2007年12月29日(土) |
プラス思考 |
昨日、
まだほとんど動けず本年最後の出荷日も寝て過ごす。
楽しみにされていただろう皆様に電話とメールで発送中止の報告と謝罪。
僕も楽しみにしていた。
自然に声のトーンも暗くなっていたのかな。
皆様から同様の勇気付けられるような励ましの言葉をいただく。
「ご心配なく」 「気にしないで下さい」 「早く良くなるよう祈っています」
「プラスに考えて笑顔でいてください」 ・・・
ありがたいです。
痛みの最中でプラス発想もなかなかできないが、生きていれば、好調不調波があって当たり前。こういうときこそ前向きに考えないといけないんでしょうね。
こういう経験も糧にして来年は更に豊かな百姓暮らしを築いていきたいと思っています。
皆様本年中はお世話になりありがとうございました。これからも変わらぬ御愛顧よろしくお願いします。
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2007年12月27日(木) |
怪我をしない |
何度もうなされた。二度と立てなくなる夢を見た。
本当に久しぶりに窓から外を見た。キラキラとした青空。
来年の目標・・・怪我をしないこと!
とにかく長時間外にいて、真夏の太陽に焦がされ、雨風にさらされ、それがどんなに幸せなことか噛みしめたい。
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2007年12月24日(月) |
記念日 |
三脚から落ちて大きな石に腰を強打してその夜から全く動けなくなり、50時間ほど・・・
今日になって何とか這いつくばって用を足しに行かれるようになった。
カミさんは風邪を引いた上に育児に加えて寝たきり亭主の介護で完全に憔悴。
そんな中何とかささやかに],masパーティー。結婚記念日だし。
ありがとうよォ〜 これからもよろしく!
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2007年12月15日(土) |
おつかれさまでした |
千葉からDさん御一家来訪。
”見たことのないような青空を見せてあげたいなぁ”
という願いむなしく、みぞれ交じりの寒々しい曇り空になってしまった。
こんな時自然農の畑でよかった。作物は少ないけど決して寂しくはない。子ども達は虫を捕まえたし木の枝を拾い集めて焚き火に放り込んだ。大根収穫。おうちごっこ。嬉しそう、楽しそう。 お父さんには不耕起栽培についてとっても熱心な質問を受けて嬉しかった。
焚き火で焼き芋、焼き葱、ゆで芋、うん大成功。
けど寒かっただろうな。
帰りはギックリ仲間のお母さんのためにおすすめの温泉を紹介して別れた。
すっかり日も暮れてから、2駆、ノーマルタイヤ、若葉マークの車で帰路についたDさん御一家、無事到着のメール待ってます。
今日はありがとうございました。
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2007年12月14日(金) |
変革期 腹に留めるということ |
ぎっくり腰をきっかけに回数券を購入。このところ続けて(といってももったいないので1日か2日おきに)温泉通い。
おじさんが嫌いな優芽は必ず女湯だから、1時間もの間ボーっと考え事に耽ることができる。(そしてのぼせる)
腰をさすりながら、そういえば、と昔整体を習っていた時によく聞いた言葉を思った。
「腹が出来ていれば腰を痛めない」
腹ができた人、腹が座った人、
腰痛持ちなんていないんだろう。
腹にまつわる言葉・・・腹に据えかねる。腹に一物ある。腹を割って話す。腹をくくる。いろいろあるなぁ。そういえば・・・
「都会から来た人は腹に留めない。思ったことを言い過ぎる。」
と言われたことがある。
悪いことではないだろう。思ったことを思ったときに言えばいいではないか。後でごたごた言うならその場で解決すべく双方で言い合って・・・
そんな風に考えていた。そういえば・・・
ヤンキース松井の「不動心」という本があるらしい。
何が不動心だ表情を変えないだけでそういうやつの心は人一倍動くんだろっ 嘘つきめっ 腹黒いやつ! とか思っていた。
少し考えを改めなきゃという思いが頭をもたげる。
松井は腹が座っているかもしれない。
僕には留める腹がなかっただけだ。
我慢するストレスからとにかく逃げた。
我慢しないで皆が思ったことをそのまま態度や言葉で表せばうまくいく、なんて考えは無邪気だったな。
人として変革したいとふと思った 今日の湯船で。
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2007年12月13日(木) |
日が伸びてきた |
「1番日の短い日」冬至は22日だがもう日が伸びてきたようだ。
何故か・・・ 夕方の日が伸びているから。写真は4時55分ごろ。また5時まで仕事が出来るようになった。
日の出はまだしばらく遅くなっていくのだが、やはり夕方の方が印象が強い。
日の伸びていくワクワク感が好きだ。本当に寒い冬の訪れる前に、もう次の夏が約束されていることを感じられるのがとてもうれしい。
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2007年12月10日(月) |
ぎっくり腰→湯治→貧血 |
今年もやってきた。年に1度のぎっくり腰。
12月8日、ジョンレノンの命日だなぁ、なんて思っていたら、
背中から銃で撃たれたような衝撃が!!その場にうずくまり動けなくなった。
今日やっと起き上がりPC少々。限界。滞った青ばつ豆の選別作業、しばらくムリかな。
お正月の煮豆用に販売できればいいんだけど・・・。
昼間でも電気がないと暗くストーブ無いと寒い家の中でごろごろしているよりはと、カミさんと優芽に温泉に連れ出してもらう。
露天風呂に浸かって見晴らす景観。雲1つない晴天。落葉した唐松の木々の間から見える信州の空は何て青いんだろう。水色じゃない、青だ。
小さいことを気にせずに、ここで堂々と暮らしていけたらいいなぁ。
借家、借地ではないここでの暮らしを今日は初めてはっきりと思い描いてみた。
硬直した心と筋肉は湯の温かさにほぐされ、幸せのイメージが広がっていった。
がんばるぞぉ。
・・・・
ハッピーエンドで終わらないところが持ち味なのかも。
20分後の脱衣所の床に大の字に横たわる髭男、のぼせたのだ。
上が80台という低血圧のせいか温泉入るたびに貧血起こす。
頑張れおとーさん!
