宇宙の謎  


 

ビックバンってどうやって証明されたの?


 エドウィン・パウエル・ハッブルらの観測によって宇宙が膨張しているという事実が確認されました

 宇宙が膨張しているてどうやってわかったの?

 この宇宙が膨張しているという事実。では、逆に時間を遡っていけば、宇宙は縮小していき高密度、高温になっていくんじゃないか?と考える人が出てきました。

 その人がジョージ・ガモフ。彼は、1946年、ラフル・アルファースとの共同論文にて宇宙がとてつもなく熱い火の玉から始まり、その後に膨張によって冷えていったという考えを示します。


 

宇宙が膨張を続けていくとすれば、逆に過去に遡ると宇宙は収縮していく。
星同士の距離は短くなり、高密度、高温の宇宙となり、その始まりは非常に高温、高密度の火の玉のようなものだったのではないか?とガモフは考えた。


 しかし、この理論に真っ向から反論していた人がいます。ホイルという人で彼は「定常宇宙」を主張します。宇宙には、はじまりも進化もない、時間的に不変であり宇宙の状態も常に一定である。と、考えました。とはいえ、すでに宇宙が膨張している事実は確認されていましたので、宇宙は膨張し密度や温度は低下していくはずだけれども、それを補うために膨張した分だけ、どこからか新しい物質が生まれ宇宙は不変を保っていると考えます。

 ちなみに「ビックバン」という名称の生みの親は、このホイルさんです。彼は、過去に遡れば、宇宙は収縮し、高密度、高温になっていくという説を小バカにし「それでは、宇宙はビックバン(大爆発)でもして生まれたっていうのかい?」と皮肉をいいました。この発言から「ビックバン」という言葉が定着していくことになります。

 さて、このビックバン宇宙論をガモフが唱えてからおよそ20年後の1965年。アメリカのベル電話研究所のアーノ・ペンジアスとロバート・ウィルソンが通信衛星用の地上無線局を作るためにアンテナのテストをしていたら、なんだかおかしな電波ノイズが入ってくるのを見つけました。これが、ビックバン理論に勝利をもたらすことになります。

 定常宇宙論では、宇宙は常に絶対零度(0K)であるとしていたのに対して、ビックバン理論では、初期宇宙は高温だったので、宇宙にはその名残があるはずであると考えました。宇宙が膨張し温度は下がっていてもおそらく波長0.5ミリメートル(7K)のマイクロ波となって宇宙に充満しているはずだと予想していたのです。

 ベル研究所のペンジアスとウィルソンが発生源不明の電波ノイズを見つけたその波長は1ミリメートル(3K)。ガモフが予想していたされていた7Kより少し低いですが、これによりビックバン理論が正しいことが証明されることになります。

 しか〜し!このビックバンによって宇宙が始まったわけではない!と反論を掲げる人が現れます。スティーブン・ホーキング。あの車椅子の天才といわれる人です。

宇宙はビックバンから始まったわけではない!