<例会山行報告> | |
−−2007年11月−− | ・北山:佐々里峠〜小野村割岳 ・ぶらり比良探訪P |
<例会山行> 北山・佐々里峠〜小野村割岳 11月3日(土) 参加者 計12名 |
|
(コースタイム) 事務所7:00=佐々里峠8:30〜赤崎中尾根(0:50)〜小野村割岳12:05(昼食・0:50)〜P951・13:45〜ワサ谷林道14:15〜下之町15:30 解散 集合時間には全員揃う、メンバー紹介と軽く打ち合わせを済ませ、藤野車、伊東車、小島車に分乗して出発。梅ノ木橋、河合、久多峠、能見橋を通過して広河原の下之町(早稲谷入り口)に立ち寄り車デポ地を確認して佐々里峠へ向かう。石室のある趣のある峠だ。何十年も前まだ道路が無かったころ、一昼夜かけて日本海へと、その時この峠を夜中に越えた思い出話などをしている間に、藤野さん、伊東さんの両名が車デポ地から帰ってくる。早速、小野村割岳に向かい山口SLを先頭に出発。 いきなり主稜線まで短いが急登である。すぐに稜線に出てのんびり歩きが始まる。二つ目の分岐で灰野の方へのコースへ(こちらの方が元々の道ではっきりしている)。しばらくして、小島氏(今日のゲスト。この辺りに詳しい人で、臨時講師?)から声がかかる。山口SL以前歩いているが分岐を見逃したらしい。この辺はほとんど道標はなく、テープ等の印もマニアには邪魔で撤去する話も聞く。(地図から分岐までの距離を推測して充分観察が必要とのアドバイス、ウンいつも言っている記憶で登るなかな)天気は上々、稜線漫歩つい緊張が緩んでしまう。 P840から私がトップを歩かせてもらう。後ろに続く山口SLはこういう稜線が大好きとご機嫌、またこの山域は特に好まれて居られるようだ。P832含めて幾つかの小ピークを越えて大きな杉の古木のある赤崎中尾根につく。この尾根は大杉で有名になってしまい立ち入り禁止の話もある。がしかし、来た以上は見学しないと…と、言い訳して尾根を下る。広い尾根で大杉が適当な間隔で散在していてコースが出来ているようだ。小島氏が案内して下さる。なるほどデカイ、みんなで一本の木に若返った気持ちで両手を広げて囲んでみると6人だった。永年たたずんでいる巨樹達を観ていると、現実社会が遠のいていく感じがする。ゆっくり見学を済ませ再び稜線に戻り、P911近くで現在地確認の学習をして、小野村割岳のピークへ着き昼食にする。岳友会の河野さん、番浦さんのお二人が岳友会の名物・豚汁を、そして小島氏が焼きそばをご馳走して下さる。その手際のよさもたいした物。山の知識、体力からのゆとりか、登ることに精一杯の我々も、こんな楽しみも含めた山行もしたいものだ。 昼食後、例会案内には無かったが、これより少し先のP951周辺にも草川さんの「巨樹の誘惑」にも紹介されている大杉があり、このコースは読図の学習にもなると、数日前小島氏より薦められ検討しており、折角なので時間が有ればと足を伸ばすことにしていた。ここからはもう一つ上のマニアックなコースで、事前に注意を受けていたのに、カズラ谷のコースに踏み込んでしまい、またまた小島氏に呼び止められる。確かに北向きで登りにならなければならないのに、さっきの右への分岐だったかと、あそこで確認を怠ったのと白いテープに頼った自分が恥ずかしくも有り、情けなかった。元へ戻り、また幾本か大杉があらわれ段々その存在が当たり前に思えてくる。P951と天狗岳の分岐から天狗岳よりに少し下がったところに大杉。これは本当に大きい今日の大杉見学のフィナーレにあたいするものだった。分岐に戻りP951に向かう地図にはコースはないが、切り開きと薄い踏み跡があり地図で確認しながら、問題なく尾根を下り、小さな滝のあるワサ谷林道に出られた。後はドライバー役の三人と力をもてあまし気味の番浦さんが先行して、後の者は長い林道をテクテク大きな堰堤を過ぎると間もなく終点下之町へゴール。車を回収に行ってくれた四名も到着。一応ここで解散してそれぞれの車に分乗して往路の帰路に着く。のんびりの中にも大自然の歴史とその存在を改めて認識できた、そして他の山岳会の人とも交流が出来て勉強にもなり、有意義な一日であった。 岳友会のお三方には、例会を盛り上げて下さり本当に有難う御座いました。そしてドライバーのお三方(藤野さん、伊東さん、小島さん)危険なコースを運転有難う御座いました。 記録文としては、入力しているうちに感想が各所に入り、長文になってしまったことをお許し下さい。 (記録 菅宏) |
|
