< 例会山行報告 >
2003年8月 飯豊連峰1 ・飯豊連峰2
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夏山合宿 東北シリーズ
飯 豊 連 峰
参加者:川入から北上組
山本修(CL)、西村高行(SL)、澤崎絹子(里山ク)、田中政行(記録) 4名
飯豊山荘から南下組:武藤釿ニ、小原竪 2名
コースタイム  (川入から北上組)
 8月14日(木)(雨)
 事務所6:05発(車)7:15敦賀IC−7:35南条PA(朝食)8:00−10:50名立谷浜−12:45黒埼PA(昼食)南下組と車を交換14:00-16:20着、川入キャンプ場(テント泊)

 出発の時から雨で、天気予報も秋雨前線が停滞して、どうも合宿中の天気はよくないのでは、と思いながら車は一路北陸自動車道を走らす。黒埼PAで、南下組みと合流し車を乗り換える。西会津ICで高速を降りて、今晩の夜食をコンビニで調達する。
 目指す飯豊連峰は相変わらず雲の中。明日の天候が気になる。道路地図とカーナビを見比べながら、川入に到書。雨の中テントを張る。

 8月15日(金)(雨のち曇り)
 キャンプ場6:45発−7:25(休)−8:00中十五里−9:05笹平−9:45水場(地蔵山巻道)10:15巻道合流−10:50剣ケ峰ー11:45三国岳12:20−12:40(休)−13:30種蒔山−14:05着切合小屋(泊)

 雨の音でなかなか寝付かれなかったが、朝には何とか雨が上がってくれた。時々、小雨が降るので雨具を着て、いよいよ登りだす。ぬかるみの山道を一歩ずつ登るが、頭の中は天候が回復するように願うだけ。地蔵山の巻き道の途中、峰秀水で登りのつらさを少し回復した。剣ケ峰を登っているころ突然、下界の町が霧の切れ間から見え、歓声をあげた。何もない風景だが、突然の光景なので大変きれいだ。その場を経験したものでなければ、味わえないが…。
 三国岳に到着したが、見えるはずの大日岳は雲の中。雨はあがったが、明日の天候が気になる。切合小屋に到着。天候不順のため小屋は空いていた。夕食を作るため外に出るが、霧雨が降っていて、天気予報では明日「晴れ」が信じられない。前線の動きは予想が難しい。

切合小屋から大日岳

御手洗池から烏帽子岳・北俣岳

8月16日(土)(晴時々ガス)
 切合小屋5:30発−6:00(休)−6:55後秘所過ぎ−7:30飯豊本山手前−8:10飯豊山(百名山)8:30−9:15(お花畑休)9:50御西小屋(南下組と合流)−10:40(休)−11:15大日岳(飯豊最高峰)11:30−12:30御西小屋(水汲み)−14:00(休)−14:50亮平の池−15:40烏帽子岳−16:35梅花皮小屋(泊)
 山に入って、2日目の朝、こわごわ目を開けると、なんと快晴ではないか。切合小屋を出発して目指す飯豊山、大日岳が見渡せる。飯豊山の登りはきついが、お花畑が迎えてくれる。いろんな花々が夏と秋を味わうように咲いている。快晴のなか山の風は気持ちよく、暑くない。飯豊山頂に着くと、飯豊連峰はもちろん、西は磐梯吾妻連峰、北には朝日連峰が望める。今日の晴天は約束されているが、にわかにガスが下方から上がってくる。
 目指す大日岳は縦走路から外れているので、ピストンするのはかなり時間がかかるが、ここからは近くに見える。御西岳へ向かう途中もお花畑の連続。       
 思わず花の撮影会となった。その間もガスはどんどん下から上がってくる。縦走路は快適であっという間に御西岳を過ぎ小屋に着く。そこには、すでに南下組の武藤さんたちが到着していた。無事合流して記念撮影。でも、廻りはすっかりガスの中。しかし、大日岳へ皆は上機嫌で向かうことになる。途中、ニッコウキスゲやチングルマ、カザグルマのお花畑が咲き乱れ、廻りのガスは気にならない。空荷なので、ペースをあげるが、さすが大日岳の登りはパテた、が何と頂上に書くとガスはすっかり切れまた飯豊連峰が見渡せるようになった。目指す梅花皮小屋が遠くに見える。大日岳のピストンはコースタイムで3時間40分になっているが、空荷だったので、2時間30分で再び御西小屋に着いたときは、みんなパテていた。水も減ったので、水場の看板に雪渓を下るが残雪が多いため、踏み後は無く、かなり雪渓下までおりて水を確保した。まだまだ、今日の宿泊地の梅花皮小屋は遠いのでザックを背うがズシリと重たい。
 道は、ハイ松の少しやせた尾根に変わるが、右側にかなりの雪渓が残っていて、少し降りて残雪が食べたい。再びお花畑が現れ、ついに雪渓を口にして、烏帽子岳の登りのエネルギー補給。後は梅花皮小屋に向かって降りるだけ。4時半をまわってようやく小屋に到着。
 ビールがうまい。今日は、結局11時間も歩いたことになった。小屋はお盆休みの終わりもあって、4分の1位の宿泊者で、疲れた体を十二分に休ませることができた。
  
