<例会山行報告>
−−2008年07月−− ・金比羅山岩訓練 
ぶらり比良探訪R ・一口感想
南アルプス:荒川三山
〈例会山行報告〉
金毘羅山岩訓練
2008年7月6日(日)・天気:曇り
参加者:1班‥HS(CL)、O(SL)、I(受講生、記録)
          2班‥O(CL)、YS(AL、救護)、M(受講生、会計)、計6名 
 今回の受講生はIとMさんの2名で訓練は、初心者向けのY懸尾根にておこないました。事前にザイルの結び方の予習を少ししたのですが、まだまだ素早くできないので更に繰り返しの練習が必要です。私の班はHSさんがリーダー、Oさんが私のサポートでした。Oさんは相当に経験を積んでいると思うのですが、私以上に熱心にHSさんからロープワークの事を聞いていました。本当は私がそうでないとだめなのでしょうね。今回は岩登り用のクレッターシューズを履いて登りました。昨年は登山靴でしたが、岩のスタンスに立つ時の安心感が格段に違い、「足が地に付く」感じで、今日は私なりに岩の上に立てたと思います。今回は登るだけでなく、岩を降りる訓練も行いましたが、共通することはしっかり岩の上に立つことと感じました。もう一人の受講生のMさんもスムーズに今日の訓練をこなしていました。最後にOさんから、「二人ともY懸尾根は卒業です。次は北尾根へ行きましょう。」との言葉をいただきました。また次を目指そうと思います。一回目より二回目、二回目より三回目、となればと思います。

 本日は、Oさん、Sさんご夫妻、Oさん、ご指導ありがとうございました。



 なお、金毘羅山周辺の駐車場が厳しく制限されています。どうも登山者のマナーが悪いことが原因のようです。  我々も日ごろ車を移動の手段に使用していますので、近隣の迷惑にならないよう注意しましょう。
                                            以上 伊東
<例会山行報告> 
 ぶらり比良探訪R  
 金毘羅道〜蓬莱山〜小女郎ヶ池
7月20日(日)・天候:晴れ時々くもり  
参加者:CL西村高・SLSI・HK・TI・SI・SN・YY・
KA・KY・YS・HS・OY・KH    計13名
コース&タイム
 事務所(7:30)=蓬莱駅=(下山路の東屋に配車)=金毘羅神社の上部P(8:30出発)〜登山口(9:00-10)〜金毘羅峠(10:05)〜蓬莱山(10:45)〜小女郎峠(11:30)〜小女郎ヶ池(昼食・11:35-12:13)〜小女郎峠(12:18)〜(小女郎谷コース)〜七本杉(12:40-47)〜薬師滝(13:50-14:00)〜湖西道路手前の東屋(14:30)=(車回収)=事務所

 久々(昨年12月以来)のぶらり比良は、猛暑にも拘わらず、13名と賑やかとなった。6月入会のKY氏も例会デビュー。夏山合宿の慣らしを兼ねての方も数名。

 蓬莱駅で高島組と合流し、一旦金毘羅神社上部の駐車地点へ行き、皆を降ろしてから2台は配車に向う。東屋でKさん(ちょっと昔までは美しい棚田であった田んぼの向こうにお家が見える)をピックアップし再び駐車地へ向う。林道は狭い上に勾配がかなりきつく、車も喘ぎ喘ぎである。

 準備が整ったところで出発。林道終点の登山口まで車は入るが、途中 危険(路肩崩落の恐れ)な所もあり、安全のため約1kmは林道を歩く事にした。(林道だけは終点まで下見をしておいた)
 ゆっくり25分程歩いたところが林道終点手前の登山口。既に汗が噴き出している。地図で見ると標高は既に660mある。ここでS農園(?)の丹精込めた冷えたトマトが配られる。丁寧に皮も剥いてあり、旨い。感謝、感謝!