<臨時例会山行報告> ぶらり比良探訪P 11/4(日) サンマイ谷〜ワサビ峠〜武奈ヶ岳〜細川尾根 天候:晴 参加者 計6名 |
|
コース&タイム 事務所(7:30)=細川(配車)=葛川梅ノ木(8:40)〜(サンマイ谷沿ルート)〜二俣(9:35-40) 〜ワサビ峠(11:55-12:00)〜展望小ピーク(12:15-50)〜武奈ヶ岳(13:00-20)〜細川尾根分岐(13:22)〜706m付近(細川尾根)(14:15-25)〜細川休憩所(15:10)=梅ノ木=事務所 梅ノ木休憩所(トイレ有り)に車を置き、出発。 国道のサンマイ谷橋を渡った所から山に向う道を進むと2〜3分で寺に当る。その寺の横が登山口であるが 道標やはっきりした道はなし。唯一「サンマイ谷登山口」と彫られた小さな手作りの板がひっそりと杉の木にかかっている。これは当比良雪稜会が10周年記念に取り付けたものである。18年間 風雪に耐えて 存在している姿に、いとおしく感激である。 このルートは古い地図には破線(難路)が付いていたが最近の地図には載っていない。このルートを何回か挑戦したA氏が参加出来なくなって、ちゃんとワサビ峠に着けるかどうか、ちょっと不安もあるがワクワク感の方が大きい。 スギ林に突入し 薄い踏み跡を探しながら慎重に進む。誰かが所々目印のテープを付けてくれているので助かる。 けっこう急登で、最初の内、道は予想外に谷からどんどん離れるが、そのうち谷の方に徐々に振り戻る。 ゆるやかに山腹を巻く感じで進むと道は谷に下りる。谷を渡ると、二俣の真ん中に立っていることに気付く。小休止の後、二俣の間を少しづつ右俣に近づくように進む。スギ林は自然林となる。道は所々不明瞭。右俣に一旦近づくが、再び大きく離れる。 道が消えている所は、見当をつけて斜面を登る。再び谷に近づくと道が復活する。谷沿いの部分は崖を縫うようについていたりで少しスリリングである。 2度目の渡渉で左岸へ移る。道が不明瞭な所は、左の谷を意識し、付かず離れずで進む。この辺りになると葉も色づき、美しい。 |
|
谷がほとんど無くなり、たらっとしてくると、峠(稜線)が近い。ほとんど平坦に近くなり、薄い林を突き進むと、ぽんとワサビ峠に出た。ぴったりでほっとする。 写真だけ撮り、武奈ヶ岳方向に展望のよい所まで進むことにする。稜線の木々はかなり葉を落としている。 15分程行った所の展望小ピークで 昼食休憩。西南稜のビューポイント だ。雲が増えてきたが、雲の隙間から日が射すと、コヤマノ岳から口の深谷にかけての斜面は黄葉が映え、見事だ。ブナ林のほこほこした中に所々スギの緑がアクセントを効かせている。堂満岳がコヤマノ岳とシャクシコバノ頭の鞍部から頂上部を覗かせ、格好よい。西南稜と武奈ヶ岳は 正に比良を代表する風景だ。 何度みても感動的で、急いで歩くのは、もったいない。何度も立ち止まり、目に焼き付けたり、シャッターを押したりと忙しい。これぞ稜線漫歩の極み。 武奈ヶ岳山頂はやはり賑わっている。大展望をもう一度楽しむ。釣瓶岳から伸びるナガオ尾根の黄葉に目を奪われる。 北稜を下り始めて1〜2分で細川尾根へ分け入る。この時期、木々は葉を落としていて歩き易い。 蛇谷ヶ峰の「天狗の森」の雰囲気に似た所を通過。登りの場合は最後の休憩適地である。その辺りからブナ林が続く。ブナ黄葉が見頃で堂々とした立ち姿を更に引き立てている。歓声を漏らしながら、どんどん下る。 |
ワサビ峠に到着 (SH氏提供) 武奈ヶ岳西南稜 (SH氏提供) |
細川尾根の秋 西村撮影 |
細川尾根のブナ 西村撮影 |
途中に唯一ほぼ平坦なところ(706m付近)があり、一息いれる。 この細川尾根ルートは最近の地図には登山道は載っていないが、近年歩く人が増えているようで、しっかり道になっている。 登りのサンマイ谷コースと下りの細川尾根コースでは誰1人出会わず、自然いっぱいの裏比良を独占。どちらも山麓はスギ・ヒノキの林でつまらないが、それ以上に圧倒的に魅力的なコースである。 暗いスギ林をジグザグにどんどん下り、細川に到着。 サンマイ谷ルートは年々踏み跡が消え、歩くのが難しくなっている。しかし無くなるのは、あまりに惜しいコースである。ちょっと厳しいところもあるが、豊かな自然が一杯のとても魅力的なコースである。 後日、Oさんから 「ええとこやった。もういっぺん行きたい。行きませんか?」とお誘いの電話があった。 サンマイ谷ルート・西南稜を武奈ヶ岳・細川尾根とちょっとタフであるが、比良の素晴らしさを凝縮したような絶品のコースと思う。堪能&大満足の一日であった。 報告 西村高 |
|