<例会山行報告>
−−2008年09月−− 鈴鹿:霊仙山 ・白山:平瀬道 
・一口:平瀬道
・ぶらり比良VoL.20
〈例会山行記録〉
〔日時〕  平成20年9月13日(土)
〔目的地〕 鈴鹿・霊仙山/西南尾根コース
〔メンバー〕 (CL)SH、(SL)TN、(SL)OY、KF、EA、MS、
      SM、YS、YY(体験参加)NF、TM(記録)KA、計12名
〔行程〕                      
 事務所(7:15)=多賀大社=今畑(9:00-25)〜笹峠(10:35)〜西南尾根取付(10:50-11:00)〜近江展望台(12:00-40)〜霊仙最高点(14:05-15)〜経塚山(14:40)〜お虎ケ池(14:55)〜お猿岩(15:05)〜汗ふき峠(15:50)〜落合(16:25)〜今畑(16:35)=近江温泉(17:30入浴解散)

〔感想〕     
 朝は雨模様だった。湖岸道路を彦根方面に向う間、雨粒がフロントガラスを叩いていたが、廃村となった今畑に到着し登山準備をする頃には上がっていた。登山口から集落跡を過ぎ、笹峠まで樹林帯の急勾配だが良く踏まれた道をじっくり歩く。笹峠に出ると周りが開け、晴天の日差しが眩しいくらいだ。南方に御池岳、藤原岳などが見える。小憩後、正面に高く伸びる西南尾根の広い急斜面に取り付くが、踏み跡もはっきりしない、なかば藪漕ぎ状態。真夏のような炎天下、喘ぎ喘ぎ直登する。途中木陰で一服するも近江展望台まで1時間を費やした。此処まで来ると近江平野と琵琶湖の展望と幾重にも連なる鈴鹿の山並みが広がり、霊仙も伸びやかで雄大な山体を見せてくれる。このあたりの木陰で昼食。食後、いよいよ霊仙頂上をめざして出発。足元は石灰岩のごつごつしたカレンフェルトの歩きにくい道だが、周囲は爽やかな展望が広がり、トリカブトの青紫と、カルスト地形を眺めながらぐんぐん歩いていくと霊仙山最高点だ。

 伊吹山が正面に見える。真っ青な空をバックに記念写真を撮り、下山開始。時間の都合で霊仙山三角点はパスし、経塚山からお虎ケ池、お猿岩を経て汗ふき峠で汗を拭く事も無く通過。急斜面で崩れやすいトラバース箇所もあったが、慎重に下り、大洞谷の渓流の音が徐々に大きくなり、落合に降り立った。ここも近年になって廃村となったのか、今にも戸口から人が顔をのぞかせそうな雰囲気がありながら、それでいて無人の静寂感が漂う。ここから10分で駐車地点に戻り、河内風穴の見学はパスし、一路近江温泉へと急ぐ。ぬるっとした温泉らしいお湯に浸かり、サッパリとして帰路につきました。
 私にとって初めての霊仙山でしたが、日帰りコースとしては十分な大きさがあり、特に山頂部分が最高点ピーク、三角点ピーク、経塚山ピークと伸びやかな広がりがあり、いつまでもその辺りで遊んでいたい誘惑にかられる山でした。今回のトリカブトの群生も見事だったが、今度は福寿草の咲く時にやってきたいと思いました。 (秋本;記)
<例会山行記録>
2008年9月27日(土)〜9月28日(日)
加賀白山・岐阜平瀬道コース
参加者:TN(CL)、OY、SN、SH、KI、YY、KF、MS、
SM、HS、YS、EA、SI、KY、TF、計15名
コース&タイム
27日 事務所(5:40)=名神彦根(6:40)=東海北陸自動車道=荘川IC(8:30)=白水湖登山口発(9:40)〜大倉尾根(12:00)〜大倉山避難小屋(12:15)昼食後発(12:40)〜展望歩道分岐(14:00)〜南竜ヶ馬場(15:35)

 前日の雨も上がり道中の渋滞もなく、白水湖登山口で集合写真を撮り、晴天の中、総勢15名で出発。見事なブナ原生林をぬけて高度を稼ぐとダケカンバが目立つ林となり、眼下に白水湖も見下ろせ、右に三方崩山を見ながら


