<例会山行報告>
−−2007年04月−− ・鈴鹿山系:入道ヶ岳
・リーダー研修会に参加して
・春の野点は大御影山へ
<例会山行報告>     4月8日(日)天候 晴れ
鈴鹿山系 入道ケ岳
<参加者>(CL)KO(SL)KM   参加者計6名
<コース>
 事務所(7:00)=(車)=1号線=亀山インター=鈴鹿インター=椿大社駐車場(9:20)〜愛宕社(9:30)〜北尾根〜奥の院(12:00)〜(昼食)〜入道ケ岳(13:15)〜二本松尾根〜二本松避難小屋(13:40)〜堰堤(14:20)〜椿大社駐車場(14:35)

 参加者6人で、車2台に分乗して事務所を出発する。琵琶湖大橋を渡るころからもやが深く立ち込める。

 鈴鹿インターで降り満開の桜並木を眺めているうちに椿大社に到着した。
 椿大社が本日の登山口である。北尾根入り口の標識から、愛宕社の社までの階段に平行して登る登山道に入る。コース上にはいたるところに椿の苗木が植樹されており、椿の山であることを実感する。10分で愛宕社に到着。汗ばむほどの気候であったため早々に衣服調整休憩とした。
急坂を上りしばらく行くと鉄塔に出る。今回の山行では、コンパスの基本的な使い方を繰り返し実地教習する。コンパスと地図で位置確認をしながら入道ケ岳を目指した。
 登山道も椿の木が終わり、アセビの木が多くなる。
アセビの木が満開であり、コース道に花のトンネルを作っている。
 花の下を気持ちよく歩く。北の頭に到着。360度のパノラマを望む。御在所岳・鎌ガ岳・入道が岳の展望がすばらしい。


 奥宮から入道ケ岳山頂へ続くコースをとる。背丈の短い笹が一面に生えている。
 笹原のなかの陽だまりで昼食をとる。気持ちのいい気候であるがじっとしていると肌寒い。昼食休憩の時間をたっぷりととり目標である入道ガ岳山頂を目指す。  大きな鳥居が望める。
 見渡すかぎりさえぎるもののない山頂は鈴鹿山系の中でも眺望は抜群である。鎌が岳をはじめ鈴鹿の山々の絶好の展望台である。
 頂上から西に延びる二本松尾根の道に進む。ササの中の道から急坂を下る。固定ロープを?まりながら慎重に進む。雑木林の道からスギの植林とかわりやがて堰堤のところに出る。広い河原を渡り井戸谷からの合流点となる。
すぐに本日の登山口である北尾根登山口に到着した。
咲き誇るアセビの木と、鈴鹿の遠望、広々とした笹原に恵まれた気持ちの良いコースであった。

S H

リーダー研修会ロープワークに参加して・・・
 研修場所は金比羅山、以前からクライミングの練習場所として聞いて居りましたが訪れたのは初めてでした。
367号線より鞍馬に行く江文峠手前の林道に車を停める、リーダーより準備体操の指示が、全員準備体操、私は足首、膝周りを入念にと始める。
 リーダーからハーネスとヘルメット、安全環付カラビナ1個、カラビナ2個、ロープスリング、テープスリング、等を受け取った?初めて手にする?


ハーネスなるものを身に装着するように指示されて!?エーッこんな人や車の往来の有る所で??と内心ビックリした、周りを観ると講師陣は全員装着済み皆さん当然の様子で腰周りにはカラナビが幾つもぶら下がっている。
「少し早いのでは!」と思いながらも見よう見まねで装着、「恥ずかしい気持ちと一人前のスタイルの」自分に照れて居ました。
 江文神社より少し北に行くと右側(東)に堰堤が有って(西)に登山道がある・・
岩場に到着、リーダーよりロープスリングでプルージックの結び方を習う、一方のスタッフは補助ロープを持って岩を登り始める、二度目の「えーっ!!こんな岩を登るの!!」10mは有りそう・・・頭の中で「えらいことに?なったな〜登れるかな〜??」
 今までに色々な山を歩いた中でも岩場あり、川あり、丸木橋あり絶壁ありで怖いと感じたのは戸隠の蟻の戸渡り(両サイド絶壁を馬乗りで移動して登山道に降りる時に足が登山道に着くまでの時間が一番怖かった)だけでした。
初体験の私とKさんロープの結び方から勉強、机上の勉強は会長の講習会と雪稜会の集いで教えて頂いたが実施は初めてです。
 自分の命が掛かって居るプルージックを施したロープスリング・・・いよいよ本番「やるしかない、前進あるのみ」岩に取り付く三点確保、一歩前進、ロープスリングを移動させる、右手の位置、左足の置き場、又プルージックを移動させる等こんなに緊張して岩を登ったのは初めてです。
上りきってホットする間も無く傍の松の木にテープスリングを巻きつけてカラビナに付け身体の安全を確保、次にプルージックを外して後方の仲間にOKの合図を送る。
 第一段階は突破ヤレヤレ、
 第二段階 岩の割れ目(溝)足の置き場が少ない所を上部よりテープスリングを片手で持ち、引き上げて貰いよじ登る、(お助け紐の使い方の学習、引き上げる方の自己確保も必ず施す事等の指示有)
 第三段階 又岩に取り付いて  プルージックを施しながら登る、三度目の「えーっ!