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2007年12月5日(水) |
カマキリの卵 |
カマキリの卵
三脚に上って松の手入れをしている時に発見。
地上2メートル50センチ。
この高さに卵があるのを見たのは今年もう3度目だ。
”今年は卵の位置がものすごく高い!”これはすなわち”今年の冬は大雪になるぞ!”ということ。
人に聞いて初めは信じていなかったが、去年、一昨年の経験から(去年低かった一昨年高かった)これほど確かなものは無いと信じるようになった。
絶対当たる気がする。
人間界では「異常気象だ」と騒がしい昨今も、カマキリは位置決めを迷ったりしないんだろうな。
そう考えるととてつもなく偉大なものと遭遇したようで気分が昂揚した。
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2007年12月3日(火) |
腹をくくる(師走を迎えて思うこと) |
自分が正しいなんてこれっぽっちも思わない。
次々と種を蒔いて、植えつけて、間引き、草引き、草刈り、収穫、出荷。
これ以外はない。
次々と種を蒔くからそれだけでも充分忙しい。
働き続けた。
楽しい。
これしかないと思う。
何より美味しい。
耕起なし、肥料なし。
小さくて、多くなく、見慣れない姿の野菜達は、社会のニーズに合わないだろう。
今年念頭にぼんやりかかげた売り上げ目標には遠く及ばない。
でも
来年も僕はこのやり方でいく。
どうしても譲れないのだ。
理屈ではなく感性の部分で。
もう売り上げ目標など立てない。
自分が一番美味しいと感じる野菜を作るだけ。
生計が成り立たなければアルバイト。
何をしたって生きていける。
腹をくくる。
生きる。
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2007年11月28日(水) |
ナズナ登場 |
緑が少なくなってきた畑に、ナズナが目につくようになった。
めっきり減ってきた葉物野菜にかわって「今日のセット」にも登場。
早速お浸しにして食べた。寒さにくじけそうな心と体にたくましい野草の命注入。
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2007年11月23日(金) |
ワーキングホリック |
今日は出荷の日なので手入れは行かず霜の降りる中収穫して歩き、出荷調整作業、採りすぎた野菜は切ったりして今日の100点満点の陽に当てる。
切り干し大根、切り干し人参、切り干しカブ、干し人参葉、葱も数百本掘りあげて・・・ 何でも干す。
強風に小屋の屋根が飛ばされたので補修した。
落ち葉をかき集めて大根やサトイモをいけたところに積んでおいた。自然の保温資材。
夜は干した葉物を製粉。
いろんな工夫が生まれていく、楽しい。
でも忙しい。昨日この冬は頑張らない、と書いたところだが、結構頑張ってしまう。
限りある時間、限りある資源、作物、食材、懐具合・・・結局僕のよりどころは
無尽蔵のスタミナ。
いつからなのか強度のワーキングホリックになっている。
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2007年11月22日(木) |
この冬の過ごし方 |
少し前までの暖秋が一気に寒くなった。
今日は真冬並の寒さだった。明日も強烈な霜が降りるに違いない。
去年の経験からの想定をはるかに超えて葉物野菜の傷みが激しい。
ただ手をこまねいているだけ。半月前には20数種類あった出荷可能作物が一気に減り、あとは保存の効く人参、大根、葱、ハクサイ、じゃがいも、サトイモ、寒さに強い小松菜、ほうれん草、カブ、キャベツぐらい。野菜セットを組めなくなる日が遠からずくるのだろう。
僕は寒冷地の冬に備えて選択したのだ。
・農業より、アルバイト(植木屋)で収入を得よう。
・ビニールトンネルヤダヤダ。
独りよがりで恥ずかしいが、夏の間誰よりも頑張った、と思うほど頑張った。
だから充電、今はもう頑張らない。また春からだ。
いろいろやりたいこともある。冬の農業は趣味がいい。保存食や農具、土地に伝わる百姓の暮らしを楽しみたい。
土にいけた人参や大根、小屋に保管のイモや葱、ひね野菜達でこの冬を乗り切ろう。
余剰分お送りします。味は益々良くなるんです。
そうして春を待つ。
早春のナズナを、蕗の薹を待ちましょう。
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2007年11月20日(火) |
再生キャベツ |
連日強烈な霜が降りるようになったが、敢えて霜対策を講じることなく過ごしている。
変な言い回しかもしれないけれど、僕は積極的に”何もしない”。
霜対策に限らず、なるべく何もしないように心掛けたい。
”何もしない”の積み重ねが僕の・・・ビジョン。
ビニール資材、加温設備ありきの社会には大いに疑問を感じるのだ。
人は季節に身をゆだねて生きられないのだろうか。
どうしても滑稽に思えてしまう。
家庭菜園を楽しむ人、ホームセンターで買った肥料、農薬をじゃんじゃん蒔く。
大きな野菜を作る。嬉々として収穫している。
無農薬で作ることにこだわる人も中には居るようだ。
こういう人は高価なネットを張り巡らしている。木酢液をスプレーしたりしている。
虫捕り草取りに励んでいる。
手入れに行った庭先の大きな綺麗なほうれん草をご馳走になった。
いったいこのほうれん草1つににどれだけ元手が掛かっているのだろう。
食べてみる。
あー 想像通りだ、いや想像を絶する味・・・ (僕はもう何年もうちのしか食べてないのだ)・・・ これを美味しい、といって食べるのだろうか、この家の人は。一般の人は。
「お前の言っていることが分かる気がする
大きけりゃいいってもんじゃないよな 全然違うもんな」 僕が時々差し入れる野菜を気にいっている親方が、話しかけてきた。野菜作り、皆何が大事なんだろう、という話しを・・・ 楽しみ、張り合い、見栄、健康、安心安全、美味しさ、僕は断然美味しさなんですよ、そう言うと親方も頷いて、そうだ、と言った。
そして”美味しい”は自然の感覚だ、だから自然から離れたくないのだ、僕はついつい熱弁をふるっていた。
ほうれん草や葱など霜に当たって更に美味しくなる野菜あり。春菊など霜に弱く枯れてしまう野菜あり。
自然の中の日々の変化に向ける眼差しを大切にしたい。そして自然と一体の大きな心を。
いつの間にか再生キャベツが巻いてきていた。
夏に収穫した株をそのままにしておいて、芽かきしただけのキャベツ。
ものすごく小さいキャベツだけど、食べるのが本当に楽しみ。
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2007年11月18日(日) |
信州支那青大根 |
今年は沢庵たくさん作ろう!
支那青大根でやってみる。
ホクホクしたじゃがいもみたいな地大根。
甘くておいしい沢庵になるそうだ。
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2007年11月15日(木) |
ズッキーニ |
今年もズッキーニがたくさん採れた。
MVV(most valuable vegitable)3年連続受賞!
