宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第43話 決断

内侍府の長官がチャングムをつれて出てくる。そこにチェ女官長(提調尚宮)が現れ、「王様を裏切るつもりですか」と詰め寄る。別室で女官長と対峙する長官。女官長は、チャングムが王の病状日誌を持ち出したことを指摘し、掟に従ってチャングムを処分するように言う。長官は、内侍府のことは内侍府で決めると突っぱねる。女官長はやむなく退出する。
チャングムは、チャンドクとミン・ジョンホに病状日誌の事を話す。しかし、傷寒症という見解以外に無い。
チャングムは、医女達から王が傷寒症にかかったという話を聞く。医局長は、書庫で書物を調べている。そこにヨリがやってくる。王の病状について疑っているのだ。

女官長から、医局長に呼び出しがかかる。チャングムが、王の病状について調べているらしいことが問題にされる。そこで、内侍府に探りを入れる事にする。
クミョンは、明国から貴重な食材を仕入れた話をする。使っても良いか、医局長に確認する。許可する医局長。
ユン・マッケが、内侍府の役人に声をかける。オ・ギョモが呼んでいるというのだ。オ・ギョモは、内侍府の役人にチャングムの件を問いただすが、内侍府の役人は答えない。逆に、長官に報告すると脅す。引き下がるオ・ギョモ。その後、チェ・パンスルを叱責する。また、カン・ドックは、この件をミン・ジョンホに報告する。パンスルは女官長に会い、この件は自分たちで処理するしかないと言う。
王を診察している医局長。心配そうな王后。その後、ヨリは医局長に王の病状について尋ねる。医局長は、ただの傷寒症では無いのではないかと疑っているのだ。何かをヨリに耳打ちする医局長。
ヨリが水刺間にやってきて、クミョンの調理を見守っている。調味料の器を見つめるヨリ。ヨリは、クミョンに王への使えない食材のリストを渡す。
ミン・ジョンホは、内医院で王の病状について医務官に確認する。医局長は病状を話し、他の医務官の意見を聞く。
また、チャングムはシン・イクピルに、王の病状について質問する。イクピルは、傷寒論を記した張仲景の書物を紹介する。
チャングムは、王の処方箋を調べようとしている。不審がるシンビに、今までの経緯を打ち明けるチャングム。シンビは大いに驚く。チャングムは、「力を貸してほしい」とシンビに頼む。
チョドンがヨリを手伝おうとするが、ヨリは激しく拒否する。シンビは、ヨリの様子をうかがう。ヨリは、処方がばれないようにしている。チャングム達は、チボクを訪ね、ヨリの処方を調べる。処方された女官達を訪ねるが、つじつまが合わない。
ミン・ジョンホは、部下からパンスル商会で見つけた地図を見せられる。見覚えのあるチョンホ。倭国の密偵の持っていた地図と似ていると気づく。
チャングムは、チャンドクとチョンホに、医局長よりも先に王の病気の原因をつかむと言う。一方チョンホは、押収した倭国の密偵の持っていた地図が無かったという。
オ・ギョモは、もう一度内侍府の役人から話を聞く。内侍府の役人は、手出し無用と言う。
カン・ドックは、オ・ギョモと内侍府の役人の会話の件をミン・ジョンホに報告する。それを聞いたチョンホは、チャングムを探すが見つからない。
内侍府の長官と女官長が対峙している。そこに、 内侍府の役人が入ってくる。うろたえる長官。女官長は、掟に従ってチャングムを処分するよう迫る。長官は、この件を王后に報告すると言う。王后を訪ねる長官と女官長。長官は、チャングムが王の病状日誌を持ち出した件を報告する。それを聞いた王后は、チャングムを処分するように言う。ほくそ笑む女官長。
内侍府の役人がチャングムを捉える。内侍府の長官は、チャングムに「もうどうすることもできない」 と言う。
王が食事をしている。そこに女官長が入ってくる。女官長はクミョンと目配せする。女官長は、クミョンにチャングムの処分について話す。女官長はユン・マッケとヨンノに、チャングムが処分されるのを見届けるように命じる。
夜になり、毒を持った役人が入ってくる。動揺するチャングム。
クミョンは女官長に、「終わった」と言う。
女官長に急の知らせが入る。何事かと出て行くと、王が倒れたので最高尚宮のクミョンを連行するという。
医局長はヨリに、王が倒れたのは薬のせいではないと言う。ヨリは医局長に、このまま処方に問題は無いと押し通すように言う。医局長は「相手はチェ一族だ」と言うが、ヨリは「私にお任せを」と答える。
内医院で王の食事に何を出したか議論されている。明国の貴重な食材を出したと言う女官長。医局長は、外国の食材が体に良いか不明だと、水刺間側を非難する。女官長は誤診ではないかと反撃するが、チョン・ウンベクは「それはあり得ない」と言う。オ・ギョモは、内医院に王の治療にあたるよう命じる。内侍府の長官は、クミョンの身柄を拘束すると言う。オ・ギョモも同意する。
女官長は、医局長が裏切ったと恨み言を言う。チェ・パンスルは、女官長の頼みの医者探しを断り、今はヘタに動かない方が良いと言う。硫黄アヒルの件が掘り下げられれば、自分たちも危ないというのだ。 一方、医局長は女官長との関係修復に動く。
チョン・ウンベクは、シン・イクピルに硫黄アヒル事件の時と似ていると言う。そして、チャングムが医女になったのは、復讐のためだと話す。
ヨンセンは、ミン尚宮からクミョンが拘束された事を聞く。その場にシンビがやってきて、チャングムを探しているという。チャンドクを訪ねるが、留守であった。
カン・ドック宅では、クミョンが拘束された話を聞いて、ナジュテクが踊りだす。連られてトックも踊りだす。そこにシンビがやってくる。やはりチャングムは不在だ。
その頃、チャングムは密かに王后の前に連れてこられていた。処分を猶予したというのだ。そして、王の病気について突き止めるよう命じる。

解説

死ぬ事になったり、助けられたり、ジェットコースターのようなチャングムの人生ですが、今回も二転三転の展開になります。王が硫黄アヒル事件の時と同じ症状を発症して、チャングムのチェ一族への攻撃の糸口となります。

今週の名言

「医女ごときに何ができる」

内侍府への工作をチェ・パンスルと謀議した時のオ・ギョモの台詞。チャングムを見くびっているというか、甘く見ているというか、そういう評価です。オ・ギョモからすれば、人は金や権力で動くのでしょうが、チャングムみたいな人には通用しません。チャングムが大変な思いをして宮中に戻ってきたのは、ハン尚宮にお金をもらったからでも、特別に取り立ててもらったからでもありません。厳しい指導を受けながら、真に尊敬できる人物としての上司であり、先輩、同僚、母親代わりだったかけがえのない存在を無残にも抹殺されてしまったからです。
事実、この回を境に、チェ一族、医局長、そしてオ・ギョモの間に隙間風が吹き始めます。金や権力は虚しいものだということを端的に示しています。