宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第13話 みそ騒動

チョン尚宮は競い合いを提案するが、それを聞いたヨンシン女官長とチェ尚宮は腹をたてる。チョン尚宮はハン尚宮に、実力で勝つようにと言う。ハン尚宮はチャングムに料理法を伝授すると言うが、チャングムはできないと言う。助手として、チェ尚宮はクミョンを選ぶ。一方ハン尚宮はチャングムを選んだ。驚くチャングム。助手の選定について話をするヨンセンたち。それを聞いたミン尚宮は「次の最高尚宮は私よ」と言って去っていく。呆れる一同。チャングムはハン尚宮に、改めて助手はできないと言う。しかしハン尚宮は、チャングムを特別に取りたてようとはしていないと言う。そして、チャングムには他の者にはない特別な能力があると指摘する。そしてそれは、退屈な修行のおかげだと言う。それでも、味覚を失ったチャングムには自信がない。

翌朝、ハン尚宮はチャングムに、エビで和え物を作るよう指示する。作った経験がないと言うチャングム。ハン尚宮はそれを遮り、チャングムに食材の選定を指示する。揃えられた食材を見たハン尚宮は「思った通りだ」と言う。しかしチャングムは、出来上がった料理を見たことがあるからだと答える。かまわず和え物を作るように言うハン尚宮。また味見を禁止する。もしチャングムができなければ、見捨てるしかないと言うハン尚宮。必死に料理するチャングム。ソースにエビの煮汁を使うチャングムを見て、ハン尚宮は感心する。試食したハン尚宮は、追いてくるように言う。今度は豆腐鍋を作るように指示する。和え物の味見の結果を言わないハン尚宮。豆腐鍋でも味見を禁止されたチャングムは、スープをハン尚宮に差し出す。満足するハン尚宮。チャングムはうまくできたのだ。そして、ハン尚宮はチャングムを見捨てることはできないと言う。
部屋でハン尚宮は、盲目の魚屋の話をする。手触りと匂いを頼りに魚を選別していたのだ。それを見て、チャングムにもできると思ったと言う。味覚を取り戻す方法を見つけるので、精進するようにに言う。
チェ尚宮はクミョンに、料理書を差し出す。調理法だけでなく。歴代の王の好みなどが記載されている。最高尚宮の秘伝の書だ。それをチョン尚宮には渡さず、チェ尚宮が持っていたのだ。これを教科書にすると言う。
チェ尚宮がクミョンたちの部屋にやってくる。そしてヨンノたちが麻雀をしているのを見つける。チェ尚宮はヨンノを連れ出し、チャングムの部屋に移れと命じる。そして、ハン尚宮とチャングムの動きを知らせるように言う。麻雀の罰というのは表向きだったのだ。ヨンノがチャングムたちの部屋に入ってくる。訝しがる同室のヨンセンたち。チェ尚宮はチョン尚宮に部屋替えを報告する。一方、チョン尚宮はヨンセンの抗議を退ける。
醤庫でお祓いをするチョン尚宮たち。しかし、しばらくして騒ぎが起こる。味噌の味が変わったと言うのだ。内侍府の長官は原因を突き止めると言う。また水刺間でも対策をするように言う。女官長はチョン尚宮たちを非難する。しかし思い当たる節がない。あとで責任を問うと言う女官長。改めて味を調べるハン尚宮たちだが、製法に問題はない。チョン尚宮は、チェ尚宮とハン尚宮を呼び、味噌の味の変化の原因究明を最初の競い合いの課題とすると言う。チェ尚宮はクミョンを連れて外出する、パンスルを訪ねた二人だが、材料の塩に問題はない。ただし、水刺間に納めるもの以外は質を落としていると打ち明けられる。しかしオ・ギョモの許可は得ていると言う。味噌の件を話すチェ尚宮。ハン尚宮たちに知られてはまずいので、倉庫の塩を処分するように言う。
カン・ドックたちは市場でチャングムに出会う。チャングムに松の花粉を使った酒(松花酒)を渡そうとする。チャングムは、味噌の味がかわっったことを話す。災いがあるかもしれないと心配するナジュテク。
ハン尚宮たちは、味噌玉を作っている寺を訪ねる。担当者は例年以上の出来と言い、問題はなさそうだ。また、甕(かめ)を作っている工房を訪ねるハン尚宮たち。こちらも、品質に問題はなさそうだ。
クミョンは塩が原因ではなく、質の劣る塩でも良い味は出せると言う。菓子担当部署の塩の質が悪いと言うチャンイ。それを聞いたチョン尚宮は倉庫に確かめに行く。夜、トックが宮中に忍び込んでいる。味噌の味が変わったのは、廃位された王后(端敬王后)の恨みだと言う話を占い師から聞いていたトックは、醤庫でおまじないと祈祷をする。それを見かけたチョンホは、トックを捕縛する。トックは、「チャングムを助けたかった」と言う。そして、味噌の味を元に戻すために忍び込んだと訴える。内侍府の長官の前にトックを連れてきたチョンホだが、長官は釈放するように助言する。
ハン尚宮たちは、民衆が味噌のお祓いをしているところに出くわす。宿屋で甕(かめ)を一箇所に集めている理由を聞くと、木の下が一番おいしくできるからだと答える。ただし理由はわからない言う。チェ尚宮はパンスルの部下に、味噌の材料の品質を確認する。チェ尚宮は、味噌をブレンドして味を良くすると言う。ハン尚宮は、味噌の甕(かめ)を置いている場所を見て回る。試食してみるハン尚宮。そのとき、チャングムは花粉の酒の話を思い出す。
ヨンシン女官長は原因をチョン尚宮に尋ねるが、あいかわらず分からない。そこにチェ尚宮が入ってきて、材料の塩に問題はないと報告する。そこでチェ尚宮は、別の味噌を使うよう提案すると、女官長はそれを許可する。
ヨンシン女官長は王に、味噌の味が悪いので国難が心配だと言う。また、チェ尚宮の味噌を味見するように言う。王は悪くないと言うが、以前の方が良いとも言う。
宮中に戻ったハン尚宮たち。醤庫で木が切られているのを確認する。女官長が水刺間で話していると、そこにハン尚宮が「原因を突き止めた」と報告に来る。また、チャングムが木を切ってない場所を見つけたと知らせに来る。

解説

このシリーズでは、誰かが仕掛けて、誰かが応戦するという形式で物語が進むことが多いですが、今回は偶然と自然が原因です。ハン尚宮チームと、チェ尚宮チームが謎解きに奔走するという珍しい回です。
ところで、チェ尚宮が代わりの味噌を使うというのは、原因究明を早々に諦めて小手先の対応という評価を受けるかもしれませんが、謎が必ず解明されるという保証がない中で、代替案を考えるのはリスク回避として間違っているようには思えません。王には即、却下されましたが・・・。

今週の名言

「あなたには味を描く能力がある」

味覚を失ったチャングムにハン尚宮が言った言葉。料理人としての勘の他に、いや、それ以上に重要な能力。食材を選定し、味付けを吟味し、調理法を考える、その発想の大切さを表現している。