<例会山行報告>
−−2006年5月−− ・赤坂山〜三国山 ・朽木:駒ヶ岳 大御影山
比良南部イン谷縦走
<例会報告>   赤坂山・三国山   
2006年5月14日(日)晴時々曇り
・参加者:岡(CL)、山本(SL)、堀部(救急)、浅場(会計)、中西怜、田中操、藤田、
菅、山口弥、上川、近藤(体験)、金井(記録):計12名
・コースタイム:
 7:30事務所集合=8:30マキノスキー場着・配車〜9:05登山口出発〜9:40マキノ高原遊歩道分岐〜10:13ブナの木平〜11:12粟柄越〜11:24赤坂山頂上〜11:50明王の禿〜12:07三国山への途中で昼食35分間〜12:49三国山への分岐〜13:02三国山頂上〜14:05黒河林道〜峠往復〜14:55林道途中の車に到着=八王子荘入浴16:10解散

八重桜のジュウタンを踏みしめて

赤坂山山頂にて
 前日まで雨予報で諦めかけていた日曜日、参加者の心がけが良く雨もすっかり上がり登山日和になりました。まだ山桜の残るマキノ温泉さらさ横から登り始め、10分もすると汗ばんでくるほどの陽気でした。丸太の階段の登りが続き、弾んでいた会話も静かになる頃、木々の間から霞む琵琶湖が見下ろせました。足元にはイカリソウやスミレ、シランソウなどが咲きそろい、登りの疲れを癒してくれました。時折風が吹いてきましたが思いのほか暑くなり、休憩の度に衣服調整をしました。1時間ほどでブナの木平のあずまやに到着。「スズメバチに注意」の看板が目に飛び込んできました。あずまや前の広場から、鶯の鳴き声を聞きながら眺める赤坂山は、新緑の淡い緑に覆われ初々しい姿でした。右の方に眼を移すと、明王ノ禿の茶色く荒々しい姿がそびえていました。再び登り始めると左手に沢があり、涼しげな水音がしました。華やかな色のイワカガミに目を取られていると、カタクリを一輪発見。まだもっと先に沢山咲いているわよと言う声に送られ、沢を離れるとつづら折れの道になりました。頭上にコシアブラの木を見つけると足も止まりがちになり、一番先っぽは取ってはいけないよの声を聞きながら山の恵みのおすそ分けを頂きました。森林を抜け笹原に出ると、足元にはこうべを垂れて控えめな姿のカタクリが、たくさん並んで咲いていました。白いミヤマカタバミもちらほら。可憐な花に登りの疲れも忘れる頃、粟柄峠に到着。左の尾根には笹原の中に寒風峠への道がずっと続いていました。右へ折れ低木に覆われた斜面を登りきると赤坂山山頂(823.8m)。空は厚い雲に覆われ、少し霞んでいるものの360度の展望は壮観でした。しかし風が強く、記念撮影をして早々に退散。一気に下山し、また花崗岩の斜面を登り返し、明王ノ禿に到着。しばし岩の造形に見とれていましたが、ここでも風が強く、お腹も空いてきたので通過し、三国山へと向かいました。見通しの良い林の中は右も左もイワウチワの群生で素晴らしい光景が広がっていました。 
 途中に倒木が道をふさいでいましたが乗り越えたり迂回したりして通過しました。三国山への分岐の少し手前で12時になり、風の無い林の中で木々をベンチに昼食にしました。お腹も満たされ元気も回復し、再びイワウチワのお花畑の間を行くと、すぐに三国山への分岐になりました。左に折れて木々を掻き分けていくと、ぬかるみの道が続き、その先は急登になり、あえぎながら登りきると三国山頂上(876.3m)に到着。記念撮影をして、しばし展望を楽しんだ後下山開始。黒河峠へ向かう道にもイカリソウやスミレ、キスミレが足元を彩り、頭を上げるとコブシに良く似たタムシバの白い花が目に飛び込んできました。途中展望のよいところで、遠くに広がる乗鞍岳方面を眺めながら一休み。山の上からの風景の見納めをしました。林道への下山途中で、崩れかけた登山道やぬれた岩肌のところがあり、足元を注意しながら、一人ずつ慎重に通過しました。
 ほどなく黒河林道へと下山しトイレ休憩。荷物を置いて、すぐ近くの峠のブナ林を散策。新緑が美しくしばし見とれていました。その後、ところどころ落石や倒木のある黒河林道を下ると、まだ地肌の真新しい崩落現場に差し掛かり、林道を覆いつくしていたので、踏み跡のある中ほどを歩いて乗り越えました。ほどなく回しておいた車に到着。
 靴を履き替え、荷物を載せましたが、林道の状態が悪く、車の底を擦らないように運転手以外は歩いて林道入り口近くまで下山。時間が早かったので白谷温泉八王子荘にて一人500円で入浴し、その後解散した。
 車は山本さん、藤田さん、菅さん、上川さんにお世話になり、ありがとうございまし    