 いよいよ山道だ。この金毘羅道は2〜3度歩いているが、随分昔の事で、荒れていないか ちょっと不安もあったが、すぐにその不安は消し飛んだ。静かな林の中の道は、歩き易く よい道だ。無風で暑いが時たま渡る僅かな風が救いである。
 金毘羅峠で休憩中の学生と思しき男女グループに出会う。“ガリバー旅行村を午前0時に歩き出した。蓬莱駅に向う。”との事。かなりの大縦走である。
緩やかになり、木々が低くなると蓬莱山が近い。

 蓬莱山頂で一等三角点を撫でた後、休憩。ガンガン照りも涼風が救ってくれる。小女郎峠へは当に稜線漫歩でびわ湖の展望を楽しむ。時々、適度に曇って、暑さを和らげてくれる。

 小女郎ヶ池で昼食。蓬莱山〜小女郎ヶ池間はハイカーで賑わっている。
「モリアオガエルの卵では?」との誰かの声。池畔の木に白い塊が幾つか見える。私とY氏が草木をかき分け確かめに行くと、間違いない。色褪せた茶色でつぶれたような形のものもあり、これらは昨年か又はもっと古いものであろう。
 小女郎峠からしばらくの間、道は荒れている。雨や雪で土が年々削られているようだ。下るにつれ、暑さが増す。沢を2度横切り、薬師滝でしばし休憩。滝の下は涼しく別天地である。水も冷たく、顔を洗うと気持ちよい。
 道が堰堤下に回り込むと、そこからは舗装された林道歩きとなる。 目の前に田んぼが広がり、その下方にびわ湖が望めるようになると東屋に到着、山行の終了である。

 花があまり見られない時期のため、暑さにしっかり対峙し、涼風と展望を楽しみながら、それぞれいろんなおしゃべりに花を咲かせたぶらりであった。
              報告:西村高                        写真:O・Y

金毘羅道

神秘的な小女郎ヶ池
一口感想             S・N
 熱中症防止の声が日本中で聞かれる暑い日に、久し振りの“ぶらり比良”。
選ばれるルートが人気ルートでないところに妙味がある。
 ともかくも暑い。ほんの時折、しかも瞬間的に吹く谷あいの風が 生ビールであり、かき氷である。そんな山中でも 街中では得られない四季の拡がりがある。
いまだに近くに聞こえるウグイス、ジイジイーと蝉の声なのに、時には ひぐらしの声も。 パッ!! と明るく夏の太陽の蓬莱の尾根には沢山の赤トンボ。でもさすがに冬気を感じさせるものは無かった。
 2L近い持ち水もすっかり切れて 下山時の薬師の滝では ついこの間の急性腸炎も忘れてがぶがぶ。

 久し振り参加のI、Iコンビさん。もう直ぐ2千回を数える三上山登山の領主さん曰く、  
壱 一日一度は考えごとしなはれ
拾 一日十回は笑いなはれ
百 一日百回は深呼吸を
千 一日千字は書きなはれ
万 一日一万歩は歩きなはれ

 ‘みんなで山歩きしていると、これみんな達成出来る。山が一番。’とのこと。

 教えられましたが、はじめは何のこと? 新潟県の銘酒“久保田”の百寿、千寿、万寿 を思い出すようではまだまだ俗世の人となりや。
暑い夏の山、なんだか自信が付きました。          完。
〈例会夏山山行記録〉
 2008年7月25日(金)〜7月28日(月) 
南アルプス「赤石岳」「荒川三山」
参加者:KA〔CL〕、KF〔SL〕、TN、SH、KY、YS、SM、MS、KI、計9名
コース&タイム
・25日
 事務所(7:10)=草津田上IC(8:10)=亀山JCT(8:40)=四日市JCT(8:55)=(伊勢湾岸道)=豊田JCT(9:30)=相良牧之原IC(11:10)〜昼食・買物〜畑薙第二ダム(15:30)

 天気は快晴、気持ちワクワク 事務所〜草津田上まで1時間、通勤の車も多く瀬田辺りから渋滞。新名神=東名阪=伊勢湾岸道はスイスイ行けましたが、東名豊田JCTの合流地点で1キロ渋滞。途中新城PAで休憩。事務所から相良牧之原ICまで4時間(高速料金\5,850)。昼食はそば屋「ゆくら」で済ませ、スーパー「ヤオハン」金谷店で食料品を調達。対向車と落石に注意しながら大井川沿いのクネクネ道を約3時間。
 ようやく今日のキャンプ地畑薙第二ダムに着きました(走行距離370k)。
東海フォレストの無料駐車場(仮設トイレ・水場有り)の片隅にテント3張を設営、夕食の準備、16時夕食(YSさんのカレーうどんは絶品であった)。17:40夕食終了後は山談議、明日の為に午後7時30分就寝。夜空は月と満天の☆であった。


