コンパクトラジオ



 Panasonic R−288

 
1977年発売(推定)
 定価 9500円、
 周波数カバー範囲:MW,SW(3.9〜15.45MHz)短波4バンド

 突起部を含んでも幅17cm×高さ8cm×奥行き5cm弱ととてもコンパクト。重さも500g弱と軽いポケットマシン。
 しかし、この小ささからは想像も出来ないほどの感度と音質の良さを発揮する。
 短波帯はバンドスプレット方式になっていて非常にチューニングしやすいように出来ている。とても使い勝手が良い。
 発売年月は不明としたが、1979の年の資料に掲載されているので発売時期はそれ以前なのは間違いない。



 Panasonic RF−009
 (MICRO 009)
 
1983年発売
 定価 16100円、
 周波数カバー範囲:MW(525〜1605kHz),FM(76〜108MHz)
          SW(3.9〜21.75MHz)放送バンドのみ、短波7バンド

 なにか色使いがイヤラシイ感じがしないでもないが、それはさておき後述のB10と比較して奥行きは同等、横幅が20mmほど長い。B10は軽く安っぽさが目立つが、009はずっしり重く、造りも堅牢で高級感がある。感度、音質もこのクラスとしてはまずまずで、音質調節(TONE・HIGH/LOW、ボタン式)、感度切替(DX/LOCAL)を装備している。個体差もあろうとは思うが、所有機はNSBがダイヤルスケールの表示のど真ん中で受信できる。バンドスプレッド式で100kHzが広く同調しやすい。このラジオはPCに向かう時など机上で使用している。DC3V電源対応。



 Panasonic RF−B10

 
1988年頃発売
 定価 13900円
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.88〜18.03MHz)短波6バンド

 SONYのSW20とほぼ同じ大きさ。重さはそれより軽い。。
 個体差があるかも知れないが感度、音質ともにSW20のほうが上のようだ。短波帯はバンドスプレットになっていて75,49,31,25,19,16mbが受信できる。決してチューニングしづらくは無いが、これもSW20のほうが優れているように思う。
 チューニングインジケーター、感度切替スイッチ(DX-LOCAL)、音質切替(HIGH-LOW)を装備している。
 小さいが悪くは無いと思うけれども、後面の電池カバーがペラペラで安っぽい。全体的に造りが雑な印象を受ける。



 Panasonic RF−B11

 1995年11月発売
 定価 8000円
 周波数カバー範囲:LW(148.5〜285kHz)、MW(525〜1629kHz)
          FM(76〜108MHz)
          SW(3.9〜21.75MHz、放送バンドのみ)
          短波9バンド    

 ICF-SW10と大きさ、装備、受信範囲もほぼ同等。異なる点は音質調節(HIGH/LOW)とFMのステレオ受信が装備されている。実際に使用してみるとスイッチ等の使用感や音質、選局の容易さはこちらの方が上。感度はSW10に劣っていると思うが、FMに関してはB11のほうが良い。発売年はB連機関誌の広告がRF-B45から変わったときとしたので、正確ではないかも知れません。現行機種。台湾製。(台湾というとSANGEAN社製のOEM機種だろうか?)

※ 発売年情報提供 札暢さん


 Panasonic RF−B65(北米仕様)

 
1988年発売(国内)
 定価 39800円(国内販売価格)
 周波数カバー範囲:FM(87.5〜108MHz)
          153〜29999kHz連続カバー

 思っていたよりも小さかった。7600DSやSW7600よりも横幅が少し大きい程度。しかし、現在のもののように安っぽくなくずっしりと重い。だからと言って携帯にも不便ではない。
 チューニング方法はダイヤル、ダイレクト、メモリー(36チャンネル)、マニュアルの4方式。SSB受信、ファインチューニング、感度切替スイッチ、DUAL TIME機能など搭載。感度、音質ともに良好。音質についてはSONYさんよりも一枚上手だ(私の好み)。ただ残念なことはダイヤルライトが無いこと。
 所有機は北米向け仕様のためMWの受信ステップが10kHz(固定)、FMが87.5〜108MHzまでとなっている。良く出来たラジオと言えると思う。



 SONY TR−4400

 1973年発売
 定価 7900円
 周波数カバー範囲:公称 MW(530〜1605kHz)
             SW1(3.925/3.945MHz)
             SW2(5.95〜6.2MHz)
             SW3(9.595/9.76MHz 11.2〜12MHz)

