宇宙刑事シャリバン(PART2)
久しぶりに宇宙刑事ものを更新することにしました。この宇宙刑事シャリバンですが、私は一応全話見ております。その中で一番印象に残った話
が、最終話の1つ前である第50話です。確かに最終話も見所満載でしたが、第50話も決して負けておりません。・・・と、少なくとも私は思っていま
す。そこで今回は、この第50話をざっくりと振り返ってみることにします。シャリバンを知らない人にとっては、さっぱり分からないと思いますが、そこ
はどうかご了承下さい。
サブタイトルが「海坊主」
まず驚かされたのが、このサブタイトルでした。何のこっちゃという感じなんですが、実はシャリバンのサブタイトルというのは、1つ面白い特徴を持っ
ています。それは、第47話までは比較的長めなんですが、第48話から最終話までは「ミミー」「ガマゴン」「海坊主」「赤射・蒸着」と、極端に短くなっ
ていることです。この辺り、当時サブタイトルを考えていた人の心境の変化が知りたいところですが、ともかく画面のほうもちょうど海が出てところで、
この第50話が本格的にスタートします。
レイダーの企み
とうとうイガクリスタルをマドーに奪われてしまったシャリバン。取り戻したいのはやまやまですが、マドーの本拠地・幻夢城がどこにあるのか、その
手がかりさえ掴むことが出来ません。 一方、マドーのほうもイガクリスタル奪回に成功したとはいえ、なごやかな空気ではありません。幻夢城乗っ
取りを企んでいるレイダー。そんなレイダーにシャリバン討伐を命じる魔王サイコに対し、ドクターポルターが「情けなく思います。」と言っているところ
が印象的です。おそらくサイコに向かってこんな口が聞けるのは、このタイミングしか無かったでしょう。しかしサイコのほうも、「何かどす黒い企みを
感じる。」と、すでにレイダーの企みには気づいていました。まさかサイコの口から、相手の事を「どす黒い」発言する言葉が出るなんて・・・。レイダ
ーを滅ぼすため、エネルギー発生装置の完成を急ぐようポルターに命じるサイコ。
ミスアクマ2が戦死
レイダーの企みをはっきりと悟ったマドー。ポルターはサイコの命令通りエネルギー発生装置の完成を急ぐとともに、自分の部下ミスアクマ2にレイ
ダーの監視を命じました。言われた通り監視をしていたミスアクマ2でしたが、気づかれてしまい、レイダーの部下ガマゴンに食べられてしまいます。
それにしても最終話間近とはいえ、第1話から登場していたマドーの主力戦士がこうもあっさり死んでしまうとは・・・。ガマゴン、恐るべしです。
二大対決その1
一つは、シャリバン対ガマゴン。レイダーの加勢もあり、ガマゴンの一方的な攻撃の前に成す術もないシャリバン。これでもう大丈夫と思ったレイダ
ーは、ここはガマゴンに任せ、自分は幻夢城に戻ります。さあそして注目のサイコ対レイダー。すでに笑っているレイダー。これに対しサイコは、「裏
切り者〜!」と言うわけですが、この時の顔がいつも以上におっかないです。先ほども私はシャリバンは一通り見ていると言いましたが、おそらく全
51話の中で一番怖い顔と言っても間違いありません。しかし、そんな事は当然お構い無しにサイコの人工頭脳にダメージを与えるレイダー。この人
工頭脳はサイコにとって命綱だったのか、これでパワーを無くし、グッタリと倒れました。サイコが死んだと喜びに打ち震えるレイダー。シャリバンも
ガマゴンが倒してくれそうだし、レイダーにとってはもう笑いが止まらない展開になってきました。
二大対決その2
死ぬ寸前までやられていたシャリバン。ここで亡き両親のことを思い浮かべます。特に父親のほうは、山で少女を救うために自らの命も顧みずに戦
った勇敢な男。その事を思えばこのくらい・・・という気持ちが芽生えてきました。反撃開始です。聖なる剣でガマゴンの舌を切り、クライムバスターで
一撃与え、さらには必殺技レーザーブレードを発光させます。この時の発光の仕方がすごいですね。いつもは手でやるんですが、この時は聖なる剣
でやりました。二刀流となったシャリバンは天下無敵。とどめのシャリバンクラッシュで強敵ガマゴンを倒しました。一方の幻夢城。すでにポルターと
ミスアクマ1まで自分の配下としたレイダー。もっともポルター達は乗り気じゃありませんが・・・。そこへあの男、海坊主が怪風船と共にやってきま
した。自らを「魔王サイコ」と名乗る海坊主。初めて見た人は「はあ!?」という感じですが、その疑問をすぐに消してくれました。死んだはずのサイコ
の体にパワーを与える海坊主。そしてサイコは生き返り、次のように言います。「わしは不死身だレイダー。命を二分して持っておる。レイダー!
宇宙の王者、魔王サイコを甘くみるでない!」 さらには、海坊主自身もついに正体を現わします。その姿はサイコの化身、サイコラー。こうして完全
復活を遂げたサイコは、とうとうレイダーを滅ぼしました。それを見て「夢のようでございます。」と、今度はサイコの事を見直すポルター。ミスアクマ1
もちょっと感激気味の顔になっています。「すべて思い通り叶った。残るはシャリバン。」というサイコ。これでレイダー側の戦士はすべて消え、シャリ
バンと、サイコ率いるマドーの一騎打ちとなりました。
シャリバンの援軍
ほとぼりが冷めぬうちに・・・とはよく言ったものです。このまま一気にシャリバンまで倒そうと試みるサイコ。サイコラーを差し向けます。ついに初顔
合わせとなるシャリバンとサイコラー。シャリバンは得意のシャリバンクラッシュでサイコラーを倒すも、これでは意味ないのは先ほどのレイダーの時
に証明済み。案の定、サイコから命をもらいサイコラーはよみがえります。このままではシャリバンがやられてしまうのは、時間の問題。しかしここ
で、意外な人物がシャリバンを助けに来ました。それは相棒のリリィ。戦闘をほとんどしないはずのリリィが、大型のレーザー銃を持って懸命にサイ
コラーに立ち向かいます。あのレイダーをも倒したサイコラーが、リリィのレーザー銃攻撃にちょっと体勢を崩しております。リリィ、なかなかやりま
す。しかし、彼女が加勢したところで、状況はほとんど変わることありません。それどころか、ミスアクマ1、ファイトロー達まで現われてますます劣勢
に・・・。しかしそこへ、またまたシャリバンの仲間が駆けつけて来ました。それは、リタとキース。この2人が来るとは、またも意外でした。シャリバン
も、まさかという感じで驚いていました。結局この場は、両者決着つかずという形で終わりました。シャリバン側が勝てたとは到底思えないのと、マド
ー側としてもまさかこんな展開になるとは予想しえなかったことから、おそらくマドー側が引き上げたと見て間違いないと思われます。
以上、だいたいこういった感じで、この第50話が展開されます。幻夢界でシャリバンが魔怪獣と戦ういつものパターンとは全然違い、次々と肝心要
となる場面が出てきます。これを見たら次の最終話も気になって見ずにはいられないだろう、そんな第50話だと私は思っております。