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インフレーション宇宙と真空の相転移とは?
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現在の宇宙論では、宇宙は「無」から誕生したと考えられています。その後、インフレーションとよばれる急膨張し、ビックバンが起きたといわれています。
宇宙はビックバンから始まったわけではない!
しかし、このインフレーション宇宙からビックバンにいたるまでの過程には「ある現象」必要になります。それを「真空の相転移(そうてんい)」といいます。
まず、インフレーション理論では、生まれたばかりの宇宙は非常に小さいものであったと考えます。その直径は10のマイナス34乗センチメートル。0.0000000000000000000000000000000001センチってこと。超小さいんですね。まぁ、無から生まれたのでそんなもんです。
これが、インフレーションによって1センチくらいまで大きくなります。そして、ビックバン!です。1センチって小さくない?って感じですが、倍率でいったらすごいです。パチンコ玉だったら、銀河系サイズくらいまで大きくなるような倍率の膨張です。
この急膨張は、ものすごく短い時間で起こります。宇宙が誕生してすぐの10の36乗秒後から10のマイナス34乗秒後という一瞬の間にこれだけ膨張したのです。
この急膨張がインフレーション(急激な加速膨張)な訳ですが、このインフレーションの原動力は真空のエネルギーと呼ばれる反発力(斥力)。これがインフレーション終了時に相転移によって熱エネルギーに変わりビックバンが起きることになります。
この相転移は、水が氷になるようなものだとよく例えられます。水が冷えれば氷になりますね。これを過冷却現象といって水の温度を一気に下げるとセ氏0度よりも低い温度で氷ができるんです。つまり、通常なら水が氷になる温度になっても一時的に水が液体のまま絶えている状態ですね。この時に「潜熱」といって大きなエネルギーが蓄えられます。まぁ、水から氷の場合は、氷になるときにそのエネルギーは放出されていまいますけどね。
生まれたての宇宙も膨張すれば、密度は低くなり、温度は下がっていきます。この時、宇宙でも「真空の相転移」によってものすごい熱エネルギーが放出されビックバンへとつながっていったと考えれれているわけです。
>銀河の誕生
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