 BCLブックの昭和53年度版以前のものには、「大変コンパクトで修学旅行などにもってこい。」と紹介されている。SW3の周波数表示が途中で切れていて、おかしいと思って調べてみたのだが、マイクロスイッチなるもので途中で受信周波数が切り替わるらしい。なるほど、10MHzあたりでカチッと音がする。周波数が切り替わるのはSW3のみらしいが、切り替わる音は中波を含む全バンドで聞こえる。
 受信周波数は公称、上記のとおりとなっているが、実際にはSW1は3.8〜4.1MHz、SW2は5.9〜6.25MHz、SW3は9.4〜10、11〜12.1MHzくらいは受信出来そう。

 当時としては、使い勝手も良かったかも知れないが、今となってはチューニングダイヤルが早くまわり過ぎる感じで選局しにくい。
 装備としては、電源スイッチ兼ボリューム調節つまみ、選局つまみ、バンド切替スイッチ、DC電源端子(4.5V)、イヤホン端子しかない。
 大きさはICF−SW10とほぼ同じ。音質はそれなりで、感度については、所有機は経年劣化のためか感度が少し低い。
 受信周波数を何故このような範囲にしたのかわからないが、おもしろい仕組みのラジオだ。なお、NSBの周波数変更に伴って、受信周波数の異なる2タイプが存在するらしい。前期型は41mbが受信できるという。所有機は後期型のようだ。


 ←TR-4400のダイヤルスケール。SW3のところで途中で受信周波数が途切れて飛んでいることがわかる。



 SONY ICF−4900

 
 1984年発売
 定価 16100円
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.7〜21.9MHz、放送バンドのみ)
          短波7バンド


 前述のR−288よりもさらに小さく軽い。感度はまあまあ申し分ないが、音質の点でR−288に比べて若干の不満が残る。
 短波帯75〜13mbまでの放送バンドのみ受信でき、バンドスプレッド方式になっている。各バンドのセレクトボタンを押すと電源が入る。
 とても軽く、感度もそこそこのため旅行などにはもってこいの機種のひとつ。



 SONY ICF−SW10

 1996年発売
 定価 7800円
 周波数カバー範囲:LW(160〜270kHz)
          MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.7〜22.15MHz、放送バンドのみ)
          短波9バンド    

 ICF−4900よりも一回り大きい。やはりバンドスプレッド方式で感度、音質については4900と同等。
 このクラスで長波放送が受信できるのは魅力だ。
 充分に旅行などの使用に耐えうる機種。



 SONY ICF−SW12(海外向け専用)

 1997年発売
 実売価格 70〜90US$
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(4.75〜22.15MHz、放送バンドのみ)
          短波9バンド    

 ICF−SW100Sとほぼ同じサイズ。折りたたんだ状態では100Sよりも若干厚い。電源は単三電池2本。液晶部分は周波数表示ではなく時計である。ワールドバンドラジオというより目覚し時計にラジオか付いた感じ。時計機能は豊富で、世界中どこにいても簡単に現地時間に合わせられるほか、ALARM、SNOOZE機能、夏時間修正ボタンが付いている。液晶パネルのLIGHT装備。ALARMはあまり大きな音ではない。私なら起きられないかも・・・・。ラジオ部分はバンドスプレッド方式で60、49,41,31,25,22,19,16,13mbが受信できる9バンド。感度はそれなりで、音質はちょっと甲高い。音質調整は無し。ある程度信号強度があれば選局は思ったより容易でR.JAPANなども良く聞こえるかも。免税店などで入手可能。最近のものはシルバーになっているらしい。日本製。



  SONY ICF−SW20

 1989年発売
 定価 12800円
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.65〜21.95MHz、放送バンドのみ)
          短波7バンド

 SW10のほうがSW20よりも1.5倍くらい大きいという感じ。同クラスの松下 RF-B10より高級感がある。
 感度等、性能的にはSW10と同等、音質は劣るといった感じだ。安定度は悪い。SW10はLWが受信可能だがSW20には無い。
 持ち運びは非常に便利で、気軽に散歩等屋外に持ち出せるので、ちょっと外で使用したいときには良い。
 




 SONY ICF−SW30

 1993年9月発売
 定価 19800円
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.7〜21.95MHz、放送バンドのみ)
          短波10バンド

 感度、音質ともにまずまずだが、チューニングに時間がかかる。方法はUP/DOWNキーによる1kHzステップのマニュアルとスキャン、各バンド5チャンネルづつのメモリーの3方式。
 短波受信の馴れた人が旅行などに使用するには向くが、初心者の使用にはお薦め出来ない。海外での使用のため中波の受信ステップが9kHzと10kHzに切り替え可能。また、DUAL CLOCKを装備。LOCAL TIMEの他、任意の地域の時刻が設定できる。これは便利。
 その他、TONE切替、SLEEPタイマー、FMとSWの感度切替スイッチを装備している。
※ 発売年情報提供 札暢さん



