<例会山行報告>
−−2008年04月−− ・奥美濃・舟伏山 
・野点下見:赤坂山〜黒河越 
・野点山行:赤坂山〜黒河越
<例会山行報告>
奥美濃・舟伏山
 2008年4月19〜20日
参加者   計 10名
<時間記録>
 4月19日:事務所(11:00)〜海津大崎(12:15)〜谷汲山・華厳寺(14:25)〜根尾薄墨桜〜白岩私設山荘(16:30)
 4月20日:山荘(6:40)〜あいの森P(7:20)〜分岐(7:50)〜桜峠(8:07)〜みのわ平(8:45)〜舟伏山頂上(10:03〜10:45)〜小舟伏山(11:05)〜石仏(11:57)〜あいの森(12:48)
 舟伏山は、此の地志賀からは遠く、日帰りでは時間的に余裕がなく、しかしながら一泊二日のフルタイムでは余裕が有りすぎるので、此の季節での見所を予想したリーダーの計らいで海津の桜や谷汲山華厳寺、根尾の薄墨桜見学を織り込みながらの道中となりまた、山行前夜はリーダー所有の山荘での快適な一夜を過ごすことが出来ました。
 19日、西尾車、武藤車2台に分乗、国道161号線を北上しマキノ海津大崎到着。期待の残り桜はほとんどなく人影もまばら。すばらしい青空と白い雲、湖面のさざなみ、遠くに見える菜の花の黄色、みどりの山々を背景に各自持参の昼食を頂く。水辺に横たわる倒木に甲羅干しの亀の群れに春満開をみました。
 マキノから木之本、金居原、坂内を経て谷汲山華厳寺へと向かう。華厳寺は西国三十三番札所、最後の札所とあって境内の広さ、建物の尊厳に驚きましたが、何よりも参道両脇の桜の木と、もみじ並木の美しさに感動をおぼえました。桜は、やはりちらほら残りであったが桜より、もみじの新芽も美しく秋の紅葉時には、明日登る舟伏山と同時に秋のリバイバルが期待できそう。
 華厳寺を後に、根尾の薄墨桜へと向かう。桜満開の季節にはさぞかし大勢の観光客でにぎわったであろう広い駐車場にも観光バスの姿はなく、自家用車が数台。それでも土産物屋や茶店は数軒店を出していた。薄墨桜の老木もこの日までの大役を終え、ほっとしているかに見えた。満開もさぞ見事であったろうが、葉桜もまた美しい。西村会長はこの葉桜に感動してか、記念撮影をご所望。満開時でなかったからこそ立ち寄れたかと思えた。
 根尾をあとに向かうは今夜の宿となる白岩私設山荘。かつて、林業一色の廃村かと・・・?それにしても3軒に1軒は廃屋の中を通り抜け清流沿いの崖道を小一時間。
杉林を切り取った広い空間を流れる川を前にして、先ほどの廃村に見られないまだ新しい山荘とバーベキュー広場が見えた。今夜の宿場である。
 檜造りの二間続き座敷に各自持参の寝袋とは云え、悠々と泊まれることが出来た。勿論その前に途中で調達したお酒、おつまみで明日の山を楽しみにした夕食のつどい。その後は、ぐっすりおやすみ。
 翌、20日は快晴。6時過ぎには出発の用意も整い、すがすがしい気分で今日の山行に思いを馳せながら車に乗り込む。朝の森林は車中でも気持ちが良い。登山口にはすでに3台の先客があり、6〜7本並んでほぼ満開の桜が出発を見てくれていた。
 急坂とはいえジグザグ道がゆるやかで踏み跡しっかりの歩きやすい道を時間の余裕もあり、ゆっくりペース。思わず、“空よし、道よし、みどりよし”とつぶやいていたが、やがて満開の一本桜と石仏が迎えてくれた桜峠をすぎた頃から陽の当たる斜面にカタクリの花がちらほら。その内にニリンソウ、イカリソウ、ルリソウ、ヒトリシズカ、ミヤマカタバミ、キクザキイチゲ。次々に花の名を上げる声、声、声。花の名前にうとい記録係受難の日かと思ったが・・・。やがて登山道のすぐ傍らの岩に他のパーティーも含めて人だかり。イワザクラがあちこちに。ひときわ声のはずみも大きく、その他エイザンスミレに葉桜など。まるで花の散策極楽登山。気がつけば頂上。ひときわ広い平地に到着。
 舟伏山頂からは、雄大でどっしりした能郷白山が青と白のたてじま模様で眼の前に。更に遠く純白の白山や加越の山までが見渡せ、展望すばらしく写真を撮る人、スケッチする人3〜40名程が憩っていたか。関西100選の山。さすがの人気。また来たくなる山である。
 下山はぐるっと一週西コースへ。西コースは距離が短いのか多少東コースより傾斜があるようだが、穏やかな歩き道である。いくらか数は少なめでしたがイワザクラもカタクリも出会えました。
帰路、藤橋の湯(温泉)でさっぱりと余裕時間で帰って参りました。CLはじめ皆様ありがとうございました。先ほどの記録係受難の日?自宅を目の前にして車中で極度の腹痛。車中の皆様にご迷惑をかけ、また、大変お世話になりました。今は、感謝のみ。後日完治して機会があれば受難詳細報告しますが、今は、ひみつ。 記:S・N

