2005年10月  ・戸隠山・高妻山 ・リーダーからの一言
 ・蟻の戸渡り、ナイフリッジ
 ・高妻山 ・天増川東尾
 ・雲取山 ・ぶらり比良 
 ・登山祭典 ・八淵〜八雲ヶ原
《例会報告》
戸隠山・高妻山山行
2005・10・8〜10 天気・ガス日
   (参加者)山本(CL)岡(SL)今在家・浅場・小島(鈴鹿山歩会):計5名
(コースタイム)
 /8 和邇9:30→ORCA11:15→名神・中央・長野・上信越自動車道→信濃町IC→ペンション「風」17:00泊

 /9 ペンション6:45→牧場入り口7:30→滑り滝8:50→帯岩8:57→水場9:13→不動避難小屋9:50→三文珠10:07→九勢至12:43高妻山(昼食)13:40〜14:25→不動避難小屋16:20→牧場入り口18:45→ペンション19:22着 泊 

/10 ペンション6:50→奥社駐車場7:36→登山口8:15→五十間長屋9:15→百間長屋9:20→天狗の路地9:40→蟻の戸渡り10:05→八方睨10:48→戸隠山11:07→九頭龍山12:35→不動避難小屋13:24→牧場入り口14:40→温泉15:40→彦根ORCA23:10→和邇23:55 

 ヘッドランプ歩行の体験

 今年三回目の雪稜会同行山行です。ORCAで拾ってもらって一路、黒姫高原に向かいます途中で運転を交代して高速を飛ばします。5人乗っているのでハンドルが重い。ペンション「風」には連泊しますので、焼酎が一本サービスです。殆ど自分が飲みました。
 雨のため予定が変更になりました。8日雨で休養日9日高妻山ピストン10日戸隠山に

 /9 5時起床、7時前に出発です。戸隠オートキャンプ場は賑わっています。牧場前に駐車して、牧場を横切ります。ヤギ、七面鳥、乳牛が居ます。登山道に入ると木々が紅葉して綺麗です。登山道は谷沿いに付いていて、何回も渡渉を繰り返します。所々に登山道と書かれた標識があります。下山してきた二人の女性に尋ねたら、鎖場が帰りが心配だから引き返してきたとの事でした。間もなく滝が現れ20Mほどあります。そこには左岸に鎖が取り付けられ、右岸には立ち木の間に踏み跡があります。我々は左岸の鎖に取り付きます。
 最初は、鎖を持たないで上がったが高度が上がったので途中から鎖を持ちます。
暫く行くとトラバースの鎖場が現れます。 帯岩です。ここの鎖は短いのが何本もぶら下がっています。鎖を持ち替えながらトラバースしていきます。不動滝の上に出ます。今日の難所はここで終わりです。すぐに氷清水がありますが水量は少なく最後の水場になります。
 不動避難小屋で一息入れて高妻山に向け出発です。今在家さんが先行します。続いて小島・岡ペアーが遅れて山本・浅場ペアーが続きます。
 今在家さんに遅れること一時間高妻山に到着です。狭い頂上にはツアー客が一杯でしたが入れ替わりでいい場所が確保できて、コンロの準備が出来てラーメンや紅茶が出来たところに岡さんや最後の二人が到着。少しずつお裾分けします。
 下りは、13:40発です。今在家さんが最後尾に下がり岡さんが先頭になりましたが、すぐに二人と三人にばらけます。一不動避難小屋に16:20に到着です。ここでヘッドランプ・ザイル・シュリンゲ・カラビナを準備します。
 滑滝で確保するためです。何とか明るいうちに鎖場を通過したいものです。遅れていた三人が到着です。ヘッドランプの準備を全員がして(Tさんが用意がありません)ので一人先行して明るいうちに降りることに・・・
 岡さんが続きますが今在家さんには追いつけず一人歩きに、浅場さんが疲れてきているので山本さんとサポートしながら降ります。
 浅場さんは息つき休憩が必要です。帯岩で一瞬バランスを崩しながらも無事通過です。20Mの滑滝です。ザイルで確保して無事クリア。小休止の後、自分が先頭に浅場さん・山本さんと続いて下ります。秋の日暮れはあっという間です、ヘッドランプの明かりを頼りに足場の悪い沢沿いの道を歩きます。歩き易くなった所で山本さんが携帯で岡さんとペンションに連絡を取ります。18:45駐車場に到着です。
 ここには遭難対策協議会の職員らしき人が待っていました。先に降りた人にあと5人残っていると聞いたのでしょう。無事を確認したらすぐに帰られました。もっと遅かったら警察に通報され、捜索隊が出たでしょう。
 ペンションには19:22到着。今在家さんが風呂は女性に先に入るよう勧めます。夕食は、遅くなりましたがご馳走です。浅場さんは疲れていて食欲が無く、ステーキをちゃっかり頂戴しました。 焼酎も残りの半分を一人で空けてしまいました。酔った頭で会
計の仕事が、ペンションの払いです。とりあえず一人二万円徴収です。払いは七万チョットでした。

