98年、暮れも押し迫ってきたころ、日本バスクラブ 略してNBCの
岩手チャプターが発足するとの確かな情報がオラのところにも流れてきた。

そんじゃオラのバス釣りにおけるレベルはどんなもんかいな
という事で早速NBCに会員登録し腕ためしをする事にした。
まずは、若い子達になめられないように、そしてオヤジのブザマな成績を
孫子の代まで残さないように、そしてあわよくば一回ぐらい優勝できるように
もしかしたら年間チャンピョンの座に納まれますようにと
オヤジの対綱取バス戦略を徹底的に練ることにした。


そのオヤジ的戦略とは、その1

大会会場となる綱取ダムは実質98年春から、ボート釣りが
OKとなったところなので、あまり人に知られていない湖である。
ということは釣れるエリアも釣れるポイントもまったくもって
誰にもまだ分からない白紙状態なはずだ。
それじゃ、バスのの付いている切り株一つ、石一つ見のがさずにチェックし
その位置取りを正確に覚える。
その中でもいつでもバスが付いている一級ポイントは
あらゆる角度から攻めてみて、一番釣れる確率の高いキャスト位置と
その角度を割り出しておく。

シリーズ4戦のうち第3戦あたりからは、ポイントも知れ渡り
苦しくなってくるだろうけど、初戦と第2戦位までは
この戦略でどうにか上位を狙えるだろうとオヤジは踏んだのだった。
※上位のシングル入賞者は、そのポイントとタクティクスを
みなの前で公開しなければならないからだ。

オヤジの戦略その2

その1で立てた戦略を確かなものにするためのタックルセッティングは?
ロッド、リールはもちろんの事、使用するラインメーカーの統一と
そのラインの径と長さとを自分の中での統一規格化。
これで自信を持ってバスを獲ることができる

フックは使うルアーに対して一番いいバランスのものと
そのフックのゲイブの角度調節のカスタマイズの煮詰めを行った。
後は、自分自身のアキュラシーキャストの精度アップ。
実はコレが一番難しい事だった。
が、これはある程度の慣れで克服できる

オヤジの戦略その3

ポイント移動時間の短縮、スピード効率のアップ、コレには一番手っ取り早いのが推進力のアップと軽量化だ。
それを念頭において作業をはじめることにした。
っていってもオラの船は、10ftだからめちゃくちゃ軽い。
だから、エレキを2機つむことにした。

以上、オヤジの三大戦略として掲げ、1999年7月11日の
開幕戦までに完璧なものとするため、5月初旬から綱取りダム
攻略作戦を華々しく?実釣行開始とした。

 第一戦優勝 

その結果分かった事は、岸から一つ目のナニカに
ブラックバスはついている事が分かった。
それは大抵は切り株、スタンプであった。
そのスタンプの根っこの間に隠れるようにして、獲物がとおりかかる
瞬間に襲いかかるようだ。
だからその根っこの間がどっちに向いているかで、キャストの角度を
正確に取らなければならないとフッキングが甘くなったり
当たりだけとゆう事になると解かった。

エリアはこのダムに限っては無いと断言できる。
何故ならあまりにも小さなダム湖なので、コレだけで一つのエリアと
くくる事ができるし又、ブラックバスのストック量が飽和状態なので
どこを探っても当たりはあるし釣れる。
ただキャパが小さい分ヒットポイントの範囲も小さい。
よく言われるピンスッポット狙いが重要課題だと認識した。

6月27日9時いつものように綱取りダムヘ行って見ると
なにやらいつもと違う雰囲気で、やたらと県外ナンバーの車が多い。
案の定、湖に出てみるとバスボートだらけになって
鯉釣りのおっさん達が、エライ迷惑がっていた。

「そうだコレは良いシュチエーションだ」と思い仮想チャプター戦を開始した。
9時から12時までの3時間で、船団に邪魔されながらもリミットの5匹を揃えた。
「今日はこんなところで勘弁してやる」と悠々と引き上げることにした。



数日後、ショップの知人からの話では、「その日は開幕戦のJB試し釣り大会」
だったとのことで、あまり釣果のほどは芳しくなかったと話していた。
という事はオラの立てた戦略が正解だなと
一人で納得し、確かな手応えを感じとったまま、この作戦は成功。
決定という事で、後は余裕で大好きな鮎釣に突入し
7月11日の開幕戦を迎えることにした。

