八尾市立埋蔵文化財調査センター
発掘情報
平成19(2007)年度


生駒山地西麓扇状地の発掘調査

弥生時代後期の居住域などを確認

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郡川遺跡
(こおりがわいせき)第7次調査
(黒谷(くろだに)一丁目)



 高安山(生駒山地)の西側に広がる扇状地上に位置する今回の調査地は、すぐ近くに東高野街道が通っています。
 調査では弥生時代後期、古墳時代後期、平安〜鎌倉時代の遺構・遺物を確認しました。



 調査区のほぼ全域で、弥生時代後期の遺構を確認しました。掘立柱建物と思われる小穴群や、多数の土器が埋まっていた溝などが見つかり、当時の居住域の存在が明らかになりました。

 古墳時代後期では、調査地の北側に存在する郡川西塚(こおりがわにしづか)古墳、同東塚(ひがしづか)古墳とほぼ同時期の遺構・遺物を確認しました。

 平安〜鎌倉時代では、ほぼ等間隔に並ぶ溝を確認し、この時期には畑を中心とする生産域(せいさんいき)として利用されていたことがわかりました。


 

 


弥生時代後期の遺構(全景)
(左の田んぼの向こうの道が東高野街道)


調査風景(背後の山が高安山)


弥生時代後期の溝(調査風景)



溝から出土した弥生時代後期の土器

 


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