宮廷女官チャングムの誓い 今週の名言

第7話 失意の日々

チャングムは金鶏を持って帰る途中で、倭寇に襲われるミン・ジョンホを見かける。傷を負ったチョンホを助けるチャングム。宮中でチェ尚宮とクミョンが待っている。「チャングムを見捨てるわけにはいかない」と言うクミョンだが、時間切れだ。翌日、夜間に忍び込もうとして捕まったチャングムが鞭打ちのあと追放と決まる。ハン尚宮はヨンシン女官長に、処分が厳しすぎると言う。ニベも無い女官長。チョン最高尚宮は内侍府の長官に処分の軽減を願い出るが、女官のことは口出しできないと言う。 最高尚宮は、侵入罪だけでも取り下げるように頼む。牢ではなく、自分の部屋から出られるようにさせたいというのだ。 クミョンは自分のせいだと言い、チェ尚宮に「チャングムを助けてほしい」と願う。「全て話すのか」と聞くチェ尚宮は、時間に間に合わなかったチャングムが悪いのだ言う。結局、追放を条件にチャングムの処分を水刺間に任せることになった。チョン最高尚宮は、黙って出て行くようにと言う。困惑するハン尚宮。ハン尚宮はチャングムに、女官だった頃、親しい友人がいたと話す。そして、お互いに最高尚宮になることを誓ったと言う。しかしその友人は人を助けたせいで命を落としたが、自分には何もできなかったと話す。チャングムに謝るハン尚宮。涙を流すチャングム。ヨンセンは、チョン最高尚宮にチャングムを助けてほしいと頼む。チャングムはクミョンを助けただけだというのだ。