大倉山避難小屋に着く頃には、御前峰や剣ヶ峰が並ぶ山頂が見えてきた。避難小屋で昼食をとり、後半の登りにかかると視界も開けてきて、振り返ると存在感のある御嶽や乗鞍、北アルプスの峰々が雲海の上に現れてきた。尾根道を登りきった合流点で展望歩道に入り、紅葉や眺望を愉しみながら南竜ヶ馬場に到着。
南竜ヶ馬場は、御前峰と別山の鞍部、標高約2100mの平坦地でメルヘンチックな雰囲気が漂う別世界。
受付を済ませて宿泊場所の南竜ケビンに荷物を置き、休憩後に自炊して全員揃っての夕食。食後の愉しい歓談も程々に明日に備えて早めに就寝。夜間は冷え込んだがケビンに備え付けの毛布等で熟睡することができた。
28日 南竜ヶ馬場発(6:00)〜エコーライン〜観光新道分岐(7:20)〜室堂(7:35)室堂発(8:00)〜御前峰(8:40)〜お池めぐり〜室堂(9:50)室堂発(10:20)〜大倉山避難小屋(11:35)〜白水湖登山口(13:30)=道の駅荘川温泉=東海北陸自動車道=名神彦根=事務所(19:30)

 5時起床。各自早々に朝食をとり6時に出発。エコーラインを登り返し、別山や背後の山景に感嘆しながら、快適な木道を通って室堂に到着。前夜はかなり冷え込んだようで、室堂では外気温が−6度まで下がったとのこと。
 小休止後、出発。約40分の登りで御前峰頂上に到着。頂上では360°の遠望を愉しんだ。薄曇りではあったが、雲海の上に、御嶽、乗鞍、穂高、槍、立山、剣、白馬等の峰々、日本海、加賀山系、そして目前の別山も美しく最高の眺望だった。標高2702m。「日本三名山」「日本百名山」の一つとして賞賛されていることが、自らその頂に立って実感できた。


 実は、私、4日前の24日に、快晴の南ア仙丈ヶ岳頂上から、御嶽の右側奥に白山を遠望しており、この日は逆に、白山頂上から御嶽の左側奥に仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳を見返すことができた。直線距離約170km。大感激!

 山頂のお池めぐりの後、室堂に戻り大休止。各自、軽食や行動食を摂ったあと、昨日の往路と同じ平瀬道を快適に下る。下山途中でも視界の開けた場所からは、御嶽、乗鞍、穂高連峰、槍ヶ岳等が遠望できた。
 午後1時半に白水湖登山口に帰着。帰路途中、東海北陸自動車道荘川IC近くの「道の駅荘川温泉」にて汗を流す。名神の養老SAにて全員で食事を摂り、午後7時半に無事到着して解散。
 天気に恵まれた愉しい山行でした。参加された皆様に感謝。そして山に感謝。
(記録:TF)
(一口感想)  
念願の白山平瀬コース
 一昨年、平瀬の林道入り口でシャッタアウトを喰らい、スーパー林道を越えて市ノ瀬から砂防新道を登って室堂に辿り着いた苦い想い出があります。
 今回は、林道を難なくクリヤ白水湖の登山口に車を停めて念願の平瀬コースのブナ林へ。ブナ林を抜け出た稜線から白水湖を見下ろします。
 ナナカマドの真っ赤な紅葉 青空をバックにしたダケカンバ。御嶽と乗鞍岳 さらには穂高連峰 絶好のお天気に感謝です。
 白山にはいろんなコースから登っているが、この平瀬道コースは、お気に入りになりました。 
                                                 やまもと 記

秋の空とダケカンバ
<例会山行報告>  
ぶらり比良探訪 Vol.20 (兼 登山祭典&野点山行下見)
摺鉢山西尾根〜摺鉢山〜烏谷山〜荒川峠
9月23日(火・祝)・天候:快晴  
 参加者:CL西村高・SLKA・SI・SN・HS・YS・TK・
TS・HK・S(体験参加) 計10名 &車協力:MY
コース&タイム
 事務所(7:30集合)=(荒川峠登山口へ車配置)=坊村(8:50出発)〜牛コバ(9:35〜45)〜摺鉢山西尾根取付き(10:25〜30)〜休憩(11:00〜10)〜摺鉢山(11:30〜12:10)〜烏谷山(12:40〜50)〜荒川峠(13:10〜20)〜水場(14:15〜30)〜荒川峠登山口(14:50到着)=事務所(15:20着)=(坊村へ車回収)=事務所

 当初予定の21日は朝から激しい雷雨で、延期してよかった。
今日は一転、空気は澄み、快晴の絶好の登山日和。延期で4名参加出来なくなったが、新たに2人申込あり、10人となった。
 米国人が体験参加。Kさんの知人で大物に住んで、12年になるという英語教師。明るく気さくな好青年(?)。日本語の会話も大体ok。