4月に種を蒔いて、6月の末に採れはじめ、8月の終わりから2週間ほどの中休みをはさんで
4ヶ月以上に渡って収穫してきた。
肥料を与えたこともない。3回ほど草刈りをしただけ。
何てありがたい奴らなんだ。
「おつかれさま」とささやいて
僕の太ももほど大きく完熟した実から種を採る。
来年も頼むよー
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2007年11月10日(土) |
気張らずに |
今日の1日が終わる。
植木の仕事から帰るとあとは子守り担当。
夕飯はさんで6時間も遊んでいるとくたくたになるが
優芽は楽しいければエンドレスなので下手をすると午前様だ。
遊んでいる間に自分のやりたいことをあれこれ思い浮かべるのは辛い。
いっそのこと遊ぶことに集中すればそれなりに楽しい。ようやく少しはそれができるようになってきた。
子煩悩なお父さん今を楽しむ。
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2007年11月6日(火) |
加工、貯蔵 |
この寒冷地で昔から受け継がれてきた加工や貯蔵の技術がある。それも各家庭ごとにいろいろな工夫されていて面白い。それを見聞きしたい。そんな思いもあって今年も植木の手入れのアルバイトを始めた。
この地で真冬に作物は出来ない。大きな設備投資をしてまで専業でなくてもいい。
細々とした百姓の暮らしを続けたい。薪を焚いて大なべで大豆を茹でて味噌や豆腐を
作る。天日に当てて、干し芋、干し柿、干し大根、干し人参。人参は葉も干して製粉。沢庵や漬物をたっぷり作る。もう少ししたら大根や人参掘り出して小さな土室へ。
お世話になっている皆様に少しづつおすそ分け。それが嬉しい。
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2007年10月28日(日) |
種採り |
出来るだけ種取りをするのは、種代浮かすため、とか無農薬にこだわって、というより、いい作物が出来るから、なのだ。
黒もちとうもろこしやモロッコインゲンなど買った種では散々だったものが、その散々の作物から採った種からビックリするほどいいのができた。
「土地に合う」ということなのだろうか。
こぼれた種から育ったものは総じて素晴らしかったりする。
種はそこの土地に順応することでしっかりと命を繋ごうとしているのだから、作物が年々良くなるのは当然といえば当然。
自家採種は、大切にしたい作業だ。
人参の種採りうまくいった。たくさん採れた。
来年が楽しみ。
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2007年10月24日(水) |
青虫 |
キャベツに青虫がついている。
捕るべきか、捕らざるべきか。
まあ普通は捕るのだろうが・・・ いつか見た川口さんの映画を思い出した。
川口さんのお母さんが一生懸命キャベツについた青虫を捕っているシーン。
川口さんは、内側から新しい芽が出て固く結球していくから捕る必要はないのだけど、いくら言っても捕るからもう好きにさせているのだと、大らかに言っている。
してもよし、しなくてもよし、ということは結構ある。
これも多分そうだ。
自然農だからこうする、こうしないというのではなく、
決めるのはそれぞれの好みというか感性だと思う。もちろんそれは知識や経験に基づいて生まれるものだけど。
で、僕は当然捕らない。
畑で虫を(意識して)捕ったことがない。
”健康なやさいづくり”に虫捕りの項目はない、と思うのだ。
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2007年10月22日(月) |
アースデイマーケット |
夢の中にいるようだった1日を振り返る。
3時までこの時期にしては極寒(2度)の野外の裸電球の下で準備を何だかんだしていて寝たのは4時。起きたのは5時。外は霜が降りていた。
そして余裕を持って出たつもりが忘れ物をして1度戻ったことからすっかりペースを失ってしまった。
高速140キロで飛ばすは、駐車場から走り続けるは、朝飯食わないは(結局昼も食わないは)、お金落とすは、おつり渡さず促されるは、計算できないは、間違えるは、いも蹴飛ばすは・・・ あたふたと1日中地に足がついていないようだった。
そんな僕に「ゆっくりでいいですよ、やさい見てますから」といってくれたお客様、「ここの野菜はすごくエネルギーがある。売り場の前に立つと体がポカポカしてくる。」と言ってたくさん野菜を買ってくれたお客様、「目が可愛い」といってくれたお客様、お金一緒に拾ってくれたお客様、人参で自分のほっぺをすりすりしてたお客様・・・ どうもありがとうございました。
夜寝るときに思い浮かべて泣きそうになりました。
人間との交流でしか得られないものを昨日はあらためて認識した。人間嫌いの仮面はついに剥がそうか。
そして思った。
心の片隅にいつもあった理想”仙人”は偶像なのだと。
偶像崇拝していただけだと。
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2007年10月19日(金) |
折り合い |
たくさんの草がしっかりと種を落とした。来年もここが豊かな緑に覆われていることを願う。
今年から新しく借りた畑。昨年までは何度も耕運機をかけ除草剤も蒔いたようだ。
「もう少し早く薬(除草剤だ!)蒔くんだった。」
僕が喜んだことを(畑に草の種が落ちること)悲しんでいるのは地主さん。
それがまあ、一般的な感覚か。
たくさんの草、たくさんの虫、微生物、小動物、僕もそこに居り合って、そんな農園がいい。
あ、前にも書いたことがあるが、「折り合う」という言葉は元々「居り合う」と書いたらしい。ここでは「居り合う」の方が合っている。
それにしても、地主さん「薬、薬・・」で脅かしてくる。どうしたもんだろう。
無駄だと思っていても口が勝手に動いた。
「そこまで草を罪悪視しなくてもいいんじゃないですか?草に負けじと作物もたくましく育ちますよ。それに虫が食べるものがたくさんあるから野菜が守られるというメリットもあります ・・あれっ?」 行ってしまった。
日々課題が生まれる。
自然界からかけ離れたところの人間界で「折り合うこと」 この課題は大きい。
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2007年10月18日(木) |
多年生ルッコラ |
セルバチコ(多年生ルッコラ)を植えた。
今年の収穫はもう望めないが、根付いてくれれば来年からは楽しみ。
多年生というのは嬉しい。毎年の播種、間引きなどの作業なしに収穫できる。
めんどくさがりの僕にぴったり!
