秩父夜祭
秩父神社、秋の例大祭(12月1日〜6日)の中、12月3日の夜行われる付け祭りを秩父夜祭りと言います。
山に閉ざされた秩父では、この祭りの日に大勢の行商人や周辺の地域から峠越えで秩父に入り、秩父の産物と、
外部から持ち込まれる産物の取引が行われる市が立ったそうですが、養蚕の盛んな秩父の産物は蚕、その蚕を
中心としての市が開かれていたことから、お蚕祭りとも言われます。
 
 秩父夜祭りは国の重要民族資料に、秩父夜祭りに曳き出される6台の山車(屋台と笠鉾)は国の重要有形文化財に、
その屋台、笠鉾の中で打ち鳴らされる太鼓が「秩父屋台ばやし」ですが国の重要文化財に指定されている3本揃った
国の重要な文化財と言う事です。
 遠くは、京都の祇園祭、岐阜県は飛騨高山祭りと並び、日本三大曳き山祭りに数えられています。最近では、滋賀県
の長浜曳き山祭りを含めて日本四大曳き山祭りと言う事も言われています。秩父夜祭りに曳き出される山車の重量は、
十数トンから20トン、高さは屋台の7m前後、笠鉾は15〜16m以上と言われる大きな物ですが、諸事情で、
通常は笠を省略8m前後の高さにしています。しかし、国の重要文化財の為、最低10年に1度はフルサイズの笠鉾の
公開が義務付けられています。笠鉾は2台、10年に2回、笠鉾の本来の姿が見られますが、以前はフルサイズの
笠鉾は町中へ曳き出せませんでしたが、電線を地下への埋設が進み、町中の一部を笠鉾のフルサイズでの曳き回しが
可能になりました。
中近笠鉾
下郷笠鉾
京都祇園祭


飛騨高山祭り
笠鉾省略の中近笠鉾
左は中近の笠鉾、高さは15mを越えます。
右は下郷の笠鉾、高さは16mを越えます。
電線の関係で通常は傘を付けませんが、
文化財に指定されている為に10年に1度の
傘鉾公開が義務づけられ、傘を付けた姿が
見られます。