アインシュタインの相対性理論では、有名な式がありますね。E=mc2。でも、これっていったい何を表しているのでしょうか?
いきなり答えをいってしまえば、エネルギーと質量の関係式です。
Eは物質のエネルギー。mは物質の質量。cは光速を表しています。
つまり、エネルギーは物質の質量に光速の2乗をかけたものに等しいという意味です。
「はっ!?」
ですよね。意味わかりませんね。
ちょっとわかりやすく言えば、わずかな質量の中にも膨大なエネルギーが秘められていることを表した式なんです。
だって、物質の質量が6グラムだとしますよね。1円玉が6枚ぐらいでしょうか?これに光速の2乗を掛けます。光速は秒速30万キロなのでの2乗は9百億!これを計算すると東京ドームの中に0℃の水を満タンに入れてその水を沸騰させられるくらいのエネルギーが生まれるってことなんです。
いやいや、1円玉6枚じゃ、やかんの水すら沸かせないでしょ!っていうか、そもそも1円玉で水を沸騰させることなんてできないんですけど・・・。何?こするの?
まぁ、これは計算上のお話です。1グラムの物質の中には90兆ジュールのエネルギーが含まれています。1ジュールは1カロリーです。1カロリーあれば1グラムの水の温度を1度上げることができます。ですから、1グラムの質量をもった物質をすべてエネルギーに変換させることができれば、22万トンほどの0℃の水を沸騰させることができるんです。
ただし、物質の持つ質量をエネルギーに変換させることは非常に難しいんです。
通常、私たちはエネルギーを得るために石油を燃やすことが多いですよね。これは、化学反応を利用しています。物の中に含まれている炭素が空気中の酸素と結びついて二酸化炭素になるんですが、この時に熱エネルギーが放出されます。これを利用しているんですね。
この燃焼の化学反応の際にも質量がごくわずか減っています。化学反応で発生する熱は、ごくわずかに減った質量によってもたらされているエネルギーなのです。
ですから、1グラムの質量をもつ物質と同じエネルギーを得るためには石油の場合23万リットルも必要になります。
じゃ、自動車や火力発電なんかも、石油なんて効率の悪い化学反応のエネルギーを使わないで、アインシュタインのE=mc2のエネルギーで使えばいいじゃん!
ですが、質量をエネルギーに変換させるとなると、その変換させるためのエネルギーがまた膨大なエネルギーだったりするんです。
しかし、1938年にドイツの化学者ハーンとオーストリアの物理学者マイトナーがウランの原子核に中性子を当てると原子核分裂が起こり、質量が減ることを発見!同時に大きなエネルギーを得ることができることを見つけます。
その後、ウランの原子核分裂の際、エネルギーを放出するのと同時に多くの中性子が生み出されることが見つかり、その中性子が他のウランの原子核に当たって、また核分裂を起こすことがわかりました。
これが原子力エネルギーです。
E=mc2の凄さがちょっとわかってきましたよね。同時にちょっと怖いことも我々日本人は特には知っています。
ちなみにですが、物理学では、E=mc2の式よりも下の式を使うのが一般的です。
物質の質量は、止まっている時と動いている時では違ってくるんです。運動すると質量が増えますので、エネルギーも増えるんですね。
mが静止時の質量 vが物質の速度 cは光速です。
また、意味わかんなくなっちゃいますね。
長くなるのでこれはまた別の機会で・・・。
>相対性理論・物は動くと重くなる!
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