<例会山行報告>
−−2008年08月−− 御嶽山 ・安全登山講習会
〈例会夏山山行記録〉
平成20年8月16日〜17日 
御嶽山
参加者:TN(CL)、KA(SL)、SN、TI、YY、SH(記録):計6名
コース&タイム
 8/16 事務所(4:30)=名神高速道路=中央自動車道中津川IC=R361越=開田高原=開田口登山道(10:15)〜9合目(15:30)〜三ノ池避難小屋〜五ノ池小屋(飛騨頂上)(18:07)

8/17 KA・SH パーティー
 五ノ池小屋(6:45)〜賽ノ河原〜二ノ池〜剣ガ峰(8:30)〜覚明堂〜女人堂〜7合目(11:30)=御岳ロープウェイ〜唐沢林道〜開田口登山道駐車場(13:30)=越 日の出旅館(開田温泉)

 開田高原からは御岳山の裾野をひいた美しい山容が望まれ、登山道は原生林の中の静かな山歩きが楽しめるとのことで、登山口を開田高原口にした。五ノ池小屋までは相当の時間がかかるため、早朝の4時40分に琵琶湖大橋を通過する。天候は曇りであまりよくない。快方に向かうことを期待するがどうなることやら、開田高原の中を走行し、曲折する未舗装の林道をたどり10台ほど収容可能な駐車場に着いたのが10時15分である。土曜日にかかわらず他に登山客の車はない。駐車場からすこし戻ったところが4合目の登山口である。すぐに、水場で、一口喉をうるおす。
 うっそうとした原生林のなかは苔むした倒木が印象的で、湿気が多く日の差込が少ない森は太古の森を想わせる。登山道に敷設された丸太は年月の経過に朽ちておりよくすべり歩きにくい。

 倒壊した避難小屋が残っている7合目に13時46分到着した。まわりには、野生のブルーベリーが青い実をつけて熟しておりちょうど食べごろである。
 休憩をはさみながらゆっくり登るも次第に参加者に疲れが見えてくる。雨が降り出したため、雨具を着用し頂上を目指すが、ぬかるんだ急坂はすべり台状態でなかなか通過することができない。  低気圧の通過による天候急変か、三ノ池避難小屋に入り強い風と雨をやり過ごす。
携帯電話が使えるため、五ノ池小屋へ 「三ノ池避難小屋に居る。これからそちらへ向う」と電話を入れる。 五ノ池小屋は三ノ池の対角線上にあり、近い。  気象条件は厳しく、濡れた体には寒さがこたえる。1人が疲労困憊状態で何度も足が止まるが、皆の励ましもあり、1歩1歩気力で進む。稜線直下の最後の岩場を登りやっとのことで五ノ池小屋に18時7分にたどり着いた。
翌日(17日)
 五の池小屋はとても親身な小屋であった。昨夜は至れり尽くせりの配慮で、大変ありがたかった。体調不良者の為に ストーブ付き、熱いお茶ポット付きのポカポカの個室(VIPルーム?!)を用意してくれ、更に夜中には従業員が大丈夫かどうか見にきてくれたようだ。
 今朝はアドバイスや情報を提供してくれる。それも参考に相談検討の結果、今日の行動は、メンバーの体調等を考慮し、2パーティに分かれることにする。
 KA・SHの2人は当初計画とおり 剣ヶ峰(御岳最高峰)を経由して覚明堂から黒沢ルートを下山する事に。あとの4人は、濁河温泉へ下山することにする。濁河温泉は開田高原と反対側になるが、木曽福島行きのバスが開田高原を通るので、落ち合う場所は、開田高原の「越」バス停とする。雨は止んでいるが、深い霧に包まれて三ノ池も全く見ることは出来ない。
              この囲み部分:T・N

(剣が峰コース)           
 2パーティに分れて小屋を出発する。

 もやがかかって視界不良。摩利支天山との分岐を左にとり、賽ノ河原を歩く。前から来る白装束信者の鐘が鳴り響いて、独特の雰囲気を与えてくれる。二の池も、また、もやの中である。コバルトブルーの湖面と前方の雪渓がかすかに望める。硫黄のにおいがかすかにする中、一の池の外輪尾根をたどり、御岳神社奥社のある剣が峰山頂に立つ。百名山山頂に立て大満足。記念写真の後、覚明堂、女人堂を見ながら黒沢口コースを下り、御岳ロープウェーを乗り継いで鹿ノ瀬Pに降りる。最後に鎖で閉鎖されている唐沢林道を1時間歩行し開田口の駐車場に到着した。        
<報告 S・H>
8/17 濁河温泉下山コース     メンバー:TN(CL)・TI・YY・SN

 五の池小屋(飛騨頂上)2800m(6:45)〜8合目2450m(8:00-10)〜のぞき岩小屋2280m(8:45-50)〜湯の花峠2103m(9:30)〜登山口1800m(10:50-11:10)〜濁河温泉バス停(11:20-15:20発)==越 (開田高原)(16:10着・合流)

