今回の調査はJR久宝寺駅の南東側、八尾市立病院の西に隣接した地点で実施したものです。1ha(ヘクタール)を超える大規模な発掘調査(11,900u)で、これまでの市内発掘調査の中でも最大級です。調査では古墳〜平安時代の遺構・遺物を多数確認しました。
古墳時代中期の遺構では、住居跡や大量の土器が投棄された溝などが確認され、居住域の区画にかかわる手がかりを得ました。
また古墳時代後期の溝や水田跡から鉄剣が出土しています。調査地の西側では七ツ門(ななつもん)古墳(6世紀中頃)が見つかっており、これらを含めて当地一帯が墓域であった可能性もあります。
この他、飛鳥時代(7世紀)の遺構からは、完全な形の須恵器横瓶(よこべ)などが出土しています。
平安時代では、曲物の周囲を竹で囲んだ大変珍しい井戸を確認しました。
また地鎮祭のような儀式、呪い(まじない)をしたと思われる多数の土師器皿も出土しています。
調査地(後方がJR久宝寺駅)
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