舟伏山山頂にて
<公開野点山行下見山行報告>
4月23日(水) 赤坂山〜三国山〜黒河峠
“早春の花と芽吹きの堪能コース”
天気:快晴     参加者:3名
 コース:事務所(7:00)==黒河林道入口近くに車配置=マキノスキー場(8:40出発)〜武奈ノ木平休憩舎(9:50〜55)〜粟柄越(10:45〜50)〜赤坂山(11:05〜10)〜明王の禿(11:25〜30)〜林の中の休憩適地・昼食(11:50〜12:25)〜三国山分岐(12:30)〜三国山(12:45〜50)〜三国山分岐(13:00)〜黒河峠(13:40〜45)〜黒河林道入口近く(14:30)=マキノスキー場==事務所    
マキノスキー場に着き出発準備をしていると、懐かしい顔(ちょっと昔、県連で共に活動した仲間)が何人か隣りに到着。湖南岳友会のパーティーで花を見に来たとの事。
 トイレを確認する。女性個室は3との事。(帰路ピックランドのトイレを確認したが、3室であった。)出発前にここを利用しよう。
ゆるやかなゲレンデ(今はパターゴルフ場になっている)を進むと、そのはずれの登山口にもトイレあり、女性個室は同じく3。
 階段状の登山路を上る。天気快晴で暑く、半袖で充分。少し広いところで、1回目休憩し衣服調整。道脇のコシアブラが目に飛び込んでくる。
 休憩舎は冬には完全に雪の下に埋まっていたとの事。少し下ってしばらく沢沿いの道となる。カタクリがチラホラ現われ、粟柄越までの道端には、カタクリの他、カタバミ・イカリソウ・イワウチワ・オオバキスミレ・ショウジョバカマ・クロモジの花などが楽しませてくれる。
 赤坂山山頂付近はやはり風強く、帽子に注意が必要。すぐ北に見えるかっこよい山が三国山であろう。しばし眺望を楽しむ。
 明王の禿には多くの登山者が昼食休憩している。平なところが無く、野点には不向き。それと縦走路の中間にあたり、ほとんどが昼食休憩するようで、避けた方がよい。
 禿を過ぎると尾根を外れて林の中の道となる。林の中は一面のイワウチワで途切れる事がなく、踏みつけてしまうので、林の中では休憩出来ない。20分位進むと、小さいながらも深く入り込んだ谷に残雪がある。本番まで持ちそうな感じで、カキ氷が頭に浮かぶ。
 道がその谷の先端を回り込む辺りが疎林で休憩出来そうである。10m程入り込むと、その辺りだけ花もなく、一面落ち葉のじゅうたん。昼食・野点会場に全員一致。枯れ枝など片付け、昼食の下見も実行する。道からは見えないし、最高の秘密会場である。
 三国山頂は狭く、班毎に総入れ替えが必要。
分岐からはタムシバの白が目立つ。しかも蕾も沢山あるので、本番頃が最高かも。それにブナの淡い緑が鮮やかで、ルンルンのなだらかな下りである。1ヶ所だけ、ちょっと注意を要する下りがあるが。イワウチワは沢山ありすぎて、申し訳ないが食傷気味。黒河峠のトイレは女性個室はここも3。最後は50分程の林道歩きであるが、整備された谷沿いの地道で新緑を愛でながらなので苦にならなかった。    報告 西村高
〈公開野点山行報告〉
赤坂山〜三国山〜黒河越
2008年4月29日(火) 天気:快晴
参加者
1班:会員‥N(CL)、A(SL)、Y(写真)、I、K、A、N :  一般‥10名
2班:会員‥S(H)(CL)、M(SL)、I、M、S(Y)、H、H : 一般‥11名
3班:会員‥K(CL)、N(SL)、F、Y(K)、Y(Y)、I、Y(T):一般‥10名
 会員21名 一般31名  合計52名
コースタイム
 和邇駅(7:15)=マキノスキー場(8:45)〜(9:55)武奈ノ木平〜(11:18)赤坂山〜(11:45)明王の禿〜(12:15)昼食、野点(13:25) 〜(13:35)三国山分岐〜(13:50)三国山〜(14:05)三国山分岐〜(14:55)黒河越(15:10) 〜(16:00)黒河越林道入り口=マキノスキー場