通称、しし岩

黒河林道の土砂崩れの現場

三国山にて
写真提供:山本さん
一口感想
 カタクリ・イワウチワ・イワカガミ・タムシバ・黄色スミレ・・・・
赤坂山には何度となく足を運んでいるが、正直こんなに咲いているとは思いませんでした。見直しました。今年は、綿向山の樹氷に感激したり、いろいろとありますね。これからどんな見直しが待っているのか楽しみです。
山とは関係ないですが先日、中学校の同窓会を50年ぶりで行いました。
案内状を出した約半数の人が集まりました。これも驚きでした。山仲間を四人見つけました。ハハハハ・・・・  
 やまもと でした。
<例会山行報告>  
駒ヶ岳(780.1m) 
2006−5−21(日)快晴
・参加者:菅(CL)・天岡・田中操(会計)・堀部(救急)・秋本・松田祐
・松田昭・岡・菅泰子・山口弥・中西(SL記録):計11名
 天候不順の続く中、久し振りの快晴・休日で参加者も多く新緑のブナ林への期待の大きさがうかがえました。
7:06 3台の車で朽木廻りで朽木の奥深く木地山へと向かった。途中この冬に大きな崖崩れの起きた箇所では未だ迂回路工事が精いっぱいで修復は、ほど遠く崩れた土砂は川の中央部まで埋まり無惨な山肌を見せていた。
8:30 炭焼きを生計の糧としていたであろう木地山集会場に到着、朽木の奥福井県との境までも来て、たっぷり時間をかけての山策を日帰りで可能ならしめている。道路開発、車を中心にした工業発展に改めて感服すると同時にその代償は、失したものは何であったのかと頭を掠めるものがあった。
8:40 猪よけの柵のある畑を通らせて頂いて山へ入った。スタートである。日頃ハイカーで賑わう山でもなく林業関係者が利用する程度のかすかな踏跡のある山中で数日来の大雨の影響か水量豊かな渓流と濃い緑の苔が目にしみる。
9:50 最初の小休止を取ると足元には沢クルミが沢山落ちておりひと時童心にかえって拾い集めるビー玉より少し大きい堅い実でリスの歯は丈夫でいいなあと思った。駒ガ越えに通じる尾根へは踏み跡もない極端な急登であった。落石注意、枯れ枝持つな、つま先キックで、等々CLの声みんなフーフー。
10:35 尾根に出た。ほっとすると同時に左右の大きな谷は新芽の出そろったブナ林の美しいこと目も心も洗い清められるようでした。このすばらしい尾根は11:24駒ガ越え11:36駒ヶ岳頂上へとみんなを喜ばせてロングに続くのでありました。
昼食後12:15再スタート江若尾根ピーク729に12:57踏跡なく急坂の下り木地山方面への道を間違えたのでは?と先頭を行くCLに声を出したのは朝から左手に地図を握りしめ常時方角確認しながら長老天岡さんであった。CLも10数メートルバックして慎重に再確認
14:40 百里ヶ岳・木地山・上根来の各方面への標識のある分岐、木地山峠へ到着。それにしても最近年齢を意識されてか勇退をほのめかされる天岡さん、体力、気力のみならず登山学まで、まだまだ私達の手本。時に老獪な気配りまで呉れる天岡さん、まだまだ、これからでっせ!と心で声をかけながら逆に自分を恥じ入った。
CLから、これからの北谷から木地山へは倒木など道荒れ、渓流渡りなど手袋をしっかりはめて気をつけるよう喚起を受け気を引きしめた。CLは倒木を払い渓流渡りに気を配り「渡る箇所は出来る丈、浅瀬を選ぶ、一か八かは、絶対ダメ」と実地指導されながら見事なリーダーワークでした。
16:20 林道に16:40百里ヶ岳への登山口の南谷へ、朝のスタートから約8時間もの長時間の散策の中には急登、急坂下り、渓流渡り藪こぎまがいの踏跡のないスリリング沢山あじわうことが出来ました。でも一番はキャッチフレーズでもあった尾根からのブナ林の若みどりでした。ありがとうございました。    
<公開野点山行の下見山行報告>   
今津の山 近江坂〜大御影山 
5月 1日(月)天 候:晴れ
      参加者:西村高(CL・記録)・中西・本田・菅:計4名
コース&タイム
         9:17出発                     11:58    12:22〜50(昼食)     13:07  13:22〜27
事務所=ビラデスト今津〜平池口〜(近江坂)〜滝谷山分岐〜ブナのある開けた所〜展望地〜 河内林道
  13:35     13:45      14:04〜10     15:00            15:30            15:50     
〜 展望地〜ブナの木広場〜滝谷山分岐〜バイパス道分岐(上)〜バイパス道分岐(下)〜三差路(平池口)
   16:00
〜ビラデスト今津