・26日
 起床(5:00)= 畑薙第二ダムバス発(6:53)=椹島(7:53)=登山口1120m(8:30)→2250m昼食(12:25)→2563m赤石小屋(14:30)

 今日も雲一つ無い快晴である。気温20度(6:15)。早々にテントを撤収し各自朝食を済ませ、バス停で待つ(5:40)。東海フォレストの無料臨時バスが6:35に来た。1時間バスに揺られて登山口の椹島到着。コーヒーとトイレを済ませいよいよ登山開始(8:30)。登り始めからかなりの急登が続く。ヒノキ林の斜面をジグザグに登り一汗かいた頃広葉樹林の尾根道に出る。後は赤石小屋まで続く長い長い尾根の急登である。
 TNさん「比良の金糞峠の急登の連続だ」森林限界はまだまだ。またまたTNさん「登って登って目がまわる。森林限界はまだか。体力限界だ。」と言いつつ口は絶好調。  ようやく標高差1400mの登り坂を6時間かけて赤石小屋に着く。正面に赤石岳の勇姿と裏には荒川三山が良く見える。前日ジムで左足首を痛めたTNさんも元気です。早速ビールで乾杯。17:45夕食、19:30就寝

・27日
 起床(3:10)=小屋発(3:45)→富士見台(4:35)→砲台休憩所・朝食(5:55〜6:15)→赤石岳(7:50) 気温16度→小赤石岳(8:40)→荒川小屋・昼食(10:30〜11:10)→前岳(12:50)→中岳(13:00)→悪沢岳(14:25)→千枚小屋(16:45)

 満天の星。今日も良い天気だ。本日は、今回のハイライトだ。高低差500mのピークをふた山クリヤーする。一つは赤石小屋2530mから赤石岳3120m迄登り、いったん荒川小屋2610mまで下りて、また悪沢岳3141mまで登り千枚小屋2610mまで下りると言うもので、予定歩行時間は11時間である。
 前日から足首を痛めていたTNさんは少し和らいできたようだ。また、昨日夕食をあまり食べれなかったMSさんも元気なようだ。満天の星を仰ぎながら、富士山がよく見えるという富士見平へヘッドライトを灯し歩き始める。4:45富士が見える最高のロケーションでご来光。記念撮影。少し風があり寒い(気温12度)。少し歩くと、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、ヨツバシオガマなどお馴染みの高山植物が見られる所まで来た。水場近くの砲台休憩所で朝食。周りはシナノキンバイ、ウサギギク、イワウメ、ハクサンフウロ、イワベンケイなど多くの花が見られる。急斜面のお花畑の中を登り、さらに岩礫を進むと縦走路に出る(7:30)。ここにザックを置いて赤石岳をピストンする。山頂からは塩見・間ノ岳・農鳥岳や遠く中央アルプスが望めた。富士の大きさに改めて感動する。そして、小赤石岳の山頂から大斜面を一気に下り(もったいない)、大聖寺平に着く(9:50)。しばらく行くと荒川小屋だ。昼食・休憩を40分もとってしまった。砂礫の急斜面を登ると南ア最大規模のお花畑に着く。今度来る時は荒川小屋に泊まって、ゆっくり花を観察したいものである。さらに砂礫の斜面を登って中岳のコルに着く。ザックを置いて前岳へ、戻って中岳へ、そして中岳避難小屋(有人)で小休憩。少し下って、また、岩稜の急斜面を登り、岩石の道を上がれば今回の最高峰悪沢岳に着く。ガスって何も見えない。そう思えば荒川小屋を出たあたりから雲が少し出てきていた。丸山を過ぎた辺りから遠く雷のゴロゴロが聞える。雲行きが怪しい。
 ついに千枚岳手前の岩場で雹と雷雨に遭遇。丁度斜面になった所に木の茂みがあったので、雨宿りをする。30分程すると、雨も小降りになり雷も遠くへ行ったので歩き始める。既に時計は午後4時であった。小雨降りしきる中を千枚小屋に着いたのは午後4時45分。なんと朝出発してから13時間(35,758歩リーダーの万歩計)である。
 あいにく小屋はツアーの団体客もあり混んでいて、少し離れた別館「百枚小屋」になった。夕食6時半、それまでビールで無事を感謝して乾杯。疲れの為かみんなぐっすり寝られた。