 雨具を着けて出発。標準的コースタイムは 2:35であるが、安全・確実に下山するのが、第1なので、5時間位を目処とする。道沿いの砂礫地にしっとり濡れたコマクサが見られる。
 道は緩やかに下っている。開田ルートに比べ、格段によい道だ。
 そういえば、今朝6時頃小屋に到着した登山者がいた。雨具を着けた小学生位の男の子と母親だ。濁河温泉から夜に登って来たとの事であるが、山慣れた様子で、何でもなかった風情。

 天気は回復傾向であるはずだが、いつまでも霧は去ってくれない。稀にガスが切れ、近くの山や下方に濁河温泉が覗く。
ゆっくりと歩を進める。休憩も早めに回数を多くとる。

 道は広くよく整備されているが、時々 板?角材?が敷き並べてある。樹林帯の中の木道は常に濡れた状態で滑りやすく、下りはかなり用心が必要。
 このルートは結構登山者・下山者が多い。純粋に登山者のルートと思える。
濁河温泉は標高約1800mなので、五の池小屋(飛騨頂上)は約2800mなので、標高差1000m。比較的楽なルートである。

 10:50登山口に到着。丁寧で詳しい大きな案内板やバイオトイレも設置されている。バス停は更に400〜500m下った所。バス停近くに旅館やホテルが固まっている。源泉流し湯の足湯や手湯がある。湯量が豊富なのだろう。
 バス(木曽福島行)は1日2本で次は15:20。路線バスが廃止されたため、旅館組合などがお金を出して、マイクロバス運行を確保されているという。
 食事が出来るのは、山びこ荘1軒だけのようだ。ソバなどを食べ、ゆっくり休憩する。Aパーティーも順調に下山中のようだ。
晴れてきたが、御岳上部は雲の中。陽射しがないと半袖では寒く、長袖を着込む。

 14:15頃、Aパーティーから越に着いた旨、電話が入る。時間があるので、風呂に入っておくとの事。我々もバス出発までに温泉に入ることにする。

 濁河温泉からバスで50分、16:10越バス停に降り、無事合流。
帰路の国道361号九蔵峠の展望ポイントで 御岳の美しい姿を見ようと期待して車を停めたが、残念ながら頂上部は未だ雲の中でした。

 計画・判断・対処等いろいろ勉強させられる事の多い山行であった。
天候には恵まれなかったけれど、年間でもせいぜい200人位の登山者(小屋主人の話)といわれるロングでタフな開田口登山道を歩き、ハプニングにも全員の団結で飛騨頂上(五の池小屋)に立てた事、そして最奥の飛騨小坂口登山道を歩き、濁河温泉に入湯出来た事は、簡単には得られない体験で満足の山行であった。通な山歩きと言えよう。
                                                          報告:T・N
〈第6回安全登山講習会報告〉
 芦生研究林:岩谷峠から地蔵峠
2008年8月31日(日)天気:晴れ
参加者:H.S.(B班CL)、Y.S.、N.、K、Y.Y.、I(記録)
    コースリーダーはK氏(湖南岳友会)参加者総数35名
 コース:堅田駅(7:00)=針畑ルネッサンスセンター(受付、開会式)=朽木古谷(登山口)(9:00)〜保谷分岐〜倉ヶ谷分岐〜U字型木〜岩谷峠〜P811接続地(11:30 昼食)〜P818〜地蔵峠(14:00)〜車デポ地=針畑ルネッサンスセンター(閉会式)

 本日のコースは事前に昭文社の登山地図(京都北山)で見ると、岩谷峠と地蔵峠の間は登山道の表示がなく、県連ニュースの案内でも踏み跡が薄く迷いやすいコースとのことです。実際に登山口から倉ヶ谷分岐までは車も通る林道で、また倉ヶ谷分岐から岩谷峠までは踏み跡がしっかりしているので、ここまでは危険はない道です。しかし岩谷峠から地蔵峠の間は確かに案内のとおり踏み跡が薄く、尾根が分岐するところではどの尾根も歩けそうで、地図を読む技術がないと少々危険なコースです。地図の等高線と、尾根と谷の形を判断して現在地を知り、そしてコンパスで方向を確認する訓練をしながら歩きました。自分で持っていった昭文社の京都北山5万分の1の地図では地形が読みづらく、開会式で配られた拡大コピーの地図がとても役に立ちました。この部分はアルプスのメジャーな山にはない関西の低山の難しさと、人の少ない深山の良さを存分に感じることができる部分です。地蔵峠の林道に出る部分が少々急坂でしたが、後は林道を歩き車デポ地まで戻りました。
 本日もコースリーダーのKさんから、お肉の料理を振舞っていただきました。いつものことですが本当に感謝々々です。今回は読図技術習得のための良い訓練となりましたし、また復習がてら行ってみたいコースです。
以上 I