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◎コント「ぼくドラえもん」   正黄:のび太  金森:ドラえもん

正黄「あーあ。ジャイアンにはいじめられるし、しずかちゃんには嫌われるし、毎日毎日嫌になってきたなぁ。」

 ・・・ガタガタ・・・

正黄「あれ? 何か今、机の引き出しが動いたような・・・?」

 ・・・ガタガタガタガタガタガタ・・・

正黄「な、なんだ!? まさか、誰か出て来るんじゃ・・・!?」

 ・・・ガタガタガタガタ

金森「ジャーン!!」

正黄「うわっ! な、な、なんだお前!?」

金森「よう、メガネザル。」

正黄「誰がメガネザルだ!! 失礼だろ、初対面なのに。のび太だよ、のび太。」

金森「よう、のび太。ドラ焼きよこせ。」

正黄「あつかましいよ!いきなり。」

金森「おいおい、まさか手ぶらじゃねーだろうな。」

正黄「いや、むしろこっちのセリフだよ。お前が訪ねて来たんだから・・・。」

金森「だって俺が主役だぞ。そもそもタイトル横の紹介で、お前の名前が先なのが気にいらない。」

正黄「いいだろ、そんな細かいこと! ところで、お前何なんだよ?」

金森「ぼくドラえもん、22世紀の未来からやって来たんだ。」

正黄「え、未来から来たって!?」

金森「そうだよ。サイン欲しいか?」

正黄「いらねーよ!別に。未来から何しに来たんだよ?」

金森「実はね、バカでマヌケでおっちょこちょいでどうしようもない四流小学生、のキミを助けるために来たんだよ。」

正黄「なんでそこまで言われにゃならんのだ! で、助けるって具体的にどうすんの?」

金森「このポケットに入ってる道具を使うんだよ。例えば、今何か困ってることとか無い?」

正黄「うーん、2つあるよ。1つは、ジャイアンっていうガキ大将がいるんだけど、いじめられたから仕返ししてやりたいんだ。」

金森「仕返しする道具か、それなら丁度いいのがあるぞ。」

正黄「ホント?」

金森「どこでもドア〜。」

正黄「絶対違うよ!! それ、色んなとこへ行くための道具だろ!」

金森「そう。しずかちゃんの風呂場が行き先率NO.1、のどこでもドア。」

正黄「いや、そんな補足説明いいよ。」

金森「早速のぞきに行こうぜ。ウフフフ、ウシシシシ・・・。」

正黄「オヤジか、おのれは! 確かにドラえもんって、そういう笑い方するけど・・・。

   そうじゃなくて、もっとこう、相手にダメージを与える道具を出してよ。」

金森「じゃ、これなんかどう? 無敵砲台〜。」

正黄「無敵砲台?」

金森「これはね、砲台をどこかにセットして、持ち主の思うままにいつでも誰にでも砲撃できるんだ。分かった? 小原さん。」

正黄「なんでそこで、のび太の声優さんの名前出すんだよ!」

金森「分かった? メガネザル。」

正黄「メガネザルって言うなよ! 2度目は許さねーぞ、2度目は! でも、自由に砲撃できるなんてすげーじゃねーか。

   よーし、さっそく使ってみようぜ。」

金森「で、2つめの困ってることは?」

正黄「いや、話とばすなよ! 今、無敵砲台でジャイアンに仕返しする話だろ!」

金森「いいじゃねーか、無敵砲台はいつでも使えるんだから。」

正黄「そりゃま、そうだけど・・・」

金森「2つめは?」

正黄「実は、しずかちゃんとつまんないことで喧嘩ちゃって、僕が悪いことに気付いて謝りに行ったんだけど、口も聞いてくれないんだ。

   完全に嫌われちゃったんだよ、どうしたらいい?」

金森「グゥ・・・」

正黄「寝るなよ!! 俺に言われちゃおしまいだぞ!」

金森「・・・うーん、つまり、しずかちゃんと仲直りしたいんだな。」

正黄「そうなんだよ。」

金森「じゃこれを使おう。むすびの糸〜。」

正黄「むすびの糸?」

金森「この糸をお互いの体につければ、引き寄せられて10分間くっつく。その間に謝るといいよ。分かった? グラシーズモンキー。」

正黄「今、メガネザルを英語で言ったろ! ・・・でも、こりゃすげーや。じゃ、まず片方の糸を俺の体につけるんだな?」

金森「そうそう。」

正黄「・・・これでよし! あれ? 体が勝手に動いていくぞ。おかしいなぁ。もう片方は、まだつけてないはずなのに・・・。」

金森「実は、さっきジャイアンにつけてきた。」

正黄「何だって!? はずして来い、すぐに! ・・・うわぁ〜、誰か止めて〜」

 ・・・10分後

正黄「見ろ! ジャイアンにボコボコに殴られたじゃねーか。」

金森「無敵砲台を先にセットしとけば良かったのに・・・。」

正黄「お前がさせなかったんだろ! どうしてくれるんだよ、このケガ。」

金森「あーあ、かわいそうに。キミの清潔で美しく健やかな毎日を目指すがボロボロだよ。」

正黄「は!? 何だよそれ?」

金森「顔。」

正黄「花王だよ!お前が言ってんのは。」

金森「でもバカだなぁ、どうして自分の糸をはずさなかったの?」

正黄「あ! なんで教えてくれなかったんだよ!」

金森「わざと教えなかったんだ。怒ってる?」

正黄「当たり前だよ!! だいたい、なんでジャイアンなんかに糸をつけたんだ!?」

金森「ちょっとイタズラでやっちゃった、うふ。メンゴメンゴ。許してね、メガネちゃん。・・・どう? 僕って憎めないでしょ?」

正黄「憎めるよ!! お前な、あんまりふざけてると、お前の大嫌いなネズミを捕まえて持ってくるぞ。」

金森「ネ、ネズミ!? そ、それだけは勘弁してくれ。そんなことされたら、体が青色になっちまう。」

正黄「すでに青だろ!!」

金森「あ、間違えた。赤色になっちまう。」

正黄「はあ!?」

金森「元々黄色だから、黄→青→赤で、逆信号機になっちゃうよ。」

正黄「何言ってんだ!」

金森「まあ、落ちついて。とにかく大丈夫だよ。明日になったら、ジャイアンとしずかちゃんは仲直りしてるから。」

正黄「いや、2人が仲良くなってもしょうがねーだろ!」

金森「あ、違った。ジャイアンとも、しずかちゃんとも仲直りできるから。」

正黄「ホントかよ?」

金森「ああ、なんせ俺は未来のことが分かるからな。これからも、今日みたいに色々と助けてやるよ。ま、俺に任せろ。」

正黄「任せらんねーよ!!」

金森「これからも宜しくな。バカでマヌケでおっちょこちょいでどうしようもない四流小学生のメガネザル(グラシーズモンキー)。」

正黄「最後に今まで言った悪口をまとめるな!」


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