翌朝、チャングムはミン尚宮たちに挨拶する。自分のせいだと言うクミョン。金鶏を料理するのがクミョンの役割だったと言うチャングムだ。そこに、ヨンセンが走ってくる。女官長がチャングムの処分を取り下げたと言う。その代わり、茶斎軒に行くことになったと言う。チョン最高尚宮とハン尚宮が、自分たちの俸禄を返上する条件で女官長に直訴したのだ。茶斎軒は左遷された人が行くところだと言うチャンイ。戻ってきた人はいないと言うヨンノ。茶斎軒は女官の墓場だと言う。そして、正式な女官にもなれないと言う。ハン尚宮は、どのように過ごすかはチャングム次第と言う。また、クミョンは必ず帰れるようにすると言う。
茶斎軒にやってきたチャングムだが、迎える者は誰もいない。 茶斎軒は荒れ果てていた。昼寝をしている人たちに出会うが、これから昼ごはんだと言い、酒盛りが始まる。自己紹介するチャングムだが、責任者は名乗り出ない。女官に聞いても知らないようだ。そして「暇つぶしが仕事」だと言われてしまう。
部屋の中も片付いていない。途方にくれるチャングム。翌日、チャングムは畑の手入れを始める。すると寝ているウンベク(この時はまだ名前を知らず、ただの作業員と思っている)を見つける。寝ていて起きないので水をぶっかける。ウンベクを叱りつけるチャングム。雑草を抜くように指示するが、薬草を抜いてしまう。薬草を提示するチャングムだが、その中に知らない薬草がある。ウンベクは白菜と教える。チャングムは、かまわず雑草を抜くように言い、作業員の集合をかける。
チャングムが、女官が苦しんでいるのを見つける。助けを求めるチャングム。駆けつけたウンベクは素早く診察し、鍼を用意するように言う。治療のおかげで女官はなんとか助かる。実はウンベクが責任者だったのだ。それを知ったチャングムはウンベクに謝る。しかしウンベクは、ここで「何もするな」と言う。考え込むチャングム。
茶斎軒の近くで武官たちが訓練している。責任者はチョンホだ。拾ったノリゲを見ていたチョンホに、チョンホを助けた者は見つからなかったと部下が報告する。
チャングムは司饔院に薬草の種を取りに行く。そこでトックに出会う。トックは、茶斎軒に行ったと聞いて心配していたと言う。水刺間の様子を聞くチャングム。同期の見習い女官は、昇格試験を受ける予定だという話を聞く。帰ってきたチャングムは泣き崩れる。
翌日から、チャングムはウンベクに何度も種の種類を確認する。「何もするな」と言うウンベクだが、チャングムは「それはできない」と答える。そして、事務所も整理し、畑の手入れもする。他の者は、「長続きしないだろう」と言う。かまわずチャングムは作業を続け、夜は書物で薬草について勉強する。皆は、百本(キバナオウギ)は20年間栽培に成功していないと言う。そして、国内で栽培できないから高価で入手が難しいと言う。「目標ができた」と、困難だから挑戦すると言うチャングム。試行錯誤を繰り返すチャングムだが、ウンベクが何かを見つけた。それは、百本(キバナオウギ)の芽だった。それを見て、手伝いを申し出る他の者たち。
水刺間からウンベクが書物を預かってきていた。その中に、ヨンセンの手紙もあった。ヨンセンからもらったノートを使って料理の勉強をするチャングム。
急を知らせる声にチャングムが畑に駆けつけると、畑が荒らされていた。チャングムは、もう一度種をまく。夜、チャングムは畑を見張っている。すると、ウンベクも来ていた。そのとき、何者かが畑を荒らしているのを見つける。捕まえた犯人は茶斎軒に10年もいる者だった。ウンベクは、所長の前に突き出し、義禁府に引き渡すべきだと言う。また、百本(キバナオウギ)の栽培成功を報告するべきだと言う。しかし所長は、これまでの経験ですぐに枯れてしまうので、王宮に報告できないと言う。そして、ウンベクが逆に非難されてしまう。その夜ウンベクが所長に呼ばれ、今回の件はなかったことにすると言う。
別席で所長は、オ・ギョモの部下にもみ消しを報告する。所長の問いに部下は、百本(キバナオウギ)がチェ・パンスルを通じて明から独占輸入され、利益の一部がオ・ギョモに渡るからくりを教える。
その夜、ウンベクは百本(キバナオウギ)の苗を袋に詰める。翌日、茶斎軒の人たちが「百本(キバナオウギ)が苗ごと持って行かれた」と騒いでいる。そこに兵がやってくる。市場で百本(キバナオウギ)を売った者がいると訴えがあったというのだ。ウンベクは自分の仕業だといい、そのまま連行される。取り調べに、容疑を認めるウンベク。しかし、百本(キバナオウギ)の栽培に成功した事も供述する。すぐに報告しなかった理由を聞かれたウンベクは、所長に握りつぶされたと答える。所長は職務怠慢を指摘される。
ことが露見して、オ・ギョモは怒っている。そして百本(キバナオウギ)の利益は諦めると言う。
一方、栽培の方法を聞かれるチャングム。説明を聞いた係官は、この成果を宮中に報告したと言う。その後ウンベクが無事帰ってくる。さらに、ヨンセンが茶斎軒に訪ねてくる。そして「戻ってきて」と言う。

解説

宮中からの追放はなんとか免れたものの、茶斎軒に“左遷”されることになったチャングムです。ハン尚宮の言う通り、そこでどのように過ごすかはチャングム次第ですが、意を決して百本(キバナオウギ)の栽培に挑戦します。その姿勢が周りの人たちの態度も変え、成功に導きます。チャングムはモチベーターとしての役割も果たしています。
なお、図らずもここでチャングムはオ・ギョモに敵対することになってしまいます。後々の因縁の始まりですね。

今週の名言

「今の私は何かしていないとどうにかなってしまいそうです」

茶斎軒(菜園)に配属されたチャングムが、責任者のチョン・ウンベクに「何もするな」と命令された時に答えた台詞。どん底の境遇でもがんばるチャングムです。百本(キバナオウギ)の栽培に成功し、ウンベクの助けもあって水刺間に戻れることになります。
何事も諦めずにやっていれば、ということですね。ここで身につけた薬草の知識が、後々役に立つことになります。