豊米電気鉄道の車両3<改軌後>
左:デハ501(元川南交通一都摩線モハ13)。右:デハ601(元武電デハ217)
越浦―豊米間を残存させた豊電は、昭和44年同区間の改軌に踏み切ります。それまで使用を続けて来た軽便時代の電車の老朽化と、恩田―豊米間の袖川橋梁が度重なる水害によって危険となった為で、線路付替が急がれたのが理由です。昭和43年7月から翌6月まで全区間運休して改軌工事が進められ、その間輸送は珊豊交通のバスが当りました。
改軌後に投入された車両は、図のような大手私鉄の中古品に手を入れた物で、お世辞にも上等な物ではありませんでした。
改軌当時用意された車両はMc5両、Tc2両と言う小所帯で、この後増備されるのは平成12年になってからです。
改軌前は非常に盛んであった貨物輸送は、この時点では殆ど無くなり、稀に豊米着の国鉄貨車がデハの2連に牽かれていたそうです。