ウェア ラブルオーディオにおける操作体系の課題 (5)

REW ( リワインド ) キーの動作についてひと言

カセット時代、REW は その名の通り 単純にテープを巻き戻すボタンであった。インテリジェントなモノでは無録音部をサーチして曲の頭から再生を始めてくれたり、押した回数分の曲を遡(さかの ぼ)る機能なんていうのもあった。

CDプレイヤーやメモリオーディオの時代になると、REWは名前はそのまま に、「トラック先頭に戻る」ためのキーとなった。順当な置き換えだろう。

問題なのは、『今聴いている曲が終わ り、もう一度聴きたいと思ってREWを押したら既に次曲が始まってた』場合の挙動。

私が初期に使っていた機器で は、リクエストはひとつ前の曲であることを自動で判断、ちゃんと希望の曲に遡(さかのぼ)って再生してくれた。
というか、据え置き 型・携帯型共にそうだったので、これがデフォルトだと思っていた。

き ちんと測ったわけではないが、既に次曲へ移っていてもすぐ(2秒経過していないうち)にREWを押せば、または 次曲に移りつつあっても 秒数表示がまだ-(マイナス)の時にREWを押せば、それぞれ前の曲に遡ってくれた。なかなかにクレバーである(イントロの採譜などでは逆に苦労した が)。

ところが、最近の(?)プレイヤーでは、普通にREWを押しただけでは次曲の先頭にもどるばかりで延々遡 れないのだ。中には素早く 2度押しをすることで前の曲へ遡れるのもあるがスマートじゃない。特に、エンコーダがハードワイヤードでなく ソフトウェアで処理するタイプでは、押した回数の把握もままならないようであった。

さて、これをプレイヤー側の 仕様の不備だと感じるか、 ユーザーの操作に忠実なだけと感じるかについては個人差があるだろう。私はこれを柔軟性を欠いた、人間味のないインターフェイスだと思う。流石に同じ操作 を3回以上繰り返したら”プレイヤーは前の曲を所望”とかの判断くらいは組み込んでおいて欲しいと思うのだが。

あ なたのプレイヤーではどうだろうか?

『だったらそれを見越してもっと手前で押せばいいじゃないか』なんて言わな いで欲しい。身もフタもない。


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