更に良いのは、全く土に手を入れない(何度か草刈りするぐらい)ので、生命の量が増え、土地は豊かに、きっと自然農の本領が発揮されるだろう、ということだ。
アスパラやニラ。またノビル、蕗等の野草、山菜等をどんどん作付けの中に増やしていこうと思っている。土を動かさなくていいものを。自然農園の生命浴、年々ボリュームアップしています。
21日はアースデイマーケット出店。かみさんが所用で今月は1人で売り子。
売り子、苦手。コンビニ売り子1日でクビになったことあったっけ。
あわてちゃうんだよなぁ。
でも違いますよね。自分の農園で育った可愛いやさいを、それを求めてくださるありがたいお客さんに売るんだから・・・しっかりとやりましょう。
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2007年10月11日(木) |
運行また運行 |
黒もちトウモロコシ落ちた実から発芽。あっちにもこっちにも。
でも実る前に寒くなるから、これは無駄になる・・・
いや今日はそんな風に考えない。昨夜「妙なる―」を読んでから頭がスッキリした状態が続いている。
生物は子孫を残す為に生きるのではない。意味なんて必要ない。
共栄共存、大調和の営み・・・
全ては宇宙の意志、宇宙の配慮、宇宙の心 と本にあった。
ひたすら黙して 運行また運行
このお気に入りのフレーズに節をつけて歌ってみた。
爽やかな秋晴れの1日だった。
帰ってからボクシングを見た。これはあまりよくなかった。
・・・
あんなことやっていたんだな、幼かったとはいえ。
・・・
おかげで大事な目も耳も鼻も壊れてしまった。
・・・
前を向こう、運行運行。
今夜も本を手にとって美しい世界へ・・・
いろんなことがありました
それはただの道草でした
道草の続きから離れましょう
道草を思い起こして繰り返すことからも離れましょう
そうして本当に最初から私の欲しかったものを私にたずねましょう
たずねあてた私が安らかでありましたら私はそこに住みましょう
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2007年10月10日(水) |
リセット |
夜も長くなり、ここらでリセットしてみたかった。
「妙なる畑に立ちて」読み返してみる。
何故か今日は言葉がスーと入ってくる。
勇気付けられること多々あり。
反省すること多々、多々あり。
枕元に置いて時々読もう。
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2007年10月8日(月) |
お疲れ様 |
今日は朝雨が上がった後、温度、湿度が(僕にとって)完璧になって、僕も風邪が治って、睡眠も充分で体調よく、ほんとによく体が動いた。
こんな日が何日もあれば、仕事もうまく回っていくんだろうなぁ。でも、そうはいかないんだよなぁ。自然に従って生きるしかないんだよなぁ。
黒もちとうもろこし、収穫後もそのまま立ち並んでいた木を今日踏み倒した。
「お疲れ様」と心のなかで言いながら。
列間に葉物野菜の播種や植え付けをした時期、雨がほとんど降らなかった。
活着、発芽のために彼らの木陰が必要だった。
白菜、ターサイ根付いたよぉ、ほうれん草発芽揃ったよぉ、かつてないほど。
ゆっくりと身体を横たえておやすみぃ。暖かい大地に還っていくんだね。
たくさん収穫できて嬉しかったよ。
じゃあね。もう何もしないよ。
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2007年10月7日(日) |
芋掘り |
今日は芋掘りだといったら、優芽も手伝うといってくれた。サツマイモ大好きだからか。
足腰強く、でこぼこの畑の上も惚れ惚れするほど力強く動ける。逸材だ!来年の畑の人足として真剣に期待する。・・・ただの親バカかな。
土、虫、外 嫌い・・・母親の系統を継がぬよう、祈る。
芋は結構採れた。
今年はほとんどベニアズマ。去年たくさん作ったパープルスイートロード(紫芋)は、種芋残せず僅か。
しばらく陽に当てると甘味強くなる。そうしたら毎日どんどん食べる。
残りは干し芋に。
寒さには弱いので、ここでは保存してもせいぜい年内いっぱい。
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2007年10月6日(土) |
加減 |
水菜、山東菜を植える。
春の植え付けと比べると、草に勢いがなく楽といえば楽。
種を落とした草たちは押さえるだけですっかり横たわってしまうので、気にしなくていい。根群も活力がなく苦労しない。
といってもヨモギ等多年草の根が張り巡らされているところや、モグラの通路でスカスカのところもあり、ぼこぼこ植えていけるわけでもない。
1箇所ごとに鎌で根穴を整えて丁寧に植えていく。自分の所作と作物は自然に調和するだろうか。土の湿りぐあい、苗の生命力・・ 感性を働かせて、整えるが整えすぎず、加減して・・ 加減は経験と勘から。
多分慣行の農業をしている人より10倍以上は遅い。
もちろんこれで良いとはいわない。営農しようというのだからスピードアップは必須・・・。
たまたま目にした農業新聞のコラムを走り読みした。
画一化することをよしとする工業製品と違い、農産物は本来それぞれが別の個性を持っているべきものである・・というようなことが書かれていた。そして、そのことが農業の突破口だと・・・。
筆者は、すぐ近くでワイナリーカフェを併設した農園を営む玉村豊男さん。
感性の趣くままに生き、営農されているようにみえる玉村さんの言葉だから心に響く。
気候や品種等の違い以外にもちょっとした加減1つで全く別のものになる。だから唯一無二「自然農園たかはしの野菜」ができる。
個性が際立つために必要なものは何か、といえば、まず自分の感性を信じて、突き進むことではないだろうか。
迷わず、あせらず、心を定めて・・・。
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2007年10月4日(木) |
豊かな自給生活を目指して |
冬の仕事について、考えた。
経済活動としての農業は忙しすぎて、豊かな自給と両立しないものだとよく思う。
豊かな自給のために時間が必要。
春から秋、目が回るような忙しさを味わって、精一杯頑張って、それが心地よかったりするのだが・・・ここから離れようとは決して思わないが・・・
寒冷地の冬、農業で生計を立てることにこだわってビニールハウスを設置したり大きな投資をするなんて
僕には想像がつかない。
作りたいのは崩壊したわらぶき小屋の代わりに、出荷作業も出来るような大きめの小屋。
あと育苗用のハウスを時間をかけてがっちり作り直したい。
そのぐらい。
冬こそ農的暮らしを楽しむときだ。
大豆から味噌を仕込もう。豆腐や黄な粉を作ろう。料理がしたい。ドブロクや果実酒を作ってワクワクしながら完成を待とう。来年の畑を頭の中でデザインして楽しみたい。趣味の農業、趣味だから思いっきりこだわってやろう。
我が家のようにギリギリカツカツの状況でそんな至福のときを過ごすには・・・
豊かな自給のためにお金だって必要。
今年も植木屋の親方にお世話になろうかなと思う。
親方の手足となってお金をいただく努力をしよう。労働の対価はお金。お金を生み出すことに頭を使う必要はない。仕事と趣味が切り離せるのが嬉しい。
とはいっても実は庭作りにも少し興味が出てきた。庭に小さなビオトープ(自然農園?)を生み出すような植木屋になるのもいいな、と空想する。
そんな可能性も自分の中に見出しながら、来春まで・・・。
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2007年10月2日(火) |
お見舞い |
97歳になった祖母のお見舞いに宇都宮まで。
8月に大腿骨を骨折して入院。気がふさぎ食欲もなくなり、もう・・ という風の便り。
祖母を励ますことと優芽の記憶の中に「曾おばあちゃん」の面影がが残ればいいなぁ、という思いもあってとにかく向かった。
ところが、病室の祖母はすっかり生気を取り戻していた。
最近始めたリハビリが効いて持ち直してきたらしく肌つやよく、大きな声でしゃべり続けていた。
居合わせた親戚の人が「化け物だ」と言っていた。
ふと立ち上がるとトイレまで1人で歩いていった。
骨折から1月半しかたっていないというのに!つい3、4日前「危ない」状態だったはずなのに・・・
驚異的な回復力。
何のこれしき!という感じ。まだまだ生きようという気力がほとばしっている。 「俺はこの血筋をひいているんだ」と思うと勇気が湧いてきた。
元気づけに行ったつもりで、逆に元気を授かった。
また明日から野良仕事頑張ろう。
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2007年9月30日(日) |
火入れ |
2枚重ねのカッパ姿で遅れてしまった植えつけや種蒔きの作業。
それにしても冷たい雨だった。
身体が芯から冷えてしまった。
待望の雨、のはずだったが・・・
帰っても震えが止まらず、蒔きストーブを焚きかじりつく。
優芽も風邪気味、気分的に少し物悲しい1日になった。
9月最後の日、季節は完全に変わった。
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2007年9月29日(土) |
復活 |
ズッキーニ復活!
1月半ぶりに復活!
待たされた分嬉しい。
トマトも復活!
種採りのためにあきらめきれなかったトマト
種採りのためだけのようにほんの数個だけ、復活!