 SONY ICF−SW35

 2000年発売
 定価 19800円
 周波数カバー範囲:MW(530〜1710kHz),FM(76〜108MHz)
          SW(2.25〜26.1MHz)

 まず、本体の色がシルバーになって新鮮な印象を受ける。基本的な受信の方法はSW30と同じだが、短波は放送バンドのみならず連続的に受信できるようになった。が、相変わらず使い勝手は良くない。メモリーしてしまえば瞬時に受信できるが、咄嗟に任意の周波数を呼び出そうとしてももたついてしまう。
 そのメモリーはSW30ではバンド毎5ch、計15局だったが、バンドに関係なく50chに増えた。調節可能なATTが装備されたが、感度調節は削除されている。
 感度、音質もそれなりで、聴く局が固定されているリスナーには、メモリーすれば便利かも。受信中は時計表示出来ない。バックライト付き。中国製。
※ 発売年情報提供 土井さん



 SONY ICF−SW40

 1996年発売
 定価 22000円
 周波数カバー範囲:LW(150〜285kHz)
          MW(530〜1620kHz)
          FM(76〜108MHz)
          SW(3.85〜26.1MHz)
 最近カタログアウトしたようです。この手の機種としては感度も音質もまあまあですが、SW30同様はっきり言って使いづらいです。チューニング方法はチューニングダイアルによるマニュアルと20チャンネルのプリセットの2方式。短波は放送バンドのみの受信ではありませんが、たとえば24MHzを受信しようとすると気が遠くなるくらい時間がかかります。良く聞く局をメモリーして聞く分には便利なラジオかも知れません。
 チューニングダイアルやボタン類を操作しているときはライトが消えないのは便利です。ふたとおりのスタンバイ機能、感度切替スイッチ付属。液晶のダイアルフィルムが装備されているが、これは何の意味も無い。有っても無くても一緒。




 SONY ICF−7600

 1977年発売
 定価 21800円
 周波数カバー範囲:MW,FM(76〜108MHz)
          SW(3.8〜15.6MHz、放送バンドのみ
          短波5バンド


 7600シリーズの原型。現在のコンパクトラジオの基となったラジオだ。発売以来、2001年5月発売のSW7600GRまで長きにわたってシリーズ化されているというのは極めて珍しいことと思う。それだけ人気があるのだろう。
 時代とともに進化を続け、手頃な値段に豊富な機能、持ち運びに便利な点が受けているのだと思われる。代表的な国際放送の受信にはこれで充分おつりがくる。
 この機種は特別な装備は何も無く、今見ると古臭さを感じさせるに余りある。
 所有機はSWバンド切替スイッチが紛失しているが完動品。




 SONY ICF−7601

 1988年発売
 定価 16100円
 周波数カバー範囲:MW(530〜1700kHz)
          FM(76〜108MHz)
          SW(2.2〜21.95MHz、放送バンドのみ
          短波10バンド

 7600の改良型である7600Aの後継機。それに比べて大幅に受信周波数範囲が拡大され120mbや11mbも受信出来るようになった。7600に比べて移動中の誤動作等を防ぐHOLDスイッチが追加されている。
 性能的には7600と大差なく大規模な改良はないと思われるが、7600よりは使い良い。バンドスプレッドの目盛りが細かくなったためためだろうか?
 アナログラジオとしては使い勝手も良く、携帯にも便利でよく出来ていると思うが、今となってはダイレクト選局のものに比べると言うまでも無く不便である。




 SONY ICF−7600DS

 1987年発売
 定価 44800円
 周波数カバー範囲:153〜29995kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)


 とても良くまとまったラジオという感じ。液晶の周波数表示窓の他に時刻表示窓がついていて便利。
 SSB受信可能、ファインチューニング、選択度切替スイッチ装備、チューニングインジケーター、60分スリープタイマー装備。
 選局方法はテンキーによるダイレクト、スキャン、+−ボタンによるマニュアルチューニングの3通り。この種のラジオとしては音質、感度ともに悪くない。
 ただ、残念なのは各液晶表示窓のライトが無いこと。
 旅行などに携帯するにはお薦めの1台だと思う。