 ビラデスト今津は、通常1人300円の環境整備協力金支払が必要だが、下見ということで中西さんがうまく交渉してくれ4人で500円となる。
 出発直前、ハプニング発生。私の登山靴のビムラブ底がぱっくり開いているのを菅さんが発見。経験上、細引きが靴紐が有効で 私がザックの底から取り出す前に中西さんから靴紐の提供あり。菅さんがその靴紐で底を縛って応急処置する。(紐をビムラブ底の溝に食い込ませて通し、1周毎にしっかり縛り殺すと、以後下山まで大丈夫であった。)
 平池口から植林帯に入ったとたん、一面しっかり雪に覆われている。沢を渡り、登りにかかると登山道は雪に埋まって入る所と解けている所と交互に現れる。解けかけてぬかるんでいる所も何ヶ所かあり。イワカガミが花芽を持ち上げている。珍しい白(淡い緑に近い)のイワカガミも発見。高度が上がると、自然の妙でイワウチワに切り変わる。1面のイワウチワは見事だ。花は咲きかけで、5/7の本番は最高に見頃と思われる。ブナの芽吹きもうつくしい。シャクナゲはいくつか咲きかけている。
 日陰の斜面などは 登山道は深い雪でべったり覆われている。細い木や枝は軒並み深く重い雪に道へ押さえつけられている。これが最も厄介だ。バシ・・・と言う音と共に突然跳ね上がるのだ。非常に危険で細心の注意が必要。
 展望地の少し手前あたりからカタクリの花もたくさん見られる。展望地は笹が刈られ、円形でちょうど野点の人数にピッタリである。野点会場に決める。但し、足元にはカタクリが散見、踏まないようにしなければ。
 更に15分程進んで、少し下ったところが河内林道である。まだ雪に埋まっており林道とは判別出来ない状況。深い残雪と木や枝の跳ね上げ対策で、予想外に時間を要したため、林道で引き返す。
 本番も、もう少し雪解けは進むと思うが、大御影山までは無理で、林道折り返しが妥当と想定する。木や枝の跳ね上げには注意が必要だが、花は最高の状態と予想。楽しみである。                  
                                                    報告 西村高
(尚、5月7日の本番はその日に限って雨天となり、残念ながら中止となった)
<例会山行報告>    比良南部〜イン谷縦走  
5月27日(土) 曇り
参加者: 槇(CL)、菅(SL)、松田昭(救急)、金井(記録):計4名
コースタイム
 7:35事務所集合(事前にイン谷に配車)=8:10権現山登山口〜8:45霊仙山分岐〜9:30権現山頂上(996m)〜9:52ホッケ山〜10:15小女郎峠〜10:42蓬莱山(1174.3m)〜10:52スキー場トイレ〜11:10天心苑〜11:30クロトノハゲ〜11:50木戸峠〜12:08昼食12:40〜12:45比良岳〜12:55葛川越〜13:15烏谷山〜13:40荒川峠〜13:57南比良峠〜14:35金糞峠〜13:33大山口〜15:45園地の車に到着=喫茶店にて
反省会=権現山登山口にて解散
 比良縦走テント泊体験の予定だったが、土曜日の夜に雨予報のためテント泊は中止し、40%の降雨確率の中、トレーニング登山をた。
 朝、集合する頃にはすでにパラパラと降り始めていたが、雨具に身を固め軽く体操をした後、雲に覆われた山頂目指して出発した。30分ほど少し急な斜面を登りきると開けた笹原に出て、心地よい風を受けながら見回すと霊仙山との分岐だった。林を抜けて笹原の急坂を登りきると権現山の頂上に出る。霧で下界はまったく見えず、記念撮影をして出発。眼下に霧を眺めながら尾根歩きをしてホッケ山に到着。東からの突風に帽子を飛ばされそうになったが、さほど寒さは感じなかった。少し下ると小女郎峠。風が強く体が冷やされるので衣服調整をした後、池には寄らずに出発。風雨に削られた登山道を登りきると、霧に包まれた蓬莱山に到着。濃霧に霞むリフト横の草原を、鹿の糞に注意しながら下る。