いよいよもって開幕戦の始まりだ、7時のスタート 
競技会のこの瞬間、闘争心の高ぶり、緊張感、期待感が
ヘラフナ、鮎、バスどれも、なんとも言えずたまらなく好きだ。
順調に狙った場所で、狙ったとうりの魚が釣れ
計算どうりの試合はこびで、取りこぼしもなく無事に終えた。
検量の結果、リッミットの5匹を揃えたのは
オラ一人だけとなり重量でもトップになった。
1999年岩手チャプター開幕初戦を
息子が自転車で観戦している前で優勝で飾る事ができた。
とりあえずの目標はクリアーしたので、親父の心にほっとした気持ちが広がった。
やはり競技会の醍醐味は優勝する事で完結する事ができると
いつもながら切に感じ、そしてこの開幕戦優勝は心理的に大きく
このままモチベーションを維持できれば、年間優勝も狙えると確信した一戦でもあった。

第2戦3位

8月1日の第2戦は猛暑との戦いで、いかにオラの集中力
闘争心を高めながら維持していけるかが重要課題となった。
連日の暑さで、まったく釣をする気になれずに、プラクティスも
ど〜でもイイやって感じで、なんの根拠もなしに
前回と同じ戦略で勝てるとの自信で無謀にも参戦したのだった。

シカシってゆうか、やっぱりってゆうか
そんなに甘いもんじゃオマヘンナ勝負ごとは。
狙いどころ投げどころは、前回とまったく同じと言って良いんだが
参戦してきているバスプロ、アシスタントプロ達は第一戦の
教訓を見事に捕らえており、いわゆるバッティングとゆうヤツで
オラに獲れる魚がいなくなってきていた。
そんな中、ようやく鬼のシェイキングでキーパーを一匹ゲット
この時点で暑さによる集中力の低下が
自分自信でもわかるようになってきた。
こうなるともはや繊細なメソッドでは
釣が成り立たなくなってくると自己診断。
しばらく沈思黙考、ヒラメキを待つ。
そんな中で閃いたのが、新潟初代チャプター会長タッド氏
直伝のスピナーベイトによるナ〜ンにも考えないメッソド。
ただ単に全然考えていないようなキャストを繰り返すだけの事だが



コレには深い哲学がある。
それは到底真似できないので、オラ流にアレンジしたメソッドで対応し
なんとかコレでいいサイズのバスを2匹キープする事ができた。
さーてとコレからラストスパートでもかけんべかなと
水筒の水を飲もうとしたところカラッケツ、なんと水筒の栓が外れており
中の水が無くなっているのではありませんか。
こうなると不思議なもので、ますますもって喉はカラカラ
頭はボっーとしてくるじゃございませんか
極限までがんばって見るモノの限界をプッツン。
残り1時間半でリタイヤ

今日の試合もコレまでかと諦めた。
まっ 「坊主らなくて良かったな〜」程度に思うことにした。
もうほとんど熱射病に限りなく近く、車のエアコンを最大にし
水をがばがば飲みぐったりしながら結果発表を待つことにした。

シカーシ、綱取りダムのバスは我を見放さなかった。
なんと3位、見事運良くお立ち台をゲット。
げんきんなもので熱さも、あっという間に退けて
さわやかな風がオラの周りに吹いているではありませんか。
そしてうれしい事に日本トップ50ワールドメンバー小森プロから
「ポイント取りと攻略のしかたが、アマチュアの選手とは思えない」
とのお世辞をもらたのは、入賞した以上の喜びだった。

 第3戦準優勝 

8月22日の第3戦は前回の教訓を生かして
一週間前のプラクティスはみっちりやることにした。
そのプラクティスの最中にスピナーベイトが、やはり生きているのを再確認したが
しかしストロングなタクティクスではないな〜と
不安、実感、焦燥感。
やはりこの段階でもジグヘッドは、かすかながらも生きていると感じた。

お盆過ぎとは言え、まだあゆ釣りがピークのシーズンで
川にずーとつっかっていた訳ですが
そういう中で鮎に変化が見て取れるようになりました。
その変化とは鮎のお腹の中に子を持ち始めた事です。
ということはだ、魚族の世界では確実に秋の季節に踏み
入れているのだなぁーとオラは感じたんですな。
とすれば今度の大会には秋のパターンだとひらめいた訳です。
今までの攻略方法としては、表層から落としこんでいく
バーティカルな動きで、バスの口を使わせていたのだ。
もちろん、スピナーベイトもそーゆー使い方だ。
これからのシーズンの攻略方法として考えられる事は
具体的に一言でいえばフォールパターン、パラレル〔よこのうごき〕だと思えた。
         
やはり大会当日、オラの読みどうりであった。
だからタクティクスの転換がスムースにいった。
最初はやはり自分の得意とするジグヘッドとノーシンカーリグで
打っていくのですが、やはり反応は鈍いものでした。
というよりは沈黙したまま、と言って良いものでした。
そこでパラレルムービングのクランキング一本勝負に打って出ることにした。