ナイフリタジの馬乗り歩行があった戸隠山行

/10 昨夜は熟睡したので、気分すっきりです。今日はナイフリブジのある戸隠山です。 浅場さんは、下で待っていることになり4人で出発です。奥社の駐車場に停めて身支度です。奥社の参道は両脇が400年前に伐採が禁じられたので、素晴らしい自然林で紅葉も始まっています。門の屋根には草やシダが生い茂って周りの風景に溶け込んでいます。ここから先はくま杉が植林されていて、これもまたすごいです。
 登山口の建物はガッカリするものが建っていました。登山届けを書いて出発です。
登山道は急斜面で滑りやすく、両側とも切れていますが木々があるので恐怖心はありませ
ん。岩場にさしかかりました。ストックはずックに取り付け草す。
 先陣を承って岩場にのぞみます。ルート判断と通過の仕方を考えないといけません。五十間長屋で逆方向から来た人と出会いました。避難小屋泊りでだったそうです。寒かったとの弁。続いてすぐに百聞長屋に出ました。
 この二つの長屋に泊まり戸隠忍者の修行したのでしょう。垂直につい立った鎖場が正面に、天狗の路地と書いてありました。まず鎖に掴まり登っていき、戸隠山の頂上にてオーバーハングの手その中に知り合いの西宮の明昭山の会の会長原水夫妻がおられました。ここで昼食です。リーダーの許可を得てコンロを出し、昨日と同じメニューです。おにぎりだけでは食べにくいのでラーメンと紅茶で流し込みます。山本リーダーは原水会長と熱心に話しておられました。一足先に出発して避難小屋に13:30頃着きました。一時間チョッとで牧場まで降りてきました。
 さて、車まで歩いて40分は掛かります。不動避難小屋にて 雨の中、岡さんが下ごしらえして下さった豚汁をどうつくったものかしら?京府大のワンゲル小屋の薪置場とブルーシートをちょっと拝借して、立派な?雨よけ屋根ができました。みんなの知恵の結集です。冷えた体に暖かい具沢山(13種類?)の豚汁は本当に美味しかったです。お替りもしてお腹いっぱいに。ご馳走さまでした。13:30に峠を出発して、14:30に下山。
                      
 前で右にトラバースして、鞍部にに向かって登っていきます。登りついたら喉がカラカラです。
 いよいよ メインの蟻の戸渡りナイフリッジです。若ければ立って歩いて渡れますがもう歳ですので四つん這いになります。重いリュックがのしかかります。これがテントグッズを持っていら大変です。鞍部の所は四つん這いはダメなので体制を後ろ向きにして鞍部に。トラバース道に下って又登り返しです。登ったところが剣の刃渡りです、馬乗りになって少しずつ進みます。ラクダのコブみたいになった所の通過は大変です。渡りきってヤット写真を撮る余裕が出来ました。通過に40分掛かりました。八方睨みで一息つきます。単独行の若い女性は今来たナイフリッジを戻るといって下りていきました。山本さんも引き返して車を奥社から牧場まで廻す予定でしたが、再度ナイフリッジの通過は出来ないみたいです。戸隠山で写真を撮って、稜線歩きです、右側が切れ落ちていますので慎重に歩きます。九頭龍山に到着です。4人の先客がいました。
                