 SONY ICF−7600DA

 1987年発売
 定価 34800円
 周波数カバー範囲:LW(150〜285kHz)、MW(531〜1602kHz)
          SW(3.05〜26.1MHz、放送バンドのみ・短波12バンド)
          FM(76〜108MHz)


 SW40同様の液晶ダイヤルフィルムが装備されている。アナログラジオ感覚でダイヤルチューニングできるのは好感が持てる。チューニングステップは長、中波が3kHz、短波は5kHzでその点はNORMAL/FINEでステップ切替ができる後発のSW40のほうが優れている。おもな装備は、各バンド5局のメモリー、NEWS/MUSICのTONE切替、その他、タイマー機能が充実しており、RADIO/BUZZER選択可能なアラーム機能、スタンバイ機能、スリープタイマーも装備。感度も悪くはないし、音質は聴き易く良好です。7600Dシリーズは音質が良い。決して使いやすい機種ではないが、性能、装備的には良いラジオと言って良いと思う。ダイヤルライトが無いのが残念。




  SONY ICF−SW7600

 1990年発売
 定価 39800円
 周波数カバー範囲:150〜29995kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)


 7600Dシリーズでは時刻表示窓が別に装備されていたが、この機種は受信時には時刻表示出来ない。これは不便だ。FMステレオ受信が可能になった。
 チューニング方式はダイレクト、スキャンと5kHzステップのマニュアルの3方式。5kHzステップでもファインチューニングが装備されているので不便さはさほど感じない。
 特記すべきものはないが、受信時に時刻表示が出来ないことを除いては良くまとまっていると思う。使い勝手も良いほうだろう。感度、音質ともに並と言ったところ。




  SONY ICF−SW7600G

 1994年7月発売
 定価 39800円
 周波数カバー範囲:150〜29999kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)


 SW7600の後継機で同機と比較すると飛躍的に機能が充実したと言える。1kHzステップのチューニングが可能となり、同期検波も搭載された。
 このクラスの受信機になると、ごく普通にBCLをするには必要十分で、難しい局の受信や混信にもある程度は対応できる。さらに後継機のSW7600GRも同機と大幅なデザインの変更や機能の付加もなく、メモリーCH数の拡大やボタン配置の変更にとどめられているところをみると、SW7600Gの時点で現行機の技術もほぼ確立されたのではないかと考える。このあと同機はループアンテナAN-LP1を付属したSW7600GSとしてGRの登場まで販売された。
※ SW7600GS情報提供 金木 犀さん  



  SONY ICF−SW7600GR

 2001年5月発売
 定価 40000円
 周波数カバー範囲:150〜29999kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)


 7600シリーズの現行機種ですが、なるほど良くまとまっています。おもな装備は、同期検波、SSB受信、SSB FINE TUNE、TONE調節(NEWS/MUSIC)、ATT、100CHメモリー、スリープタイマー、液晶バックライト、ホールド機能などです。その他、豊富な時計機能(WorldTime、夏時間表示)、タイマー機能(目覚し機能、スタンバイ機能)、選局方法も5種類(ダイレクト、マニュアル、プリセット、オートスキャン、メモリースキャン)あります。1977年、ICF-7600発売以来27年間、歴代7600によって培われた技術は完成度が高い。造りにも安っぽさは感じられない。
 音質が少しこもり気味な嫌いがあるが、感度も悪くないし、これからBCLを始めようとする方、初心者の方にはお薦めの一台と言えるでしょう。この価格で充実の機能ですから、決して高くはないと思います。




  SONY ICR−SW700

 1989年発売
 定価 14800円
 周波数カバー範囲:MW(531〜1710kHz)
          SW(3700〜17900kHz)


 局名タッチラジオと言われるとおり、選局カードを入れて透明パネルに触れるだけで受信できるユニークなラジオ。選局カードは3枚付属されており、ABC、RADIO JAPAN、VOA、BBCが受信できる。オムニバスとしてDWやRFIなど6局受信できるものと、その裏はメモリーカードとして任意の放送局が10局メモリーできる。マニュアル選局もできる(短波は5kHzステップ)。クロックカードは時刻合わせやタイマー設定に使用する(カードは全部で4枚付属)。基本的にスリープタイマー機構は無い。音質調節も無いが、SONYさんのこのクラスにはめずらしく良くとおる音。枕元ラジオなどとして使用するには便利なラジオである。




 SONY ICF−SW1S

 1988年発売、 定価 49800円  
 周波数カバー範囲:150〜29995kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)