健気なトマトが可愛い。
1度だけだとしても嬉しい。
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2007年9月28日(金) |
要熟考 |
畑脇の道に軽トラが入ってきた。 ここはめったに人の来ないところだが・・・。 大きな袋を積んでいる。中身は生ごみのようだ。ドバッと捨てると山ができた。異臭がすごい。
「俺の土地だからいいよな」と叫んでいる。
となりの荒地の地主さんだ。・・・一期一会
「オイ ここ使わねぇか」
僕の頭に一瞬よぎったことを見透かしようにズバッと突いてきた。
生ごみ山の前で立ち話を少々・・・
面積は4反8畝(約1440坪)、かつてアスパラ栽培、放置10数年、今後使う予定全くなし、等。
ニセアカシアが鬱蒼と乱立している。 開拓か!・・・どうしたもんかなぁ。
「木ぃ倒してやるよ」とはいうものの・・・
よく肥えているだろうが、だからといって野菜が何でもよく出来る、なんてことはないんだと、近頃少し自信をなくしているのも事実。
不耕起で1町歩!今ある6反部さえまわしきれていないのに更に増やしたらどうなるだろうか、今のままの面積で質を上げていくほうがいいのではないか。
・・・結論は先送り。
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2007年9月24日(月) |
自然 |
都会の空気を吸ってきた。
昨日、一昨日は全国の自然農実践者の集会の日だったが、僕は都会の人との交流を選んだ。
僕が嘗てそうだったように、都会には”自然”という言葉の響きに胸をときめかせている人がきっと多くいると思う。自然を暮らしの中に取り入れたいと多くの人が思っていて”自然農”は時代に乗っているのかもしれない。
僕は自然農をして、都会の人に僕が接している自然の息吹を僅かでも提供できればいいなぁ、と思っている。それをイメージではなく。
アースデイマーケットはそのいい機会だから、出来るだけ飾らずにやりたい。ありのままの野菜の姿を見てもらいたい。自然の姿を・・・
小さな・・曲がった・・虫喰った・・土のついた・・萎びてきた・・そんな野菜が並ぶ。恥ずかしがらずに並べる。
望まない人も多い。でも望む人もいる。
僕はそんなスタンスでいきたい。
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2007年9月21日(金) |
東京へ |
日曜日はアースデイマーケット、月に1度の楽しみになってきた。
”ふるさと東京”といっても育った家があるわけでもないし、最近は年に1回ぐらいしかいくことがなかった。
東京に住むことはもう考えられないが、あの騒々しさが少しだけ懐かしかったりするのだ。
野良仕事から解放され、人と”しゃべりだめ”をしてくる日。
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2007年9月19日(水) |
ニラを・・・ |
「あのぉ、ニラいただけますか?」
我が家の目の前の田んぼ、稲刈り中のおじさんが機械を止めた時、思い切って尋ねてみた。
「にらぁ?」 「その畦に群生しているニラですが、食べますか?」
「・ ・ ・ たべっこねぇだろこんなものっ」
「では少し掘らせていただけませんか?勿論穴は元どうり埋め戻しておきますので」
「みんな持ってけこんなものっ ・・にらなんかどうするだ?」
「畑に植えます!」 「・ ・ ・ わぁはっはっはっはっは」
そんなに笑うこともないと思うが、黄金色に輝く稲の収穫中、その高揚感の中で、片隅の”雑草”ニラをくれ、というその発想がかなり意表をついていたのかもしれない。
蒔いたニラはうまくいかず実生のニラをこうして探している。
どの地主さんも反応は決まってこんな感じ。
感謝感謝、ありがたいことに食べきれないほど採れるようになってきた。来年は野菜セットにも入れられそう。
その他にもアスパラを掘ってきては植えている。これも結構な本数。
お金がなくても、ズク(この辺の人がいう言葉・・・手間隙を厭わない心 かな?)があれば・・・
ズクと勇気で僕の農業、なんとかやっていきましょう。
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2007年9月17日(月) |
生命浴 |
自然農の畑はたくさんの命。
「生命浴」 ここは最高の癒しスポット。皆さんもどうぞお越し下さい。
不思議に落ち着きますよ。
都会の雑踏だってたくさんの(人の)命にあふれているけど何か違う。
虫や草、野菜、彼らはただ自分の生命を全うしているだけで、人のことを気にしたりしない。だからここは居やすい。癒される。
たくさんの種が宿る秋。彼らは季節を生き、命を繋いでゆく。もう冬に備えている。来年に向けて・・・
・・待てよ、彼ら気にしているかも。
昨日おじさん(僕)が白菜植えていたのを実はよく見てたのでは・・・。
(よしよし、あれが巻いたら潜り込んで暖を取ろう
良いのは収穫するから、小さいやつに入っとこう)
そんな感じで・・・。
空想を楽しみながら、人参草取りに精を出す秋の午後。
陽のやわらかさが心地よい。
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2007年9月11日(火) |
復活ならず |
今日畑を少しゆっくりと見て回った。
去年は、9月に入るや否や復活し、11月まで採れ続けたズッキーニだが今年はどうもこのまま終わっていきそうな気配だ。
トマトに病気が蔓延しているのも発見。病名は分からないが明らかな変調。連作障害だろうか。(同じ場所に植えたのは一昨年だけど)これも去年は10月いっぱい採れた。
アブラムシにやられた春のニンニクから、玉葱、じゃがいもの腐敗、発芽不良のオクラ、人参、台風の影響を受けた黒もちとうもろこし、そしてトマト、ズッキーニ。 主力野菜(柱)に、と思っていたものがことごとく挫かれてしまった。
振り返って・・・ 自然の洗礼を受けているような気がしてきた。
試練ということではなく、「目を覚ませ」と頭から水をかけられたような感じ。
・・慢心はなかったか、衒いはなかったか、生命の自然の流れに背を向けようとしなかったか。
悪い気分じゃない。人から怒られるとすぐへそを曲げてしまうタチだが、この水の冷たさを僕は喜んで受け入れようと思う。自分が自分に帰ってくる、その道標として。
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2007年9月9日(日) |
急速に端境期 |
台風が直撃して黒もちとうもろこしや(スイートコーンは頑張った)キュウリ、ミニトマト、インゲン等被害。
去年ミニトマトに使って立てっぱなしのインゲン支柱はばきばきに折れて、結構なったまま草の中に埋もれている。
修復作業は大変。全部起こすのはあきらめ、半分除去して小松菜を蒔くことにした。
それにしても支柱の再利用を悦に入って自賛していたのが恥ずかしいくらいの有様。初め楽して後で苦労、という見本のような・・・
来年の支柱作りは手抜きせずガッチリやろうと思った。
夏野菜、もっと引っぱりたいけどやばいなぁ。この感じじゃアースデイマーケットの頃何もなくなっちゃうかもしれないなぁ。
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2007年9月6日(木) |
個性を生きる |
キャベツの収穫後の株からまたキャベツの芽が顔を出す。
もったいないから出来るだけそれを残しておく。大きくなったら食べる。結球しないキャベツもキャベツとして食べる。
畑は個性に溢れている。
流通規格と何らかけ離れた姿の野菜たち。枠にとらわれないからその分いきいきとしている。
そのことを栽培夫の僕は誇ろうと思う。
僕が農業を志した時、そのための資金は限りなく0に近く、正直に言えばその状況で”誰でもかんたんに始められる”自然農しか選択肢がなかった。でも、その頃何も分からなかったなかでこんなふうに思った。(守るべき家も土地も持たず、ただ愛する家族の暮らしを守るためだけの農業。この身1つあれば充分じゃないか!)