 タクシーはダメ、バスも待ち時間があるので自分が歩いて車まで行く事に・・・・20分で到着です。浅場さんが奥社見学を終えてアヅマヤで雨宿りを待っておられました。温泉に入って戸隠そばを食べて帰路に。
 浅場さんが大阪に帰る時間のタイムリミットは彦根9時です。間に合いそうに無いので福井の駅から特急サンダバードに乗ることに。何とか間に合って一同ホーとする。11時に彦根に到着。聞く所によると最終の山本さんは日付が変わっていたそうです。お疲れ様でした。                   小島 正徳:記

高妻山の頂上にて

ナイフリッジを馬乗りで
リーダーからの一言

 去年、飯綱山に登ったとき来年は戸隠山やね。と、話が煮詰まったので例会に取り入れました。参加を希望していた人が体調不良で参加されなかったのがお気の毒でした。
 雨のために日程を変更して高妻山と戸隠山をそれぞれピストンにすることになり、黒姫山は次の機会に登ることにしました。歩行時間は長くなりましたが、ナイフりッジには軽荷で行けたので良かったかな〜 五人で行けたら更に良かったんだけど・・・
反省点として、まずリーダーとして 岩場の歩行が分かっているのに安全確保のためのザイル・シュリンゲ・カラビナの準備をせず小島さんにおんぶに抱っこだった事。
ヘッドランプを忘れた人がいた事、秋は日が短いので特にそれらの準備は万全でなければなりません。隊列がバラケて体力の弱った人を全員でホロー出来なかったこと。
次の山行に教訓として生かしていきたいと思います。皆さん、お疲れ様でした。
                                        記:やまもと    
蟻の戸渡り、ナイフリッジ

 話を聞き、案内本も読み多少は理解をしていた戸隠山でした鎖場は取りあえず通過しましたが蟻の戸渡りとナイフリッジは迂回道を歩こうと覚悟をしていたのですが迂回道の分岐を見落として?
 蟻の戸渡りとナイフリッジの稜線歩きをしてきました。両側は断崖絶壁の(ガスが掛り良く見えなかった)稜線幅は本当に50cmの岩場を四つん這いになって赤ちゃんのハイハイと一緒です。
 景色どころか?緊張で四点?(三点?)確保で前進、今度は馬乗りで10cm程ずつニジリ前進、移動中フト右下を観ると10mほど下に迂回路を発見、今更後戻りも出来ず前進あるのみでした。
 その後が馬乗り体制から左登山道20cm程の道に岩にしがみ付きながらの移動、下馬体制が怖かったですよ〜(^0^);;
 八方睨みまできてヤレヤレ...と空腹を感じました。
 こんな山でしたが一般登山道だとか?...ビックリしました。
                           記:おか
高妻山 

 小学生や、団体の方がたくさん登っておられました。同行の方々のお陰で、私も登れました。感謝です。途中、何度も下りの時間が気になり「もう引き返す」と言いましたが、「もうすぐ頂上や」と励まされ、とうとう頂上に着きました。
 私も登れました、とても嬉しかったです。下りが大変です。急な下りを必死になって歩くと足がケイレンしそうになり「チョッと待って」と立ち休憩をもらいながらの下山でとうとうヘッドランプを使う羽目に。
無事下山できました。山はガスがかかり、道はヌカルミ、泥んこになりましたが、紅葉の美しかったこと、それと時間が掛かりましたが、皆さんのお陰で完走できたことが良い思い出になりました自信になりました。
 同行の皆さんありがとうございました。
                           記:浅場

不動避難小屋にて
<例会山行報告>
近江坂・天増川東尾根
10月16日(日)
参加者:L小松・西村(高)・山口(弥)・中西・松田(昭)
・天岡・上川・寺尾(鈴鹿山歩会)・菅(記録):計9名
コース
 新庄・松屋(しらたん橋・9:05)一(林道)一大日登山口(開拓地・下の谷・9:30)一大日頂上(11:40-12:15)一(東尾根)一新庄への分岐一大御影山(14:20-35)一新庄分岐−(能登又谷への真北尾根)一能登又谷(15:50)一(林道)一松屋・しらたん橋(16:20)

