八尾市立埋蔵文化財調査センター
発掘情報
平成26(2014)年度


弥生時代後期の高地性集落を発見

弥生時代後期の居住域ほかを確認

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花岡山遺跡(はなおかやまいせき)<第5次調査>
大竹(おおたけ)七丁目






 花岡山遺跡は八尾市北東部の生駒山地西麓部に展開した弥生時代後期前半(1C)から室町時代(15C)に至る複合遺跡です。
 遺跡範囲の南部で、生活介護施設建設工事に伴う発掘調査を行いました。調査の結果、弥生時代後期中葉(1C末〜2C初頭)と鎌倉時代(13C)の居住域を構成した遺構・遺物が見つかりました。
 弥生時代後期中葉(1C末〜2C初頭)では竪穴住居3棟〈SI1〜3〉のほか大溝〈SD2〉などが見つかりました。なかでも竪穴住居のSI2・3からは、建物への雨水などの侵入を防ぐために設けた周堤の基礎になったと推定される杭列跡が、壁溝内から多数見つかっています。
 竪穴住居群の東方に近接して発見された大溝〈SD2〉は、人工的に掘られた断面「V」字状の溝で、溝内からは一時的に投棄された大量の弥生土器が出土しています。
 これまでに行われた発掘調査では、調査地の北東約350m、標高63m地点で弥生時代後期中葉の土壙墓を中心とした墓域が検出されており、今回の居住域との関連が推定されます。
 今回の調査成果は、弥生時代後期の中河内地域における高地性集落の在り方を考えるうえで重要な成果と言えます。
 一方、鎌倉時代(13C)においては、居住域を構成した井戸、土坑、溝、柱穴が見つかっています。これまでの調査においても同時期の集落域が検出されており、河内地域と大和地域をつなぐ「十三街道」に沿って展開した集落であったと推定されます。







弥生時代後期の竪穴住居の検出状況




竪穴住居〈SI2〉検出状況
*壁溝内に周堤帯の基礎とした杭列が認められる




竪穴住居〈SI1〉全景と住居内から出土した土器




居住域の近接して検出された断面「V」字の大溝





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