2007年版カフェブロッサム繁昌記


改訂版カフェブロッサム繁昌記の目次

これは、関東平野のチョッとディープなカフェ・ブロッサムの
「暖炉料理」にこだわり、「飲食道」という迷路をたどり、店の環境向上と質の向上につとめる関東老生の日々を綴るものです。
題して「カフェブロッサム繁昌記」。

最近読んだ気になる文章
「未来はすでに訪れている。ただし、あらゆる場所に等しく訪れるわけではない」リンダ・グラットン著 「ワークシフト」より

2007年12月30日(日)晴れ
寒。午前中織姫山散歩。午後孫3人伴い新しくできたショッピングモールに徒歩で向かう。途中トンネルをさけ、行き止まりの道よりやぶに入り直線的に山をよじ登りる。過激な登りかたに孫達は悲鳴を上げるが無視。尾根にたどりつき又直線的に崖を下る。一番下の孫、崖下のぬかるみに落ちて泥だらけとなり、その姿哀れなり。モール到着後孫より財布を落としたとの報告あり。家内が5000円を入れて孫に渡したものなり。水を飲んで帰路につく頃、陽西に傾く。寒風ことさらにしみる。

2007年10月9日(火)曇り
日曜日に焼いたロースとビーフ、たちまちのうちに完売。家族連れで出かけてきた小学生のボーイ君は「舌鼓を打ちつつ一瞬のうちに平らげてしまった」とは、その場面を目撃せし家人の証言。
さて
9月末より仕掛かりし、松、伐採せり。切断した幹は建物に寄りかかるように傾き、そはならじと反対がわに向けるべく、かねてより松のテッペンに仕掛けておいたロープを手繰り寄せ「うん!うん!」と引っ張ってみたが、我一人ではどうにもならず、厨房よりたくましき婦人連を呼び出し、掛け声勇ましく5人で渾身の力をこめてロープを引くが、枯れた松と云えども、その重量あなどりがたし、わずかに揺らぐのみ。その声のけたたましさに来店中の紳士も手伝って一緒に引いたときには、ロープが切れて全員尻餅をつくありさま!土曜日のことであった。しかして本日、再び新しいロープを体に巻きつけて松のテンペンに登り、端をしかるべきところに結び付け片方の端を甥の大きな車に結び付けて引いてみた。さすがに動力である、たちまちのうちに「ぐぐっ」と垂直に立ったかと思うと轟音をともない地面に落下した。写真は伐採後の「お清め」にワインを樹に注ぐところです。ワインはソービニヨン・ブランの辛口、清めのためワインを少し樹に注ぎ、残りは我が胃袋にに収めようと目論んでいたのですが、撮影後、家人はいきなりグラスをつかみ全部樹に注いでしまったのであります・・・・。「話が違うじゃぁありませんか!」と喉元まで出掛かった抗議の声をぐー、ぐぐーーーと堪えてしまったのであります。もし、わずかでも抗議の声を発すればそれにかぶせる様な10分にも及ぶ家人よりのお説教を賜るのは火曜日の次は水曜日となるごとく明白なのです。さすれば、男はぐっと我慢、事は穏便にすむわけです・・・。
2007年9月26日(水)晴、涼
雑草の伸びうちばになり、彼岸花を庭に見かけて、秋来たるを知る。今年の夏は・・・・、いや・・・・、まったく、暑かった!!!。
夏の思い出は、昼寝の快。店の忙しさ、一段落した午後、畑仕事も手早く終了、簡易ベットを木蔭に据え、本を携えて横になる。下枝を切った木々の穴より涼風来たりていつのまにか寝入ってしまう。この一時は筆舌に描きがたき程の快。よき思い出となった。
さて、今日は、家人の言いつけで、枯れた太い松の整理。建物まじかにある直径60センチ程の松、高さ15メートル、そのてっぺんに登り、周囲に伸びる枝や幹を上からじゅんぐりに切り落とす。中ほどまで切り落としていったのだが、根尽きてしまい、続きは来週にまわすことになった。疲労困憊いいがたし・・・。しかし木の頂より眺めるブロッサムの庭はめったに見られぬほどの美しさであった。