 どこまで下るのかまったく見えなかったが、まもなくスキー場のトイレに到着。登山中に暖房便座を使えたことに感激した。小休止をした後、打見山を迂回し、天心苑から滑りやすい急坂を下って、平らな道を行くとクロトノハゲに出た。足下にはイワカガミがちらほら。こんな日に登っている人はいないだろうと話していたら、4名の男子学生とすれ違った。ぬれた梯子状の橋の下は深い谷になっていて、荒川ルンゼ。下を見ると足がすくんだが、小鳥のさえずりに我に返る。平らな歩きやすい道を行くと、初めて石楠花を発見、淡いピンクの花がひときわ美しかった。すべる足元を注意していると、白いチゴユリが頭をたれて咲いていた。
 次に出会ったのは何か研究をしているらしい先生と男子学生数名の一団だった。若者が登山をしているのは嬉しい限り。木戸峠の分岐を右に折れ、比良岳へと向かい、途中で12時を過ぎたので、お地蔵さんが並んでいた広場で昼食を取った。頭上高く葉を広げた木々は、風に大きく揺れてうなりをあげていたが、地上近くは静かで、落ちついたランチタイムを過ごした。昼食場所からすぐのところが比良岳で、左に折れると大岩があちらこちらにあった。マムシグサを横目に眺めながら、しばらく行くと葛川越に出る。これから急登になるとのアドバイスに気を引き締めて登りきると、烏谷山(カラトヤマ)の傾いた標識があり、耳には風と木々の協奏曲が聞こえていた。しばらく行くと見晴台のような空間があったが、下界は霧でまったく見えず、付近にはゴミが散乱していた。なだらかな尾根歩きで荒川峠を過ぎると、新緑の木々の間にシロヤシオ(五葉ツツジ)が咲いていた。ミツバツツジの赤い姿もちらほらと綺麗。
 南比良峠を通過し、二人仲良く並んでいるお地蔵さんを眺めながら進むと、古い木の根元が苔むして、見事な風情の老木があちらこちらにある。少々のアップダウンを繰り返し、金糞峠に到着。予定より25分ほど早く到着することが出来、ほっとして、後は下るだけだと思うとゆっくりと休めた。急斜面の正面谷を下ると木々の間から琵琶湖が一望でき、今日初めての遠望に感激。下るにつれて緑の下草の中にマムシグサがたくさん咲いていた。大山口の分岐を過ぎ、もくもくと下っていると甘い匂いがして、見回すと薄紫の桐の花がたくさん咲いていた。歩き疲れた足元がふらつき始めた頃、朝回しておいた車に到着。美味しいコーヒーをいただきながら反省会をした後、登山口の車を取りに行き、解散した。
 交通費はコーヒー一杯分だった。
                     By kanai