理事長 矢澤健司
数年前、全国障害教育問題研究会事務局長の薗部英夫さんの仲間に入れてもらい、北欧の障害福祉と教育研修旅行に参加しました。
以前から薗部さんの北欧研修の旅は羨ましく思っていましたが、まさか自分が一緒に参加できるとは夢にも思っていませんでした。しかも、すてきな方たちの仲間に入れていただいて有意義な時間を過すことができました。通訳をしてくださった田口さんのお陰で、とても深くデンマークとフィンランドの施設を理解することが出来ました。
北欧の人たちは、毎年クリスマスを心待ちにしています。日がだんだん短くなり闇に引き込まれるような中で、クリスマスを迎える楽しみを心の中に描きながら毎日を過ごします。クリスマスが終わると、日差しが日一日と伸びて春が一歩ずつ近づいてくる喜びを感じながら過ごします。北欧の人が如何にクリスマスを大切にしているかを実感しました。
北欧の福祉の現状は国民の高い税負担と手厚い福祉の国であることが日本でもよく知られています。なぜ、北欧では出来て、日本で出来ないのか不思議でした。
この旅は、その謎を探る貴重なものでした。デンマークのヘルパー制度は、事故にあった若い重度障害者が、熱心に役所に掛け合ったことがきっかけでした。今では、当事者自身にヘルパーを管理できる能力があり、社会的活動をしている人々が、健常者と同じ生活を行えるようにヘルパーを雇用できる高額の予算が当てられるようになりました。
この制度は、デンマークだけでなく世界的にも広がりつつあります。
全体の感想は、社会全体が障害者一人ひとりを大事にしており、個人の力を最大限に引き出そうとしていることです。社会から大きな支援を受ける一方で社会貢献も行う、ギブ・アンド・テイクの信念が社会に行き渡り、大きな影響力をもって活動を支援していることに深く感銘いたしました。
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会員数
(2011年3月現在)
利用会員 78名
正会員 41名
賛助会員 21名
計 140名