2007年8月2日(木)暑
梅雨あけの報あり。自宅より事務所まで所用の為歩く。曇模様にてパナマをかぶり出かけたのであるが、用事を済ませ外に出てみると12時をまわり、晴れていた。
3キロの道中、汗をハンケチで拭きながら無事帰宅する。店にいるときは周囲を緑に囲まれ、
時折、涼風に暑さをしのげるが、町の中はアスファルトとコンクリートで囲まれた空間、その中を歩くのは苦行と言うほかにない、べらぼうな暑さであった。
夏の暑さを忘れるために、シベリアを舞台にした小説を読んでいる。季節は早春、周辺に雪も残っている。私はシベリアの地はまだ知らない。ヨーロッパに出かけるたびにバイカル湖のを機内より眺めるばかりであった。シベリアでは寒い時は−60度にもなると言う。想像のできない温度。
昔、家内が突然「オーロラが見たい!」と言い出したことがある。
家内の一言は我が家では天の声。しかるべく準備をして12月の寒い中、極寒の北極圏まで出かけていった。綿の下着の上にウールのタイツ、その上にらくだの下着をはいて、ごく厚手のズボン。上は徳利の薄手のカシミアのセーター、その上に太い糸を堅く撚りをかけた毛糸で編んだ厚手のセーター、その上に裏が羊毛の厚手のジャケット。
手はカナダで買った、手袋の内側がカシミアのウールで内張りしてある厚手の皮手袋・・・・帽子はモーガンに冬乗るときに使用するフライィングヘルメット、首にはカシミアのマフラー・・・・と、兎に角完全装備。あまりにいろいろなものを着込んでいるのでまるで雪だるまのようなかっこうになる。しかし−30度の夜にオーロラを楽しく見るためにはしかたがない。それでも外でじっとしていると寒さが深々と伝わってくる。途中尿意を催すと大変である。
チャックを外して、下着のしかるべき場所を手で開いて行くのだが体の上半身にもたくさん着込んでいるために思うように下を覗けない。
手袋をはずしての作業であるから手はかじかんで思うように動かない。気持ちばかりがあせる。下半身の下着の入り口が秩序よくそろっていないので、なかなか、肝心なものが出てこない、その内、尿意が増してちびってしまいそうになった、いやお恥ずかしい限りである。
そう、小説の話であった!。
シベリアを舞台に展開する物語は中々面白いのです。時代はゴルバチョフのソ連崩壊直後で、日本では例の北海道の「鈴木宗男」さんが盛んに活躍していた時代であったように思う。ちょっとレトロな時代だがそれがまた面白いのです。
しばらくは暑さを忘れる時間が持てそうである。
2007年7月27日(金)晴、暑

自分のメモによると今月の7日より2週間以上ににわたり、ぐずついた天気が続いた。湿度もやや高い。
雑草だけはむやみに茂り、毎日閑をみては草刈をする。クーラーに多めの氷と白ワインのボトルを入れといてギンギンに冷やし、全身に汗した労働のあとのひととき、この冷えたので喉をしめらす!
疲れが一気に消えていくのです。ほかの季節では味わえない爽快感なのでした

2007年6月6日(水)晴
畑のルッコラ十分に育ち毎日サラダに使用、ビーツも地面に玉がついてきた。収穫は来月を予定。雨水なく、畑の水撒きが日課となる。
写真はヒルズにあるデニムショップ「キャピタル」が5月30日に恵比寿のイベント会場での秋冬製品発表会によばれたときのものです。
この日は、若い人に店の後片付けをお願いして、4時過ぎに久しぶりに都心の空気を吸うために恵比寿に向かったのでありました。

2007年5月19日(土)曇天、雷雨後晴
米国より来日した息子の知り合いが手伝いに来た。急遽メニューに英語の解説を入れ終日ホールを手伝ってもらう。マイケル君は日本語を覚えるのに熱心であった。
家人は久しぶりに英語を話したので脳が疲れたという