この綱取りダムでは比較的大きいと思われるストラクチャーの
パトリオット集中攻撃は、ものの見事にきっまって
狙いどうりのキロフィッシュを含む3匹となり、もう一本と粘ったがイムアウト。
この時ふと我に返ると、秘蔵のDEEPーXやハイパークランクの
在庫だいぶぶんが湖底に引っ掛かってロストしている現実に気が付き
ハラハラと涙も枯れんばかりに崩れ落ちそうになったのは事実だ。

検量結果は3連続のお立ち台。
顔で、笑って心で泣いた準優勝、みんなまとめてクッソー!
湖底に沈みやがれェッ。
で、このとき活躍したのが
第一戦で頂いた副賞のコンバットウォリヤ-(改)でした。
このロッドの潜在能力は計り知れないものがあり
いまだに、このロッドの持つ能力を全部引き出せないでいます。

この第三戦の結果、岩手チャプターシリーズ戦総合優勝を
85%の確率で決め、野球でたとえればマジック点灯とホクソエミマシタ。

99年度シリーズチャンピョン 

岩手チャプター最終戦は9月26日、まだフォールターン
オーバーが始まってないので、前回のタクティクスの継続と
勝手に決め付けプラクティスをした結果、驚くべきBIGなポイントを発見。
そして、ここで取れれば1.5kgは堅いとゆう固体を確認。
さわらずに大会に取っておくことにした。

さて大会当日もちろん例の場所に一目散に直行、キャスト一発。
狙いどうりのBIGバスがヒット。
そんとき頭の中は4連続お立ち台で優勝、そして総合優勝もゲット
という図が浮かんできて、思わずニヤッとしたその瞬間でした。
無情の針はずれ、一転地獄の3丁目こんにちは。
言いようの無い脱力感が全身を襲い、しばらくは戦意喪失。
こういう時こそ新潟初代チャプター会長タッド氏直伝のナーンにも考えないメソッド。
やはり、いきづまった時はコレしかないね、という訳でなんとか
8位の入賞で総合優勝に滑り込んだ。
あ〜アブネかった。

岩手チャプター戦を戦ってみて思う事。
私的総論として優勝とゆうニ文字は
熟練された技術持ってしても又
獲物を狩るとゆう動物的感をもってしても
そして総合的な魚を釣る能力を
人百倍持っていても (俺がそうだとは言っていないから)
幸運の山ノ神が微笑んでくれない限り難しいって事かな。
それだけにギャンブル的要素が強く
オモシロイと言えるけどネ。
やっぱ言える事は、鮎釣りトーナメントで鍛えた勝負勘が一番役に立った。

何回かお立ち台に立ったわけだが、その中でこういう奴もいた。
オラは思わずバッカじゃねェ-のと思った、それは
「僕の場合、プラクティス無しで、それも今年○回目の少ない
釣行でシングル入賞しました。」と、鼻息荒くコメントしまくりで
それで、お立ち台に上がってしまう僕って釣りの天才?。
テナ感じで言ってるコがいるけど、それってタダの運に頼った
おまかせの釣りしてるだけで 「釣った。」 
じゃなく「釣れた」って言うんだぜ。

男というものは軽々しく他の人に自慢したり見せびらかしたり又
チョット話はそれるが感謝の安売りはしないものだ。(そうか)
そういうものは自分の心の中に思い、そしてしまっておくものなのであ〜る。

新渡戸稲造先生も言っているではないか。(たぶん)
シバルリーとは、ホースマンシップの規律
武士のノーブルオブリジェに伴う義務である。と
(ウーム、よく分からんナ)
確固たる宗教を持た無い我々世代から後に続くコ達よ
宗教という名の道徳心が無い時代だからこそ、この男の美学に
相通ずるBUSHIDOUを貫こうじゃありませんか。
(案外カッコイイ事だゾ。)と言っているのかな。 

人間、謙虚さが一番大事。
(そう言っているオラが一番なかったりして)
しかし、こういう気持ちが沸いてくる間は、まだまだオラもイケルカモネ。
と思う反面、説教がましくなり、年をとっていくオラがいやになる。
年を取りたくないという、ピーターパンシンドロームでは無いゾ。
年を取った分、年下を見下すようには成りたくないって事です。ハイ
ウーム、チョットたそがれてしまったかな。
カンベン。

ここまでオラの自慢話に付き合ってくれたあなたへ。
スペシャルサービス的マニュアルガイド、これさえマスターすれば
岩手チャプター戦も何のその、毎回優勝も夢じゃない綱取ダムのハイパーポイント
微に入り細に入り、手取り足取り懇切丁寧解説「綱取ダム決定的攻略
今だからあかそうトータル100日のバス釣りから得た
いかにして綱取バスをゲットするか、本当は言いたくないポイント全解説」なる
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モチロンへら鮒釣りのポイントも交えて、にゃにゃぷす。。