 国道27号線美浜・河原市交差点から南へ新庄・松屋を経て能登又谷に入り、一つ目の橋、しらたん橋で車をデポ。正面尾根を左に大きく廻りこむように林道がわかれ大日開拓地方面へ進む。二つ目の橋を過ぎ左からの谷の橋のたもとに大日登山口標識がある。流れに沿ったゆるやかな巡視路のコースである。踏跡ははっきりしている。傾斜が増してきたころ、谷とは別れ右の斜面へ急登になる。鉄塔の連立する尾根へ出る。下には立ち寄る予定であった大日開拓地がひっそりと見える。後ろには雲谷山が。
 尾根をエスケープするように中腹にコースは変わる。傾斜も落ちて若干楽になる。送電線やら鉄塔が目立ち原発王国・福井県か。また、尾根道になりブナの木が増えてきたあたり分岐があり右へと進む。左は鉄塔への道。鉄塔への分岐が多い。でもコースのほうがはっきりしているから迷う心配はない。はるか県境尾根に送電線がまたいでいる大日頂上付近が望まれる。平坦でそこから大御影山への稜線はのびているが霧ではっきりしない。時々山影が見えるが相当遠い。一度小さなコルに下って登りなおしたところで県境稜線に出た。三十三間山への分岐点であるがその方面の概略図が浮かばない。やや行くとブナ林の平坦地につく。らしくないが大日頂上に三角点があった。
 少し早いが昼食大休憩にする。しばしの自由行動を過ごした後、出発。「県下有数の…」と案内通り広い稜線がブナ林、行けども行けどもブナ林。風雪の影響はないのかのびやかな背の高いブナの樹木。明るく広くどこでも自由にコースがとれる。場所は忘れたがコースはずれにメンバーの一人が大きなミズナラの根元にまいたけの残骸を発見もそれからブナの木からミズナラへといやしい(?)目が移る。能登越を過ぎなだらかなブナ林も続いていた。三重ヶ岳への分岐点あたりからなんとなく稜線がやせて来て両側の谷へ落ち込む斜度がきつくなり地形図からもそれを思わせるものがあり木々の様子も変化が見える。アップダウンもきつくなってくる。大御影山への道程が時間的にも気になる。能登又谷へ直接の下山路を登頂前に確認しようという事で780mピーク辺りから探しながら歩く。
 780ピークを越した辺りで新庄へという標識(頂上へ望20分)がある。広い草付きの木々のまばらな先が尾根らしい。(地形図550のマークされた能登又谷へ向かって真北に下っている尾根)。赤い標識もちらついているようだ。谷は急だが尾根をはずさなければと確認の上、頂上へ向かう。頂上では特に感慨もない。(下山路か気こなるためか)
 下山の途につく。分岐までは往路を下る(10分くらいだったか)下山コースはかすかな踏跡ととぎれとぎれの目印を探しながら慎重に下る。両側が急なため逆に忠実に尾根をたどれる。途中で鹿が3,4頭あわてて下っていったがやつらもやっばり尾根の真ん中に足跡を残している。大体予定のところに下れたと思ったころに大御影山へのコース案内板があり、あとは谷沿いに下り、林道へ出たところへ又、登山口の案内看板あり、林道をひたすら車デポ地へ。楽しい快適な周回コースが得られた。
 小松車・天岡車に分乗して家路へと。車を提供して下さった小松・天岡両氏、そして小松車を運転して下さった西村氏に感謝。そして共に過ごした仲間たちにありがとう。お疲れ様でした。

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  <ひと言感想>
     2005−10−16 天増川東尾根

 昨日の秋雨に濡れた落ち葉の踏み心地。広大なブナ林、大日岳から近江坂、向かう天増川の東尾根の光景は正に一級品に思えた。バランスよく四方に枝を伸ばすブナの木は、いかにも森のサラブレットのように見えた。すばらしい森林に案内された満足感が今でも体のどこかに漂っている。

