2024年7月7日 メッセージ要旨 | ||||
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信仰の冒険への招き 伝道者の書 11章1~6節 |
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あなたのパンを水の上に投げよ。ずっと後の日になって、あなたはそれを見出す。 伝道者の書 11章1節 |
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現代より性能の劣る古代の船は、嵐による転覆や、行方不明になるリスクが 現在よりも高く、古代の海上貿易には、商品を水の上に、すなわち海の上に投げるようなよりも冒険が伴っていました。また、エンジンのない古代の船は、輸送に長い期間を要したことでしょう(1節)。 このことを通して示唆されているのは、信仰の冒険への招きです。貿易商が品物を船にゆだねるように、信仰者は自分の人生を神にゆだねます。そこには、パンを水の上に投げるような冒険が伴っていますし、長い間忍耐を必要としますが、必ず報われるのです。そのことを期待して信仰に踏み出すよう招いています(1節)。 本来に何が起こるのかを確実に予測することは、人間には不可能であり、年始に能登半島で起きた震災も、予期せぬ出来事でした(2節)。 だからといって、未来の危険を恐れて、何もせずに手をこまねているべきではありません。嵐を警戒し、雲行きを見て、理想的な環境が整うのをただ待つだけでは、ことを行うべき機会を逸してしまいます(4節)。 そのような人には、神のみわざを仰ぎ見る喜びの人生はおとずれません。 母親の胎内にいた私たちの起源そのものが神秘に包まれているように、また、どこから来てどこへ行くのか知り得ない、風の道のように、人は神の働きや計画を詳しく知ることはできず(5節、8章17節)、神の摂理にゆだねるほかありません。 けれども、御手にゆだねるということは、何もせず静観することではありません。神の働きと計画がどこにあるのか、いつどこでみわざが現されのか分からないからこそ、御旨にかなうことは何でもたゆまず行っていくべきです。「種を蒔け」とあるのは、福音の種を蒔くのです。私たちはたゆまず福音を証ししてまいりましょう(6節)。 「あなたのパンを水の上に投げよ」と、自分の人生を神にゆだねる信仰へと、神は招いておられます。その招きに応えて、神に信頼し従っていくなら、後の日に大きな報いを見出すことになります。そのことを期待して、さらなる信仰の道に踏み出してまいりましょう。 |
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