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これなら光の速度を超えられる?


 アインシュタインの相対性理論によれば、質量をもった物体は光速で動くことは出来ないとされています。

 しかし、これなら光の速度を超えられるんじゃないか?という例をあげてみますね。

 結論を先に言ってしまいますと、それでも光速を超えることはできません。では、なぜなのでしょうか?相対性理論に詳しい方は、答えを見る前に光速を超えられない理由を考えてみましょう。

 大きな宇宙船があります。光速の90%で動いている宇宙船です。その宇宙船の中でやはり、光速の90%で動くことのできるバイクを走らせました。これなら、バイクは光速を超えられるのではないか?

 普段の生活から考えると例えば電車が時速50キロで走っています。その電車の中で時速5キロで走ったら、外から見ている人にとって、走っている人は時速55キロとなりますね。これと状況としては同じなので宇宙船の中のバイクは光速の180%で走っているように見えるはずだというわけです。

 しかし、相対性理論によると
時間は絶対的ではない!これがポイントとなってきます。

 宇宙船を外から見ている観測者にとって宇宙船は秒速27万キロで走っています。ここまではいいですね。しかし、相対性理論では、速く動くものの時間は遅れるというのです。

 つまり、宇宙船の外から見ている人と宇宙船の中にいる人とでは時間の進み具合が宇宙船の中の人の方が遅くなるんです。

 その時間の進みが遅くなった宇宙船の中で走らせるバイクは外の観測者の1秒間に宇宙船に対して27万キロも進むことは出来なくなります。

 意味わからんですね。

 もうちょっとわかりやすく説明しますね。

 例えば、宇宙船の外の人の1秒が光速に近いスピードで動いている宇宙船の中の人にとっては0.8秒だったりするんです。もう、ここで意味わからんと嘆いている人が多いと思いますが、兎に角、そういうもんだと今は考えておいてください。

 この時間の遅れた宇宙船の中で走っているバイク。本来なら宇宙船の中を秒速27万キロで走っているわけですが、時間がゆっくり進む宇宙船の中で走っているので外の観測者からみたら1秒間に27万キロも進めていないことになります。計算上は、光速の99.45%の速度となります。

 つまり、光速に近い速度で動いている宇宙船と外の観測者では時間の進み方がことなるので、結果、光速を超えることは出来ないというわけです。

 ちょっと、難しいですね。やっぱり、意味わからんという人は、速く動くと時間が遅れる を参照してみてください。