正解だったと思う。
機械や他人に依存せず、頼れるものは、自分の身体、腕、頭・・・そして自然。
これは楽しい!厳しいけど楽しい。自由で・・・。自分の感性に思いっきり従おう。そして惜しまず力を出し切る生き方をしようと思う。この農業はそれが出来る。
100%出し切ったところで、ささやかな暮らしが成り立てばいい。
・・・
僕を反映した野菜たちを誇ろう。
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2007年9月1日(土) |
もう1つの役割(防風コーン) |
好調な”黒もち”と違って半分以上は虫のために作ったようなスイートコーン。
でも彼らにはもう1つの役割がある。だから収穫後も刈り倒さず残した。
しっかり頼むぞ〜。
おじさんが俺らをコの字型に植えたのは、真ん中のトマトを台風から守る為みたいだぜ。
何しろおじさん自慢のトマトだからな。
やってやろうじゃねえか、このままじゃ終われねえ。俺達だって意地がある。
倒れねえぞ、どんなに雨風食らっても!・・・リングの上のおじさんみたいに。
アーだめだめ!リングの上のおじさんじゃだめ!!
でもありがとう。その意気込みは買った。
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2007年8月30日(木) |
夏の終わりに思うこと 2 |
15時間(食休1h含)労働。子守り&夕飯 3時間。
1日24時間から18時間を引いて寝る時間は最長6時間。パソコン開いて日記書けば4,5時間。激やせ、毎日のように立ちくらみ(血圧上が90しかないからか)、そんな夏の日々だった。
こんなこと書いても誰も褒めてくれないだろうから自分で褒めてあげよう。
頑張りました、とアピールしているだけじゃない。そんな中から少しは農業について、暮らしについて、何か見えてきたような気がしているから。少しは輪郭が顕れてきた気がするから(”何か”についてはまた後日)。
日が短くなり、少しづつ秋の夜長に・・・ たくさん食べて、たくさん寝て、たくさん収穫、そんな秋がいいけどなぁ。
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2007年8月29日(水) |
狼男 |
突然の、押さえることのできない衝動だった。
昨日のこと。(何でも昨日は皆既月食だったらしい。それは全然知らなかったが)
やけに外が明るかった。月の明かりだ。これなら仕事ができるぞ!そう思うや否や飛び出していた。もう11時を回っていた。
畑に直行し、気になっていた仕事、サトイモ周りの草刈りをして土を少し寄せた。
何なんだろう。小心者ゆえ、仕事が間に合わないことに焦りを感じている、というのはある。・・・にしても、何かに憑かれたように昂揚し、1時間半にわたって鎌を振ったあの情景を思い返すと、前世は狼だったかな、という気がしてくる。
おかげで今日は、眠かった。眠たいなぁ、と思いながら仕事をしたからはかどらなかった。のり移った狼は災いだ。何の意味もない。
夜になって小雨が降ったがもう上がっている。今夜も明るいのだろうか。いやいや外は見ないようにしよう。
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2007年8月27日(月) |
夏の終わりに思うこと(覚悟!) |
こっち(信州)に来ていなければきっと何も思わなかった。
もっと俗っぽくしていられただろう。ビアガーデンでフィーバーだった。
・・・・
早朝5時まだ薄暗い。シャツ1枚ではもう寒い。
身が引き締まる。
「今年の冬は寒くなるかもしれないな」
何となくそんな気がするのだ。
東京からやってきた頃、信州人特有の達観したような雰囲気に戸惑った。
僕はお調子者で、うまくフィットしなかった。
7年経って・・・ 今ついに醸しだしているかもしれない、そんな雰囲気を。
こっちの冬は寒いのだ。仕方がないのだ。
自分で身を守るのだ。
・・・甘受する。・・・適応する。又は対応する。・・・生きていく。
大きな自然の手のひらの上で、生きる。
極寒の中、生きることに専念する。
鹿や熊も、ヘビだってカエルだって みんなみんな生きているんだ・・・
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2007年8月23日(木) |
蘇った |
昨日までついに16日間連続雨降らず、キュウリもナスも枝豆も息絶え絶え、枯れるものも出始めていた。
草が守ってくれるかと思ったら周りの草も枯れ始め、雨の予報も空振りで、げんなりして寝ようとしていたとき、雨の音が・・・。
そこそこ降ってくれたみたいだ。今日は畑が息づいている。溢れる命の気配につられて僕のテンションも上がった。
この雨を生かすのだ!
身体がよく動く。大根2種、ワケギ、ほうれん草まで蒔いて、秋の気配を漂わせ始めた夕暮れ、久しぶりの爽快感に酔いつつ家路に着いた。
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2007年8月20日(月) |
ないないづくしで骨休め |
今日で14日間1滴の雨も降らない。その間連日カンカン照り。真夏日。
東京から帰ったら、種蒔き、植え付けラッシュのはずだった。
確か天気予報では・・・完全に変わったようだ。
さすがに乾ききっている畑に水をまこうとジョウロ携え行ってみたが、水路に水はなし。
人参やカブの発芽が一向に進まない。大根、葉物、蒔けない。キャベツ、ブロッコリーなかなか植えられない。
草でも刈ろうか、とも思ったが、この干ばつに、火に油を注ぐようでできない。
なすすべなし!
今日は4時で切り上げてしまった。
まだ外は明るいのにうちにいて、子どもにつかまり相手しながら、頭の中に昨日のことが思い浮かぶ。
・・・・
アースデイマーケット行って良かった。
嬉しかったのは、自分と近い感性を持った人が世の中にはたくさんいるのだと思えたこと。
片田舎の畑で毎日を過ごし、口の聞けないカエルやミミズに話しかけ、孤独を噛みしめるような日々のなかで、昨日は特筆ものの日だった。
自分の思った通り歩いてもきっと大丈夫。歩き続けられれば・・・。
記録的猛暑に慢性の睡眠不足。確かに骨まで疲れていた。
で、今日は4時から休んだ。もう充分。
”明日は日の出から働けよ!”自分の中の鬼軍曹がはっぱをかけた。
”もちろん!!”
