宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第9話 最初の料理

チョン最高尚宮から料理試験の結果が発表される。首席は予想通りクミョン。一方、落第は9名でその中にチャングムも入っていた。思わず抗議するヨンセン。それに対してチョン最高尚宮は、チャングムの料理は確かに評価が高かったが、食材の管理ができなかったこと、また決められた食材を用いなかったことで失格だという。そこに王太后がやって来る。各部署を見回ってきたというのだ。そして、料理の味見をする。クミョンの饅頭を褒める王太后。チャングムの料理を見て、他と違うことに気づき、食べてみる。その味に満足するが、落第と聞いて怪訝な顔をする。ノ尚宮が自分の責任でチャングムが食材を無くしてしまったと説明する。またチャングムは、白菜と夕顔を使った効能について王太后に説明する。王太后はそれを聞いて、チャングムを宮中に残すよう指示する。

女官たちがチャングムの噂をしている。王太后から直接褒められたからだ。そのためクミョンに元気がないが、ヨンノはクミョンをかばう。チャングムは、ヨンセンが自分のために抗議の声を挙げてくれたことに礼を言う。そこにノ尚宮の娘の女官がやって来て、「心を込めて作った」と女官服をチャングムに手渡す。
その夜、女官長をはじめ、一同が会して新任女官たちの儀式が執り行われる。その席でノ尚宮から、昔明国の使者が太平館で女官に乱暴をはたらき、女官が身籠ったこと、その女官をノ尚宮が自害に追い込んだこと、生まれた子どもをノ尚宮が密かに育てたことが話される。チョン最高尚宮は、女官は秘密を守り、王に尽くすべきと言い、女官の誓いを復唱させる。
ミン・ジョンホは、宮中で自分を救ってくれた女性の落としたノリゲを眺めている。同じ頃、チャングムは自分が女官になったと亡き母に報告している。翌日、女官の任命証を受けとる新人女官たち。
ヨンセンとヨンノが部屋割りでチェ尚宮に苦情を言っている。お互いに相手とそりが合わないというのだ。チェ尚宮はその訴えを聞こうとしない。その夜、部屋でヨンセンとヨンノがひと騒ぎ起こす。チャングムたちの部屋にまでやって来て騒ぎが飛び火する。そこにチェ尚宮が何事かと駆けつけ、罰にムチで叩くという。チョン最高尚宮もやって来る。チョン最高尚宮は、100回叩かれるのと、同じ部屋で過ごすのとどっちが良いかと聞く。ヨンセンは、100回叩かれる方を選ぶ。それを聞いたチョン最高尚宮は、休む時くらいゆっくり過ごさせようと、部屋替えを承諾する。ヨンセンはチャングムと同室になる。眠ろうとしていたチャングムだが、ハン尚宮に呼び出される。ハン尚宮は、チャングムに自分の親友だった女官の包丁をチャングムに渡す。その女官も実力で最高尚宮になろうとしていたが、ノ尚宮の一件と同じような経緯で葬られてしまったと話す。
翌日チャングムは、カン・ドックの家に帰る。トックたちはチャングムを歓迎するが、ナジュテクはトックを追い出し、寝床でチャングムに話をする。女官の道は厳しいというのだ。また、チャングムは急ぎ過ぎとも指摘する。時には休んで行くことが、結局は目的地に早く辿り着けると諭す。静かに聞くチャングム。
翌朝早く出かけようとするチャングムをナジュテクが呼び止め、差し入れを渡す。また、俸給から“経費”を差し引くとも言う。あきれるトック。
チャングムは、母親の墓に行き、女官になったことを報告する。また、母の手紙を読む。
女官初日、チャングムたち新人女官は、先輩女官や尚宮たちの指導でてんてこ舞いしている。チャングムも火の側に燃え易いものを置いて叱られる。
休憩時間になり、食事を摂るためにチャングムたちが移動している時、チャングムは内禁衛の長官を見かける。ノリゲを見かけていたので気になって後を追いかける。内禁衛では、倭の密偵の取り調べが行われている。しかし、自白しない。ただ密偵は、ミン・ジョンホを助けた錦鶏を持った女性を始末するべきだったという。それを聞いて、自分を助けた人物をもう一度探そうとする。市場で錦鶏を扱う商人を捜すがみつからない。しかし訪ねた先で、カン・ドックのことを聞きつける。早速トックの家に行くが、トックたちはチャングムが捕まるのではないかと恐れ、チャングムのことを話さない。しびれを切らしたチョンホは帰ってしまう。
宮中では、王の狩りの日程が急に繰り上がって関係者が対応に追われている。水刺間でも、ハン尚宮を長にして料理を行う準備が進められる。
狩りの日、屋外でハン尚宮たちが料理をしている。その時、ミン尚宮とチョバンが料理の味がおかしいと言っている。何と、その料理に間違えてサザエの毒が紛れ込んでいた。その場に倒れてしまうミン尚宮たち。また、ハン尚宮もその味見をしており、同じく倒れてしまう。ハン尚宮はクミョンに、王の料理を作るよう指示する。引き受けるクミョン。準備を始めたところに、ユン・マッケがやって来て、王が冷麺を食べたいと言っていると伝えられる。冷麺を作ったことの無いクミョンたちは動揺する。トンチミの汁を使うことを思いつくが、量が足りない。その時チャングムは、どこかに出かけてしまう。一人で準備をするクミョン。チャングムは近くの鉱泉水を取りに行っていたのだ。その頃、内侍府の長官にハン尚宮たちが倒れたことがバレてしまう。そして、王が料理を気に入らなければ、処罰は免れないと言う。チャングムは何とか水を持って帰り、冷麺を作って王たちに配膳する。チャングムたちが心配そうに見守る中、王が冷麺を口にする。

解説

チャングムは料理試験に落第してしまいますが、運良く王太后がやって来て救われます。後にチャングムを翻弄することになる王太后ですが、女官になることができたのは王太后のお手柄です。クミョンを残してどこかに行ってしまうチャングムは相当酷いですが、彼女の機転で急場をしのげます。次回(第10話)を前に、最後のチーム・クミョンの連携プレーでした。

今週の名言

「お前の落ち度が思わぬ手柄を立てたな」

落第を宣告されたチャングムの饅頭を試食した王太后がノ尚宮に言った台詞。この台詞の前後に料理への考え方、取り組み方が凝縮されている。