過去の栄光を求めて SANYO MDG-U4T

その昔、U4というラジカセがあった。似たようなラジカセの多い中、持ち運びできるデザインでヒットしたらしい。
その人気はかなりのもので、当時の子供向けクイズ番組あたりでは、回答者が賞品を選ぶシーンで10人中
9人(←うろ覚え)は「ラジカセ!」と指名、賞品群の中から一瞬ズームされるのがその(テの)ラジカセだった。

CDラジカセ登場後、U4のようなCD無しタイプは安くなり、貧乏な我が家にもまっとうな黒モノ家電(赤かったけど)
がやって来た。かに見えたが、半年経たずに左側スピーカーが不調になり、やはり安かろう悪かろうなのかっ?
と思ったりもした。その印象から、間違いなくサンヨー製だったのを覚えている。そのMD版。

写真の他、デザイン違いでダックスフント色(?)のモデルもあった。同じ中身で意匠を違える試みは面白かった
が、ダックスフントの方は、スピーカーの位置のダミー穴がどうもフェイクで好きになれず、買うならシルバーと
最初から決めていた。しかし秋葉原中を探したがどこ行っても売ってなく、今は亡きマルゼン無線でやっと展示
されているのを発見。ただしその時は、バックライト色が、初期のPHSや携帯電話のようなどぎつい緑色だった
ことが物欲をそそらず購入を断念*。値下がるまで待った。そのうちMDLP規格準処品が各社から発売され・・・

*緑なら何でも良いというわけではなく、例えば実物ならPanasonicのRX-DT90xに代表される、あの深みのあるグリーンが好き。
こんなユーザーが居てるから、"LEDで千何色から選択可能!"といったのだけをウリにできるデジモノがあるのだろう。



当時のカタログより



・・って、本体持ってるなら実物を載せよう。


背面。申し訳程度にダクトが。スピーカーは防磁設計されていないので、残念ながらテレビやPCモニタの上に置くことはできない。


これが問題の操作部。暗がりでこれを完全操作できる人は、そうは居まい。

カセットからMDになり、さぞ使い勝手が向上したかと思えば、ことMD-U4について言えば、その操作性は10年前と
比べ、退歩している。理由は、消去や分割といった基本的な操作まで、一覧で表示されずに前後関係のさっぱり
判らない階層メニューを辿らねばならないことによる。

しかも、メニューボタンを押して最初に来るメニューが音質設定。そんなに頻繁にプリセット音を切り替える人が
どれだけいるのかと。編集時、直前の操作を記憶してくれないのもイライラの元だった。このため、本機で編集・
文字入力など全くやる気にならない。自主録音MDの光出力さえあれば、まだ使い出があったはずだが。

ポータブルの割にレジュームがなかったり、電池残量がわからない、(ラジオ録りたく思った時)ラジオ聴きながら一杯に
なったMDを消すことができない(上書きモードも選べればよかったのに)など、使い勝手に問題があった。

本体右側に整然と並んだキー類は、その判別に戸惑う。気になる音質の方は・・・決してペラい音ではないのだ
けれど、共鳴ボックスが無いせいか何かが物足りない。小音量でしか聴かないので箱鳴りでないのは確かなの
だが・・・



別売りのPC接続キットでパソコンのキーボードからタイトルの編集ができる。バージョンアップ後はmp3やMIDIの録音も
できるようになったらしいが、売れずに後継機も出なければサイト自体も消滅('ついでに99年COMDEXで参考出品されていた、
MD-U4と繋げられるデジタル入出力ユニットもお流れ)。シャープの同じコンセプトなソフトは今でもダウンロードできるのに、
この対応の差はなに?

PCとオーディオ機器との新しい方向性を指し示す、ある意味画期的なラジカセ(カセットちゃうけど)となるハズだったのだが。。。
「失敗の研究」とかやったら興味深い結果が出るのかも。


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