 天増川の東尾根 彩づき始めた ぶな林に
  肩寄せ合って ナナカマド
   もうすぐ冬ネ と風渡る
                          記:怜
<例会山行報告>
  雲取山(911m)
10月23日 曇りのち雨
参加者:岡(CL)・武藤(SL)・山本・林・正木・田中・山口・浅場・上川:計9名
 この日も空模様があやしい中、山本さん、武藤さんの車に分乗させて頂き、京都北山に向かって事務所を8:00に出発しました。前夜、執り行われた鞍馬の火祭りを横目に見ながら一路花背へ。心配していた雨が降り出してきた頃、花背高原学校前に車を置き、雨具を付け、傘をさして9:45に歩き始めました。
 林の間から美しい紅葉が見え、ほっとしたところが寺山峠でした(10:25着)。しばらく歩くと一の谷の沢沿いの道に。何度か川をあちらこちらと渡りながら進みました。花の時期ではないけれど、苔むした清流ぎわに、くりん草が見えました。かわいい沢蟹にも出会いました。「別の季節にも来られたらいいなぁー。」との声が聞かれるような、本当にいいところでした。
 三の谷の登り口あたりで一息入れ、再び出発。滑りそうになりながら急登を進みました。11:57に雲取山山頂に到着。それから20分ほど歩き、雲取峠まで行ってから昼食をとりました。
 一日小雨が続きましたが、靄のかかった杉林も美しく、楽しい山行でした。帰りに寄った伊香立の山百合荘で入ったお風呂も、疲れた体にとてもいいお湯でした。
 皆さん、お世話になりどうもありがとうございました。   上 川(記)

雲取峠にて

靄のかかった杉林


急ごしらえのブルーシート内、豚汁で暖を摂る面々
<臨時例会山行報告>
ぶらり比良探訪 D
 コヤマノ岳(ブナ黄葉)〜上林新道
10月25日(火) :晴れ時々くもり
参加者:CL 西村高・西尾保・西尾智・天岡・松田裕・堀部 計6名
コース
 イン谷口(8:10)〜大山口(8:25-30)〜(ダケ道)〜カモシカ台(9:30)〜北比良峠(10:45-50)〜八雲ヶ原(11:20-30)〜旧スキーリフト上部(12:08)〜縦走路(12:20)〜コヤマノ岳(12:30-13:20)〜(上林新道)〜鞍部(分岐14:10)〜奥の深谷源流(14:20) 〜金糞峠(14:30-40)〜 青ガレ(15:15)〜大山口(15:50)〜イン谷口(16:06)

 大山口から沢を渡り、ダケ道コースをとる。しばらくはちょっと暗い感じの谷状ルート。道は何ヶ所かで2本又は3本に分かれては、又1本に合流する。30日の登山祭典兼野点山行のコース取りの確認も怠りなく安全で歩きやすいルートを選びながら進む。
標高600m位、谷が終わり、なだらかな開放感のある所にさしかかる。休憩適地である。ホウの木の白い木肌が目に印象的。
 カモシカ台は神璽谷を見渡す位置にあり、かっては神璽谷を駆けるカモシカが見られたことからその名がついたと思われるが、今では木々が成長し見通しが悪くなっている。
 北比良峠に向かう途中、左手樹間に秀麗な堂満岳が望める。程なく平坦で細い尾根道となる。黄紅葉の自然林に囲まれた美しい尾根道で、ダケ道で最もお気に入りの所で、カメラを取り出だずにはいられない。黄紅葉がほどよく、美しい。890m位。右手に谷を挟んで釈迦岳が大きい。
突然、ぽっかり開いた空間にに飛び出る。神璽谷最上部ザレ場である。ロープウェイ山上駅が目の前でカラ岳〜釈迦岳が一望である。
山上駅前からはシャクシコバの頭・コヤマノ岳・武奈ヶ岳を望む。
 八雲ヶ原から光輝くススキ原のゲレンデを登る。ゲレンデ上部右横にはブナの木が並ぶ。皺だらけこぶこぶの幹は厳しい風雪に耐えてきた証しだ。しかし命尽きたブナも。ゲレンデを離れると心地よい自然林の小道となる。周囲がブナ林に変わると縦走路に当たる。
 いよいよ今日の核心部に突入である。山頂までずっとブナが続く。更にゆっくりとブナを観ながら、触りながら歩を進める。美しい。時間よ止まれ!と叫びたい気持ち。感嘆の声があがる。ここのブナは比較的若く、まっすぐに伸びている。コヤマノ岳山頂一帯は比良山系で唯一最大のブナ林である。この宝を損なうことなく後世に引継ぎたいものだ。スキー場跡地には、ブナを植え、ブナ林を広げて欲しい。
山頂付近にはブナの大木・古木が散見できる。
山頂からほんの少し中峠寄りの所で、縦走路を離れ、左に折れた所の立派なブナの下で昼食とする。気持ちのよい所で、ゆっくり時間をとる。
 ここから南へ伸びる尾根筋ルートが上林新道である。 上部はブナ林が続く。地図に道表示はないが、最近訪れる人が多いようで、すっかり道になっている。
ブナ林が終わろうとする辺りで、ブナの樹間から堂満岳が格好よく望める。
さらに下るにつれ、アシウスギが現れだす。立派なのが多く、尊厳さえ感じられる。
鞍部が分岐でもある。真っ直ぐ行けば一旦少し登りでシャクナゲ群生地の中を通るが、今回は左へとり、鞍部を3分程歩いて、突き当たった小さな沢筋に沿ってゆるやかに下る。この左ルートは初めて歩くが、踏み跡はうっすらとある。
ぽんと出たところが奥の深谷源流で、そこより一般登山路を10分も歩けば金糞峠下へ到着。あとは歩き慣れたいつものコースでイン谷口へ下山。 
 上林新道は立派なブナとアシウスギの巨木が次々と迎えてくれ、原生林の趣き深い比良の奥深さを感じさせてくれる秀逸コースである。
またダケ道ルートはゆっくり歩けば、結構味わいのあるコースであることを再発見させてくれる。
 帰路、登山祭典兼野点山行の件で、比良トピアの外トイレを探索。定休日で入れず、外から確認するも、非常に狭いスペースで個室1・男子小用1位と推察。やはり比良駅のトイレを借りるしかないようだ。
                                 報告 西村高
ぶらり比良探訪D 一口感想
                             
