近鉄八尾駅北200mの地点で調査しました。
弥生時代末期の土器が大量に廃棄された溝や、古墳時代後期、平安〜鎌倉時代の遺構・遺物を確認しました。
弥生時代後期末(2世紀後半頃)の溝からは、一時(いっとき)に捨てられたと思われる多量の弥生土器が見つかりました。土器類が特に溝の北西部に集中していることからみて、ムラの中心が溝より北西側に広がっていたことが推定されます。ムラの引越しでもあったのか、まつりごと(祭祀・儀礼)でもあったのか、弥生時代後〜末期にはこのような「土器廃棄溝・投棄溝」と呼ばれる溝が多く見られます。
古墳時代後期の溝からは、須恵器や埴輪が見つかりました。溝の形状からみて古墳の周溝であった可能性があります。この調査地の南西50m地点(北本町第一公園)の調査地では、銀製の耳環(じかん=イヤリング)が見つかっていることから、この周辺に古墳があったのかもしれません。
|