28日 千枚(百枚)小屋発(4:25)→駒鳥池(4:55)→朝食(6:40〜6:55)→椹島着(9:35)→バス発(10:30)→畑薙第二ダム駐車場(11:30)→白樺荘(13:00)
本日は曇り。前日の長かった赤石、荒川三山縦走の疲れも見せることなく、皆さん元気で朝早く起きました。一人私支度がおくれ皆様にご迷惑をおかけしました。すみません。
駒鳥池は小さな池で大変分かりにくい。見晴台も清水平も気づかなかった。「木馬道」跡は分かりました。最後に滝のところで吊り橋を渡ると椹島のロッジが近い。
 椹島で約1時間バスを待つ。アイスクリームが本当に美味しかった。
 白樺荘で温泉に浸かり4日間の汗を流し、昼食をいただく。後は無事に帰宅するまでだ。途中東名高速の浜松SAで夕食をとり、岡崎辺りで渋滞にあったが無事滋賀に帰って来ました。運転していただいたKFさん、TNさん本当にありがとうございました。リーダーのKAさん初め参加された方々お疲れ様でした。 (報告 KI) 
一口感想
*雪稜会の皆さんの健脚ぶりを知りました。雷様とにらめっこで停滞した時間があったけれど、それでも13時間行動できたのです。自信になりました。(K・A)

*かなり歩行時間面でハードなコースなのでトラブルが心配されたけれど、途中雷に遭うも何とか歩き通せたのでホットしています。南アルプスの奥深さと偉大さを知りました。(K・F)

*赤石岳から荒川三山への難行苦行の荒行山行。足首は腫れ、累積高度3300mアップダウン、止めは、2800mの岩稜での雹と雷のテロ攻撃と色々ありました。山行後、内出血で赤瓢箪のようになった私の足をみて、家内はこれでしばらく山は中断かと思ったそうですが・・・そうはどっこい1週間も経たないうちに甲斐駒・仙丈の計画をしている私に、怒りを越えて、改めて山中毒の重症度を思い知らされたとのことでした。(T・N)

*いつ崩れてもおかしくない山道の走行、体力勝負の登攀の連続、寝付かれない小屋泊、そんなこんなでやっと手中にした別天地、何もかもが感動でした。赤石岳、荒川三山に乾杯そして感謝(S・H)
 こちらの会員になるまでは赤石岳、荒川三山という1級コースに行けるとは夢にも思っていませんでした。初日の登りでクタビレ不安となりましたが、何とか最後までついて行くことができました。3000m級の山の厳しさと楽しさを十分味わうことができました。(K・Y)

*南アルプスありがとうございました。そして、お疲れ様でした。急登の連続、いつも眺める甘食パンのような富士山、ながーい下山路が印象的でした。(Y・S)
 とにかく大きな山だと感じました。雄大な景色とカール一面のお花畑、風に揺れる小さな色とりどりの花は印象的でした。アップダウンの長距離コースを感動のうち無事に歩き通せた充実感、貴重な経験でした。同行くださった皆様ありがとうございました。(S・M)

*皆様のお陰でまた、3000mの高山を体験できました。途中ご心配をおかけして申し訳ございませんでした。リーダー、参加メンバーの方々ありがとうございました。(M・S)
 
*南アルプスは大きい。13時間歩行は初めてです。雷雨に遭って遅くなったが、もう少し休憩時間を短くしても良かったのでは。お花畑の規模が大きく感動的でした。富士山があんなに大きく見えるとはビックリです。(K・I)