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2007年8月16日(木) |
浅間ファーム→代々木公園 |
浅間ファームと呼んでいる6箇所ある畑の中で一番好きな畑。
広さは1反5畝(約450坪)、30年近く放置されていた。
ここに初めてきたときは、雑木林のようだった。
「好きなように使って」と地主さんに言っていただき、これは自然農ににうってつけだ、と夢中で木を倒し、藪を刈り払い、寄せて、あれこれ植え付けてみたのが4年前。
そしたらオクラも白菜も、信じられないぐらい見事にできたから、僕は自然農の魅力にはまったのだ。
年々畑らしくなっても地力は健在で、作物も草も旺盛な生育をみせる。
ここに現れる生き物の種類と数がまたすごい。
自家採種しながら黒もちとうもろこしを毎年作っている。年々よくなる。今年は背丈が3メートルある。
この畑に肥料は不要だ。
食べごろのとうもろこし、雉が先に食べにきた。何でもよく知っている。彼らは毎日ここをお散歩するのが日課だから。
起こる気にならない。雉がいて、ヘビがいて、いのししもたまに現れて、ここは僕の”楽園”。
・・・・
でも、ここにこもってばかりいないで、たまにはちゃんと人と接しなくっちゃ生きていけないですから・・・
東京朝市― 初めて参加してみます。いろんな人といろんなこと、べちゃくちゃとおしゃべりしてこようと思っています。
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2007年8月11日(土) |
信州の夏 |
暑い日が続く。巷ではお盆休みに入った。
僕はいい仕事をした。
早朝5時からパクチョイ蒔き。青梗菜に似た中国野菜。暑さに強い品種。
水をジョウロでたっぷり遣った。午後から木陰になる場所。
明日の朝、もう1回水遣りすれば発芽してくるに違いない。
葉物の少ない9月に採れる。
避暑地を見つけた。
3メートルにもなろうかという旺盛な成長を遂げた黒もちとうもろこしのアーチが、日中の暑さから僕を守ってくれた。日が傾く頃までそこで草を刈りながらじゃがいもを収穫していた。
このレッドムーンは去年の堀り残したいもから芽を出し、成長したもの。
去年やはり8月の暑い日に、見学に来てくれた人たちと一緒に掘った場所で。
掘り残したもののうち幾つかは腐り、芽を出した後も幾つかは刈ってしまっただろう。
ここまで生き延びてきた20株程のレッドムーン。自然だけが育てたこいつらから、高い種から栽培したものよりたくさん採れた。
栽培が下手なのは百も承知。だけど思いっきり連作(3年だめとか本に書いてある)だし、草に埋もれたようになっていたのにこの収量には絶句してしまう。
僕は悪巧みをした。(今度はわざと)販売用にならない芋を掘り残しておいて、そして植えて、来年の種にすることにした。倉庫に保管していても来春まではほとんど持たないから。実験も兼ねて。
夕方からはビーバーで草刈り。7時終了。
・・・・
信州では、本当に暑いのはお盆まで、といわれる。
お盆を過ぎると7時まで作業が出来なくなる。
今のうちなんだ。(もう限界だ)なんて呟きながらその自己充足感を満喫できるのも。
僕は本質的に体育会系だ。今が旬。
甲子園球児のように全力で駆け抜ける。
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2007年8月8日(水) |
猛暑 扇風機買った |
今日レッドムーンの最終の堀上げ。
強烈な暑さ。汗がぽたぽたと落ち続けた。気が遠くなりそう。
午後、出荷作業のため一旦帰宅。家の中の温度計は38度を指していた。
もうだめだ、扇風機を買いに行こう。
娘が39度の熱をだした。ついに小さな体のサーモスタッドが壊れてしまった。
何も受け付けない。水もお茶も飲まない。ジュースもいらない。
とにかく水分補給しなくては!
深夜、スーパーまで車でスイカを買いに行った。
大好物のスイカだけはたくさん食べた。うちのスイカはまだ実らず、今日はスーパーさまさまだ。
優芽は、扇風機に当たっているうちにすやすやと眠った。
お金の大切さ、こんなときに身に染みる。
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2007年8月7日(火) |
レッドムーン収穫 |
赤皮じゃがいもレッドムーンの収穫作業。
草に覆われニジュウヤホシテントウに葉を穴だらけにされながら、今までのなかでは1番の出来。
今年はある程度の時期まで草刈りをしっかりやったから、そこそこいけるだろうとは思っていた。
種の10倍ぐらいはいきそうかな。まあ僕にしては上出来でしょう。
アースデイマーケットにたくさん持っていこう。
通信販売もします。
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2007年8月5日(日) |
花火大会 |
30数年タンスの奥にしまってあった子供用の浴衣がリニューアル。
喜々として袖を通した優芽は大人びて見えた。
「絶対泣かない!」と固く誓っていざ出陣。
去年怖がってギャーギャー泣いていたのがいたのが昨日のことのように思い出される。
今年もどうかなぁ、と思っていたが、打ち上げが始まると大きな声を張り上げてノリノリ。
1年に1回のこんな行事が子どもの成長を知るいい機会なのかもしれない。
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2007年7月29日(日) |
盛夏 |
あつい あつい いよいよ夏本番だ。
今年の梅雨は梅雨らしかったから、これからは太陽にギラギラ照り付けてもらおう。
おーい夏野菜たちぃ、8月は思う存分謳歌してくれぃ。
急がしそ〜 楽しみ〜
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2007年7月25日(水) |
トマト脇芽 |
トマトの脇芽を天ぷらにして食べると美味しい、と教えてもらった。
教えてくれたのは時々野菜を注文してくれる方で、市民農園で聞いたそうだ。
市民農園で教えているということは、すでに知っている人は大勢いるのかもしれない。
トマトを愛する僕、のはずなのに、不覚にも全く考えたことがなかった。
”トマトの芽の天ぷら”こんなにおいしいなんて!たらの芽に匹敵する。
うーん、これはブームが生まれる予感。
400本近く植わっているトマトから毎週どれだけ脇芽が採れるだろうか。
希望者には”野菜セット”トマトの芽(おまけ)入りでお送りします。ぜひご賞味下さい。
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2007年7月24日(火) |
ついに・・・ |
久しぶりの夏の日差しを受けて真っ赤に輝くトマトを、3つ4つもぎ取ってきた。
今日は一家でトマトの試食会。
ざくざく切って口に放り込む。
優芽 「あいしぃ」
カミさん 「甘いね」
僕 「・・・」(感動!)