 第四段階 登った岩を下降する」「ドキドキ、ハラハラ、の研修会を終えて・・・」落ち着いて考えてみますと今迄に補助ロープを使う事は無かった、けれど鎖場、短時間の岩登りを経験しています、私だけでなく会員の皆さん多分に経験されていると思います、今日まで事故が無くて幸いでした。
 此れからも安全登山を目指して机上の理論も大切ですが体験は何にも勝ると実感をしました。
 研修会のリーダーをはじめスタッフの皆さん有難う御座いました、私もKさんも継続を楽しみにしております。                                   K・O

   2007年春の野点は 大御影山へ   4月29日(日)
<参加者>
参加者数 会員(家族含む))21名、一般38名 特別参加2名 合計61名
<時間記録>
ビラデスト今津8:30〜50−川上平9:05−バイパスとの出合9:45−滝谷山への分岐10:35〜45−河内谷林道出合11:25〜30−大御影山山頂手前のブナ林12:10〜13:30−大御影山山頂13:45〜14:00−大谷山分岐14:30−滝谷山分岐15:10〜20−バイパス分岐15:50〜16:00−川上平16:30−ビラデスト今津16:40

 素晴らしい晴天となった恒例の比良雪稜会野点山行。数ヶ月間山歩きから離れていた身では最後まで歩けるか不安がよぎるが、まあ、何とかなるさとバスに乗り込む。予定通り出発したバスは、キラキラと朝日に輝くびわ湖を右手に眺めながら、湖西路を順調に走り、8時30分にはビラデスト今津到着。バスの中で班別の告知やリーダー紹介、コース説明などを済ませていたこともあり、20分後には、ビラデスト今津を出発することが出来た。
 舗装された路を歩くこと15分。川上平到着。ここからはゆるやかな古道が続く。とにかく天気は最高。気分も最高。きっと素晴らしい山行になるだろうと胸が躍る。
 平を南西から北東に横切ってスガ谷を対岸に渡ると見覚えのある古道があらわれる。足元には、期待通り、イワカガミやイカリソウなど定番の花々が癒してくれる。
 この道は、川上平から大御影を経て若狭能登野に越す長い長い峠道で、雪でたわみ、曲がりくねった木々や地を這う木々があるかと思えば、ブナの大樹が空を覆い、その樹間からびわ湖や若狭の海が見られるさわやかな尾根道である。まさに森本次男「樹林の山旅」の世界そのものである。大御影を越えて更に近江坂はつづき、天増川源頭の昭和初期まで人の営みがあった能登郷から能登越を経て若狭三方へと続く。
 この近江坂は、寺と寺を結んだお坊さんが馬に乗って行き来した道でもある。近江の拠点は、今津の酒波寺。若狭側は十村の成願寺。
 さて、そんなことを思いながら歩いているとやがてバイパスとの合流地点に着いた。ここから見えるびわ湖と竹生島が美しい。酒波を出た旅人は、ここでこれから先の事を思い近江にしばしの別れを告げたであろうし、若狭で仕事を終えた人々は、家族の待つ我が家まで「あと一歩」と安堵の念を抱いたであろう。そんな山旅の旅情を誘う峠道が私は好きだ。
 北向きに方向が変わるあたりから期待のシャクナゲが現れる。今年は裏作で花付きはもうひとつ。とはいえ、やはりその姿はいつ見ても見事である。写真撮影にしばし道は渋滞する。いつしか滝谷山との分岐に着いた。滝谷山へは最近、道が整備され、歩き易くなっていると聞き及ぶ。確かに分岐周辺は、刈り込みされ、わかりやすくなっている。以前は、よほど注意していないと過ぎてしまい、あわてて引き返したものだ。また、南からの道も整備され、ビラデスト今津で一緒になった京都の山岳会の方々は、南から滝谷山へ向かい、この分岐から同じように大御影に向かわれた。
 雪稜会の一行も順調に歩は進み、河内谷林道との出合到着。例年だと4月末、豪雪地帯の標高800メートルの林道には、たっぷりと残雪があるのが常であるが、
 今年は全く見あたらない。(帰路、マキノ側に回り込んだところにわずかに残雪を見つけられたのでした)この林道は、もうすこし北東に辿れば、粟柄林道と、原山林道に合流する。この合流点もまた、あの暴れ谷の源流かと思うほどの静かな穏やかな桃源郷であり、かつては、マキノの杣人の活躍の場であった。百瀬川右股から原山峠へと続く杣道には、ブナ林と共に炭焼き釜跡が沢山見られ、今も残る石畳は感動的でさえある。林道出合で5分ほど休んで再び歩き出す。直ぐに大谷山への分岐。ここから近江と若狭の国境を歩く。マキノの辻や森西から近江坂に繋ぐには、白石越えで、きっとこのルートが最適であったろうと想像できる。さて、昼食は大御影山手前のブナ林。実に気持ちの良いところだ。
 ここではブナの芽吹きはまだ。翌週あたりが見頃かと思われる。丁度、花の見頃のようで、大木の何本かに花が見られた事は幸運だった。昼食後は恒例となった評判の野点のお茶に舌鼓をうち、記念撮影をすませて、大御影の山頂には午後1時45分到着。
 大御影山頂付近ではイワナシの花が見事。周辺の景色を楽しみ、時間の事を考え早々に下山。往路を辿るのであるが、同じ道であっても日の当たり具合で木々の表情は変わり、行きには気が付かなかった事に気づくなど新たな驚きがあり、楽しいものである。帰路は、少し急ぎ気味。大谷山への分岐もあっさりと通り過ごし、林道出合まで休憩なし。午後4時30分には川上平に降り立った。6月には一面紫色に染まる風景が楽しみというもの。
 こうして素晴らしい天気に恵まれた野点山行が終了した。心地よい疲れが今日の充実した一日を物語っていた。               A・K : 記

ブナの木の下でお茶を楽しむ皆さん