Let's Enjoy Corydoras ! >> 写真紹介 >> C. sp. "ダイジョウブダエ" (ラージスポット)

Let's Enjoy Corydoras !


C
. sp. ("ダイジョウブダエ") (ラージスポット) (Corydoras sp. C120 in DATZ)




産地 ペルー南部:マルドナード近辺



 販売名で「ダイジョウブダエ」と呼ばれるコリドラスです。「何その名前?」って感じかもしれませんが、見た目に愛敬があって、とても可愛らしいコリドラスです。もちろん学名(種小名)ではありません。アグアプロダクションの松坂實氏が主催する「アマゾンだいじょうぶだ探検隊ツアー」で採集されたことが、この名前の由来かな〜と思います。(初期には「ペルーボンディーIII」とも呼ばれたこともあったようです。また、DATZ(Die Aquarien- und Terrarienzeitschrift)で便宜的に付けられているC-numberでは、C120が近似種です。だいじょうぶだ探検隊ツアーよりも前に個人採集されたものもあると聞いています。

 生息地は、ペルーのマデイラ・デ・ディオス川(マルドナド近郊)の辺りで、松坂氏によるアクアライフ2002年2月号の記事62頁によれば、スポットの大きいタイプと小さいタイプが混生しているようです。特に最初期に入荷した個体群は、体に入るスポットが大きめだったと聞きますが、写真の子も格別にラージスポットで私好みでした。一見では、いわゆる「ジュリー」とも似ていますが、背ビレの黒斑の入り方が違い、尾ビレにオイヤポクエンシスのような太いバンドが入ることなどで可愛さも引き立っています。
 本当に残念なことに、3ヶ月に及ぶ闘病の末、3月23日の未明に息を引き取ってしまいました。このような結果となりましたが、治療に当たって助言や励ましの言葉を下さった皆様に感謝したいと思います。

※最近この名前の「ダイジョウブダエ」や、それととても良く似た「ムスス」で販売される個体群と、初入荷時に同じ名前で呼ばれた両個体は全く別の魚だという話しを聞いています。
2005年に個人採集便で入荷したスモールスポットの「ダイジョウブダエ」の写真は以下のページでご覧になれます。

(2005年3月26日, かずみ&TA)


 論文を確認していて気付いたのですが、Nijssen, H. and I. J. H. Isbrucker 1986: “Review of the genus Corydoras from Peru and Ecuador (Pisces, Siluriformes, Callichthyidae)”, Studies on Neotropical Fauna and Environment No. 1-2, Vol. 21, 1-68, esp. 22-23の記述を読む限り(標本は未見)、マデイラ・デ・ディオスで採集された22の標本個体(USNM264117, USNM264118, ZMA119.732)は、現在、日本国内の流通で「ダイジョウブダエ」と呼ばれているコリドラスのカラーパターンと極めて合致しています。これらの標本はトリリネアータス(C. trilineatus)に仮同定されているようです。NijssenとIsbruckerらは、同論文において、これらがトリリネアータスとは別種の個体群であるか、あるいは、生態系に依存するヴァリエーションであるかは、判断不能であると慎重な姿勢をとっています。

(追記:2005年4月27日, TA)






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