 ぶらり比良に参加しました。比良雪稜会に入会してまだ2回目の山行です。
風邪気味でもあり、前日から不安と期待が入り混じっていましたが、西村CLは、全員のペースをみてゆっくり歩いて下さったので少しホットしました。比良山は、主人と時々歩いた山でしたが、今回のコースは初めてでした。少し紅葉もあり、何より素敵だったのは、スキー場跡からコヤマノ岳の山腹にかけての風にゆられるススキの大草原を見たときです。また、地図にない上林新道の尾根歩きでは多数の芦生杉やぶなの大木と出合い、こんなにジックリとながめられたのは初めてでした。今後もどこを歩けるのか楽しみなぶらり比良でした。
                                       記:西尾 智津子
 ぶらりぶらり、ゆっくりと、こんなに山をゆっくり歩いたのは初めてではないでしょうか。
珍しい大木があれば足を止め、形が変わっていると言えば木に触れ、ゆったりと 木々と話をするが如く、山の中を歩きました。
 コヤマノ岳より上林新道を少し降りたところに曲がりくねった大きなブナの木の間から堂満岳が見えます。
フレームをかぶせて切り取りたくなるような最高の風景画です。
 堂満岳をより美しい姿で見ることが出来ました。
 益々堂満岳が好きになりました。
                                       記:堀部
<登山祭典:秋の野点山行>
比良:八雲ヶ原
日時 10月30日(日)
(参加者:一般・37名:会員・16名:計53名)
           1班:一般11名 西村(CL)、山口(SL)、山本、西尾夫妻、松田昭(記録)
2班 一般13名 菅(CL)、武藤(SL)、本田、槇、石川
        3班 一般13名 土方(CL)、岡(SL)、小松、藤田、久保田、今在家
コース
 ガリバー旅行村〜大摺鉢〜対岸尾根道〜広谷〜イブルキのコバ〜八雲ヶ原〜ダケ道〜イン谷〜和邇駅、小野駅