2007年5月14日(月)晴
爽やかな好天が続き、訪れる人は、ワイン、料理、食後の飲み物で、まさに、極上の一時を過ごすことが出来る日となった。明るいうちに店の片づけを終了、外に出て、裏の庭より周辺山々を見渡すと、太陽はまだ多高山稜上にある。連休を無事過ごし、久しぶりに「田園生活気分」の醍醐味をしみじみとを味い、天に感謝することしきり。
先日来、こんな旧詩に愛着している

「悠然として南山を見る
 山気 日夕によく
 飛鳥 相ともにかえる
 この中に 真意有り
 弁ぜんと欲して すでに言を忘れる」

岩波新書・松浦友久著「漢詩ー美の在りかー」陶淵明より

2007年4月26日(木)晴
またたくまに、周囲の風景は緑になった。
この春は、久しぶりに面白い小説につかまってしまい、読了後もその余韻がいまださめやらない。
題名は「嘆きの橋」オレン・スタインハウアー著、文春文庫、2005年10月10日第一刷。
時代は1948年、場所は東欧ウクライナの西にある架空の国で起きた事件を、若手刑事が調べ、謎を解いて行く推理小説仕立てで物語の展開の中で、背景に描きこまれた人々のやるせない生活、人物描写、冷戦揺籃期の東欧の雰囲気を見事に描き出している。体制崩壊後の新世界に生きている私には懐かしいセピア色の写真を見るがごとくに心地がする。
本の内容は読もうとする人の興をそぐことになるのでこれ以上は申しますまい。というのも、著者にはこれがデビュー長編で、本書に始まる5部作で冷戦が始まってから終焉を迎えるまでの50年を描き出そうとしており、すでに第二作、第三作と発表ずみという。著者の語りに魅了されてしまった私としては一刻も早く二作目の翻訳発表を待ち望むこと仕切りなのです。このよに興奮したのはそう・・・・、フレディリック・フォーサイス著「ジャッカルの日」、その後のトム・クランシー著「レッドオクトーバー」以来、久方ぶりの興奮なのです。
話を現実に戻すと、今週の土曜日より5月9日までロングランの営業が始まる。その期間中に春恒例のエベントもある。準備万端怠りないが、後は好天に恵まれることをただただ祈るばかりであります。
いつものことながら音楽関係諸兄のご協力を心より感謝いたします

2007年弥生、某日

朝、開店準備がひとくぎりして、キッチンではやめの昼食をとる。此の頃は家内、ヨーロッパ農家チーズに一方ならぬおもいがあり、
パントリーテーブルの上にウオッシュタイプ、ソフトタイプ、ハードとさまざまなチーズを並べる。どれもヨーロッパの農家作りで市中に出回る
それとは別物で彼女の60数年の人生で培った概念を覆すほどの味わいを持つという。
チーズカッターも数種類、チーズのタイプにより使い分ける。私はその頃、冷やした白ワインをとりだしグラスに注ぐ。まず少し喉をしめらしてのちハードタイプのチーズを薄くそぎり口にふくむ。口中にゆたかでまろやかなチーズの香りと滋味が広がり、それを胃袋に流し込むためにさらにもう一度
ワインを口に含む。
バケットも取り出し、皿の上にそそいだオリーブオイルのしずくの中にパンをちぎってつける。そのパンを口元にもってくる道中でオイルのフルティーな
香りが鼻に入り、その快い刺激が心中を満たす。ふたたび、幸福感を味わうためにもう一度白ワインをすする。ひとしきりの繰り返しの後
目をそとにやると、窓よりの光は春を示している。家内、更に別のタイプのチーズを切り始めた。しきりに「美味しい!美味しい!」とうなずいている。ワインとパン、チーズの三味一体、さらにオリーブオイルを加え四味一体的この昼食が老い行く我等の極上の一時となる。

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