放課後ネットかながわの歩み




 放課後ネットかながわが行った2005年の団体アンケート調査では、どの団体も「指導員・活動拠点・運営資金の確保」の課題などに直面しているという貧しい放課後生活の現状が顕著にあらわれた。県内においては放課後活動における自治体独自の施策を行っているところはほとんどないため、活動団体自体が少なく、活動は各団体の運営努力に拠って何とか行われている状況であった。そのため、支援費の児童デイサービス事業で放課後活動を行う事業所もあった。
2005年度、国が始めて「障害児の放課後の活動保障」と「父母の就労や社会参加保障」という2つの課題を統合した施策、障害児タイムケア事業をスタート。県内でも、3つの自治体(藤沢、川崎、平塚)が障害児タイムケア事業を行った。
しかし、2006年10月の障害者自立支援法の施行、実施にともない、全国における放課後情勢は大きく変化してきた。学齢児を中心とした児童デイサービス(児童デイサービスU)は報酬単価が大幅に引き下げられ、各事業所は危機的な状況に陥った。それだけではなく、「経過措置」と位置づけられ、2009年3月までとされた。厚労省は学齢児を中心とした児童デイサービスの移行先として地域生活支援事業の日中一時支援事業を推奨し、「障害児タイムケア事業」も日中一時支援事業に統合された。日中一時支援事業は障害のある人の全般を対象にした「預かりサービス」を主目的にする事業であり、事業内容・水準は地域生活支援事業のために、市町村の財政事情に大きく左右される事業になった。
この状況を受け県内の各自治体の放課後施策も大きく変化した。県内には独自の放課後施策を展開する自治体(横浜・鎌倉)や、日中一時支援事業を利用し放課後施策を展開する自治体(川崎、藤沢など)ができた。日中一時支援事業ができたことにより、放課後施策が何もなかった自治体が放課後施策を展開しようという良い面での動きもあったが、反面、単価設定・利用対象など、地域間での格差がでてきた。

障害者自立支援法の施行・実施に伴ない障害児の放課後活動の状況は大きく後退し、児童デイサービス事業所は報酬単価が大幅に引き下げられ、危機的状況に陥った。しかし、ピンチをチャンスにするために、国との懇談、国会請願行動、各自治体への運動、事業所努力があり、放課後情勢は確実に前進をみることになった。
2009年4月からの報酬単価の改定では児童デイサービスも大幅に報酬単価引き上げがあり、経過措置の位置づけはなくなり、新規指定が認められることになった。また、障害者自立支援法・児童福祉法改正案では審議未了廃案になったものの、「放課後等デイサービス」が盛り込まれ、2005年の「障害児タイムケア事業」以来改めて国が障害児の放課後活動が必要と認めた結果となった。
県内でも自治体毎に、制度・単価は様々で形態も多様化しているが、確実に放課後活動が広がりをみせている。また、今まで放課後活動にはほとんど支援をしていなかった県が「県立特別支援学校の学校施設開放事業」に取り組み、相模原養護学校、茅ヶ崎養護学校、相模原中央支援学校で事業が実施されていることも大きな前進と言える。
国は障害者自立支援法の廃止・新法の制定を宣言し、国連の「障害者権利条約」の批准を目指し「障がい者制度改革推進本部」が設置された。「障がい者制度改革制度改革推進本部」の下に設置された「障がい者制度改革推進会議」では全国放課後連も団体ヒアリングに出席し、障害のある子ども達の放課後活動の制度化を訴えた(2010年4月)
2010年6月「障がい者制度改革推進会議」は「障害者制度改革の推進のための基本的な方向(第一次意見)」を発表。6月末この第一次意見を最大限に尊重するという閣議決定がなされた。
また、早急に対応する課題として、「放課後デイサービス」の充実が盛り込まれた。
2010年12月障害者自立支援法等改定案が成立(2012年4月から施行)した。
2012年4月放課後等デイサービスの制度が発足した。施設、人員基準は児童デイサービスと変わらず、報酬単価については放課後と学校休業日という2種類に分けられた。また、学校への送迎も加算対象となった。
2015年4月報酬改定が行われ、また、厚生労働省から「放課後等デイサービスガイドライン」が出された。現在も放課後等デイサービスは急増しており、今後も放課後活動の意義や質についての議論を盛り上げていくことや、全国放課後連と協力し、放課後活動の更なる充実を訴えていくことが重要だろう。
2016年3月厚労省から通達が出され、放課後等デイサービスの利用日数の制限が設けられた(月23日)。放課後等デイサービスへの専門性が求められる中、2017年4月、児童発達支援管理責任者の実務経験と人員配置基準の見直しが行われた。2018年4月、放課後等デイサービス報酬改定の実施。2019年には、全国放課後連が前年に出された指標該当廃止に向けた運動に協力した。全国から6万筆以上の署名が集まり放課後ネットかながわでも、加盟事業所を通じて署名活動に協力した。厚生労働省への陳情と署名の提出にも参加した。2020年3月には、新型コロナウィルス感染症のまん延に伴い、緊急事態宣言が発令され、すべての小中学校、支援(擁護)学校が臨時休校となり、休校期間中の放課後等デイサービス事業所は開所を余儀なくされ、加盟事業所や事務局として県内の事業所との連携を密にして、対応方法や課題などを共有しながら利用者の安全と職員の感染リスクを防ぎながら学校再開までの4か月程度活動を確保し続けた。また、2021年1月には、わたしたちの思い〜229の保護者の声+事業所の声〜を全国放課後連が発刊し、放課後ネットかながわからも多くの意見が出された。こちらは国会議員にも配布した。2021年4月に行われた報酬改定について、全国放課後連からの事務連絡や通知を加盟事業所に情報を共有した。
2021年の報酬改定にて指標該当が廃止されサポート加算が導入された。サポート加算Tは指標該当児がほとんどの地域で継続されたが、更新の際に認定されない人が増加した。サポート加算Uは、制度の内容から申請が難しく、ほとんどの事業所で取れていない。また、児童指導員等加配加算U、福祉専門職加算が廃止され、専門的支援加算が創設されたが基本報酬が大きく下がった。










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