 週間予報では安定した天気が続くとのことでしたが予報通り、絶好のコンディションに恵まれました。マキノスキー場までのバスの中では会長の挨拶から始まり、出欠の確認、班分けの発表、本日のルートの紹介を行いました。出欠確認では一般参加者で1名欠席でしたが、1名は赤坂山頂上で追いつき合流されました。
 マキノスキー場で受付、(ここで一般参加者1名体調不良で登山断念し、帰宅される)、トイレを済ませ1班から順に出発。出発直後「元気なうちに記念写真を」とのことで、まず班別に記念写真をとる。
しばらくゲレンデを歩いた後に登山道に入る。道は良く整備されているが、最初はかなりの急登である。ゆっくり目のペースで進み、特に遅れる人もいない。
 途中の武奈ノ木平で休憩。ここの休憩舎は3月の例会で来た時にはかなりの部分が雪に埋もれていた。あれだけ沢山あった雪が解けて琵琶湖に流れ込んだのである。それも滋賀県全体の山から流れ込むことを考えると、正に雪山は超巨大な貯水用のダムである。
 休憩舎を過ぎるあたりから少し登山道らしくなり、道端には、イカリソウ、オオバキスミレ、カタクリ、イワウチワなどの花が咲いている。各々自由に写真を撮っていましたが、そのために特に大きく遅れる人はなく、各々団体行動を考え、節度を持った行動ができていたと思います。
 右手に鉄塔を過ぎると粟柄越である。水上勉の小説に、若狭から余呉に働きに出ている女性が山を越える話があったが、もしかしてこの峠ではと思いながら、広い尾根を赤坂山へ向かう。
 頂上でしばらくの間、心地良い風を受けながら展望を楽しんだ。空気が澄んでいれば、頂上からは白山連峰や福井県の山々が見渡せるのだが、それは残念ながらダメでした。次の明王の禿の荒々しさは見ごたえ十分で、のんびり花を楽しめる本日のコースでアクセントを与え全体的に引き締まったものになっている。他の団体や家族連れ、とにかく多くの人でしたが、人気あるのが納得できます。

 昼食と野点は、明王の禿と三国山の中間あたりの林の中で。食事の後、女性の会員がお茶を立てる役、男性会員がお菓子とお茶を配る役になり、スムーズに進みました。
 一般参加者の皆さんにも満足していただけたようで大成功で野点を終了できました。私はおいしくお茶を4杯も頂いてしまいました。
 野点の後、三国山へ。頂上は狭く班毎に記念写真を取ったら即下山。この三国山が本日の最高地点です。途中で別のグループの人が「三国はどの国のことだろう?福井と滋賀ともう一つは?」との会話が聞こえてきました。自信がなかったので聞こえぬふりをしていたが、多分、間違いなく越前、若狭、近江でしょう。
 黒河越へ向かう途中で一ヶ所だけ危険箇所がありました。リーダーの「間隔を開けて慎重に」との言葉に従って一般参加者もロープを頼りに慎重に進み、全員が無事通過する。後は間もなく黒河越に到着。 


ここで長めの休憩をとり、会話を楽しんだり、峠の探検に向かったり、各々ゆったりと時間を過ごしました。その後、林道を歩き約50分で林道口のバスが待っているところに到着しました。登山する人で林道歩きが好きな人は少ないと思いますが、会員間や一般参加の人との会話の時間を持つためには良かったと思います。
 今回の閉会式をマキノスキー場で行うため、全員がバスに乗り出発しました。しばらくして、誰か(筆者)が急に「ストックを忘れた」と叫び、引き返してもらいました。林道沿いに出ている蕨を取るのに一生懸命でストックの事を忘れていました。
 全員の方、申し訳ありませんでした。少しでしたが、家では高校2年になる娘も喜んで蕨を食べてくれました。やっぱり山も山菜もいいものですね。

カタクリ

 閉会式ではY副会長が、「今日くらい歩ければ比良雪稜会の入会基準に全員が合格していること」「良ければ比良雪稜会へ」「清掃登山にもどうぞ」との力強い言葉で締めくくった後、帰路につきました。
 今日は天候に恵まれ全員が無事に下山することができ大成功だと思います。コースも無理がなく途中にアクセントのある素晴らしいものでした。それぞれ十分に満足できたのではないでしょうか。また会員が各々できることを分担し合いながらスムーズに公開野点山行を完了できたことは素晴らしいことと感じました。
      以上 報告:I 写真:Y