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2011/09/29



 調べれば調べるほど分からなくなった


  先日お伝えしたとおり、私自身が仙腸関節研究に目覚めたきっかけとか、
  経緯なんかを少し書こうかと思います。


  まずきっかけから。
  仙腸関節のことは柔道整復師の専門学校へ在籍していた時から耳にしていて、
  自分なりに少しずつ勉強はしていました。ご多分に漏れず、当時は理論よりも
  上っ面のテクニックを求めていただけで、ただの猿真似でしたけど(笑)。
  もちろん偶然を除いては、ほとんど効果はありませんでした。


  そしてUCCを卒業しPAACの講師をやらされる(←ここ重要)ことになった頃、
  仙腸関節の事をほとんど知らない自分に気づき、その後PAACで初めて行った
  ある企画で仙腸関節の説明を任された時、仙腸関節に関して正確に知る人は、
  世界中でまだ誰もいない、ということに気づいたのです。


  どうやって気づいたかというと、仙腸関節の説明をするべく調べに調べた結果、
  それでも仙腸関節のことが説明できない自分を知ることで気づいたわけです。
  その頃はインターネットなんて便利なものが使えなかったので、それこそ目に
  ついた本は片っ端から読み漁りました。それでも納得できるものが、ない。
  調べれば調べるほど、仙腸関節のことが分からなくなりました。


  自分で納得できていないことを他人に悟られないように説明するストレス(笑)。
  そしてそんなことをしている自分。それが嫌で嫌で・・・。


  もうひとつ、私を研究へと駆り立てたもの、それはそれ以前から気になっていた
  あることでした。(続く)





2011/09/25



 プロセスを見るとよいと思う


  先日の台風、すごかったですね。これをご覧の皆さまのお住まいの地域は、
  被害などありませんでしたか。私はその日は穴吹クリニックだったのですが、
  帰りは至る所で通行止めがあり、帰宅に6時間を要しました。疲れた・・・。


  さて、9/18、19の二日間、この時期恒例のPAACセミナーが行われました。
  今年は初日が長年ホリスティック医療を実践されている帯津三敬病院院長の
  帯津良一先生と、我がPAACのSOT講師今村泰啓先生の講演、二日目には、
  同じくPAACの重鎮小柳公譽先生と共同研究者である森田哲矢先生による講演
  が行われました。


  近頃は情報過剰傾向で、様々なところで様々な人が様々なことを言います。
  特に我々の業界は資格もありませんし、検証したり真偽を判定して取り締まる
  機関もありませんから、まぁ言ってみれば、言いたい放題のやりたい放題。
  溢れ返る情報の真偽の判定は、それを受け取る受講者の判断に委ねられます。


  一般にブランド品はコピーや偽物は陰で(それなりの値段で)取引されるもので、
  買う側はそれを承知で購入するわけです。つまり価値などないことを承知して。
  しかし情報は違います。それがコピーや偽物かどうか、売る側が言わない限り、
  それを判断することは、初学者には難しいでしょう。


  通常売る側は、本物です、と言って、コピー先と同等の情報として売るものです。
  それがとんでもなくいい加減な情報や劣化コピーのような情報でも。


  では、情報って本物と偽物とで何が違うの?、どうやって見分けるの?、という
  ところが重要になりますね。それはですねぇ、、、わかりません。情報なんて、
  ただの「言葉」。ただの言葉に本物も偽物もないかもしれません。それが本当に
  「完璧」にコピーされた情報ならね。


  人の身体に関する理論、特に我々の業界に関わる理論というのは現在、「仮説」
  であるものがほとんどです。なので理論は、結論まで含んだ全てが、基本的に
  「仮説」です。だからこそ、結論を導き出す理論そのものが構築された背景、
  つまりプロセスの方にこそ意味があるのだと私は思うのです。


  その理論が本物かどうか、それはその言葉にプロセスが含まれているかどうかを
  見極めればよい、とそんな風に思っています。ではどうやって?と思いますよね。
  それは大体分かるでしょう。ただの受け売りは、突っ込んだ質問をされると大抵
  ボロが出ますし(不機嫌になったりね)、言葉に重みも深みもありません。


  そこに至ったプロセスを思い描きながら講義を聴く、最近は、それがセミナーの
  醍醐味だと思っています。そういう意味では、今回のセミナーは面白かった。
  小柳先生森田先生の理論は、20年も研究を突き詰めてこられたそうです。
  今回は時間の関係で結論のみの講義となりましたが、その裏には長年に渡る
  膨大な考察の蓄積がある。研究とは、ロマンですな(笑)。


  とまぁそんな流れで(どんな?)、次回は私が仙腸関節の理論の構築に至った
  プロセスなどを、少し書いてみようかなぁと思っています。





2011/09/03



 今年は休もうと思っていたのだが


  皆さまのところは台風の様子はいかがですか? この辺りは今のところそれほど
  ひどい感じではありませんが、交通機関には多少影響が出ているようです。
  山梨はこんな時、簡単に陸の孤島になってしまいます。今回はとてもゆっくりな
  台風なので、今後の動きが気になりますね。皆さんもご注意ください。


  さて、10月に行われる日本カイロプラクティック徒手医学会学術大会用の抄録を
  書き上げ、先日送りました(いつも通り提出期限ギリギリで)。本当は今年は
  発表しないつもりだったのですが、なんだかんだで発表することになりました。


  私の発表はどちらかというとポスターセッション向きだと思っているのですが、
  今回はパワーポイントを使った発表なので、これからスライドを作ります。
  これがまた大変なんだよなぁ。データの発表とかならいいんだけどね。
  とにかく早めに準備を始めて、余裕をもって本番に臨みたいと思ってます。


  と、いつもそう思いながらギリギリになってしまう私は、夏休みの宿題を最後まで
  残しておく息子たちには、わりと寛容な親父です(^^;。




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