憧れの緑色バックライトは・・・ SANYO PH-PR950
カタログの見落としが原因でAUX端子装備のラジカセを失い、長らくCDPやDATの音をヘッドホンのみで聴かざるを
得なくなった私は、ヘッドホンコードの長さの制約を受けまくり、次なるスピーカーの代用としてまたもやラジカセを物色
していた。
しかもやはりサンヨー製であった。親父のあくまでホンダ車へ乗り換える姿勢といい、どうも同じ血を受け継いだ様だ。
「そんだけラジカセ買ってれば、そこそこ良い単品アンプ+スピーカーの金額に届くやん」、というツッコミはごもっとも。
しかし私は既にサンヨーにより、もうラジカセでないといけない体質になっており、そんな選択肢は考えられなかった。
「いまどきの(デフレ)CDラジカセ」。カタログにはそうあった。さすがに外部入力端子やテレビ4~12chを省いたのは
やり過ぎだったのか、そちらは復活した。しかし、PH-MG6から省かれたドルビーNRは二度と戻って来なかったし、
メタルテープへの録音もいつの間にか出来なくなっていた(これ大問題。そのため未だに単品カセットデッキは場所を
取るにもかかわらず、捨てられない)。それでも本機を選んだのは、冒頭にある通り、緑のバックライトにあった。
※当時のカタログより 写真写りは、あっかんべーをしているようであまり良くないが、実物はそれなりにかっこいい。
開発中、MFB回路の効きを確認するためのLEDが、そのまま製品のアイデアとして採用でもされたのか、スピーカー
ボックス内にチカチカ光るモノがある。が、パンチネットに隠れ、音量をよほど上げないと光っていることすら気づかない。
全く個人的な好みであるが、昔から緑が好きだ。かねがね思っていた。「なぜにサンヨーのラジカセ、バックライトが
オレンジしかないのか?」。Victor RC-X770の、オレンジと緑を切り替えられるバックライトが羨ましかった。
なので実物を店頭で見た時、迷いは無かった。その日のうちに購入。サンヨー製品はどこ行っても売ってない事が多く、
隣町の電器屋から自転車でえっちらおっちら持ち帰り、一週間ほど腕の感覚が変になったのも今となっては思い出だ。
しかしここで誤算が。暗い店内では気づかなかったが「緑が感じられない」のだ。特に日中は、AC電源で使用時でも
点灯しているのが判らないほど。姉貴の松下 RX-DT901は、もっとずっと綺麗だったぞ?(←それはELだ)。
というわけで、購入初日にして本機に対する興味は急に醒めた。ドルビー非対応のデッキは使う気にならず、本来の
目的だったセレクタ経由のスピーカーとして使った期間はわずか。フタ閉めた時の、左右デッキの高さがあからさまに
違うなど、工業製品としての作りが相変わらずカッチリしてなかったのも、愛着が沸かない要因の一つだったと思う。
そのうち、知り合いの金欠ご夫婦のCDラジカセ(身内から譲って貰ったというソニーのCFD-900かその辺)が壊れた時
まだ金に困ってなかったので売ることは考えず、譲ってあげた。しかし、前機種が前機種だっただけにご満足いだだけ
なかったようで、後日他の人の手に渡っていたことが判明、嗚呼・・・。
※今なら2色どころか、多色LEDで好みのバックライト色を作ることも可能だが、そうなる前の昔のお話。
追記:バックライト色で最も視認性に優れるのはアンバー(琥珀)色なのだそうだ。一時期、ボタンの大きなシニア向け
家電の表示部が、こぞってこの色だった。
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