 118.2×71.4×23.7mm(幅×高さ×奥行)と乾電池を含んでも230gという超小型、軽量の旅行用途に徹底したモデルで、肩掛け紐の付いたキャリングケースにアダプター(自動電圧切替え式)、アクティブアンテナ、海外用のプラグアダプター、ステレオイヤホン、取説などが収まるようになっている。
 選局方法もダイレクト、マニュアル、スキャン、プリセットの4通り。メモリーは10ch。時計も内蔵しており、タイマー受信やスリープ機能も装備。FMはステレオ受信が可能。
 受信性能も海外でR.JAPANを聴くなど基本性能は十分に備えており、旅行には重宝するでしょう。カセットテープサイズラジオの先駆け機種。
 
   ←付属のアクティブアンテナAN−101のアンテナコントローラーを取り付けたところ。
    これでも十分小さい。このアンテナは好評でのちにAN−102として別売された。
    スイッチは上から電源、アッテネータ(0/ー20dB)、バンド切替え(SW/LW・MW)




 SONY ICF−SW100S

 1994年発売、 定価 54800円  
 周波数カバー範囲:150〜29999kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)

 初めて手にした時、その大きさに驚いた。何と小さいことか!!!
 同期検波回路、SSB受信、世界時刻、4つの選局方法、50チャンネルメモリーなど、このラジオこの大きさで実に多くの実用的な機能を搭載している。
 感度、音質が気になるところだ。アクティブアンテナAN-100が付属しているが、ラジオ単体でも予想以上の感度。音質も思っていたよりもずっと良好だ。SW1000Tよりもずっと実用的である。
 単三乾電池2本で動作するが、それを含んでも重さはわずか220g! 胸ポケットに入れて気軽に携帯できる。旅行等には最適の1台となろう。
 コンパクトラジオ総評のコメントは訂正致します。SONYさん、ごめんなさい。
 




 SONY ICF−SW1000T

 1995年発売、 定価 50000円  
 周波数カバー範囲:150〜29999kHz連続カバー
          FM(76〜108MHz)

 ICF−SW10とほぼ同じサイズ。裏面はカセットテープレコーダーになっていて一台で三役(聞く、録音する、再生する)こなす優れもの。
 このサイズで同期検波回路やランダムに出来る32chのメモリーなど機能豊富。
 しかし、致命傷とも言うべき感度が今ひとつ。短波帯、FMは実用に堪えないレベルで私はもっぱら、就寝時に枕元に置いてNHKを聴取するのに使用している。
 現在では、折りたたみ式のループアンテナがセットになったICF−SW1000TSが発売されている。このループアンテナは結構、評判が良い。



 TOSHIBA RP−S7X

 1982年発売、 定価 14800円  
 周波数カバー範囲:MW(526.5〜1606.5kHz)
          SW(3.8〜12MHz)
          FM(76〜108MHz)

 東芝さんのコンパクトラジオは初めて手にしましたが、なかなかしっかりした造りで各スイッチ、ツマミ類も使いやすいです。66mmスピーカを使用し、音質も悪くありません。ヘッドホン使用でFMがステレオで楽しめるのも特長です。短波帯はメインダイヤルでは若干チューニングしづらいですが、それを補うためにFINE TUNINGが装備されています。
 前面パネルには、ダイヤルスケールの下にバンド切替、FMのモード切替(MONO/ST)スイッチ、その下にFINE TUNING(右側の大きなツマミ)、ボリューム、TONE調節の各つまみを配しています。電源ボタンは上面左側です。



コンパクトラジオ総評


 今ではすっかりコンパクト型のラジオが主流になってしまい、大きなラジオが好きな私としては嘆かわしい限りです。たしかに部屋の中だけの使用に留まらず、アウトドアで受信してみるのも素晴らしいことですし、旅行や出張に携帯できるのもコンパクトラジオの特権と言えるかも知れません。

 コンパクトラジオの中で私が実際に手にしたことのあるものより、そうでないものの方が圧倒的に多いわけですから、一般的な考えではないかも知れませんが私の個人的な使用感を申しますと、SW10のようなアナログの機種は感度もよく、むしろ下手なBCLラジオよりも良いのでは? と感じてしまうほどのものもあります。音質もそこそこ納得できるレベルであると私は感じます。しかし、液晶パネルを備えたような機種、特に7600シリーズよりも小型のものについては感度不足が甚だしいと思います。音質も良くないような感じを受けます。そのラジオ本体自体からのノイズも問題です。

 まあ、用途に応じて使い分ければ良いわけですが、もう少し何とかならないものでしょうか。必要以上に小さくする必要はまったくないと思います。