御西小屋にて全員合流
 
  
チングルマの花
    
カザグルマ
8月11日(日)(曇りのち雨)
 梅花皮小屋5:45発−6:15北股岳−7:30門内小屋−8:00梶川尾根分岐−9:00(休、雨具着用)9:25五郎清水−(休)−10:35湯沢峰−(休)−12:15着飯豊山荘(温泉、食事)−14:00飯豊山荘発(車)23:45事務所着

 朝、曇っていたが、視界はいい。北俣岳の登りはきついが一歩ずつ登る。度々、昨日の長い長い縦走路を見返し、よく歩いたなと思い、また飯豊連峰との別れを寂しく思いながら、門内小屋に到着。
 昨日の、疲労からか、みんな小屋でジュースを買い求める。なんと、西村さんがビールを買って飲んでいた。僕も、半分もらいありがとうございました。
 いよいよ、梶川尾根に入り最後のカザグルマのお花畑で飯豊の峰々とお別れの頃、ポッポッ雨が落ちてきた。滝見場につく頃にはすっかリガスの中。足元に注意しながら、急な尾根道を下りた。湯沢峰の登りに少しパテ、ようやく飯豊山荘が見え、山荘に着いたときは雨は本降り。温泉に浸かって充実感を味わった。雨空の向こうに飯豊連峰は見えなかった。
 今回、比良雪稜会に入会して初めての合宿に参加させていただきありがとうございました。5月に個人で鳥海山に登って、8月には再び東北の山に登れるとは思っていなかったが、比良雪稜会にめぐり合え、よいメンバーとめぐり合え、静かな飯豊山と、お花畑、春と夏と秋を合わせたような気候、稜線の快晴にめぐり合え、数々の思い出を残したすばらしい山行になりました。
−−  快適な飯豊連峰稜線歩き −−
 川入キャンプ場(泊)から三国岳、切合小屋(泊)飯豊本峰、御西岳、大日岳、烏帽子岳、梅花皮岳、梅花皮小屋(泊)北俣岳、門内岳、梶川峰から飯豊山荘へと9個のピークを辿ることができ大満足。出発直前かなりの激しい雨が行く先を閉ざされた不安感でしたがリーダーよりGO!サインがでて気持ちを切り替え出発に挑んだ。

 東北地方は梅雨明け宣言のないまま不安定な気候でしたが運良く縦走中はバッチし晴天にめぐまれ常日頃の行いか‥‥、ピークに辿りつくごとにガスがキレ、遠く彼方の山並みを眺め次回の山行にと思いをふくらませてた各々でした。

 マツムシソウが行く先々の稜線一面を青紫で和ませてくれてましたが、春先のショウジョウバカマからニッコウキスゲ、チンダルマの開花と咲き終わりの風車の入り混じりと秋のリンドウなど等、高山植物がこの時ばかりと−斉に咲き誇って疲れを癒してくれたのが一番の”来て良かった”の一言。 同行してくださった比良雪稜会の皆さんがたに感謝。

                        里山ハイク 澤崎絹子:記

ニッコウキスゲ

マツムシソウとミツバチ