾向を自己申告(self-report)ではなく、様々な選択の状況での消費者の意思決定を介して測定した。その結果、最初の研究と同様に、血液型による差はなかった。本研究の結果は、一般的な信念とは異なり、血液型と消費行動の間に有意な関係がないことを示した。
《英語版の要約》
Market segmentation and product differentiation based on consumers' blood type is frequently practiced in Korea. For example, a fusion bar recommends different side dish menus to consumers with different blood type. This research investigates whether the blood type marketing is grounded by scientific evidence showing consumers behavior is related to blood type. This research examines associations between blood type and five dimensions of consumer behavior characericists that are related to consumer buying decision process. Research on consumer behavior has suggested that consumer decision making consists of five sequential decision stages: Need recognition, information search, evaluation of alternatives, purchase, and postpurchase behavior. We selected five consumer behavior characteristic variables that are related to each stage of the decision making process and are supposedly related to lay beliefs about the characteristics of blood type. Specifically, we selected need for uniqueness (need recognition), need for cognition (information search), risk taking (evaluation of alternatives), impulse buying (purchase), and complaining behavior (postpurchase behavior) that represent the buying decision process. This research examined whether the five consumer behavior measures are related to blood type. A pretest explored university students` knowledge and beliefs about the relationship between blood type and personality and the relationship between blood type and consumer behavior. Respondents were well aware of the personality characteristics of each blood type and more than half of the respondents believed that personality and blood type are related. Beliefs and knowledge about the relationship between blood type and consumer behavior were weaker compared with those of the relationship between blood type and personality. We also measured lay beliefs about which blood
type consumer is most likely to be related to need for uniqueness, need for cognition, risk taking, impulse buying, and complaining behavior. The results showed that the respondents have strong lay beliefs about the association between blood type and specific consumer behaviors. Respondents believed that need for uniqueness is most strongly related to blood type AB and be weakly related to blood type A or O. Need for cognition is strongly related to blood type A, but weakly related to other types. Consumers with blood type B are believed to be most likely to seek risk, buy with impulse, and complain after experiencing dissatisfaction. In sum, these findings suggest that people have stereotypes of blood type with respect to certain dimensions of consumer behavior. Study 1 examined the relationship between respondents' blood types and the five dimensions consumer behavior characteristics. In the study, respondents self reported their consumer behavior traits such as need for uniqueness, need for cognition, risk taking, impulse buying, and complaining behavior. We also manipulated the order in which ABO blood type is measured. In the ABO first condition, blood type was measured before measuring the five consumer behavior traits. In the ABO last condition, blood type was measured after the five consumer behavior measures. It was expected that, as gender stereotypes, measuring blood types first should activate blood type stereotypes, resulting in greater differences across blood types. The results of study 1 showed that blood type is not related to consumer behavior. For all the five consumer behavior measures, we found no significant differences across the consumers with different blood types. In addition, activation of blood type stereotype did not change the result. The findings of this study indicate that there is no significant relationship between blood type and individual difference characericists of consumption behavior. One shortcoming of Study 1 is that consumer behavior characteristics were measured by self-reports, which may not reflect actual consumer decisions. Therefore, we conducted Study 2 Study 2 further examined whether blood type is related to various consumer decisions that are related to need recognition, information search, evaluation of alternatives, and purchase. Specifically we tested the relationship between consumers` blood type and purchase of unique options (i.e., need for uniqueness), decision making time (i.e., need for cognition), choice of risky option (i.e., risk taking), and impulse buying intention (impulse buying). Specifically we tested whether respondents' blood types were reslated to various consumer decision makings such as the extent to choose unique versus ordinary choice options, the amount of time taken to search for product information before making choice decisions, the likelihood of choosing risky over safe options, and their willingness to buy without planning in a given purchase situation. The results showed that blood type was not significantly related to these consumer decision makings In sum, the results of the current research demonstrate that consumers` blood types are not strongly related to consumer behavior, contrary to some beliefs that blood types are related to certain types of consumer behavior. However, future research using different methods (e.g., analyzing shopping data of different blood types) should present more compelling evidence regarding the association between blood type and consumer behavior. Another direction for future research is to test the influence of blood type marketing on consumer perception, attitude, and purchase behavior.