 7:50 小野駅から、和邇駅で定員いっぱいのバスはガリバー村に向けて発車
 9:13 ガリバー村で受付後、準備体操をしてから出発
 9:22 登山口ヘ。清流沿いに、沢の音を聴きながら、始まったばかりの右側谷に見とれながらの快適歩行。
 9:42 大摺鉢。昨日降った雨でほんの少し増水の沢を飛び越えるのに、すかさずリーダーが待ち受けて安全に渡れるようサポート。いきとどいた配慮はさすがです。沢を渡った所で休憩、衣服調整。沢を左側に見て細い沢沿いの道を行き、しばらくして又、沢を渡り対岸の道を上がる。稜線から少しはずれた、左側が谷になっている道の両側は、黄色くなった細いブナやクリ系の木がスクスクと立ち並ぶ。
 10:30 休憩。カラ岳が目の前に、木の間越しに眺められる。ここから先、大きな芦生杉が所々に点在。
 11:15 広谷。ほんの少し先に行った所の広場で少し早い昼食をとる。
 11:47 出発。丸木橋を渡り、すぐ先の望武小屋を見に行く。武奈が岳がきれに眺められるので、望武と言うそうです。閉ざされた小屋の入り口には35年8月26日、京福電鉄山岳部と書かれていました。ずいぶんと古くからの建物である。
 12:20 八雲ヶ原へ。ススキと紅葉の木の前で、3班に分かれて記念撮影をする。集会の為、すでに大勢の人が集まっている。
 12:35 比良八雲ヶ原の自然を取り戻す集い。  参加者200名
自然保護委員長の金原さんの司会で進行。始めに来賓(山岳連盟、滋賀、奈良の各山岳会、熊守会の代表者のあいさつの後、寺川会長からのメッセージと自然再生集会へのメッセージ読み上げ。続いて比良自然を守る連絡会に2回日から参加されている藤田さん経過報告と、続いて小松さんの意見発表。最後に、自然を汚さず、損なわないように努め、この山域の自然回復過程を多くの方に知らせ、美しい比良八雲ヶ原の自然を次世代に伝えるように努力していきましょう。と湖南岳友会の代表の方が締めくくられました。
 13:30 八雲ヶ原から湿原を通って比良ロッジへ
 13:45 比良ロッジで野点。おいしいお茶で一服の時間です。予定は30分。お湯を入れ役の土方さんから、おいしいお茶のたてかたのアドバイス、M字型に手早くたてるのがコツだそうです。いつも自己流の女性陣の前で、先生のお手前は実にすばやく、緑の泡がいっばいで本当においしそう。甘いお菓子とお抹茶は疲れを飛ばしてくれます。
 14:25 出発。ダケ道を、右に堂満岳を見ながら下山。所々にシヤクナゲが小さな来年の芽をつけています。
 15:07 カモシカ台。これより少し行った所で休憩。
 16:07 大山口。これよりバスに乗って比良駅、和邇駅、小野駅へ

 恒例の野点山行、前回参加されている方も何人かお見かけし、毎回たのしみにされている方も増えているのではという気がします。お天気にも恵まれ、少し早い紅葉を楽しまれたことと思います。スタッフの皆様お世話様でした。そしてありがとうございました。

大摺鉢を渡る

どうぞ!

紅葉がきれいや!
<野点山行:登山祭典>
八淵〜八雲ヶ原 
2005・10・30 晴れ
・コースタイム                     
 和邇駅8:00 〜ガリバ〜村9:10出発〜大摺鉢9:30〜広谷広場昼食11:00〜:45発〜八雲ヶ原12:15集会12:30〜13:30野点・14:00〜14:30イン谷口16:00〜小野1640

・ガイド:バスでガリバー村駐車場に・受付・班別スタッフの紹介・準備体操の後、三班に分かれて出発 

 大摺鉢を向こう岸に渡り広谷コースに、静かな登山道を紅葉を楽しみながら広谷広場に、楽しい昼食です。ススキが原の八雲のゲレンデで班別の写真撮影ののち、全員集会に参加。
 (当会54名・全体で200名)他会も各コースから八雲ヶ原に集合。
 滋賀労山の秋田会長・来賓・各会の挨拶(当会からは小松さんが)スキー場の跡地を元の湿原に回復をさせようとのアピールの朗読、大きな拍手で採択

・恒例の野点がゴンドラの頂上駅横の広場で行われた。和やかなひとときでした。  

・参加者のひとこと
・初参加でしんどかったけど楽しかった。
・自然を大切にしなければの感を強く持った。
・広い湿原を回復してほしいね。紅葉が楽しめてよかった。
・今度は八淵に挑戦します。
・トイレを使えるようにしてほしい。
・頂上駅を避難小屋として開放してほしいね。
                       
皆さん、お疲れ様でした。力を合わせて美しい自然を守り育てて行きましょう!
                                           比良雪稜会

小松さん

県連秋田会長

野点全員集合


集会参加者