うちのトマトの味は独特だ。
甘いといっても、糖度10なんてあり得ない。甘すぎない。
僕の栽培はなるべく手をかけない。
トマトは意思を表す、と前に書いたが、順応性が高いのも大きな特徴。
ものすごく甘いトマトやものすごく大きなトマトも栽培の仕方や環境しだいで作ることができる。
このトマトの味は人の手の加わったそれじゃない。
自由な栽培と自家採種を繰り返し、そのうちに人間臭がすっかり消えてしまったような・・・。
秋が去年並みに温かければ11月までそこそこ採れる。まぁそこまでとは言わないが、少しでも長くたべたいなぁ。その後はどんなに頑張ったって来年の7月まではこのトマトに会えないのだから。
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2007年7月23日(月) |
人参草取り |
またこの時期になった。
人参の草取りは完璧にやりたい。ここを丁寧にやるかどうかで人参の場合は特に差がついてしまう。
うちの野菜のなかで、人参ほど人から「おいしい」と言われるものもない。だから手を抜かない。
夏の日の午後、頭ではごちゃごちゃいろんなことを考えながら、地面に這いつくばるようにして、少しづつ、着々と進めていく。
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2007年7月15日(日) |
嵐の後 嵐の前 |
やはり去年の今頃、雨が続いた時に横を流れる水路が決壊、水没してしまった畑に、小雨になった午後から行き無事を確認。冬の間に高い土手を作り、水路のごみを1つ残らず拾い集めた成果か、何はともあれほっと胸をなでおろした。災害さえなければ梅雨に雨がたくさん降ってくれるのはありがたい。
午後7時40分作業終了、家に向かう車中で何となく考え、そのままパソコンの前に座り日記を書く。何てスムーズな流れ。
こんなことができるのはカミさんが子どもとお盆で実家に帰っているから。一昨日から。
ちょうど雨続きで昨日今日と畑は半日ずつ、半日は屋根の下で片付けや仕分け、種採り、家で読書(農業書だが)、料理、掃除、PC・・眠りは深く、すっかり開放感に浸っている。(2人に怒られそうだが)「こりゃいいや」っていう感じ。
途中ででぶつぶつ途切れず頭の中にいろんなことが浮かんでくる。今日も近鉄鈴木が出てきた。鈴木と野茂。
選手時代あれだけ成績を残した鈴木だが監督としては不遇だった。
いかにも頑固そうな(草魂!)鈴木は、やはり頑固そうな野茂と折り合えなかった。(折り合うという言葉は元々は居り合うだったらしい)。野茂はメジャーへ行ってしまった。
鈴木は監督に向かなかったみたいだ。
選手時代頑固に頑張った人程、監督になっても選手に厳しさを求めすぎてしまう。だからうまくいかない。だから生涯現役がいい。農業はそこがいい。生涯現役だ。いくら頑張ってもいい。
僕と同い年の野茂が、メジャー復帰を目指してトレーニングに励んでいる、と新聞に載っていた。やっぱり頑固だなぁ。頑張るなぁ。刺激されるなぁ。
”静”の3日間で農への意欲を再確認し、しっかり充電もできた。
こんなことはもう当分ないだろう。明日からまたカミさんと優芽、3人でドタバタと賑やかにやろう。
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2007年7月14日(土) |
草魂 |
3日位前サツマイモの株の周りの草を抜いてひっくり返してその場に置いておいたが、その後毎日降る雨でどうやら活着してしまった。根が僅かに触れた土から命の水を吸い上げ、葉は青々と蘇った。草は逞しいな。命がけってこういうことだ。
敬意を払って今度は地際から刈ることにしよう。
”草魂”は近鉄にいた鈴木の造語だ。
鈴木啓示 カッコよかった。胸張って堂々としたフォームで速球を投げ込んだ。
中1日で完封したのを覚えている。前の試合で確か7回まで投げて逆転食らってすぐ志願先発したんだった。今そんな根性のあるピッチャーいるだろうか。それだけ身体を酷使しても僕の年ぐらいまでバリバリ投げていたと思う。
「強い人間」のイメージへの憧れが僕を田舎に導いた。”鋼の肉体””強靭な精神力” 都市にいたら手に入らないような気がしていた。
そして7年。
甘えてなかったか。
この夏はほんとに頑張ろうと思う。
夏の収入の大きな助けになっていた畦草刈りの仕事は今年はやらない。中途半端はなし、自分の農業だけを追いかけよう。道を切り開こう。
魂をこめて・・草を刈ろう。観察しよう。収穫しよう。出荷しよう。魂を箱につめよう。パソコンに向かおう。たくさん種を蒔こう。よく考えよう。懸けてみよう。
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2007年7月12日(木) |
コンパニオンプランツ |
ミニトマトがこぼれ種からあちこちで育っているのをバジルが植わっているところに集めて植えてみた。
コンパニオンプランツ(共栄作物)といわれるトマトとバジル、他の草がたっぷりと邪魔しても両者の成育はほんとに良くなるんだろうか。ちょっと実験。(去年も近くに植えたけどよく分からなかった、今年は近いのと離れているの違いを見る)
実験といえば、今年は枝豆とキュウリを連作(去年と同じ場所で作ること)している。
豆もキュウリも連作不可らしいが、連作障害は草たっぷりの(僕の)自然農の畑では”ない”とみた。
植えるポイントさえずらしてやれば他にこれだけ多様なな草があるのだから・・・土壌バランスが崩れるなんてことはないでしょきっと。こっちは実は実験どころじゃない、死活問題。頼みますよ。
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2007年7月11日(水) |
絶妙のトマト |
野菜作りは自分で造ったおいしいトマトを作りたかったから始めた・・といっても過言ではない。
物心付く前からトマトばかり顔が赤くなるほど(赤くなったらしい)食べていた。
そして今、トマト栽培には大層自信を持っている。といっても雨の少ないここの土地、自家採種を続けているこの種に限ってのことだが・・・。
生命力が強く、自立心の強いトマト栽培のポイントは、任せること。尊重すること。
トマトははっきり意思を示すからそれに従うだけでいい。
雨除けでも張って水を切ればものすごく甘いトマトになるかもしれない。
もっとこまめに芽かきをすればもっと大きなトマトが採れるのかも、とは思うけどそうするつもりはない。
もうここの自然の1部としてすっかり馴染んでいるのが分かるから、栽培夫の僕は邪魔をせず、収穫を待つだけ。
さあもうすぐだ。
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2007年7月7日(土) |
蛍 |
七夕の夜の”風物詩”、家族で蛍を見に行く。
以前住んでいた地区で僕は蛍祭りの実行委員だった。その時から毎年ここに来る。
もう今年はお祭りが終わっていて、人はいないが蛍は結構飛んでいた。
1年は早い。去年は娘はまだ何も分かっていない感じだった。一昨年は生まれてもいなかった。
今年はよく見て喜んで、すっかり堪能した様子。
蛍って僕には大人になるまで幻の存在だった。「ユニコーン」みたいなものだった。
それが優芽にとってはこんなに身近で。この光景がキラキラと輝く瞳にしっかり刻まれる。
こんな田舎の風景を毎年毎年、いつまでも家族一緒に見られますように。
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2007年7月3日(火) |
マイペース着々と |
夏の野菜たち、草の中で主張することなくゆっくりと確実に育ってきた。
気ぜわしい栽培夫と対照的に自然農の作物は後半勝負型。
毎年そうなのだから、うろたえずにそのときを待っていればいいのだといい加減覚えよう。
目線をしっかりと彼らに合わせてみれば、今年はここまですごく良い。
雨が良い感じで降るのが大きい。そしてセカセカオタオタしながらも決して手を抜かず頑張っている栽培夫の貢献も大きいか。
梅雨の晴れ間が広がった今日は目に見えて生育が進んだ。
収穫まであと1歩まできた野菜たち。彼らはマイペースを続けるだけだが僕はこの様子に又胸が高鳴り、舞い上がってしまうのだ。
僕なんてこんなもんだ。これからも一喜一憂しながら彼らと付き合っていこう。
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