 まず荒川登山口へ2台配車に向う。登山口にはY氏が待っていてくれ、運転手2名を事務所まで送り届けてくれる。Y氏から“山行は不参加だが、配車には協力しますよ”との申し出を頂いていた。嬉しいかぎりである。
坊村の駐車スペース(林道ゲート手前)は満杯に近い。牛コバまでは林道歩き。出発時、涼しかったが、歩き出すとやはり暑く、背中はしっかり汗をかいていた。

 牛コバから、林道を分かれ、左手斜面の大橋小屋への山道に分け入る。ここからは いつものぶらりパターンで私がトップでゆっくりペースで進む。
地図上の登山ルートは直線に描かれていてかなりの急登に見えるが、実際には道は大きいジグザグになっていて緩やかな登りである。
 途中、折れて道を塞いでいる木があり、用意のノコギリの出番となった。
道が水平のトラバースに変わるあたりに杉の老木が立っており、そこに赤いテープが付いている。これが西尾根取り付きの目印である。地図で見ると、720mあたり。
上り斜面をよく観察していれば、目印なしでも‘西尾根はここだ’というのが分る。
 これより烏谷山までが本日のメイン、道無き道で、かねてより狙っていたルートである。“どんな道か判らないので、長袖に軍手をした方がよいかも・・・”と皆に言ったものの、自身は暑いので 帽子だけかぶり、長袖はザックに入れたまま、軍手はポケットに突っ込み、 半袖のまま、期待(ちょっぴり不安もあったが)に胸脹らまし、出発。 尾根に沿って概ね僅かな踏み跡があり、薄い道と言えなくもない。テープも所々あり、結構歩く人がいるようだ。疎林のため、藪漕ぎは無く、歩き易い。
 只、傾斜は急ではないが、ほぼ直登にルート取りされている事と、ずっと登り詰めのため、大腿筋への負荷がちょっときつい。狭い巾でも意識してジグザグに歩くことで負荷は少しでも軽減されるように思う。
 少し平な所に差し掛かり、休憩とする。その時は860mあたりと推察したが、今改めて地図とタイムを見てみて890mあたりかもと思い直している。

木洩れ日の西尾根登り
 傾斜が緩んでくると間もなく11:30摺鉢山山頂に到着。山頂を示す道標類は何もなし。展望は無いものの、美しい木立に囲まれ適度に広く、食事&野点に絶好だ。未知のルートを登山祭典兼野点山行に決めてしまっていたが、一安心する。
 10/26はきっと黄葉がきれいであろうと想像しながら、昼食のリハーサルに入る。
Sさんと皆と日本語での会話が弾んでいる。

摺鉢山山頂にて

烏谷山山頂にて展望後のひととき
 摺鉢山から烏谷山へはタラーとした道で、僅かに上り。以前に比べ随分歩き易くなっている。左手に木立の隙間から堂満岳と武奈ヶ岳が見える。
 突然視界が広がると烏谷山で、道無き道の終点を迎えた。摺鉢山は我々の貸切であった。烏谷山は本日唯一の展望地。南の蓬莱山から正面にびわ湖、そして北に堂満・釈迦岳と、しばし180度の大展望を楽しむ。

 20m程下り、荒川峠へ向う。荒川峠に予想より大分早く13:10到着。実は、八木さんと14時頃荒川峠辺りで出合おうという話になっていた。電話するとYさんは未だ下の方との事。峠から少し下ったところで、6月の清掃登山に参加されたHさんとご主人にばったり出会い、しばし立ち話(しっかり登山祭典にお誘いする)。
この下りの前半は自然林の気持ちのよいコース。堂々とした美しいブナも見られる。
Yさんと出合い、一緒に下る。中盤は谷沿いのちょっと味気ない植林帯が長い。ようやく途切れた所に救いの水場。毎年飲み水調査をしている水だ。岩の下から流れ出る水はおいしく、喉を潤おす。本番では途中の休憩が必要。

この辺りの主(?)であるるYさんの先導により、20分程で車の待つ登山口に到着。
26日は更に志賀駅まで歩く訳だが、今日はここで一次解散。S車3名、徒歩のS氏の計4人と別れる。残り7人は、N車と再びY車のお世話になる。
烏谷山山頂以外はずっと木洩れ日・フィトンチッド・緑のシャワーを浴びながら満足の一日であった。       
報告:西村高  写真:TS&SI

<一 句>
“紅葉に 期待はずませ 見る夢に、木洩れ日さわやか 摺鉢山に野点の林”
                                            S・N