端渓と呼ばれる端硯の産地は、古くは端洲と呼ばれた広東・肇慶〈ちょうけい〉市です。硯を産する地域は、爛柯山の端渓沿いの一帯。【端渓硯と呼ばれる所以】その他北嶺山の一帯です。
端渓硯がいつ頃から世に出てきたのかと言うと、種種の文献から「唐代」には広く流布していたと言われています。
いわゆる古端渓と呼ばれる端渓硯は清代に全盛を迎え、工芸美術品となり実用の硯というよりも愛玩品、書斎に飾る鑑賞品となってしまいました。
しかし、水厳は嘉慶年間に石が尽き閉鎖。その他の端渓硯石も石が尽きたり土砂崩れで採掘を中止したりで産出量は激減したと言われています。
ほぼこの時点で古端渓と言われる端渓硯の産出は終わりです。 |
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