八尾市立埋蔵文化財調査センター
発掘情報
平成26(2014)年度


古代の磯歯津路と金剛蓮華寺を探る!

飛鳥時代〜奈良時代および室町時代前期の
居住域ほかを確認


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東弓削遺跡(ひがしゆげいせき)<第20次調査>
八尾木(よおぎ)四丁目






 東弓削遺跡は八尾市の中南部に位置する弥生時代中期以降の遺跡です。今回の調査は分譲住宅建設に伴うもので、東西幅1.5m、南北長約56mのトレンチ調査を実施しました。
 調査の結果、飛鳥時代〜奈良時代と室町時代前期の居住域に関連した遺構・遺物が見つかっています。飛鳥時代〜奈良時代の遺構については、調査区の南部付近が東西方向に走る「磯歯津路」のルートに想定されるため、主要幹線道路に沿った集落であった可能性が考えられます。
 なお、調査地付近は、室町時代後期の公卿であった三条西公条の『吉野詣記』天文22(1553)年3月10・11日の条にある「信貴山から八尾木の金剛蓮華寺に詣で、その時、村人から八尾木の鶯の伝説を聞く」に記された金剛蓮華寺の推定地にあたります。
 金剛蓮華寺については、文献や出土した瓦から平安時代前期〜室町時代後期に存在した寺院と推定されています。調査で検出された室町時代前期の井戸〈SE1〉は、当時としては類例が少ない縦板枠を持つ井戸であることから金剛蓮華寺の寺域を推定するうえで貴重な資料といえます。






飛鳥時代〜奈良時代の遺構検出状況




縦板枠の井戸枠を持つ室町時代前期(14C)の井戸〈SE1〉





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